平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第4話「殿上の闇討ち」。世に名高い忠盛の「銀箔木太刀事件」が描かれます。清盛はそこで初めて父忠盛の想いを知る。父と子の関係性の変化。最後、二人の笑顔が最高でしたね。そして、もう片方の父と子の関係との対比も面白い。平清盛のあらすじと感想第4話

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第4話「殿上の闇討ち」

清盛は無頼の心を抱えたまま北面の武士になる。



日々、武芸の鍛錬や女御のお供などに励む。



武芸はともかく、女御達の共をする際は、皆「白粉」を塗って仕えるという謎文化に清盛は驚き呆れる。


「何が北面の武士じゃ!」


そんな中、清盛は同じく北面の武士として院に仕える佐藤義清と懇意になる。この男は武芸も中々のものだが、それ以上に才覚を発揮したのが和歌の才である。



あくる日、中宮である璋子と堀河局、それに仕える女官達が和歌を詠む会を催し、清盛、義清達北面の武士も白い顔で共をした。


ながからむ


心も知らず

我が袖の

乱れて今朝は

ものをこそ思へ



堀河は和歌の読み手としては都に聞こえた人物である。璋子は共の北面の武士達にも感想を問う。



皆、口々に堀河の和歌を称える。清盛も問われたがあまり意味を解せず場違いな発言をして失笑を買ってしまう。もっとも、清盛はそれをあまり気にした様子なない。


「其方はどうじゃ?」


璋子は義清にも問いかける。


「ながからんむと始めれば・・・」

「我が袖ではなく黒髪のとなさっては・・・?」


ながからむ

心も知らず

黒髪の

乱れて今朝は

ものをこそ思へ



「堀河・・・如何じゃ?」

「はい、そのように思います」


璋子もそして堀河も、義清の才に感じ入った様子である。

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→平清盛(大河ドラマ)のキャスト表

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第4話上巻「殿上人」

宮中


「璋子・・・一言だけで良い。詫びてもらえぬか?」


「なんの事でございましょう」


「顕仁(崇徳帝)の事じゃ」


鳥羽院の問いかけに璋子は一瞬沈黙するが。


「私が悪うございました」


大河姫

あああ!!怖いよ!てか、凄い演技よ・・・

璋子は「謝罪」するが、その表情には何の動きもなかった。鳥羽院は苦悩の表情で出て行ってしまう。



側に仕えていた堀河は、


「何故、謝罪したのか?」


と、問う。
鳥羽院の「思い過ごし」とシラを切ることもできるのだと。


大河姫

堀河よ。ソレは今更だ。。

璋子は中宮としての役割を果たすためだと応えるのであった。



鳥羽院は亡き白河院の呪縛から逃れることが出来ない。



そして、その心の隙間に忠盛が入り込む。





その莫大な平家の富の力を活かし、観音堂を寄進する。



天承2年(1132年)正月。



忠盛は備前守重任となり昇殿を許される。



武士としては初めての殿上人となる。



平家家中はお祭り騒ぎ。



忠盛の実弟忠正(清盛叔父)は涙を流して大喜びである。


大河姫

忠正良い奴やよね。

清盛も一応祝いの言葉を忠盛に伝えるが、家中の皆が喜ぶほど自らは孤独感が増すように感じていた。


「腹が満たさせるほどに心は虚しくなる」

「王家に媚びてもその先に何がある?」


清盛は虚しさを禁じ得なかった。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第4話中巻「殿上の洗礼」

源氏


武士が殿上人に。



平家はお祭り騒ぎであったが、一方で源氏。



源為義は「王家は源氏嫌いの平家贔屓」とクダを巻いているが、それを息子義朝は許せない。


「父上が情けないから!」


北面の武士にさえなることが出来ない現実に苛立ち、父為義を詰る。


「義朝の申す通り、全ては儂の不甲斐なさ故」


同じ武士とは言え、平家の躍進を源氏は喜ばなかった。



さらに。


藤原摂関家


白河院政期には権力から離れていた藤原氏氏長者の忠実。



鳥羽院の世になり復権を果たすが、忠盛を殿上人としたことには不満がある。


「武士に昇殿を許すなど・・・」


忠実は鳥羽院のやり方に注文をつけるが・・・。


「忠実、藤原摂関家が天下の権を取り戻す機会などと夢々思うでない」


大河姫

鳥羽院と藤原摂関家は同床異夢。

鳥羽院はかつて王家をも凌ぐ勢いを持っていた藤原摂関家に信をおいているワケではなかった。



新たに殿上人となった忠盛を迎える宴が家成の発案で催されることになる。招かれた客人は忠盛、忠通父子、そして藤原一門をはじめとする殿上人である。



そこには「院北面の武士」として清盛も佐藤義清達と共に警護役として侍っていた。



武士である忠盛は家成以外からは全く歓迎されていない。



忠盛を迎える宴であったにも関わらず雅楽はわざと乱され中で舞を舞わされ、さらに、酒をかけられるといった屈辱を受ける。



忠実、忠通父子は忠盛が酒にすべり転ぶ様を小気味よさげに眺めている。



清盛は怒りに震えるが、義清に止められる。


「これは政、皆思惑があってやっている」

「其方の父もだ」


大河姫

義清は清盛に色々解説してくていいるね。流石北面のパイセン!

忠盛は舞を終えると、


「未熟な舞となり申し訳ございませぬ」


と、慇懃に挨拶をするのであった。忠実、忠通父子は全く動じない忠盛の様子を不愉快そうに眺めている。



殿上人となった忠盛は内裏で催される宴にも招かれる。



しかし、つい先日の宴の事もあり清盛は父が心配でならない。


「父上!寄らば斬るの心意気で!!!」


忠盛は苦笑する。


「いや、飾り刀で参る」

「殿上での帯刀は禁じられておる」


清盛はそこまでして王家に媚びたいのかと情けない気持ちで一杯になる。


「筋金入りの王家の犬だ!」

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第4話下巻「銀箔の太刀」

清盛が一人河原で気持ちを鎮めていると義朝がやってくる。



清盛は父忠盛を「王家の犬」と詰るが、義朝はそれに苛立つ。


「父が殿上人だから見たくもないモノ見せられる!良いものではないわ!」

「なら、取り替えるか?!」


義朝からすれば、平氏の棟梁である忠盛は頼もしく見える。正直、自身の父為義とは比較にならないと感じているのだ。



二人が「父親」の事で争っていると、為義の側近で義朝の乳父鎌田通清が血相を変えて走ってくる。


「殿は死ぬ覚悟かも・・・!」


為義は藤原忠実に焚きつけられ、今宵内裏で行われる宴に参列する忠盛を斬るつもりであると言うのだ。



内裏に上がる忠盛は勿論帯刀していない。



清盛もまた、驚き内裏へと走る!


内裏


内裏へ渡る通路、忠盛は一人別の通路に通される。



忠盛は後に気配を感じる。


「殿上での帯刀は御法度にございますぞ」

「為義殿?法を破ってを斬った処で源氏は浮かばれませぬぞ」


「うるさい!儂には忠実殿がついている!」


為義は太刀を抜き忠盛に迫るが軽くいなされてしまう。


「分からぬお人だな・・・」


忠盛は腰の太刀を抜き為義に向ける。その投信はかがり火に照らされ輝いていた。


「ひ!」


「忠実様には忠盛が抜刀した故切らなかったと」

「為義殿、源氏と平氏どちらが強いか先にとっておけぬか?」

「それは朝廷に対し、武士が充分力を持ってからでもよにのでは」

「儂は王家の犬では終わりたくないのだ」


大河姫

中井忠盛かっけー!!!!

為義は諦め内裏を抜け出す。



外では義朝が待っていた。


「父上」

「義朝、また忠盛にやられた」

「父上がやられた分は私がやり返します」

「馬鹿者。お前に守って貰えるほど老いてはおらぬ」


鎌田通清は二人のやり取りを涙無くして見る事は出来なかった。



翌朝。



忠盛は帰路につくが一晩中待っていたであろう清盛の姿に気付く。


「いつからいたのだ?」


「父上こそ、いつから考えていたのですか?」

「王家の犬で終わりたく無いと」


「それはな、清盛」

「お前を我が子として育てると決めた時からだ」

「平太と呼びかけた時、揺らぐコト無き軸が出来たのだ」


清盛はその言葉に驚き頼もしさを感じる。



しかし。


「殿上で抜刀などして・・・」


「為義殿は告げ口などせぬ」

「そもそも帯刀などしてはおらぬしな」


忠盛は楽し気に太刀を抜くと清盛に見せる。


「銀箔を貼った木太刀じゃ」

「新入の殿上人に嫌がらせは付き物と家定が用意してくれた」

「じゃが、まさ為義殿が帯刀してくるとは思わなかった」

「ヒヤヒヤした(笑)」

「儂は良い家人を持った!」


大河姫

嗚呼、親子で笑い合って最高。

そして。


「清盛!お前が思う以上に殿上は面白き所ぞ!」


以上、平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第4話「殿上の闇討ち」でございます。

平清盛(大河ドラマ)の感想第4話「殿上の闇討ち」

平清盛(大河ドラマ)の感想第4話「殿上の闇討ち」。清盛と忠盛の関係は清盛が大人の階段登るにつれ進んでいる感じです。


第1話は「出生の秘密」を知る。

第2話は「武士になる」という覚悟をする。

第3話では「父の軸」を知る。


父と子が心から笑いあっているのは幼年時代以降では初。



清盛は一人前になる「準備」が出来た・・・ということかな。そして、次回は一人前の武士清盛に試練が待っているようですね。

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平清盛(大河ドラマ)の感想第4話「源平の父子」

いつも思うのですよ。



真ん中を歩く者には真ん中を歩く者の辛さがあり、



端っこを歩く者には端っこを歩く者の辛さがある。



親子関係もまた同じ。


立派な父を持つ。

ダメな父を持つ。


それぞれに苦労があり、お互いに理解するのは中々に難しい。多少長く生きればある程度見える部分もあるのでしょうけど、まだ二人は十代(義朝は一桁かもw)ですからね。



しかし、立派な父もダメな父もそれでも父親なのです。



ラストの源平の父子の感じは対照的ではありましたが、形は違えど源平共にある種の理想の父子のように見ましたね。



だからこそ、、、義朝はこの先・・・(涙)。

平清盛(大河ドラマ)の感想第4話「忠盛の才能」

忠盛は政治的才覚に優れている。



鳥羽院の心の隙間をドーンと突くいやらしさ。この辺りは本来公家公卿の得意技ではあったのですが、さてさて何処で磨いたものか、忠盛にはその才覚もあった。



そして、ただ優れているだけではなく、それを楽しめる才覚も持ち合わせているようですね。


「清盛!お前が思う以上に殿上は面白き所ぞ!」


この言葉からは、先だってのお披露目での舞ズッコケ事件も、殿上で為義が仕掛けて来た闇討ちさえもある意味楽しんでいる。



この「楽しむ」才覚はとても重要だと思うのですよね。



戦が上手い人が戦好きとは限らない。



政局の才がある人が政局好きとは限らない。


「よく似ております」

「戦嫌いが戦をしております」



政治的才覚があり、それを楽しめる忠盛の前途は揚々ですな。



此処に至って鈍感清盛も自分の父忠盛が只者ではないことを理解したかな?

平清盛(大河ドラマ)の感想第4話「鳥羽院の孤独」

「璋子・・・一言だけで良い。詫びてもらえぬか?」


鳥羽院は分かって欲しいのですよね。



自分がどれほど惨めで孤独であったか。白河院が亡くなった事で鳥羽院の世になったワケですが、ある意味で白河院は勝逃げをしているワケで、鳥羽院は白河院に負けたままなのです。



そして、永遠に復讐の機会は奪われている。



せめてもの、ささやかな抵抗。



もう一人の裏切者である璋子からの誠意ある謝罪



しかし。



璋子の感性は特殊なのでしょうね。



謝罪を求める理由があまりよく分からない。



ただ、詫びれば鳥羽院が満足するなら。


「私が悪うございました」


鳥羽院は益々孤独に、そして惨めになるのですね。



以上、平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第4話「殿上の闇討ち」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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