平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第5話「海賊討伐」。今回は平氏よりも宮中での動きに注目。鳥羽院と璋子の関係に変化が起きる予感。しかし、璋子ちゃんの天然はちょっと常軌を逸しておりますね。いや、実はドSなのかな・・・?平清盛のあらすじと感想第5話

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第5話「海賊討伐」

平家の館


長承2年(1133年)6月。



平家の館は新たな命の誕生に湧いていた。



家盛は赤子、平五郎を抱きながら宗子に尋ねる。


「しかし、平太、平次の次が何故平五郎なのですか?」

「ふふ、三と四は外に(笑)」


宗子の言葉に忠盛は少しだけ気まずそうに咳払いをする。


「清盛殿も抱いて下さい」


清盛は宗子から平五郎をそっと渡される。


大河姫

この子が後の池頼盛か。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第5話上巻「モノノケ姫」

清盛はあくる日、ひょんな事から義朝と共に佐藤義清の館へと招かれる。



義清の館で、清盛と義朝は言い争いを繰り広げるが、義清はそれを楽し気に眺めている。


「お前達は飢えているな」

「腹は減っておらぬ!」

「友と存分にやり合うこと事に飢えておるではないか(笑)」


「友ではない!」


清盛と義朝の言葉が重なる。



義清は二人に酒を勧める。



義朝は義清とは初対面であったが、義朝は義清、佐藤義清の噂を聞いていた。


「文にも武にも優れた男が北面にいると」


義清はさもありなんと笑う。清盛はその自信満々な様子に皮肉を言うが、


「真の事故仕方がない(笑)」


と、意に介さない。話題は昨今の度重なる飢饉から起こる盗賊騒ぎの件になる。



義朝はこれを良い機会と考えていた。


「盗賊討伐は武士の力を示す絶好の好機」


「義朝殿は実に高い志しを持っている」


義朝に対する義清の他人事のような言葉に清盛が突っ込みを入れる。


「(義清が)武芸や歌の才を磨くは出世の為ではないか?」


義清は清盛の言葉に首を振る。


「美しさを求めているだけ」


大河姫

分かるよ!何事も「あるべき姿」が美しいの。義清とは美味い酒が飲めそう。

弓を鍛錬するのは的の真ん中を射貫くのが美しいから。



歌を詠むのは美しい言葉を選ぶため。


「清盛の志はなんだ?」

「俺は・・・面白く生きたい」


内裏


度重なる飢饉とそれに伴う盗賊、海賊の多発。


「帝(崇徳帝)は院と共に世の乱れの安定に尽くしたい」


大河姫

井浦崇徳帝初登場。

しかし、鳥羽院は治天の君としての権力を一切手放さず、また、昨今の世の乱れは亡き白河院にあると言い、崇徳帝は鳥羽院に会うことすら叶わなかった。



一方、その「母」である璋子の権勢は未だ衰えることは無かった。



その「権勢」を頼って、藤原長実が娘の得子を伴い訪ねて来る。藤原長実はかつて白河院の近臣であった。



長実にとって得子は自慢の娘でありその美しさは世に聞こえていたが・・・。自身が病を得て先は長くない。


「何卒、娘の得子を帝へ・・・」


大河姫

松雪得子初登場。

璋子はその願いを快く引き受け、鳥羽院が渡った際にその願いを伝える。


「長実が参ったのか・・・?」


「無き法皇様によく仕えた者」

「帝に入内をさせたいと存じます」


鳥羽院は話題を突然変える。


「璋子、其方は何故朕の元に入内したのだ?」


「そのような昔の話を(笑)」


「良いから申せ(緊迫)」


「法皇様(白河院)が(嫁げと)仰せになられた故」

「悲しみに暮れていた折、貴方様が仰られた」

「法皇様に会うが良いと」

「久方振りに法皇様にお会いし」

「存分にご寵愛を受けました」

「貴方様はなんと、お優しい方と」


大河姫

おいおいおいおいおい!!
天然?いやドS!?

鳥羽院の表情はみるみるうちに険しくなりその瞳からは滂沱の涙である。



「はは、はははは!!!」



大河姫

鳥羽院狂った・・・?

鳥羽院は泣きながら哄笑する。


「お前のような者をまともに相手にした儂が愚かであった!」

「お前はモノノケだ」

「先の院と同じうつつに生きるモノノケだ!」


大河姫

モノノケ姫・・・

泣き叫ぶと雷雨の庭先に倒れこみ涙を流し続ける。



その様子を得子がたまたま見ていた。


「長実の娘か・・・?」

「私もモノノケの如き物にならん!」


「な、なにをなさりまする!!(悲鳴)」


「あの女の望むようには決してせぬ!」


鳥羽院は得子を手籠めにしてしまう。


「入内は諦めよ」


「コレで終わりにございますか?」

「上皇様にございましょう?」

「もっと汚して下さいませ」

「貴方様の想いを遂げられるよう」


鳥羽院は初めて自身の気持ちを分かってもらえたように感じる。



この後、得子は鳥羽院の后となる。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第5話中巻「高階通憲」

太政官


西海での海賊の動きは放置できない状態になっていた。



関白藤原忠通以下、太政官ではその対策が討議される。



この日、藤原家成の発案で当代一の学者として知られる高階通憲から意見を聞くことになる。



もっとも「高名な学者」とは言え身分の低い高階通憲の登場に太政官の面々は冷ややかである。



「まずはご高説をお聞きしよう(冷笑)」


「それが賢明でございましょう」


「・・・!」


大河姫

態度デカイなw

関白忠通の父忠実の言葉で取り敢えず発言の機会は与えることにはなるが、通憲の態度はその身分に関わらずいかにも堂々したものであった。



さらに。


「ご一同こそ海賊騒ぎの元凶」


通憲は昨今の盗賊、海賊は海や陸から湧いて出た化物ではなく、元々は虐げられた民であると喝破する。


「いずれは王家さえ飢える事になりましょう」


西に海からは西国の富が都へと運ばれる。それが滞ってしまえば何も生産していない都はたちまち飢える。


「よう分かった。下がれ」


平家の館


保延元年(1135年)4月8日。



平家に西海海賊討伐の宣旨が降った。


「俺も連れて行って下さい!!」


「無論、そのつもりだ」


忠盛は清盛を今回の戦に連れてゆく。



兄清盛に続き家盛も出陣を懇願するが、忠盛は都に残り家を守るように告げる。


「家を守ることも海賊討伐と同じくらい大事なのじゃ」


家盛は意気消沈気味ではあるが受け入れる。



これに、叔父の忠正が、


「清盛を跡継ぎにする布石ではないか?」


と、詰め寄るが忠盛は先のことは決めておらぬと応じる。



清盛は清盛で、


「後継になる気はありませぬ!」


と、庭先に降りて「平家の男」ではなく人足として連れて行ってくれて構わないと言い放つ。



兎にも角にも。



平家は準備を進め夏に入ったころ西国へ出陣する。



その出陣の様子を源為義が眺めていた。



為義側近の鎌田通清はまた平家に遅れを取った悔しがるが、為義の考えは少し違っていた。


「遅れを取ったのではない」

「忠盛と儂とでは目指す高みが違ったのじゃ」


大河姫

争いは同じレベルでしか起きない。分かっちゃったね。為義は。

為義らしからぬ言葉に鎌田通清は驚く。



そこに義朝が旅支度で現れる。


「父上、私は東国へ参ります」


東国には源氏ゆかりの武士も多い。まずは東で源氏の力を養生したいと願ったのだ。



為義は逞しい息子の言葉に目を潤ませた。



義朝は鎌田通清の子である正清と共に東へ旅立つ。



一方、都に残った清盛の弟家盛はかねてから不思議と思っていたコトを母宗子に尋ねる。


「母上は何故父上と夫婦になられたのですか?」


宗子は家盛の言葉の意味をよく分かっている。



忠盛と宗子が一緒になったときは既に平太、清盛産まれていた。


「初めてお会いした時、殿は全てをお話になられました」


平太という子がいること、そしてその子は白河院と白拍子との間の子であると。



家盛は驚く。


「私の父上もそのような顔をしてましたよ(微笑)」

「私が決めたのです」


「何故・・・」


「痛々しいと思ったから」

「言葉にされたより重いモノ抱えている」

「かように痛々しい方を見たことがない」

「殿の抱えている重さを少しでも軽くしたい」

「忠盛様の妻となり、平太の母となったのです」


大河姫

家盛は複雑かな。

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第5話下巻「重荷」

安芸宿営地


平家の軍勢は安芸に入り伊藤忠清の軍と合流すると軍議となる。



平家の作戦はいたって単純であった。



海賊は西国から運ばれる米俵を狙っている。



平家の軍勢は「米俵」を運ぶ運搬船とみせかけ敢えて海賊に襲わせ返討とするのだ。



忠正や忠清は「海賊如き」ともはや勝ったような気でいるが、清盛に付いてこの戦に加わっている鱸丸は一抹の不安を感じていた。


「此度の戦は常々海で暮らすモノが有利」


意見具申をするが、それを伊藤忠清に咎められる。


「海で暮らす者が有利なら其方は強いのだろうな?」


斬りかからんという雰囲気の忠清を皆が諫める。



しかし、忠正がさらに鱸丸の言葉を責める。


「士気に障るようなことを漁師風情が!」

「漁師なら海賊側ではないか?」


これに清盛が怒るが清盛の乳父である盛康も反論する。


「鱸丸は幼き頃より清盛様に仕えておる」

「邪魔者のような扱いは控えて頂きたい!」


「盛康、それでも代々平家に仕える・・・」



「やめよ!」



大河姫

盛康!よく言った!

忠盛の一言でその場は収まる。



しかし、皆が戦支度へと出て行った後、忠正は清盛を呼び止める。


「清盛、平五郎を見てどう思う?」

「平五郎のような赤子を見て可愛いと思うか?」

「赤子のお前を見た時ワシは笑えなかった」

「儂には、お前が平氏に災いするように思えてならぬ」

「少しくらい無頼が過ぎても兄上の子なら可愛い甥と思えた」

「そう思うと・・・儂も口惜しい!」


大河姫

甥っ子、姪っ子は兎に角可愛いよな。。。確かに。

忠正はそう言い捨て出てゆく。



清盛は何も言い返すことが出来なかった。


「こんな所まで来て何をしているのだ」

「俺は何をしているのだ!!」


「何でも良ーい!何でも良いうえ食わせてくれ!」


清盛は積み荷から聞こえる声に驚く。



高階通憲であった。



都から荷に紛れてついて来ていたのだ。


「安芸の海に見たい物があってな」


「京から余計な荷物を・・・」

「ん、あ!あの時の!」


「ようやく気付いたか!」


高階通憲にはかつて白河院の時代に会ったことがあった。


「今しがた、叔父とやらにえらい物言いをされておったな」

「其方は現に生きるモノノケの子という重い荷を背負って生きねばならぬ」

「禍々しくも輝かしい荷を背負ってな」

「平家に、世に災いとなるも宝となるも己次第ぞ」


清盛は初めて自身の出生を「輝かしい」と言われ少し戸惑うのであった。


翌朝。



平家の軍は海に出る。



いよいよ西海の海賊討伐。


「では、参る!出陣!」


暫く海を征くと鳴り物の音、そして歓声が聞こえる。







大きな海賊船が平家の船団に近づいてきた。



以上、平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第5話「海賊討伐」でございます。

平清盛(大河ドラマ)の感想第5話「海賊討伐」

平清盛(大河ドラマ)の感想第5話「海賊討伐」。平家に西海の海賊討伐の宣旨が下ります。



因みに、この時代からわずか100年程前。所謂「承平天慶の乱」では藤原純友が千艘以上の船団を率いて瀬戸内を抑え、都に攻め上らんという勢いがありました。朝廷はその時の悪夢が蘇ったかな?



しかし、その「海賊」は最後に船が出てきただけ。



第5話の中心は「痛々しい」お話です。

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平清盛(大河ドラマ)の感想第5話「宗子と家盛」

清盛の出生の秘密。



実の父は白河院であり、その母は舞子という白拍子であったこと。これは平家では秘密でもなんでも無く家中の者全てが知っているのです。



ただ、家盛は「なんとなく」知ってはいたけど、直接その経緯を確かめた事は無かった。



触れてはいけない気がしていたのだと思います。


「母上は何故父上と夫婦になられたのですか?」


この家盛の問い掛けはジャブ。



しかし、宗子は家盛の言葉のホンネを受け止めて全てを伝える。今の家盛なら分かってくれるという自信があったのでしょうね。



宗子にはなんら後ろめたい、隠さねばならないコトは無い。



全てを知った上で、自分で決めたから。



これが宗子の自信に繋がっている。



ただ、家盛には少し重いお話であったかな。


「何故・・・」


と聞かずにはおられなかった。


「痛々しいと思ったから」


多分・・・家盛にはこの言葉の意味は理解出来なかったのではないかと思います。
母、宗子の方が痛々しいように見えたでしょうね。



夫婦の間のコトは夫婦にしか分からないと、いうことを家盛はまだ知らないからね。

平清盛(大河ドラマ)の感想第5話「ドSか天然か?」

さて、平安のモノノケ姫こと璋子ちゃんです。



白河院の呪縛を断ち切れない鳥羽院。



崇徳帝は鳥羽院に疎まれていたものの、璋子はそれでも鳥羽院の想い人であり続けておりました。



しかし、今宵ついにその関係に劇的な変化が訪れましたね。



・・・璋子ちゃん、アレはない。


「存分にご寵愛を受けました」


ここまで言うのは天然を通り越して
言葉の暴力で嬲っていると思われます。



なんで・・・?



そこで一つの仮説。



もしかすると・・・。



白河院の呪縛から逃れられないでいるのは鳥羽院だけではないのか?


璋子もまた白河院の呪縛囚われている?


「あの時貴方様が法皇様の元へ行かせたから」
(本当は白河院の元へ戻りたくは無かった)



そう考えると辻褄が合うのです。



璋子もまた白河院の呪縛から逃れるため鳥羽院を嬲り続け心の均衡を辛うじて保っている。



鳥羽院と璋子は共に白河院の犠牲者で似た者同士なのかも。



そこへ新たな変数得子の登場。白河院と同じ事をしても鳥羽院の気持ちは当然晴れない。



晴れないが。



鳥羽院の心の隙間を得子は埋めにかかっておりました。



さて、モノノケ姫の心中は如何に・・・?

平清盛(大河ドラマ)の感想第5話「重荷」

清盛は自身の出生に関して肯定的に考えたコトは一度も無かった。



白河院、王家のことは快くは思っていないし、その白河院が実の父というのはあまり直視したくはない事実なのです。



平家家中で清盛に好意的な人々でさえも、あまりに公然の秘密ではあるものの、それには触れたくはないと考えていたはずです。



ましてや清盛の存在そのものを毛嫌いする忠正からすれば尚のこと。



しかし、この日初めて別の視点を高階通憲から指摘される。


「禍々しくも輝かしい荷を背負ってな」



輝かしい・・・?



この時の清盛の戸惑う感じ。



そう。



清盛にしかない重荷、清盛しか活かすコトが出来ない重荷。



若い頃はどうしても世界が狭くなりがちなので色々な視点に出会うコトが大切ですね。



過去の出来事は変えられないが、
過去の出来事の意味はいつでも変えられる
その意味では過去は可変的なのである。



・・・悪い方にも可変することも多々ありますが。



以上、平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第5話「海賊討伐」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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