武田信玄(大河ドラマ)の感想第33話「鬼美濃の死」。飯富兵部に続いて鬼美濃もついに・・・。鬼美濃の死は「過去から使者」によるもの。そして晴信と三条殿もまた、過去の清算を迫られているように感じます。そう。34話は過去の清算。慟哭の武田信玄34話感想!
武田信玄感想33話「過去から使者」
今回のタイトルは「鬼美濃の死」ではありますが鬼美濃の死は、
過去が未来へ復讐する象徴のように思えます。
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過去から使者
「我らは志賀城の生き残り!」
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志賀城。
懐かしいですね。
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※関連記事:→武田信玄第10話下巻「攻めの戦」より
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この戦ではかなり非道な事をしております。因みに、その所為で甲斐への憎しみが増大し後の村上攻めでは難儀をする事にもなっております。その志賀城の生き残りが妻子の敵を討つべく鬼美濃に挑戦。
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飯富を介錯し、板垣、甘利、そして新参者ながらも馬が合った山本勘助。次々と盟友達を見送ってきた鬼美濃は戦場での死を望みます。
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「良い武将とは即ち散るものじゃ」
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鬼美濃は過去からの使者に斬られ絶命間際。
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「礼を申す・・・!」
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と、過去からの使者に語って散ります。
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しかし、三条殿、そして信玄はそうもいかないようです。
武田信玄感想33話「母と子」
謀反の主謀者である義信。飯富が身を挺して義信を守ろうとしましたが、義信は自分が謀反の主謀者と宣言。三条殿の必死の嘆願も功を奏したのでしょうか?義信はなんとか死一等を免れますが、三条殿は自らの過去と対峙しなければなりません。
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父上の不正義を憎め
何度か申し上げている通り、晴信と三条殿の関係は一筋縄ではいきません。ただ、まだ若かった三条殿はその時の感情で義信に憎しみの種を植えてきました。
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「嫁ぎて六年(むとせ)三条はこのお館内より一歩も外へ出ておりません!」
「何を申す!そちは花見の宴も好まず、紅葉狩りにも行きとうないと申すではないか!」
「花見も紅葉も山奥ではございませんか!三条が蛇獣を好まぬことようご存知のはず!」
「甲斐は山国じゃ!蛇や獣に脅えて甲斐国主の妻が務まるか!」
「・・・都へ・・・帰り等ございます!」
「そちは甲斐国主の妻じゃ!そち故郷は都ではない!この甲斐じゃ!」
「太郎!太郎!!」
「やめよ!」
「太郎よう見るのじゃ!父上が母を虐めまする・・・!」
引用元: 武田信玄第8話中巻「生きてこそ」より
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そして、八重もまた、幼い太郎に。
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湖衣姫殿は山本勘助殿に導かれて廊下を渡、晴信の元へやって参ります。そして、誓いの盃を交わすのでございます。その様子をあるお二人宴の外からがご覧になっておりました。
八重殿と太郎にございます。「御覧に遊ばしましたか?今宵の事決して忘れてはなりません」
太郎は黙って頷くのでありました。
引用元: 武田信玄第8話下巻~祝言~
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三条殿はそれでもなお晴信を大切想っているのですが、その事はついぞ義信には理解されなかった。
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勿論、度々父であるお館様(信玄)に逆らってはならない、川中島血戦での軍律違犯の際も「静かに沙汰を待つのが礼儀」と義信を諭していますが、義信に三条殿の真意は伝わっていないと思います。
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そして、今回その事を思い知らされる。自分が植えてきた憎しみの種は自分の想像を大きく超えて義信の中に
昏い塊となっていた。
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「私は父上の正義と戦っておるのです!」
「父上の不正義憎めと教えたのは母上ですぞ!」
「偽りの謝罪など恥を知れ!!」
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三条殿は晴信を憎んでいない。
憎んだのは「湖衣姫」であり、その子供四朗。
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しかし、義信には晴信への憎しみだけが育っていた。
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過去は未来に復讐する。
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この時の三条殿の表情。
もはや、説得は叶わぬと思い知らされたのだと思います。
武田信玄感想33話「父と子」
信玄もまた、過去の自分と対峙しなければなりません。義信は自分と似ている。今回信玄はそう認めます。
父として
「其方の考えを知るは自分を知る事」
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私は信玄と信虎の関係よりも、信玄と義信の「関係は悪い」と思いっています。悪いとうのは単純に「憎み合っている」という訳ではありません。義信の父信玄に対する不信感と憎しみは深いのですが、一方で信玄は義信の事をそこまで憎んではいない(いなかった)。
そして、義信の事を理解していない。
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信玄は父信虎に対して憎しみ、恨み心はありますが、一方でよく理解していると思います。それは、弟の信繁や信廉よりも遥かに。また、信虎も息子の事をよく理解しています。
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「晴信めは天下人の下で甘い汁など吸う事は出来ぬ!」
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※関連記事:→武田信玄第26上巻「父子再会」より
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そして、親子の情は
双方に残っていたように感じます。信玄は諏訪の刺客に襲われた信虎を助けていますし、信虎もまた、信玄を斬りつけながらも「手元が狂って」います。一方で義信は信玄の暗殺を二回試みています。
(一度目の暗殺は信玄はじめ重臣や家族も知らないですが)
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この恨み心は根深いものがあると思います。
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信玄はかつての自分を振り返り、
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「自分も父を憎んでいた」
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と、告白しています。
勿論、これは本心のような部分もあるのですが、正直、義信の信玄に対しての憎しみとは比べようがないと思います。
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それでもそう告げたのは、自分から義信の元へ歩み寄った、いや、義信の元へ「降りて」行ったのだと思いました。初めて息子義信と向き合っているのかもしれません。
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これは信玄が「親として」義信を救わないとならないと覚悟を決めたのと、義信の憎しみの源泉を知りたい
「義信の事を理解したい」と思ったからなのでしょう。
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ただ、この期に及んでは、
義信自身もその「理由」を見失っているようにも感じました。
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弟、竜宝が言っていた事がもしかすると全てなのかもしれません。
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「父上の優しき言葉を待って怯えている」
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親子とは難しいものでございます。
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以上、武田信玄(大河ドラマ)の感想第33話「鬼美濃の死」でございます。

今宵は此処までに致します。
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