太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第23話「凱旋」。今回は「将来を暗示する」重要な回でしたね。既に次の争いの種が芽吹いている。その事に高氏が「無自覚」であるのが面白い。もっとも「純で無自覚」だからこそ、人を惹きつけるのでしょうが・・・。太平記のあらすじと感想第23話

太平記(大河ドラマ)あらすじ第23話「凱旋」

元弘3年(1333年)5月22日。




北条一門は東勝寺で自害。




ここに、150年続いた鎌倉幕府は滅亡した。高氏は既に都の再建に取り掛かっており、また、船上山にいた帝は「六波羅陥落」の報を受けて都への還幸の途上であった。

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太平記あらすじ第23話上巻「還幸」

還幸一行


船上山を出た後醍醐帝一行は福原で鎌倉陥落の知らせを受け取った。



「ふふふ、ははは・・・はーっはは!!」

「お、お上?!」

「隠岐の一年、無駄ではなかった」

「で、では!?」



大河姫

嬉しさ隠せないね。て、か、ちょっと怖いwいや。この怖い感じこそが後醍醐天皇だ。

鎌倉落ちる。




三位の局蓮子をはじめ、後醍醐に従っていた者たちも大いに喜ぶ。




一行は意気揚々と都へ向けて前進する。途中、赤松則村の軍勢も加えいよいよ都へ近づく。




西宮では楠木正成が待ち構えていた。



「楠木左兵衛にございます」

「・・・正成か・・・近こう!」

「はは!」



輿の御簾を上げ後醍醐は正成を召し出した。



「正成、笠置以来か・・・」

「はい、半年の戦いを経て、先日北条の囲みが解けましてございます」

「半年粘ったか・・・負けぬ戦いが実ったの」



二人とも万感の思いが溢れる。




後醍醐はかつて正成が語った言葉をよく覚えていると言う。



「関東に火の手が上がるまでは負けぬ戦をせよと申したな」

「その言葉忘れたことはない」

「そち無くして今日の朕はない」



大河姫

帝は分かっている。正成の偉大さ。

後醍醐は都入りの先陣、還幸の列の先頭は正成が立つように命じる。



大河姫

正成の軍勢が最もみすぼらしい(それだけ激戦だった)姿であったと言う。

楠木勢は最高の栄誉に皆感涙にむせぶ。




一方都では。




後醍醐帝の宿舎になる東寺に高氏と道誉が顔を揃えていた。




道誉は少々心配事があるようである。



「足利殿、儂はなんと言えば良いかの・・・?」

「何を?足利と共に六波羅攻めを戦ったと申せばよい!」



少し苛立ち気に再び問う。



「足利殿、それは真にそう思っておるか?」

「いかにも(笑)」



高氏の笑顔を見てようやく道誉も安心したようだ。




高氏は続ける。



「隠岐での判官殿の気遣い、御上も覚えておいでであろ?」



道誉は苦笑いである。



「少々気まずい(苦笑)」

「あれから、色々と迷った」



「皆迷った!じゃが迷った結果がコレじゃ!」



大河姫

コレは深いね。迷わなかったら「コトが成就」したかは分からないもんね。

六波羅は落ち、鎌倉は燃え、幕府は滅んだのだ。




6月4日、後醍醐一行も東寺へ到着する。




高氏はじめ、直義、道誉皆鎧武者姿で出迎える。



「足利治部大輔高氏にございます」



「其方が足利高氏か?」

「この後も、頼りに思っておる」



高氏もまた、思いの丈を言上する。



「帝の政をお助けし、帝の元に創る世をお守り致します」



後醍醐あ高氏の言葉に大いに頷く。




そして、その後ろに見知った顔がいることに気付く。



「判官!まだ、公家には生まれ直しておらぬな?」

「其方も此度は働いたのか?」



大河姫

愛されてるな判官w

「は、はい!足利殿と共に六波羅を駆け回りました!」



判官との再会も喜んでいる様子である。



「武士の束ねはその方(高氏)に任せる!」



都は未だ荒れ果てていたが、戦は終わった。人も戻り始めていた。




石は楠木正季の配下となり、身なりも直垂(ひたたれ)で武士のようである。たまたま、遊んでいた不知哉丸に呼び止められウナギを売っていた藤夜叉とも再会する。



「石!生きてた!」

「おう、当たり前だ」

「何その恰好?w」

「楠木正季様の配下で働いておるからな・・・」



大河姫

石、武士っぽくなったな。

少々照れくさそうに応える。




石は隠岐での武勇伝を話す。また「新しい世」がくるのであれば、かつて日野俊基からもらった書付の土地が手に入る。



「和泉の国じゃ!藤夜叉一緒に来ないか?」



大河姫

日野俊基の・・・和泉の。泣ける。そんな。

藤夜叉は少し考える。



「石、商いって面白いのよ!」

「いろんな人が来るの」



「ずっと商いをするのか・・・?」



藤夜叉は今しばらくは都に留まるつもりのようである。

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太平記あらすじ第23話中巻「異変の兆し」

都では凱旋の宴が催されていた。




高氏や道誉、正成、そして千種忠顕や赤松則村、名和長年、さらには北畠親房、三位の局、元弘の変で功のあった者の殆どが参加している。




ただ一人、大塔宮だけが未だ信貴山に籠り下山していなかったが、宴は和やかな雰囲気で進んでいた。




道誉は「こちらが本分」である。



大河姫

判官殿は流石、パリピ。

さっそく蓮子の近くで場を盛り上げている。




そこに、宮中で「絶世の美女」と名高い勾当内侍が通りかかる。道誉は興味を惹かれる。すでに「想い人」がいるらしいが、その美しさに興味を持つ。



大河姫

勾当内侍出たな!来世はお蘭になります・・・。

高氏の周辺では千種忠顕が酒を勧めていた。



「いやー足利殿は強い!西国武者とは戦い方が違う!」



高氏の戦いぶりを誉める。




そこに、正成がやってくる。




伊賀で別れて以来2年ぶりである。




二人は祝杯を酌み交わす。




また、高氏は「伊賀で覚えた」という舞を披露すると言う。



大河姫

お、舞うのか!舞うのか!?

道誉が囃し立てる。



「おお!足利殿の舞とは珍しい!」

「さあ!皆々様囃しましょうぞ!」




冠者は妻設けに来んけるは♪


冠者は妻設けに来んけるは♪



かまへて二夜は寝にけるは♪




正成は笑ながら高氏の舞に注文を付ける。



「足利殿!そこの手はこうじゃな(笑)」

「いや、楠木殿!れこで合っております(笑笑)」



正成も高氏と舞い始める。




三夜といふ夜の夜半ばかりの暁に♪




袴取りして逃げにけるは♪




宴は大いに盛り合わせが、ただ一人、北畠親房は静かにその宴を抜けて行った。




宴が終わると高氏と正成は庭に出て二人で話をする。



「楠木殿のお陰にございます」



高氏は自分は迷っていたこと、そしてその迷いを断ち切ってくれたのが正成の言葉であったと話す。



「大事なものの為に死するは負けとは申さぬもの」



正成からその言葉を聞くまでは戦は勝たなければならないと考えていたのだと。



大河姫

戦は勝たなければならいと思っていた。コペルニクス的転換。もっとも、正成には負ける気も死ぬ気もなかったと思うけどw

「足利殿は抱えているものの大きさが違うございます」

「全国の武士が足利殿動きを見て、耳をそばだてております」

「それに・・・儂はそのような事は申しませぬ」

「それを申したは車引きにござろう?」



「そうであった!車引き殿に感謝じゃ(笑)」



高氏はそれでも迷いを断ち切り戦って良かったと続ける。



「楠木殿とこのように美しい月を眺める事が出来る」



「・・・足利殿は無垢なお方だ・・・」

「この月を陰ること無きようにと」



「・・・陰りまするか?」



「陰らせてはなりますまい」




北畠親房は早々に宴を後にして自宅へ戻る。



「父上、宮様がお待ちでございます」



顕家は信貴山に籠り一向に下山しない大塔宮がお忍びで下山し、親房に会いに来ていると告げる。親房はさほど驚かない。



「おお!親房!宴はどうであった?」



「つまらぬものでございます」



「親房には宴はつまらぬか(笑)」



「古式にゆかりし宴であれば・・・この親房も(苦笑)」

「成り上がりの武士に卑しき公家・・・胸糞が悪うございました」



「言うのう・・・!」



大塔宮は酒が進むと不満を親房にぶちまける。




都に忍んでみると、六波羅は足利高氏が抑え、さらに「身上書」なるものを発行し、武士を集めているのだ。いったい誰の許しを得てそのような事をしているのか?



大河姫

身行書発行は上手いんだよね。義貞はこの辺りが下手。

父である後醍醐天皇が高氏を重く用いているのも気に食わない。




親房は高氏は天下の形勢を見るには敏な者と考えていると話す。都の中枢である六波羅を早々に抑えるとは中々のもの。



「所詮は東恵比寿(あずまえびす)」

「そして、東恵比寿は東にもう一つございます」

「これをどう操るかが肝要」

「楠木正成なる人物はこれとは異なる」

「公家の間でも声望が高まっておりますな」



「親房は高氏を評価しておるようじゃな」

「顕家はどう思う?」



「・・・私は・・・足利は道理をわきまえた者と見ております」



親房が続ける。



「宮はまだ下山はなされませぬか?」



「・・・まだ時期ではない!それにもう一人余を敵視するものがおる」

「三位の局よ!あの者の魂胆は分かっておる」



「宮!」



大河姫

親房は説得したいのかな下山を。

親房は宮の言葉に顔をしかめる。




三位の局蓮子。




蓮子には後醍醐天皇との間に皇子があるのだ。

太平記あらすじ第23話下巻「悲劇の発端」

鎮守府将軍に任じられた高氏の元には日々多くの武士が自身の手柄を認めてもらおうと日参してきていた。



「次、信濃市川助房75騎」



「うむ・・・直義、洛中の平穏に気を配るように」

「特に、我が足利の者にはきつく言い聞かせよ」



「は!」



洛中には諸国の武士が溢れている。いらぬ争いを起こさぬようにと特に足利家中の綱紀粛正を厳命する。




その頃、信貴山に籠り続ける大塔宮に業を煮やして、後醍醐天皇は坊門清忠を使者に送っていた。



「ほう!髪をまろめて天台座主に戻れと!」



「は、はい・・・」



「面白い!面白いのう!!そして、戦が起ればまた髪を伸ばし戦えと?」



大河姫

上手いこと言うねw

大塔宮は戦が始まる前は天台座主にあった。戦は終わったのだからまた天台座主に戻れというのだが、北条との戦では「勲一等」を自認する大塔宮は気に食わない。




坊門清忠は続ける。



「は、はぁ・・・しかし、戦は終わったのですから」



「北条は確かに滅んだ!しかし次の北条が洛中におる!」



「次の北条・・・とは?」



「高氏じゃ!高氏こそ獅子身中の虫じゃ!」

「足利高氏を忠罰せねば下山はせぬ!」



「な、なんと・・・」



大河姫

のらくら坊門清忠。こういう奴が一番厄介wつまり使えるね。

坊門清忠は取り付く島もない大塔宮の様子に宮中に戻りありのままを報告する。




そこには後醍醐の股肱の臣、千種忠顕、名和長年、赤松則村、そして三位の局、阿野廉子。後醍醐天皇は苦悩の表情である。



「御上、宮は我らとは思いを異にしているように思います」



坊門清忠の報告に後醍醐は他の者意見を問う。



「赤松、どうじゃ?」



「足利は確かに強いですが、奴は最後の寝返り者」



蓮子は不服そうに反論する。



「赤松殿の活躍は確かに」

「しかし、お一人の力ではなございますまい?」



「名和、お前はどうじゃ?思うところを申せ」



「民の暮らしを第一、都人は平穏を望みます」



蓮子は苛立ち気にまた一言。



「宮も叡山に戻ればよいものを」



坊門清忠が折衷案を出す。



「高氏忠罰などもっての他なれど、宮が収まりますまい・・・」

「征夷大将軍に任じるというのは如何でしょうか?」



結局、宮を征夷大将軍、高氏は左兵衛督に任命されることに落ち着く。



「護良の言葉、決して他言するでないぞ・・・」



この発表は足利家中ではやや驚きをもって迎えられる。




高氏の前には直義、師直がいる。



「兄上!征夷大将軍は頼朝公以来源氏棟梁が任じられるもの」



高氏自身も正直なところを言えば少々意外ではあった。直義が怒るのも無理はない。




さらに。師直が続く。



「殿、我らは帝のために北条殿と戦ったのではございません」



「???」



大河姫

高氏の「???」な不思議な表情www

「足利一族、武家の行く末を考えてのこと、担げる帝であれば木の帝でも金の帝でも構いません」



余りと言えば、余りの言葉に直義がきつく師直を嗜めるが、師直は相変わらず能面のような表情で続ける。



「これは師直の考えで殿に押し付ける気は毛頭ございませぬが・・・」

「殿には我らの想いも知っておいてもらわねばと」



高氏は少々面喰った表情だが努めて明るく言葉を返す。



「攻めるだけが兵法ではなかろう?まずは一旦退いてみるのも兵法」

「それに・・・儂は見てみたいのじゃ!」

「北条とは異なる帝の親政を!」



そう言うと、たった今届いたと知らせがあった鎌倉からの登子の手紙を縁側で読むのであった。




以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじ第23話「凱旋」でございます。

太平記(大河ドラマ)感想第23話「凱旋」

太平記(大河ドラマ)感想第23話「凱旋」。凱旋気分は冒頭の半分ほど。既に勝者の間の不協和音が聞こえ始めております。武家、公家、宮家・・・。まず、激しく不協和音を奏でるのは宮家、父と子のようですな。

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太平記感想第23話「純粋さという武器」

高氏の純粋さが如実に現れていましたね。




最後、師直に、



「殿、我らは帝のために北条殿と戦ったのではございません」



と言われた時の表情が可愛い過ぎました。




高氏は日野俊基に「アテられて」醍醐寺で「御上のお姿を拝して」以来一貫して「真っ直ぐ」なんですよね。



「初めて美しいと思った」



から、一族を上げてリスクを取って戦った。




一方で師直は「木の帝でも、金の帝でも」どちらでも良いワケです。




ただ、難しいのは、高氏が師直のような



「現実主義者」



だったら高氏の周囲に人は集まらないし、公家公卿は高氏の、いや「足利の行動」を警戒したことだと思います。




高氏が発した「身上書(諸国の武士に領土を安堵する)」などは少し見方を変えれば、大塔宮の指摘通りなんですよね。




大塔宮の指摘は筋が通っている。




通っているが・・・。




大塔宮の発言の根本には「自分の利益の為」つまり「還俗して後醍醐帝の次の帝位に就きたい」というから出ている。




周囲もそれに気付いてしまっているので、大塔宮の言葉は父後醍醐はもとより、股肱の臣にも届かない。




そう考えると足利最大の武器は「高氏自身」という事になるのかな。

太平記感想第23話「高氏と正成」

「足利殿は無垢なお方」



純粋さという面では正成も人後に落ちません。




その正成から見ても高氏の存在は「眩しい」だろうと思います。




もっとも、正成は高氏ほど「親政に過剰な期待」をしていないではないかと思うのですよね。



「月を曇らせてはならない」



正成はこの時既に「親政が一筋縄ではいかない」ことを感じていたように思います。それは、宮方も所詮は人の子であり「純粋なモノ達ばかりではない」という事を知っている。
(・・・まあ、御親政は正成の想像を遥かに超えてドイヒーな結果になるのですけど)




高氏より長く生きて、世間を見ている分「世の中」がよく分かっている。


「大事なものの為に死するは負けとは申さぬ」



という名言についても、高氏がそれを信じ切っているのを少し「こそばゆい」感じで聞いていたはず。だからこそ「車引き」の言葉であると最後まで言っていたのだと思います。



正成には「負ける気も死ぬ気も」なかったはずですからね。若者(高氏)の純粋さにつけ込んだバツの悪さもあったのではないかと。




そして、純情高氏には「曇らせてはならない」という正成の言葉はちょっと意外であったのだと思います。




これは若さなのかな・・・。




高氏には未来には(ほぼ)希望しか見えていないように思います。



「それに・・・儂は見てみたいのじゃ!」

「北条とは異なる帝の親政を!」



この時の「キラキラ高氏」の表情、眩し過ぎましたね。




以上、太平記(大河ドラマ)あらすじと感想第23話「凱旋」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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