おんな城主直虎第の感想第17話「消された種子島」でございます。政次と亥之助の関係を見るにつけ、玄蕃殿を思いだしました。あと、出番が少なかった「種子島」ですが・・・。この「種子島」結果的にはあちこちで鋳造されますが、最初は「ある理由」で非常に複製が困難だったと言います。

父と母

虎松の父は直親ですが、当然虎松は直親を知りません。今回、その父親はどうやら「直虎殿」が担うようです。

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父、直虎の奮闘

「おとわ」時代から「男勝り」だった訳でございますが、今宵、ついに父親デビューをされていましたね。そして、負けて逃げ出してしまった虎松に、



「勝ちたくないのか!?」



と、つい感情的に・・・。
しかし、後半でかつて「おとわ」が起こした「蹴鞠の軌跡」を再現するかのように、的確なアドバンス。



「勝つまでやれば負けない。」



虎松も一歩成長をしたのではないかなと思います。ただ・・・。直親も、その父直満もやや猪突猛進な部分がございましたので、その辺りは修正をしてあげないと・・・とも感じてしまいました。

母の不安

今宵もかなりお怒りでございましたしの様。そう、直虎殿を虎松に近づけたくないのですね。



「虎松を取られる。虎松は直親の子供だから・・・」



直親が直虎に想いを寄せていたのは確かではありますが、しのの中ではそれはもはや「確信」なんですね。そして、その血を引く虎松もやがて自分よりも直虎を信頼するようになる・・・。正直そこまで思いつめるしのに少し悲しい気持ちになりました。




ただ、このまま虎松が「弱いまま」ではいけないこともなんとか理解するようにはなっています。今回姉から、「直虎様は父親でしょう」と言ってくれたのは、良いアドバイスだったかと思います。




・・・正直、ヒステリックママのままでは不安がありましたが、どうやら、今宵の第17話「消された種子島」(副題は違ってもいいかな?という感想も持ちましたけど・・・。)を見てしの殿も「虎松の成長」という点で直虎殿と見ている方向が一致したような感想を持ちました。

政次と亥之助

前回からしのの妹で政次の弟玄蕃の妻、「なつ」が小野家へ戻っています。今宵、亥之助が「叔父上!叔父上!!」と政次を慕っている姿に、私目頭が熱くなってしまいました。

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玄蕃は父政直にとっても癒しだった?

過去、何度か触れております通り、政次にとって、玄蕃は家中で唯一、本音で、感情をむき出しにして、話しが出来る頼りになる弟にございました。



※関連記事:小野玄蕃。同じ環境で育ったのに
→直虎感想第6話「初恋の分かれ道」より。



そして、本日の亥之助の様子を見てふと思いました。政次と玄蕃の父政直殿もまた、玄蕃殿に癒されていたのではと。




幼い頃から鶴は父政直殿を嫌っておりました。そして、露悪的にしか振る舞う事が出来ない政直殿ではございましたが、何故か、玄蕃殿は屈折した御性格ではなく、素直で、良い意味で「鈍感」だったようい思います。




おんな城主直虎では「玄蕃殿と政直殿の親子関係」はあまり描かれておりませんでしたが、今の、亥之助と政次殿の関係に似ていたのではと感じるのでございます。

種子島

今宵のおんな城主直虎17話は「消された種子島」ですが、本日あまり出番のなかった種子島・・・。そこで、今宵は「種子島」につて感想をお伝えしたく思います。種子島への鉄炮伝来は天文12年8月(1543年9月)。ここで少し振返ってみたいと思いまする。

高い技術力を誇る日本

後に、忌々しい「長篠の戦」では織田勢は千~数三千程度の鉄砲を運用したと伝わります。実際、16世紀末には50万丁とも言われる鉄砲が日本国内に存在していたと言われます。




余談ですが、当時の日本の人口は1600万人程度と言われ、長い戦国時代に訓練された10万単位の軍隊が当時最先端の銃火器を持っていたわけなので、質・量ともにまさに、「世界最強」の軍事国家と言えたのではないかと思います。
(個人的に戦国期はムガル帝国、オスマン帝国、明国、そして豊臣日本で世界の4強だったと思います。)




さて、ここで考えて頂きたいのが、鉄砲は種子島へ伝来から僅か1~2年で種子島の刀鍛冶「八板金兵衛」により国産化がなされ、戦国末期には50万丁が国産化されているという事実です。




実際、本日の「おんな城主直虎の17話「消された種子島」でも、刀鍛冶が色々と調べてみて「出来そう」な雰囲気を感じていましたね。火縄銃の多くの部品や構造は当時の日本の技術で理解する事が出来たと言われています。ただ、ある「部品」のみ中々理解が出来なかった。

螺子(ネジ)

「螺子(ねじ)」



なんですね。
当時の日本には「螺子」にあたる部品、というよりも「発想・観念」がなく、八板金兵衛も「螺子」を理解するのに時間がかかったと言われています。ただ、一度構造を理解してしまえば当時の日本の技術で充分に製造をする事が出来ました。




一説によれば「螺子」の仕組が分からず、火縄銃の試射試験に失敗し続けた父を見かねた、八板金兵衛の娘が、螺子の秘密と引きかえに南蛮人に嫁いだという伝承も残っています。
(文書が残っている訳ではないので実際は八板金兵衛が独自に発見したとも考えられます。)




そして、さらに余談になりますが、この「螺子」に関して、世界最強の「螺子」を創る会社がこの日本にあるのです。「NejiLaw」という会社の道脇社長が創ったのですが、その逸話も中々面白いので、こちらプレジデントの対談記事も是非読んでみて頂けばと思います。



※関連記事:小学校から毎日発明! 特許案2万超の異端児
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16世紀、螺子の秘密を得るためには娘を犠牲しなければなりませんでしたが、鉄砲伝来から450年後の21世紀、世界最強の螺子を日本が創っているというのは、感慨深いものがあります。




おんな城主直虎の感想第17話「消された種子島」にございました。




今宵の感想は此処迄に致しとうございまする。

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→大河ドラマおんな城主直虎の感想第18話「あるいは裏切りという名の鶴」