平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第3話「源平の御曹司」。源平の御曹司の邂逅。目標、ある意味では「憧れ」であった清盛の今の姿に義朝はがっかり。しかし、それでも舞を舞っていたあの清盛を忘れることは出来なかった。平清盛のあらすじと感想第3話「源平の御曹司」

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第3話「源平の御曹司」

白河院が亡くなってから後。



この世は鳥羽院のモノ。



鳥羽院による、鳥羽院の為の政治が行われていた。白河院政期には表舞台から姿を消していた藤原忠実が復帰し院政を支える一方、自身の子ではない崇徳帝は政からは遠ざけられ鬱屈した日々を送っている。



また、平家では忠盛の次男家盛が元服を済ませていた。



一方清盛は。





「弱いもの虐めはやめよ!(哄笑)」


海を荒らす海賊たちから民を守るのだと朋輩たちと日々「海賊退治」に明け暮れていた。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第3話上巻「帰京」

御所


忠盛は鳥羽院からの呼び出しを受け参内する。



途中、旧知の為義、義朝父子と会う。



為義は自身の息子義朝を「北面の武士」にしてもらえないか藤原家保を通して院に願い出ようとしていたのだが結果は芳しくない。



もっとも、為義は白河院政期に躍進した平家は鳥羽院の元では停滞するはずでこれからは源氏の世だと考えていた。


「白河院の落し胤を受け入れまでして媚びを売った」


平家を鳥羽院が良く思うはずがないのだ。



為義の見立てはあながち間違ってはいない。


「忠盛、其方はよく尽くしてくれている」

「が、清盛はどうじゃ?あのモノノケの子は?」


大河姫

皆知っているんだね。公然の秘密どころか、秘密ですらないのか。

一緒に参内してた家成(藤原家保の子)がある提案をする。


「清盛を院北面の武士に任じて如何でしょうか」



北面の武士



鳥羽院の近くに仕えることで清盛の忠義を見定めるのだ。



一方、そんなことは知らない清盛。



清盛とその一派は海賊退治に明け暮れていたが、あくる日、都から派遣された武士に、あろうことか「海賊」と勘違いをされて捕らえられ検非違使庁へと送られてしまう。



忠盛は検非違使へと出向き清盛を解放させる。



清盛は久しぶりに再会した忠盛、そして家盛に自身の働きを自慢げに披露すると、再び海へ戻ろうとするが・・・。


「都に留まれ」


清盛は反発するが、一緒に捕らえた「朋輩」がどうなっても良いのかと脅され渋々都に残る「フリ」をする。



平家の館


「断ります!」


清盛はあっさりと「北面の武士」の話を断る。



家貞や盛康(清盛乳父)は忠盛は院の覚えめでたく武士の殿上人にもなれるかもしれないのだと話すが聞く耳を持たない。



庭先では「母」宗子からも都に留まってくれるように頼まれる。


「私は母として其方と家盛に同じだけのことをしてやりたい」


清盛は一瞬下を向くが・・・。


「私の分まで家盛に」


そう言い残し屋敷を後にした。


大河姫

清盛もまだ少年だね。

宗子は咲き誇る庭先の桜を見つめていた。



家盛がその宗子に気付き、桜を一枝折って宗子に渡す。否が応でも宗子は昔を思い出さずにはいられなかった。勿論、当時幼かった家盛は何も覚えておらず屈託なく笑う。


「家盛、この家の嫡男は清盛。それを忘れてはならぬ」


母の言葉に家盛は忘れたことはないと笑うのであった。


大河姫

哀しいね。和久井映見の演技が哀し過ぎる。

清盛は海へ戻ることを諦めたワケでは無かった。



検非違使庁の牢を破り、朋輩を助け出したら都から出ていくつもりでいたのだ。



都往路を検非違使へ向かっていると「北面の武士」を断ったことを知った義朝が怒りに震えながらやってきて理由を尋ねる。


「王家の犬にはなりたく無い」


義朝は清盛の言葉にあっけにとられる。



そして。


「なんだ、ただの甘やかされた平氏の御曹司か」


そういい捨てると去っていった。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第3話中巻「赤子」

御所


璋子が自身の子である崇徳帝のことを相談に鳥羽院の元へやってくる。



鳥羽院は自身の子ではない崇徳帝を避けており、政にも関わらせていない。



璋子はそれが不思議でならないのだ。


「何故上皇様は帝に辛くあたる・・・?」


この言葉に鳥羽院は怒りを露わにする。自身の子ではないのに情など持てないのだと。


「それでも・・・上皇様のお祖父様の子では無いですか?」


鳥羽院はこれ以上何も言えなかった。


大河姫

こ、怖ひよ。。。><

堀河局は自身が仕える主とは言え、その異常なやり取りにただ震えていた。



平家の館


「申し訳ございませぬ!」


盛康(清盛乳父)が忠盛に頭を下げている。



清盛は検非違使の牢を破ったが、清盛の朋輩は院を警護しながらたまたま通りかかった佐藤義清にあっさりと捕らえらえた。危うく清盛も捕らえられるところであったが鱸丸の機転で難を逃れている。



清盛も此度のことは堪えているようだ。


「父上!申し訳ごいざませぬ!此度のコトは責を負います!」


「どう責を負うのだ?」


「そ、それは正直に」


「ならぬ。此度の事に責を負うとすれば」

「この件には関わらないと言い通す事だ」


清盛は自分だけが罪を逃れるのは忍びないと涙を流す。共に船を守っていた「輩」を見捨てることは出来ないと。


「輩?船の警護役?民を守っておった?」

「本当に民を守っていたと思っているのか??」


忠盛はその後民に起こった不幸を伝える。海賊はさらに徒党を組んで清盛達を倒そうと村を襲ったのだ。結果的には清盛が海賊を招いているのだ。


「浅知恵で押さえつけた奴は浅知恵で返してくる」

「お前が村を襲ったも同じ」

「お前が知らぬところで平氏一門がお前を守ってるのだ!」


叔父の正盛が清盛に告げる。


「もう、回りくどい話は良い」

「清盛、平氏と縁を切れ」


しかし。


「それはならぬ」

「清盛が平氏と縁を切ることはならぬ」


「な、何故」


正盛は兄の言葉に反論しようとするが・・・


「なくてはならぬからだ」

「平家に無くてはならぬ男だからだ」


正盛は兄忠盛の言い草が許せなかった。


「義姉上のお気持ちを考えたことがおありか!?」

「正妻にいらぬ忍耐を敷いて!」


たまりかねた宗子が割って入る。


「正盛殿おやめください!」

「清盛は私の子なのですから!私の・・・(涙)」

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第3話下巻「比べ馬」

清盛は頼朝がよく武芸を磨いていた野原へやってくる。


「比べ馬で俺と勝負せい!」


義朝は甘えた御曹司など相手にせぬと言うが、清盛は食い下がる。


「この先に木が見えるであろう?」


二人は比べ馬をする。



しかし。



清盛は途中敢え無く落馬する。


「俺はどうしょうもない男じゃ(涙)」


義朝は地べたに這い涙する清盛に冷たい視線を送る。



そして。


「舞を舞う男を見たことがある」

「異様な殺気を持って白河院を殺さんがばかりに」

「そいつに勝ちたくて武芸を磨いてきた」

「武士が王家の犬ではない」

「武士が王家を守ってる」

「いつか、思い知らせてやる」

「その為北面武士になるコト望んだが」

「オレは許されなかった」

「貴様のような情けない男を抱えた平氏とは違う」

「今日はそれば分かって気分が良い!」


「次は負けぬ!」


「次などないわ!」


源義朝なくして平清盛なく、平清盛なくして源義朝はなかった。

平清盛(大河ドラマ)の感想第3話「源平の御曹司」

平清盛(大河ドラマ)の感想第3話「源平の御曹司」



源義朝なくして、平清盛なく、
平清盛なくして、源義朝、そして「武士の世」は来なかった。



太平記の足利尊氏と新田義貞を思い出す。



後の源平の顔役の邂逅と対決。



そして、相変わらず清盛を取り巻く家族の心理描写の機微が良いんですよ。

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平清盛(大河ドラマ)の感想第3話「平家の家族模様」

母宗子(和久井映見)は家盛が桜の木から落ちた時の態度をずっと引きずっているんですよね。



何故、あのようなことを言ってしまったのか。


「私は母として其方と家盛に同じだけのことをしてやりたい」


この言葉は宗子の偽らざる本心ではあると思います。また、清盛も宗子を想う心はある。宗子が「桜事件」以来、ずっとそのことを気に病んでいるのは分かっている。



そろそろ許しても・・・?しかし、清盛はまだ若い。分かっていても気持ちはついて行かないのでしょうね。


「私の分まで家盛に」


嗚呼!この一瞬の心理描写が哀しかったですね。素直になれない清盛の歯がゆさ。



清盛はぶつけるべきだったんですよ。



あの桜木落下事件忘れませんよ!!



如何に後の平相国清盛入道と言えどもまだ十代。
根っこの部分に戻らないで消化できる程人生の達人ではないからね。



清盛が出て行った後の家盛登場の場面も良かったですね。



清盛と家盛の兄弟仲は決して悪いものではないと思います。ただ、母の宗子が「何かの事情」で清盛に気を遣っているのは分かる。


「家盛、この家の嫡男は清盛。それを忘れてはならぬ」


家盛は忘れた事はないと笑いますが、その笑顔もまた淋しさを感じるものでしたね。

平清盛(大河ドラマ)の感想第3話「忠盛の孤独」

「浅知恵で押さえつけた奴は浅知恵で返してくる」


深いですね。



家中で清盛の行動が問題視された時に、母宗子と家盛は清盛を庇いました。



ただ、母宗子は桜木事件の「贖罪意識」から、家盛は母を想うがあまりの行動。



表立っての発言は無かったものの、清盛の乳父の盛康はともかく、家貞をはじめとする家中の者は忠正の意見に消極的でありながらも賛成であったように思います。


「清盛は平家になくてはならぬ男」


清盛は自分は守られていること、そして、父忠盛がどれほど自分に期待をしているかを思い知る。



義朝の前で泣いたのはそのことに気付き、そして自身の幼さを悔いたからですね。



清盛は孤独などでは無い。



忠盛はやはり孤独なのですよね。

平清盛(大河ドラマ)の感想第3話「義朝の無念」

義朝は憧れていたのです。



あの日みた異様な舞を舞う男に。



本能的に感じたのでしょうね。


「あの男は今の世に怒っている」

「俺と同じだ」


その日からずっと再会を楽しみにしてきた。



しかし。



ただの坊ちゃんであった。
挙句、比べ馬で落馬して泣き出す始末。



ま、ガッカリしたでしょうね。



清盛からすれば勝手に憧れられて、勝手にガッカリされてもはた迷惑なお話かもしれませんけど。



でも、ちょっと分かりますよね。



若い頃に憧れた人にはずっと憧れの人でいて欲しいみたいな。



ただ。



それでも。



あの舞を舞っていた男に勝ちたくて武芸を磨いてきた



それほど強烈だったのでしょうね。それだけは伝えなけれなならない。


「いつか、思い知らせてやる」


大見得を切ったものの。



自身はそのスタートラインにすら立てていないという現実。本当に泣きたいのは義朝自身なのです。



だから、その表情を清盛には見られたくなかったのでしょうね。

平清盛(大河ドラマ)の感想第3話「異常性」

「それでも・・・上皇様のお祖父様の子では無いですか?」


驚いたのですけど、公然の秘密かと思いきや、
こちらも秘密ですら無かった。



気持ち悪い。



気持ち悪いですが・・・。



価値観がとんでもなく異なる人に出会うことってまれにありますよね。



鳥羽院の狼狽ぶりがなんとも憐れでした。



せめて、璋子が「並の感覚」を持つ女性であったなら、崇徳帝の運命も少しは変わったかな?これでは鳥羽院は自身の心の傷をぶつける相手がおりませんからね。



にしても、璋子役の檀れいの妖艶でつかみ処が無い異常性は際立っております。雰囲気的には堀河局役のりょうの方がトリッキーな役柄は似合いそうですが、異常者に囲まれて冷汗かいているのが堀河局というのも良かった。



佐藤義清のところまではこの異常なやり取りは聞こえてなかったかな?



以上、平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第3話「源平の御曹司」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第4話「殿上の闇討ち」