鎌倉殿の13人あらすじと感想第45話「八幡宮の階段」。今夜、謎が解かれました。義時と阿吽の呼吸で共闘の可能性もありそうでしたが、そうではなかった。しかし、平六にも狙われていたという事実は義時にとって重かった。鎌倉殿の13人第45話

鎌倉殿の13人あらすじ第45話「八幡宮の階段」

実朝の
右大臣就任を祝う武家の都。
しかし、三代鎌倉殿
代替わりで生まれた歪みは、
取り返しのつかない
ところまで来ていた。
復讐の刃が向かう先は


鶴岡八幡宮


建保7年(1219年)1月27日、夜。



昼過ぎから降り出した雪は夜にかけて激しさを増している。



拝賀式の真っ最中の実朝は境内に意外な人物を見つける。





「天命に逆らうな」


そう告げると雪の中に消えてゆく。



一方、義時の姿は儀式の行列にはいない。


「お前がなぜ此処にいる」

「聞かないであげて下さい・・・」




行列にいるはずの義時の姿をみつけた義村が尋ねるが、傷心の義時に代わって五郎が応える。義時は仲章によって太刀持の栄誉を奪われていたのだ。義時はそっと義村を拝賀式の列が良く見える場所へ誘うと、公暁が実朝を何処で狙うのかを尋ねる。





「思いは同じ」

「公暁殿が討ち損じたら私は終わりだ」


義村と同じく、義時も実朝の死を願っていると告白する。


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鎌倉殿の13人あらすじ第45話上巻「天命」

鶴岡八幡宮





義時達の元に太郎が駆け込んで来る。


「ち、父上!?何故ここに??」


太郎も義村と同じく、拝賀式の列にいるはずの義時の姿を見て驚く。


「聞かないであげてくれ」


義村の時と同じように五郎が応えるが・・・。


「父上は此処を動かないで下さい」

「・・・?」

「公暁殿は父上も狙っています」


その時。


「覚悟!!義時!!!」



バッサリ



「いやぁぁああああぁぁ!」





公暁が太刀を振るい仲章が倒れる!


「寒い、、寒いんだよー!!」


血を吐き何事かをつぶやく仲章に公暁が止めを刺す。警護の兵は皆呆然とその様子を見ている。太郎は実朝に駆け寄ろうとするが、義時に腕を掴まれていた。



実朝は黙って公暁をみつめている。


「天命に逆らうな」


歩き巫女の言葉を思い出していた。



そして。



実朝は太郎に持たされた短刀を懐から取り出し捨てる。



バッサリ



実朝は公暁の凶刃に声もなく倒れる。


「阿闍梨公暁親の仇討ったぞ!」


高らかに宣言し、頼家から三代実朝への代替わりの際に行われた陰謀を暴こうとするが・・・。


「あ・・・」


その陰謀をしたためた文書を足元に倒れている実朝の亡骸に落としてしまい、血で判読が出来なくなってしまった。その一瞬の沈黙を破ったのは。


「斬り捨てよ!」


義時の号令で警護の兵が一斉に公暁と配下の僧兵に斬りかかる。公暁は配下の僧兵に守られながらなんとかその場を脱した。


「天命に逆らうな・・・」


「ああ、この婆さん誰彼構わずコレだ」

「いったい何処から入ったんだ?」


かつて、実朝の生き方にも多少なりとも影響を与えた歩き巫女は既に耄碌していたのだ。


「天命に逆らうなー天命に逆らうなー」


そう繰り返し、警護の兵が走り回る境内をさまよい続けていた。

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鎌倉殿の13人あらすじ第45話中巻「小四郎と平六」

鎌倉御所


「追討の兵を上げましょう」


義時は今後の段取りを大江広元、そして三善信康と相談するが、信康は泣き崩れている。


「泣いているだけなら此処にいる必要はない」

「出ていかれよ」


広元はそんな信康に苛立つ。


「申し訳ございません・・・」

「西への対策はどうしましょう」


「上皇様に文を出せ」


義時は鎌倉殿を失ったが、鎌倉に動揺は一切ないと書き送るようにと信康に命じる。



広元は義時と二人になると、義時の無事を喜ぶ。


「仲章殿には災難でしたが自業自得」

「手間が一つ省けました」





「・・・まさか私まで狙っていたとはな」

「私にはまだやらねばならぬ事があるようだ」


尼御所


政子の元には実衣と五郎が来ている。


「公暁を討取って!!」

「首を御所の正面に晒すのです!」


実衣は怒りにと哀しみに震えていた。しかし、政子は公暁もまた頼朝と自身の血を引いており、命だけは助けてやりたいと言い出す。


「実朝はそのようなことをしても喜ばない」


これには実衣が激怒する


「だったら!実朝に会いに行きましょう!」


実朝の遺体を前にしてもそのような事が言えるのかと迫る。そこに、実朝の御台所である千世が現れる。


「あのお方のお部屋にこれが」

「鎌倉殿の最後のお言葉です」





実朝はまるで今夜の事を予感していたような和歌を読んでいた。




出でいなば

主なき宿と

成ぬとも

軒端の梅よ

春をわするな




これは、別れの歌である。


北条館


義時が館に戻ってきた。



のえは実朝が襲われたという話を聞いて義時の安否をずっと心配していたのだ。


「ご無事で何よりでございます」

「代わりに仲章が死んだ」

「・・・亡くなられたのですか?」

「着替えて御所に戻る」


のえは仲章の死にこれといった感慨は無いように見える。


「お前も救われたな」

「・・・は、はい?」


義時は仲章がのえに目を付けて探りを入れていたと話す。そして、のえは言わなくても良い事を仲章に言っていたかもしれないと。


「私はお前を斬っていたかもしれない」


のえには義時の意図する事が全く分からない。


「妬いているのですか?」


これに義時は深いため息付く。


「八重も比奈ももう少し出来た女子であった」


のえは自身が侮辱されたであろうことは分かった。


「言って良い事と悪い事があります!」





のえは無事に戻って来た夫の背中に抗議していた。


三浦館


「若君はまだみつからないのか!?」


三浦一門は鶴岡八幡宮を脱したまま見つかっていない公暁をどの御家人よりも必死に探していた。。


「見つけたら此処にお連れしてよろしいか?」


実弟胤義の言葉に義村は呆れる。


「殺すんだ!分からんのか?」

「三浦が謀反に加担していた事が明るみになれば三浦は終わる!」


尼御所


公暁は意外な所にいた。





「実朝は貴方に謝ろうとしていました」


政子は公暁を招き入れ、実朝の気持ちを伝える。公暁は実朝と会い、直接話をしたことを伝える。


「しかし、信じる事が出来なかった」


とも。



政子には不思議でならないことがある。実朝を斬っても、謀反人について来る御家人はいない。鎌倉殿になれる訳がないのだ。そして、それが分からない公暁でもないであろうと。



公暁は哀しそうに微笑する。


「知らしめたかったのかもしれません」

「源頼朝を祖父に持ち、頼家を父に持った私の名を」

「公暁・・・私には武士の名はありませんでした(泣笑)」


そして、政子に実朝の部屋から持ってきたというしゃれこうべを見せる。


「これぞ、鎌倉殿の証!」

「四代目は私です。それだけは忘れないで下さい」


そう言い残し、公暁は雪の中へ消えて行った。





「何処まで知っていた?」


「公暁から相談は受けた」

「信じてもらえそうにないな」


「無理だな」


「なら本当の事を言おう」





義村は公暁を焚きつけて、テッペンに昇りつめようと考えたことを告白する。しかし、義時の事を考えて止めたのだと。



力にしがみつき、恨みを集め、そして怯えている義時。そのような者にはなりたくないと考え止めたのだと。



義時は、


「これで私に逆らう者はいない、天も味方した」

「これからは好きにやらせてもらう」


と宣言する。義村は冷ややかに皮肉を言う。


「これで鎌倉はガタガタだ」

「精々、馬から落ちないように気を付けるんだな」


義村は帰ろうとするが・・・。





「公暁が私を殺そうとしていたことは?」

「私に死んで欲しかったのか?」


「もし、公暁がお前を狙っていたら」

「俺はその場であいつを殺していた」


そう言い残し、襟を直しながら帰って行った。


三浦館


義村が館に戻ると胤義が待ち構えていた。


「若君が奥でお待ちです」

「捕えたのか?」

「助けを求めて来られました」


公暁は腹が減ったのであろう、飯を食べていた。


「平六!しくじった(苦笑)」

「だから今回は中止にすべきだったのです」

「京に戻りたい」

「それがよろしいかと」


義村は完全に油断している公暁を後ろから刺し殺し、その首を取る。

鎌倉殿の13人あらすじ第45話下巻「天命」

鎌倉御所


義村は公暁の首を御所へ届ける。


「公暁阿闍梨の首にございます」

「鎌倉殿仇はこの三浦左衛門尉義村が取ってくれた!」


義時は賞賛し満足気に義村を見下ろす。


「北条と三浦が手を携えてこその鎌倉」

「これからもよろしく頼む」


「はは!」


義村は義時に頭を下げるのであった。



館に戻ろうとする義時を太郎が待ち構えていた。


「父上は鎌倉殿の死を望んでいた」


太郎は父義時が実朝を亡き者とし、好きに鎌倉を動かそうとしていると喝破する。そして、それを太郎は阻止すると宣言する。





「面白い、受けて立とう」


尼御所


公暁討たれる。



政子は五郎からその話を聞いて、自身も命を絶とうとしていた。



しかし。


「死んではならぬ」


トウが政子の自刃を止める。


「貴女が殺して」


「主の命が無ければ殺せない」

「自ら死んではならぬ」


政子は泣き崩れるのであった。


後鳥羽院
御所


後鳥羽院が血相を変えて御所に現れる。


「実朝が殺されたというのは真か!?」

「はい、仲章殿まで凶刃に・・・」

「つくづく鎌倉とは忌まわしき・・・」


兼子も親王を鎌倉へ下向させてはならないと憤る。


「待て、右大臣が殺されたのだ」

「まず、僧を集め国の安寧を祈らせる」

「そして、頼仁を下向させる件は止めじゃ」


鎌倉御所


一方、鎌倉でも親王下向の件が紛糾している。



義時はこの機会に断わってしまえと言うが、太郎は、


「実朝様の供養にもなる!」


と、このまま親王をお迎えすべきと強行に主張する。太郎は実朝への個人的な想いが強いことが影響しているようだが、この件は五郎も反対である。


「私は都まで行ったのです!」


もし、下向直前まで話がついていた親王下向を断われば朝廷からの信用は地に落ちる。義時は考えを改める。


「断わってくるように仕向けたい」


敢えて、親王下向を強く要請して断わらせる。実朝をみすみす死なせた鎌倉に自身の御子を送るとは考えにくい、いや、必ず断わって来る。


「良いお考えかと」


広元は義時の考えに賛意を示す。しかし、朝廷側も鎌倉を動かす手駒は欲しいはず。親王下向はともかく、必ず次の「鎌倉殿」を操る手筈を考えているはずである。


「どう、動くかな?のう太郎?」


太郎は義時の問いかけに複雑な表情である。



実朝の死でまた野心に火が付いた者もいる。





実衣は時元を「鎌倉殿」するつもりでいた。


尼御所


義時は公暁が持ってた「しゃれこうべ」を政子に届けていた。


「何処かに埋めて」


全ての元凶はこのしゃれこうべかもしれない。政子はもうそのようなものは見たくはなかった。



そして、自身は鎌倉を去ると告げる。


「なりませぬ」





頼朝の威光を体現しているのは政子だけ。今こそ「北条の鎌倉」を創るのだという義時。


「勝手にやりなさい」


「姉上にはとことん付合って頂く」

「鎌倉の闇を嫌うのは結構」

「姉上は闇を絶つためになにをなされた?」

「頼朝様から学んだのは私だけではない」

「我らは一心同体、これまでも、この先も」


義時は政子の館を出るとその脚で運慶の元へ向かう。


「私に似せた仏像を掘ってほしい」


義時は頼朝でも為しえなかった事がしたい、褒美はなんでも思いのままであるとも付け加える。


「俺が欲得で仕事をしていると思わんでくれ」

「いや、お前は俗物だ」


義時は運慶が「弟子に仕事を任せている」と言ったことをよく覚えていた。弟子に任せる事で多くの仕事が出来ると。これは充分欲得であると喝破したのだ。



運慶は義時に改めて興味を示す。


「良く見抜いた(笑)」

「いいだろう、納期は?」


運慶は引き受けるという。


「決めておらんが」


義時はこの仏像は必ず運慶自身の手で掘るようにと釘を刺す。納期はいつまでたっても構わないとも。

鎌倉殿の13人感想第45話「八幡宮の階段」

鎌倉殿の13人感想第45話「八幡宮の階段」。


「天命に逆らうな」


歩き巫女の言葉を「公暁に斬られる事」だと理解しそれを受け入れた実朝。八幡宮にいた歩き巫女は既に実朝が知っている歩き巫女ではななくなっていたんですよね。



また、実朝を斬った公暁は斬った後に読み上げる文書に血が染みて北条弾劾演説に失敗。



もし、歩き巫女が境内に入り込まなければ。
もし、公暁が実朝を斬った後に北条を断罪する演説をブチかましていれば。
もし、仲章が義時から太刀持の栄誉を奪わなければ。



その後の歴史は大きく変わっていたかもしれませんね。



因みに、この時義時はプレイヤーではなく、ただの傍観者になっていた。既にトウを使った仲章殺害に失敗し、もはや打つ手を持っていないない。



しかし、義時は生き残った。



そりゃ、天に生かされている・・・と勘違いしても致し方ないよね。

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鎌倉殿の13人の感想第45話「小四郎と平六の終わり」

今日、ようやく「答え」が出ましたね。



やはり、実朝暗殺計画は平六の単独犯でありました。



しかし。



小四郎は敢えて平六を「泳がせていた」節はあると思う。そして、平六もその事を理解し利用していた。



二人の関係は証拠の無い共犯関係が成立していた言えるのではないかな。



ただ、一歩、平六の策は小四郎の想定を超えていた。


「公暁が私を殺そうとしていたことは?」

「私に死んで欲しかったのか?(震え声)」


小四郎にとっての平六の存在は、平六にとっての小四郎の存在よりずっと大きいものだったんですね。ある意味では甘えていたのかもしれない。



だから、少しずつ平六の気持ちが自分から離れていることに気付けなかった。



小四郎はこの時迷いが一切なくなり「闇戦士」として開眼したんじゃないかと思う。



そして、平六もまた変化を感じている。これからは一歩間違えれば三浦は終わる。


「北条と三浦が手を携えてこその鎌倉」

「これからもよろしく頼む」


「はは!」


これまで何度も見てきた小四郎と平六の
小芝居



しかし、今回の小芝居にはいつも感じていた阿吽の呼吸ではなく、
張りつめた緊張感を感じさせるものでしたね。

鎌倉殿の13人の感想第45話「俗物二人」

「迷いが救い」


運慶はかつてそう義時に語っておりました。しかし、今の義時には迷いが無い。



運慶は迷いが無い「詰まらない仏像」を掘るつもりは無かった。では、何故、今回義時の仏像を掘ろうと思い直したのか?


「お前は俗物だ」

「だからお前の掘る仏像は人の心を打つ」


運慶の本質をそう喝破した義時に興味が湧いてしまった。多分、今の義時には「突き抜けた」何かを感じたのではないかと思う。己の欲望、権力者の欲望と言えば古今東西自身の功績を後世に残すこと。



田舎の小豪族出身に過ぎない義時が源氏の棟梁であった頼朝を超える事がしたいという「素直な欲得」に心を動かされたかな。

鎌倉殿の13人の感想第45話「政子の失敗」

「知らしめたかったのかもしれません」


公暁には武士としての名はない。



ああ、そうかと思いました。公暁は武士になりたかった。



鎌倉殿になる・・・というもありますが、それ以上に「武士としての名」が欲しかったのだと思う。それを政子の前で言わせるというのが切ない。


「頼家のようになって欲しくはない」


八幡宮別当という格別の地位を用意して御家人同士の争いとは関係の無い人生を歩んで欲しい。これは全て公暁の幸せを願った政子の配慮であったのですが、全て裏目に出てしまった。



公暁は政子の孫であり子供ではありませんが、まさに「子育て失敗」の典型です。



これまで政子が築き、守ろうとしてきたものは殆ど失われてしまった。



命を断とうとした気持ち、分からぬではありません。

鎌倉殿の13人の感想第45話「姉と弟」




「伊豆へ帰ります」

「逃げるの?私を支えて」





頼朝が亡くなった時義時は伊豆へ帰ろうとしていました。私は義時が本気で伊豆へ帰ろうとしていたとは思えなかったのですが、それでも事実としては「帰る」といった義時を引き留めたのは政子。



それを今更「伊豆へ帰る」というのは身勝手が過ぎるというもの。



いや、それ以前にそもそも、この物語を始めたのはいったい誰か?



政子なんですよね。


「鎌倉の闇を払う為に貴女が何をした!?」


義時の言い分も分からなくはない。



そして、次回のタイトルは「将軍になった女」ですが、何かをしようとする政子をはてさて義時は歓迎するのかな?



以上、鎌倉殿の13人あらすじと感想第45話「八幡宮の階段」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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