麒麟がくるのあらすじと感想第16話「大きな国」。人の上に立つ者正直でなくてはならぬ。色々とツッコミたい部分がないではありませんが、「己に正直に」と考えれば合点がいきますね。道三は・・・確かにずっと正直でありました。十兵衛も正直ですが・・・?麒麟がくるのあらすじと感想第16話

麒麟がくるのあらすじ第16話「大きな国」

高政が孫四郎と喜平次を討ち取ったという話は瞬く間に美濃国中に知れ渡る。道三は稲葉山城の北、大桑城に入り戦準備を始めたという噂である。このままでは美濃は割れる。




明智荘では叔父の光安が十兵衛に悩みを吐露していた。



「儂はどうすれば良いのか・・・」

「戦にはさせませぬ」



大河姫

戦にならぬようにって。。十兵衛よ、流石にもう手遅れやろ。。

十兵衛は今回の「父子喧嘩」の元は帰蝶であると考えていた。帰蝶に戦を止めさせるのだ。

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麒麟がくるのあらすじ第16話上巻「十兵衛と帰蝶」

尾張清須城


十兵衛は尾張清須城で帰蝶との面会を求めた。先日の件もあり、面会が叶うか不安な面もあったが、帰蝶は十兵衛との会談に応じた。




しかし、その雰囲気は冷ややかなものである。



「十兵衛、その方は誰の使いで参ったのじゃ?」



帰蝶は孫四郎に「万事、明智を頼れ」と伝えていたが、十兵衛は孫四郎を軽くあしらい追い返していた。




頼って来た孫四郎を見殺しにしたと十兵衛を詰る。



「高政をもはや兄とは思わぬ!」



しかし。



「孫四郎様の件は帰蝶様にも責任がございます」

「!」



十兵衛は孫四郎を「焚き付けた」のは帰蝶であると喝破する。万事、道三と明智を頼り、もしコトあれば高政には守護代を退かせるとまで言っていた。



大河姫

ああ。十兵衛冷静だよね。。ハッキリ物言う。

帰蝶にも言い分はある。



「高政殿は織田彦五郎、さらには今川とよしみを通じようとした!」



十兵衛は続ける。



「そのようなことは断じてございませぬ」

「いや!信じられぬ!」

「そのようなことになれば、私が高政様をお止めるします」

「以前の其方なら信じられかもしれぬが・・・」



帰蝶はもはや十兵衛を信じることは出来ないと告げる。



「道三様は勝てませぬ」

「道三様に集まる兵は二千程度、高政様には万の兵が集まります」

「いかに、戦上手の道三様とてこの数では戦になりませぬ!」



帰蝶から道三に戦を止めるように伝えて欲しい。しかし、帰蝶は十兵衛の要請には応えなかった。



大河姫

帰蝶、少々先走ったよね。旦那(信長)様ともよく似てるわ。

十兵衛は成果なく、清須城を後にする。



「殿、如何思われますか?」

「・・・うむ。明智の申すこともよく分かる」



信長は十兵衛と帰蝶のやり取りを隣の部屋で聞いていたのだ。



「いかに親父(道三)殿が戦上手でも戦になるまい」

「さりとて、儂も動けぬ・・・儂が動けば信勝がそこを突いてこような」



大河姫

信長、冷静。うーむ。道三殿は不人気。。まあ、戦は数では無いが。。。

「では、如何したら・・・」



「・・・分からぬ!儂にもさっぱり分からぬ」



帰蝶は「他人事な雰囲気」の信長に苛立つが、信長にはまったく悪気はない。



「この古今和歌集の歌がさっぱり分からぬ」

「冬にどうして花が散るのじゃ??」



「冬に花が散るとは雪を花と詠んでいるのです!!!!」



美濃の異変は駿河の対織田戦略にも微妙な影響を与える可能性がある。しかし、駿河にも「異変」が起っていた。



駿府臨済寺


「もー、いつまでここに閉じ込められてなきゃいけなんですかね!」



駒は苛立ち気に東庵に尋ねる。




周辺国にもその名を轟かせた駿河今川家の軍師太原雪斎が病没したのだ。



「まあ、周辺国に知られたくはないのであろうな」



大河姫

雪斎逝ったか。。そう言えば、寿桂尼様は?

東庵はさほど興味なさげに雑炊を作っている。




その匂いに釣られて、竹千代改め松平元康がやってくる。



「食べてみますか?」

「よいのか!」

「さあ、どうぞ!」



元康は人質生活も板についてきたが、毎日暇をしているという。



「将棋でもできればよいのじゃが・・・」

「ならば!この私がお相手しましょう!京では将棋の東庵と」



そこに「薬屋春治」と名を変えた菊丸が東庵に薬を持ってやってくる。



大河姫

ああ。菊丸、お前、頑張れよ。最後まで、十兵衛を見送り、元康改めて家康が天下人になるまで死ぬなよ。

元康を前にするとやや緊張気味である。




菊丸と元康の会話から駒も「美濃の事件」について知ることになる。



「美濃は道三派と高政派で戦になるのも時間の問題」



駒は菊丸を台所に引っ張っていくと、自分を美濃まで連れ出して欲しいと願う。



「菊丸さん!お願い!」



菊丸の手を握りしめ懇願する駒に顔を赤らめる菊丸であった。



大河姫

駒よ。。
お前さぁ。。
いや、何でもない。。
何でもない。

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麒麟がくるのあらすじ第16話中巻「父は誰か」

美濃稲葉山城


成果なく、美濃へ戻った十兵衛は稲葉山城へ登城する。




天守では、叔父の光安が見事な踊りを高政に披露していた。高政の取り巻きの国衆もご機嫌に爆笑している。




光安は十兵衛に気付くと、心なしか切ない表情を見せたように感じる。



大河姫

www光安!流石。

十兵衛は別室で高政と二人で話す。



「尾張で帰蝶様にお会いしてきた」



十兵衛は美濃の事には口を出さないように釘を刺して来たこと、そして、なんとしても戦は避けるべきであると話す。




高政も戦がしたいワケではないと応じる。




また、かねてから気になっていた「高政の父」の事を改めて尋ねる。高政はハッキリとは応えない。



「・・・美濃の国衆も民も儂が土岐源氏の血を引いていることを望んでいる」

「いずれ、幕府に守護職を願い出るときも都合が良かろう?」



大河姫

民が土岐源氏であって欲しいと願う?ズルいね。お前の望みを他人におっかぶせて。。だから小物感満載なんだよ。

「・・・上手いやり方だな」



「なんじゃ?棘のある言い方じゃな(苦笑)」



高政は美濃を良い国にしただけだと話す。話はそこから光安の件に移る。



「光安殿が訪ねてきてな(笑)」

「父上から儂に守護代が代わり領地の件で不安もあったのであろう」



「そうか、で、そのまま領地は安堵してくれるのだな?」



「・・・領地替えをする」



驚く十兵衛。



「もっと広い領地へと移ってもらうのじゃ!」

「そして、十兵衛、光安殿には隠居してもらいお前が後を継げ」



美濃は国衆と領地の結び付きが強く、守護代でも実際にはどれくらいの石高があるのかが分からない。高政はまず美濃の実態を把握するには必要なことなのだと話す。



大河姫

まあ、領地を改めるのは確かに正しい。

十兵衛は高政のいう事は理解は出来るが・・・。




叔父光安の事を思うとやるせない思いであった。




麒麟がくるのあらすじ第16話下巻「大きな国」

明智荘へ戻ると妻の熙子には「領地替え」の件を話す。



「我らに落ち度があったワケではないが・・・」



熙子は十兵衛についていくだけだと穏やかな表情で応じる。明智荘に愛着のある母の牧、そして、何よりも不安なのは叔父の光安である。




そこに、光安の息子左馬助が血相を変えてやってくる。



「父(光安)がただならぬ様子で・・・!」



道三が兵を募り始めているのだ。十兵衛は急ぎ明智城の光安の元へ走る。




光安は可愛がっていた小鳥を籠から解き放っていた。



「十兵衛か・・・明るいうちに飛び立って良かった・・・」



光安は高政から「領地替え」を告げられていた。



「高政如きの為には死ねぬが、道三様の為に最期の踊りを!」



大河姫

あんなに踊ったのに・・・!高政如きにね・・・うん、分かる!分かるよ!!

「叔父上、道三様は勝てませぬ。無駄な踊りとなります」

「私に二日時間を下され!」



十兵衛は単身大桑城へ向かう。



美濃大桑城


明け方。




まだ、暗い大桑城へ到着した十兵衛は場違いな見知らぬ女の姿を見る。十兵衛は知らないが伊呂波太夫である。




帰蝶が道三を逃がすために、派遣したのだがどうやら道三は断ったようである。



「十兵衛か・・・戦支度もせずに何しにきたのじゃ?」

「ご出陣を御止めするため参りました」

「儂はこの鎧を脱ぐ気はない」



道三は高政は「自分が本当の父親であること」を知っていると喝破する。



「人の上に立つ者は正直でなくてはならぬ」

「儂はケチじゃがそのことを隠そうとはしなかった」

「そうであろう?」



大河姫

十兵衛は少々正直すぎかもw

正直ではない者が人の上に立てば必ず国が乱れる。誤りは正さねばならないと。




そして、道三は立ち上がり激を飛ばす。



「皆の者!これより、城から打って出る!」


「おお!!」



大河姫

大桑城を出た。まあ、大桑城は縁起悪いしな。。

道三の元に集った「精鋭」が鬨のを上げた。



「十兵衛!儂の父親は山城国から来た油売りで美濃にて財を成した」

「儂によく申しておった」

「美濃も尾張もない、みな一つになれば良い」

「近江も大和もさすれば豊な大きな国となり」

「誰も手出しは出来ぬ!じゃが儂も美濃一国で終わった」



その時、旭日が道三を照らす。



「しかし、あの信長という男は面白いぞ!」

「信長となら、其方やれるかもしれぬ!」

「大きな国を創るのじゃ!誰も手出しが出来ぬ大きな国を!」

「さらばじゃ!」



十兵衛は明智荘へ戻る。




明智荘は既に戦支度でごった替えしていた。



「伝吾、この騒ぎはなんだ?」

「光安様が道三様の陣へ五十程の兵を引き連れて出陣しました!」



既に高政からも出陣するようにという命が届いていた。




十兵衛は堺で入手した鉄砲を構え考える。



「堺を見てどう思った?」


「あのように豊な町が美濃にもあればと」


「その気持ちを忘れるな」




「十年後も父上が美濃を治めていると思うか?」


「十兵衛、儂に協力して欲しい」



「熙子!戦支度じゃ!」



十兵衛は覚悟を決める。




軍装を整え明智勢の前に現れると高らかに宣言する。



「敵は・・・高政様!!」



麒麟がくるのあらすじ第16話「大きな国」でございます。

麒麟がくるの感想第16話「大きな国」

麒麟がくるの感想第16話「大きな国」。



「人の上に立つ者正直でなくてはならぬ」



道三は一貫して「己には正直」でしたね。根本となる部分で「嘘」があると言葉に力が無くなる。多分、道三が伝えたいことはそう言う事なのだと思います。

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麒麟がくるの感想第16話「正直な者が強い」

高政は道三こそが「自分の父親」であることを確信しているのでしょうね。




実際、この16話でも十兵衛と話しているときに「父上から云々・・・」という言葉が自然に出ていた。




そして、十兵衛から、



「ホントの処はどうなんだ?」



と、問われ、



「美濃の国衆や民は儂が土岐源氏の血を引いている事を望んでいる」



と、歯切れが悪い。




そう「歯切れが悪い」のです。




自分に「」を付いているから。




いかに、他人を欺く(道三も散々に欺いてきた)ことは出来ても自分を欺くことは出来ない。高政は「家柄への劣等感」と向き合いなんらかの形で「消化」しなければならなかったのでしょね。しかし、他人に理由を被せて向き合わなかった。




道三が「誤りは正さねばならない」というのは多分ココなんだと思います。




自分自身と向き合っていない高政に「最後の機会を与える」のが親としての役目。




斎藤道三は謀略を駆使しで美濃一国の主となりましたが、「父親としての責務は果たす」という部分が色濃いのが麒麟がくるの道三像ではないかと思います。

麒麟がくるの感想第16話「帰蝶の誤算」

帰蝶の才気は道三譲りですが今回は先走り過ぎました。




帰蝶には三つの誤算があったと思います。




一つは十兵衛です。
孫四郎に、



「万事、明智を頼れ」



と告げたのは、十兵衛は100%味方であると判断していたから。自分と十兵衛は分かり合えている。自分の頼みならなんでも受け入れくれるはずだ。




悲しいかな、それは帰蝶の片想いでありました。確かに十兵衛と帰蝶は幼い頃から仲良くしておりました。帰蝶に至っては十兵衛に想いを寄せてまでおります。・・・十兵衛は最初から熙子でしたけど・・・w




しかし、それを言うなら高政と十兵衛もマブダチです。




十兵衛は帰蝶には丁寧語ですが、高政にはタメ語ですからね。




もう一つ誤算は父道三。




聖徳寺の会見で道三が信長を気に入ったのは間違いありませんが信長との関係は「身内」ではない。



「信長が敗れたら美濃に帰ってくれば良い」
(そう簡単に敗れないとは思うが)



信長との関係はあくまで「同盟」なんですよね。一蓮托生運命共同体ではないのです。




・・・帰蝶からすれば少々酷な話ではありますが・・・。




そして、最後。




これこそが「致命的」な誤算。




兄、高政。




帰蝶は高政が「家柄への拘り」が尋常ではないコトを気付いていなかったのではないかと思います。帰蝶も道三や信長と同じでそのあたりにはあまり頓着しておりませんからね。




ただ、帰蝶も孫四郎、喜平次も正妻小見の方の子。




小見の方は明智の一族、つまりは土岐源氏の血を引いているんですよね。女系ですが。




高政からすれば自分が拘る「家柄・正統性」においても優位にある孫四郎や喜平次に対する警戒心は、帰蝶の想像の遥か上を行っていたのだと思います。




結果、あの有様・・・。




もっとも、道三でさえそこまでは気付いていなかったのですから、それに気付けというのは少々酷なお話ではありますが・・・。




以上、麒麟がくるのあらすじと感想第16話「大きな国」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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