いだてんのあらすじ第37話です。昭和12年。戦時下の様相を強める日本は国内からも東京オリンピック開催に異議を唱える者も現れ始める。その急先鋒の1人は皮肉にも河野一郎であった。大河ドラマいだてんのあらすじ第37話

いだてんのあらすじ第37話上巻~分裂~

河野一郎は中国との戦争遂行の為に国民に我慢を強いる一方で、平和の祭典に向けて準備を進める矛盾を突いて政府を攻撃する。

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矛盾

「方や銃剣を担いでお国の為に出征する若者がいる」

「方や平和の祭典の為にスポーツに励む若者がいる」



河野一郎の主張に田畑の腸は煮えくり返るが、その主張がまったく荒唐無稽かと言えばそうではない。




田畑が掌握する水連でも当の選手達にも動揺が見られた。


「俺達、泳いでいる場合なんでしょうか??」



田畑は東京大会まで時間がないと発破をかけるがその表情には戸惑いも見て取れる。




昭和12年(1937年)7月7日の盧溝橋事件を契機にもはや「事変」とごまかせる状況ではなくなる。日本軍は戦線を拡大し、中国との全面戦争へと突き進む。




一方で東京オリンピックは未だ開催会場さえ決まっていない状況であった。神宮競技場は10万人収容のベルリン大会の競技場と比較すると狭く拡張工事が必要だという意見が出ていた。しかし、周辺は宮内省管轄の地域もあり拡張するにも、変更するにも時間も資材も足りていない。




いや、何よりも時間が足りないのだ。

副島、動く

嘉納治五郎の姿勢に疑問を感じていた副島道正はついに単独で政府に覚悟を問う。




荻外荘に時の首相として国民、軍部からも人気のあった近衛文麿を訪ねる。



「このままでは東京大会は開催できません」

「政府に開催の覚悟があるのであれば500万円の補助金上乗せを」



副島はこのままなにも決まらずに時間だけが過ぎる事に危機感を募らせていた。政府に覚悟がないのであれば早期の開催返上まで考えていた。




結局。




近衛首相はこの時は回答を保留したものの、文部大臣と協議の上補助金上乗せは見送られた。新しいモノが好きな近衛ではあるが、既に東京オリンピック開催への興味は失せてしまっていた。




副島の動きは組織委員会になんら相談もなかった為組織委員会内からの反発、さらにその動きは新聞紙上にも載り日本国内は勿論、世界にも東京開催危機を知らせる事になる。




嘉納治五郎は副島の裏切りに激怒するが、副島も負けていない。



「500万円を出し渋る政府にオリンピックなど開催できません」

「名誉ある撤退を・・・!」



「オリンピックはやるんだよ!この東京で!」

いだてんのあらすじ第37話中巻~師弟対決~

この頃、金栗四三は弟子の小松勝を伴い上京していた。金栗の見立てでは小松勝は十分東京オリンピック代表、いやメダルが期待できる選手であった。しかし、風雲急を告げる日本の世界の情勢に嫌な予感を感じていた。

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繰り返す

国会では河野一郎が東京オリンピック開催反対を叫んでいた。




田畑は苛立ちを隠せないまま、オリンピック聖火リレーの記事、そして大陸での帝国陸軍快進撃の記事を準備していた。その田畑が務める朝日新聞に金栗四三が訪ねてくる。



「河野君はおらんとですか!!河野君は!早稲田の河野君は!!」



金栗はオリンピック反対を唱える河野一郎がかつて第1回箱根駅伝を走った弟子だと知り、居ても立っても居られずにかつて河野が務めていた朝日新聞に抗議にやって来たのだ。




金栗は自身の全盛期でもあり、出場すればメダルが見えていた、ベルリンオリンピック1914年大会が中止となった事を思い出していた。


「田畑さん、オリンピックは開催されますよね?」



金栗の問いかけに田畑絶句する。




そして。




田畑もまた苦しい胸の内を吐露する。




河野の指摘する矛盾は確かにある。



「同じ大陸の資料を見て聖火リレーと日中戦争の記事を書いている」



平和の祭典の準備と戦争が同じ新聞に載るのだ。




しかし、それでも。




田畑にも、そして金栗にもオリンピックしかないのだ。

別れ

日中戦争の戦線は拡大し続けていた。ついに南京を占領。それでも、戦争は終わる気配はまったくなかった。




そんな中、IOCカイロ総会の日程が近づいていた。




嘉納治五郎は神宮競技場に立っていた。東京オリンピック開催が決まってから険しい顔をしている事が多かったが、競技場を眺める表情は珍しく穏やかである。



「こうして見ると、やはり神宮競技場は良い競技場じゃないかぁ」

「田畑君、一緒にカイロに来ないか?」



嘉納はIOC総会に田畑を誘う。




今回のIOCカイロ総会は日本に、いや嘉納治五郎にとって厳しいものになる。現状、競技会場も決まっていない、戦争は拡大、世界から非難を浴びていた。



「報告出来るものは何もないが、開催できるという信念で押し切って見せる」

「まさに、徒手空拳!戦わずして勝つだ」



田畑は答えた。



「開催返上の為ならご一緒します」

「何!?」



嘉納はもう後ろ向きな発言はしないと決意したのではないかと田畑を問い詰めるが、田畑は泣きながら頭を下げて開催返上こそが最善であると頼む。



「今の日本は!貴方が世界に見せたい日本なんですか!?」

「・・・オリンピックはやる」



嘉納治五郎の決意は固かった。

いだてんのあらすじ第37話下巻~カイロ~

嘉納治五郎は単身カイロ総会へと臨む。まさに、針の筵(むしろ)である。特に、かつては東京支持を明確にしてくれた中国IOC委員王正廷も舌鋒鋭く日本を非難した。東京の開催返上は避けられないかと思われたが・・・。

人生で一番面白かったこと

嘉納治五郎は氷川丸に乗船していた。その表情は穏やかなものである。




IOC総会で嘉納治五郎は現状何も準備が進んでいないことを認めた上で謝罪し、



「IOC委員最古参の自分を信じて任せて欲しい」



とだけ語ったのだ。




東京では田畑政治が衝撃を受けていた。



「あのじじい・・・徒手空拳でオリンピックを持って帰ってきやがる(涙)」


嘉納治五郎は船内で出会った外交官の平沢と親しくなる。




そして、



「今迄の人生で一番面白かった話をしてみよう」



と語る。




嘉納治五郎はストックホルム大会にたった二人の選手と参加した想い出、メダルラッシュに沸いたロサンゼルスオリンピックの想い出などを語るがどれも一番ではないとも語る。



「これから東京オリンピックがありますね!」

「そうだ・・・!東京で世界があっと驚くような・・・(笑)」



嘉納治五郎は各国の国旗が刺さったケーキを競技場に見立てて楽しそうに笑っていた。




その後、船内で体調を崩した嘉納治五郎はそのまま帰らぬ人となる。




享年77歳。




船内から運ばれる棺には五輪旗がかけられていた・・・。




田畑は平沢から嘉納治五郎から託されたというストップウォッチを渡される。




以上、いだてんのあらすじ第37話でございます。

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