平清盛(大河ドラマ)のあらすじと感想第10話「義清散る」。佐藤義清が出家。「人を愛しく思う気持ち」を知らなかったのは義清自身であったと気付くという流れは秀逸。因みに、頼長が義清を嫌うのは多分同族嫌悪だと思います。はい。ということで平清盛のあらすじと感想第10話

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第10話「義清散る」




「待賢門院様をお救いしとうございます」


院の御所でこともあろうに待賢門院を抱きしめた佐藤義清。



翌朝。


堀河局がいつものように璋子の寝所を訪れる。


「璋子・・・様・・・?」


璋子は久しく見せなかった満足気な、いや、恍惚としたような表情で、


ながからむ


心も知らず


黒髪の・・・


と、かつて佐藤義清が詠んだ歌を口ずさんでいた。


大河姫

義清がヤッてしまった・・・。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第10話上巻「義清無双」

鳥羽院御所


この日珍しく、得子が鳥羽院へ不満をぶつけていた。


「母である私の身分が低いと・・・!?」


得子は鳥羽院との間に産まれた躰仁親王を東宮にしようとしていた。しかし、得子の身分の問題もありそれは難しいと鳥羽院は応じない。



得子は一旦は引き下がるが、「身分問題」の解決に動く。





関白藤原忠通。



藤原忠実の嫡男であり、内大臣頼長の兄でもある。



忠通の娘、聖子は藤原摂関家復活の期待を背負い現在の帝、崇徳帝へ入内していたが、その期待に応えることなく入内から15年を経ても子宝に恵まれなかった。



得子は忠通に躰仁を聖子の養子とすることを打診する。


大河姫

得子は政局慣れしている。コミュ力も凄いね。

これで、得子側から見れば身分問題の解決、さらに長じて即位となれば摂関家の後ろ盾を得られ、また、忠通としても朝廷内での影響力拡大につながる。



両者の思惑は一致し、躰仁は聖子の、崇徳帝の養子となる。



保延5年(1139年)8月17日。



躰仁親王は生後3月で次の帝と定められた。



この動きは清盛や義清が出仕する北面の武士の間でも話題となるが武士には関係のない雲の上の話である。



朝廷の状況に疎い清盛に義清が解説をしている。清盛は、先日ひと悶着あった雅仁親王が帝にならなくて良かったと軽口を叩いている。


「王家は腐っている。璋子様は武士が守る」


義清は何か決意を新たにした様である。


頼長の館


頼長は論語を読んでいる。


富與貴

是人之所欲也

不以其道得之

不處也


大河姫

富と貴とは、是れ人の欲する所なり
その道を以て之れを得ざれば、
處らざるなり

そこに、通憲がその続きを諳んじながら入ってくる。


貧與賤

是人之所惡也

不以其道得之

不去也

君子去仁

惡乎成名

君子無終食之閒違仁


大河姫

貧と賤とは、
是れ人の悪む所なり
其の道を以て之を得ざれば
去らざるなり。
君子は仁を去りて悪くにか名を成さん
君子は食を終ふるのも間も仁に違ふ事なし

そして、頼長も諳んじる。


造次必於是,顛沛必於是


大河姫

造次にも必ず是に於いてし、
顛沛にも必ず是に於いてす
ハモった。

「論語、里仁第四でございますな」


大河姫

里仁第四、つまり君子は仁が大事という事。鳥羽院に聞かせたいんだろうねw

通憲の言葉に珍しく、頼長は心から嬉しそうな表情である。



話は先日の鳥羽院の御所で帝の気持ちを勝手に読み解いた佐藤義清の話になる。


「許し難いは歌詠の武士」

「いけしゃしゃと小賢しいこと」


大河姫

近親憎悪、同族嫌悪。

平家の館


この日、清盛は義清を自宅へ招いていた。


「妻の明子と申します(ニッコリ)」


義清は明子を紹介された時、清盛の頼みで和歌の代筆をしていたことを懐かしく思い出し、自分を振った女子だと笑う。



義清の名は京の都では知らぬ者はいない。



侍女たちは明らかにどよめいていた。


「文にも武にも秀でた武士」


それを兎丸は当然気に食わない。



勿論「そんなことも」も義清は慣れっこである。


「相撲で良いか?(笑)」

「おお!」


二人は相撲を取るが勝負は一瞬でついた。


「勝負は熱くなった方が負けなのだ(笑笑)」


日もすっかり暮れると義清は帰路につく。


「また、是非お越し下さい」

「侍女たちも喜びます」


盛国の言葉に清盛が付け足す。


「ただし、喜びさせすぎぬようにな!」


義清は苦笑する。


「武士は王家の犬ではない」

「義清はその要となる男!」


清盛は義清の存在を心強く思うのであった。



自宅へ戻ると義清には文が届いていた。



璋子からである。早速、出向くのだが・・・。


「待賢門院様・・・?」


「よくも抜け抜けと起こしになられた事」


呼び出したのは璋子ではなかった。


「堀河殿、手の込んだことを(苦笑)」


堀河はこれ以上璋子に近づかないよう釘を刺しに来たのだ。義清の行動は璋子を傷付け、いずれは義清自身を破滅に導くと。


「お分かりになられたのでは?人を恋する気持ちを」


大河姫

勝ち誇る色男。

しかし、義清にはその言葉は全く届かなかった。



この頃、平家は叡山の強訴を退けるため度々出陣している。



また、為義は検非違使として、摂関家に仕える武士として頭角を現わしつつあった。



そして、義朝は東国でその勢力を拡張していた。

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平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第10話中巻「変化」

鳥羽院御所


保延5年(1139年)12月27日。



雅仁親王元服。



鳥羽院、そして璋子もその立派な姿を見て嬉しそうである。



乳父の通憲もその立ち居振舞いの優雅さに惚れ惚れする。


「流石に今日は雅に振る舞っておられる」


しかし。



庭先に降りた辺りから雲行きが怪しくなる。



白拍子達が入り込んできた。



そして、雅仁は今様を唄いながら舞うのであった。無論、元服の儀にはそぐわない。


「雅仁!コレより先はふさわしき振舞いをせよ!」

「はて?ふさわしき振舞いとは?」


大河姫

鳥羽院は「ふさわしい振る舞い」してるつもり?と言うことだろうね。

父、鳥羽院の叱責も雅仁親王にはどこ吹く風である。



雅仁の行動は一向に改まる気配もなく、また、その言動も益々鋭利なものになる。



あくる日、得子と御所の廊下ですれ違った時。


「先だっては元服おめでとうございます」


得子の祝いの言葉に微笑む雅仁。


「先の院の寵愛を受けた母を蹴落とし、国母になられる日も近うございますな」


得子の女御達は顔をしかめるが、流石得子はそれを受け流す。


「流石にございますな」

「誰に何を言えば心が乱れるかよく知っておられる」

「その捻じ曲がったお心は院のものとは思えませぬ」

「もしや先の、其方は院にとっていらざる子では」


大河姫

得子は雅仁相手でも一歩も退かないね。流石。

得子は今の帝崇徳帝と同じく「お爺子」ではないかと問うたのだ。その言葉が耳に入ったのであろう。聞いていた璋子が取り乱す。


「取り消してくださりませ!」

「雅仁は紛う事なく院の子」

「いらざる子ではない!」

「取り消して下さりませ」


璋子が得子に掴みかからんばかりに抗議する。得子は璋子の変化に戸惑いを覚えるのであった。



清盛や義清といった北面の武士達にも璋子得子の言い争いの噂が届く。


「いよいよ、待賢門院様の権勢も終わりか」


武士達は面白おかしく殿上人達の争いについての話をしているが、義清は気持ちが落ち着かない。


「すまぬが、今日は帰る」


この日、鳥羽院は水仙見物に出かけるのだが、その護衛に義清の姿は無かった。



義清は御所に残り、璋子の姿を探す。



かつて、水仙の花が咲き乱れていた庭先にその姿はあった。


「近づいてはならぬ!忘れよ」


璋子は義清を止める。


「忘れられませぬ。あの日から貴女は変わった」


その時、璋子が庭先に一輪隠れるように咲いている水仙を見つけしゃがみ込む。


「まだ、咲いておったのじゃな。ここに」


その様子を見た義清は身体中から黒い炎が湧きあがるのを感じる。



そして。


「許さぬ!私ではなく、あのような酷い方をお慕いするのですか!」


大河姫

おいおいおいおいおい!

堀河、そして義清の様子がおかしいと心配して探していた清盛が義清を止める。



義清は自身が何をしたか分からず呆然としている。兎に角、御所から離れなければならない。



清盛は義清を御所から連れ出すのであった。


「酒は女に注いでもらった方が美味い(苦笑)」

「こんな時も気取っている場合か」


人を愛しく思う気持ちを知らなかったのは義清自身であったことを思い知らされていた。


鳥羽院御所


鳥羽院が水仙見物から戻ってくると、内大臣頼長が控えていた。鳥羽院を諫めなければとずっと待っていたのだ。


「内大臣、何用か?」

「一言・・・」


そこに、近習が血相を変えて入ってくると、鳥羽院に璋子が狼藉されたらしいと耳打ちする。



鳥羽院の表情が変わる。


「内大臣、また改めよ」


鳥羽院に頼長の姿は目に入らなくなっていた。



一人残された頼長は呆れかえる。


「順序立てて事を進めるという事をご存知無いのか?」


頼長は鳥羽院の振る舞いを苦々しく思う。



鳥羽院は早速、堀河局を呼び出し璋子の様子を尋ねる。


「ご心配なさらず。大事はございません」


「何があった?」


「申すつもりはございませぬ」

「畏れながら上皇様は璋子様の空っぽの瞳からお逃げになられました」

「今更口出しは無用にございます」

平清盛(大河ドラマ)のあらすじ第10話下巻「逃げる」

翌日、清盛が義清を心配して屋敷を訪ねると、義清は留守であった。


「内大臣藤原頼長様よりお呼び出しが」


義清の妻春子の言葉に全てを察した清盛は璋子の元へ走った。


鳥羽院御所


義清は頼長に呼び出されていた。



そこには鳥羽院、そして璋子の姿もあった。


「佐藤義清、面を上げよ」

「私の調べたところあの日、院の共をせず帰ったと」

「御所で其方を見た」


頼長は鳥羽院に一言申さんと帰りを待っていたのだが、丁度御所から逃げる義清を見ていたのだ。



頼長は勝ち誇ったかのように続ける。義清は文にも武にも優れていると言われ思いあがったのだと。


「所詮は武士、出来る事など限られてる」


後は、鳥羽院が佐藤義清の罪を咎めるはずだが。


「して、内大臣。話はそれだけか?大義であった」


驚く頼長。


「咎めねばならぬ事など何一つ起こっておらぬ」

「其方(璋子)がどこで何をしようと私の心には小波一つただぬ故」


そう言い放つと詰まらなそうに席を立つ。



席を立った鳥羽院の表情は苦しそうである。が、その表情は誰にも伺うことは出来なかった。



兎に角。



佐藤義清は九死に一生を得たのだ。


「済まなかったな」


義清は清盛に謝罪する。清盛は単身璋子の元へ乗り込み、あの時見た、狼藉を働いたのは自分だと言って欲しいと頼んでいたのだ。


「俺よりも、妻と子に詫びよ!心の中でな!(笑)」

「今宵、また家へ来い!妻と子も連れてな!」


一件落着。



義清は屋敷で娘の花子が集めてきた花弁を見ている。


「美しいでしょ?」


「嗚呼、美しい、まこと、美しい・・・」



ドカ!



「殿?!」


「えーん(涙)」


義清は娘を蹴り飛ばし出て行ってしまう。


大河姫

は?佐藤義清クソなんだけど。

春子から話を聞いた清盛が追い掛けてきた。


「義清!どう言うことだ?」


「出家する」

「王家の乱れは人を愛しく思う気持ち。手に入らないなら殺したい」


このままでは自分も同じようになる。悟ったのだ。


「矢は的の中央に当たるのが美しい」

「歌はそこに相応しい言葉で組み合わせれた時が最も美しい」

「美しく生きるのが私の生き方。醜く生きる事は出来ない」


清盛には理解できない。義清を殴りつける。


「俺の知ってる義清は俺のような者に地を這わされるような男ではない!」

「左様な義清は見たくない!」


「清盛、お前は私のたった一人の友だ」

「それ故お前に見届けて欲しい」

「佐藤義清、一世一代の我儘を」


身を捨つる


人はまことに


捨つるかは


捨てぬ人こそ


捨つるなりけれ


「今はこれまで」


京、随一の武士と呼ばれた佐藤義清は乱世の舞台に立つ事なく去った。



その歳二十三。

平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「義清散る」

平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「義清散る」。文にも武にも秀でた見目麗しき武士と都にその名を轟かせた佐藤義清が出家。


「何もかも己の思うがままになると思い違いをしている」


頼長の言葉はその通りかと思います。しかし、頼長の言葉は大して義清を傷付けはしない。というか、頼長の存在など見えていない。



鳥羽院も璋子もまたそれは同じ。皆、自分の世界に入り浸っているのです。

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平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「愛の目覚め」

「何もかも己の思うがままになると思い違いをしている」


頼長の佐藤義清評はまさしくその通りかと思います。



頼長は思い知らさてやりたかった。
しかも、頼長自身も忌み嫌う王家腐敗の元凶である鳥羽院を使って。



璋子に狼藉を働いたのが義清と分かれば、鳥羽院は傷付き、それが明らかになる事で璋子も傷付き、その結果佐藤義清は処分される。



頼長としては
一石三鳥



ま、完全にピエロでしたが。



三者とも頼長のことなんかアウトオブ眼中というのが面白い。



しかし、頼長は気付きもしない(だからピエロ)のですが、佐藤義清は頼長の目論見とは異なる形で思い知らされた。



自分がいかに思いあがっていたのかを。


「お救いしとうございます」


義清は璋子に人を愛しく思う気持ちを分かって欲しかった。



結論。



璋子は分かっていた



分かっていた事に気付いていなかったんですよね。



義清のおかげでそのことに気付いた。



鳥羽院への自分の思いこそがだと。義清と一夜を共にしてシナプスが繋がったのです。



一方で佐藤義清。
皮肉なことに、


「人を愛しく思う気持ち」


を分かっていなかったのは義清自身であった事に気付いてしまう。



寝ても覚めても璋子の事が頭から離れない。璋子の気持ちはこれまでも、そしてこれからも鳥羽院にある事に気付いた時に湧きあがった激しい怒り。



この激しい感情がであった。



いや、違うと思うけどな・・・。



でも、佐藤義清は確信してしまったのです。

平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「逃げる」

王家の腐敗の原因は「愛」であった。



義清はそれを「醜い」と感じてしまったんでしょうね。



王家の連中は「愛」を知らないから腐敗してゆく。美しい「愛」を教えてやるつもりでいた。



青いな。
義清




しかし、現実は違った。



愛ゆえに腐敗していたのだ!



そして、自分の中にある鬼と出会ってしまった。


「美しく生きるのが私の生き方」


賢い義清は自分自身がこの先どうなるのかを見通してしまったのでしょうね。愛に溺れれば美しく生きる事は出来ない。



ならば。



世捨て人になる。



その踏ん切りを付けるために娘を足蹴にした。



因みに、これは酷すぎます
全く擁護できませんね。



人を愛しく思う気持ちとは何か?



清盛は明子、そして清太を得た事で「人を愛しく思う気持ち」、いや、生きるとはなんぞやということが直観的に分かっていると思うんですよね。



しかし、それを言語化して義清に気付かせることは出来なかった。



妻春子と娘の花子との生活こそが生きる事そのもの「人を愛しく思う気持ち」の上位概念なんですけどね。

平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「堀河局の慧眼と限界」

「守ろうとするのが烏滸がましい」


堀河局は流石、待賢門院璋子に長く仕えていただけはあって、璋子と鳥羽院の関係性をある程度(完璧ではない)見抜いているのでしょうね。



璋子の気持ちが鳥羽院にある事は薄々気付いている感じがします。



そして、その事に気付きもしない純な義清はいずれ手痛いしっぺ返しを喰らう。また、義清の影響で璋子の心にも変化、義清の想定とは全く異なる、が出ている。堀河としては好ましくは思っていないでしょうね。



しかし、その堀河をもってしても、鳥羽院と璋子の「プレイ」までは気付けてはいないかな?


「璋子の空っぽの目から逃げた」


確かに。



逃げた。



が、鳥羽院は全く逃げ切れてはいないのですから。

平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「ピエロ頼長」

今回見事なピエロを演じてくれたのが頼長君。



ちょっと可愛かったね。



今回は見事なピエロを演じてくれました。


「何もかも己の思うがままになると思い違いをしている」


前述通り、この義清評は正鵠を射ているのですが、それは貴方も同じでしょ?頼長と義清は似ている。



朝廷をあるべき姿に戻したい。



王家腐敗の元凶は鳥羽院にある。
それはそう。



その鳥羽院も気に食わないが、身の程知らずの佐藤義清も国の頂でプレイをする鳥羽院の相方である璋子も気に食わない。



そこで、院の御所で目にした佐藤義清のただならぬ気配から、璋子に狼藉を働いた証拠を集めて、関係者一同の前で自説を滔々とご披露。


「よくもまあ、細かい事をチマチマとよく調べたものか」


頼長は鳥羽院が怒り狂い義清を処分して、また璋子にも辛辣な言葉を投げかけることを期待した。



と、こ、ろ、が。



「咎めねばならぬ事など何一つ起こっておらぬ」


結局。



鳥羽院と璋子の二人に新たなネタを提供しただけという結果に終わります。



頼長は人間への理解が浅いのですよね。因みに、義清は今回の件で自分自身が「分かっていなかった」事に気付き出家する。



俗世では美しく生きる事はできないから。



しかし、頼長は・・・。



俗世に身を置きながらある意味では「美しい」世を創ろうとしている。それは後に頼長の命を縮めることになるのですよね。

平清盛(大河ドラマ)の感想第10話「才人」

頼長は摂関家の出身ででありまたその博識ぶりも評判。父忠実はなんなら長男忠通よりも次男の頼長に期待するフシもある。


「造次必於是,顛沛必於是(ハモリ)」


通憲と論語をハモって楽しそうでしたね。この二人はその才覚において相通じるものがあるのだと思います。



二人共に尋常ならざる天賦の才を持っている。



お互いを同じレベルで理解し合える相手が存在することは嬉しい。



通憲のことを見つめる頼長の表情はこれまでで一番「穏やかで」嬉しそうでした。清盛を虐めている場面とか嬉しそうではありましたが性格は悪そうだった。



しかし、この二人には大いなる隔たりもある。



通憲が挫折し、絶望の中から僅かな光明(雅仁の即位)を見出す過程で人としての幅、人間への理解を深めたのに対し、頼長は挫折を知らず己の力を過信するしかなかった。



因みに、義清も天賦の才を持っているものの、義清に対しては同族嫌悪に至るのが面白いですね。潜在的に挫折を知らない万能感が鼻に付いたのでしょう。



義清は自身の限界を先読みしすぎて出家しましたが、頼長はこれからその過剰な自意識を益々拡大させて行くのですね。



以上、平重盛のあらすじと感想第10話「義清散る」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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