太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第37話「正成自刃」。正成、そして名和長年もこの戦いで討死。三木一草が悉く消滅したワケですが、千種殿は気付いたらおらず、結城殿は出番もありませんでした。尊氏に天下人としての風格が出てきましたね。太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第37話

太平記(大河ドラマ)あらすじ第37話「正成自刃」

戦いは終わった。




正成は足利側の「降伏勧告」を断り死に場所を求めて戦場を彷徨っていた。



「兄上!あそこに丁度良い社が・・・!」

「時宗の道場かの・・・」



楠木軍は正成以下、正季、恩地左近など十余名、いよいよ最期の時を迎えようとしていた。



宝満寺本陣


本陣の尊氏の元に楠木軍らしき者をみたという知らせが届く。



「直ちに、総攻撃を!」

「その必要はあるまい」



尊氏は既に楠木軍は死に場所を求めているのだと話す。



大河姫

最期の死に場所をね。これぞ、日本精神だと思うの。・・・まあ、赤坂では復活した前例あるけど。

→大河ドラマを無料で一気に動画視聴!

→太平記(大河ドラマ)キャスト表

太平記あらすじ第37話上巻「正成の最期」

楠木軍


時宗の道場と思われる社で一息つく正成達。




既に夕暮れである。



「なんとも赤い日輪じゃ」



正成は今生の見納めとなるであろう日輪を愛おしそうに眺めている。



「不思議でございます・・・何故敵が攻めて来ぬのか」



足利軍がその気になって山狩りをすれば簡単に見つかるはずである。



「兄者!長くお世話になりました・・・」

「この末期にお誘いしたのは・・・」



正季は正成に頭を下げる。




正成は笑ってそれを制する。正季一人の責任などではないのだ。



「正季、一つ尋ねたいのだが・・・生れ変ったらどう生きたい?」

「七生でも生れ変って帝の為に戦いとうございます!」



正季は勇ましく即答する。



「生れ変って七生鬼か・・・(笑)」

「兄上は・・・?」



正成もまた、生れ変っても人でありたいと答える。しかし、鬼ではないと。



「庭に花を創り外に戦無き世を眺めたい・・・」

「七生土を耕し、土を背負う」



ヒグラシが鳴いている。



大河姫

ヒグラシが似合うね。

その時。




バン!



火矢が社に飛んできた。




いよいよ最期の時である。




正成と正季は互いに刺し違え、また恩地左近以下郎党たちも自刃した。



大河姫

ああ、鎌倉炎上を思い出す・・・。

宝満寺本陣


翌朝。




尊氏は正成の首と対面する。




尊氏は合戦に勝利したことよりも、友にも勝る好敵手を失った事に打ちのめされていた。




そこへ師直がやってくる。



「師直か・・・早いな」

「真光寺の僧に命じ正成とその一族、懇ろに弔わせよ」



「大殿、敵将の首は天下にさらすのがならい」



しばし、沈黙。



「湊川の河原にかけよ。首札は儂が書く」



しかし、その首を見た者はほとんどいない。何故なら、真光寺の僧がすぐに持ち去り弔ったのである。




尊氏は正成の葬儀を終えると右馬介を呼び出す。



「楠木殿の首を河内へ届けるのですか・・・」

「大事なもののために戦い、大事なもののために見事に死なれた・・・」



大河姫

敵であっても懇ろに弔い首を遺族に届ける。これも日本精神。最近、日本精神が衰退しているのが不安・・・。 

右馬介は単身、河内へと向かった。

スポンサードリンク



太平記あらすじ第37話中巻「動座」

河内、楠木館


右馬介は無事、河内楠木館へ到着し正成の首を届けた。




正成の嫡男、正行が震える手で首を検める。




その後ろで母の久子は正行に厳しい眼差しを向けている。



「確かに、父正成の首にございます」

「足利殿ご厚情真にかたじけのうございます」



幼い正行が涙を堪えてしっかり対応をすると、郎党達は声を上げて泣く。



大河姫

桜金造(和田五郎)は参戦していなかったのか。

それを久子がたしなめる。



「騒ぐではありませぬ」

「殿はようやく故郷に戻られたのじゃ」

「もう戦に行く事はない・・・この河内に皆とずっとおられる」



大河姫

久子、これから苦難の道なんだよね。

内裏


足利迫る。




内裏は上へ、下への大騒ぎである。




ほんの数日前に正成が座っていた庭に義貞が控えている。



「左中将殿!楠木が自害したのは真か?」



「賊軍は予想を超える勢いで、この義貞の力及ばず、面目次第もございませぬ」



大河姫

ああ、後醍醐帝も精彩を欠いている。

後醍醐帝は義貞に下問する。



「これからどうする」



「丹波口は千種殿、名和殿、山崎は新田が・・・」



しかし、後醍醐帝は義貞の策を容れなかった。



「この都は攻めるに易く、守り難いのはそちも良く存じていよう」

「今となっては楠木の策を用いるしかあるまい」

「敵が都に入る前に叡山へ動座する。」



数日前に正成の策を「弱気に過ぎる」とこき下ろした坊門も頷く。



「今となってはそれしかありますまい」



さすがに、その発言を一部の公卿が咎める。



「坊門殿!其方は楠木殿の策には真っ先に反対・・・」



坊門はそのような非難何処吹く風である。



「湊川の前と後では大違い」



大河姫

ああ言えば坊門・・・。

公卿どもが言い争いを始める前に後醍醐帝が発言する。



「聞け、これは落ちるに非ず。行幸じゃ」

「しかも、常の行幸にあらず。大覚寺、持明院、公卿百官皆引き連れていく」

「都に入りし尊氏、さぞ驚くことであろう」



大河姫

はいはい「転進」ね。

早速、後醍醐帝は「行幸」の準備に退席する。




坊門は庭先まで出てくると、控えている義貞を見下ろす。



「左中将殿・・・これから正念場ぞ。もはや失敗は許されませぬ」



男山八幡宮


足利本陣では都攻めの軍議が開かれていた。




仕切りは直義である。



「叡山へ逃げ込むというのは予てからの予想通りじゃ」

「敵が叡山を固める前に総攻撃・・・」



「待て直義。その前になすべきことがあろう?」



直義、そして居並ぶ師直や足利諸将も怪訝な表情である。



「帝は持明院統の方々も叡山へお連れになる」

「我らに義貞討伐の院宣を頂きし大切なお方」

「ここで叡山へ入られては甚だ不都合じゃ」



直義ははっとする。



「い、いかにも!大殿の仰せの通り」



大河姫

分かっているのは尊氏だけ。とういか、この尊氏が武家の棟梁であったことが軌跡。

師直が続く。



「では、総攻撃の前に上皇を奪えと」



大河姫

木の帝でも金の帝でも・・・w流石師直。

「口を慎め師直!」



「上皇にはここ男山八幡宮に行幸願う」

「帝は叡山へ、上皇には男山八幡宮へ行幸頂く。それがあるべき姿」



師直は感心しきりである。



「真、恐るべき卓見にございます」

「さすれば、我が軍勢の士気も大いにたかまる」



「大殿の仰せの通りじゃ!」



大河姫

直義も師直も感心しきり。流石は大殿と。

持明院裏門


光厳上皇と実弟の豊仁親王は足利の手引きで持明院を脱し男山八幡宮へ入った。




尊氏は豊仁親王を新しい帝する。




光明天皇の誕生である。




尊氏は後醍醐帝と建武新政を名実ともに否定したのである。



東寺足利本陣


尊氏は東寺の書院で一人写経をしている。




そこに道誉がやってくる。



「判官殿か・・・」

「おじゃまかな?」

「そうじゃな」



尊氏は淡々と般若心経写経を続けている。



「いや・・・(笑)」



筆を置き、道誉に視線を移す。



「不思議なものじゃ・・・丁度三年前じゃった」

「足利殿とこの東寺で隠岐より戻られる帝を待っていた」



大河姫

わずか3年。そう言えばみんす党も3年であったな。

道誉は遠い目をしている。



「武家と言い公家と言い志あるものは皆待っていたのじゃ・・・帝の新しき世を」

「正成殿はおらぬ、千種殿は梅雨と消えた。何より帝がおらぬ」

「真に、これで良しと思われるか?」



「判官殿は如何思われる?これで良い・・・良いのじゃ」



尊氏は自分自身にも言い聞かせるように応じる。



「昨日は清水寺へ参られたとか?何を祈願された?」



「この世に確かなものはない」

「御仏の御心におすがりしたまで」



「足利殿の心は良く分からぬ」

「新たな帝を立てた足利殿が、今日は弱気の虫じゃ」



「儂は政には向かぬ」

「今後はすべからく直義に任せようと思う」

「早く遁世したい一心じゃ」



大河姫

遁世したい気持ちは分かる。

「それが曲者よ!(笑)」



「儂は本気(遁世したい)ぞ」



道誉は真顔で問う。



「そのような事ではご辺についてきた者が途方に暮れるぞ」

「直義はしっかり者じゃ。政は儂より上手い」



「いや!ご舎弟殿では武士はまとまらぬ」

「お主の後の天下を狙てっておる儂の身にもなってもらいたい」



「このままでは叡山の帝に申し訳がたたぬ」



道誉は今更であると説く。そして、尊氏の般若心経に気づく。



「今更・・・そうよの!誠今更じゃ」



叡山


後醍醐帝は無事叡山へと入った。




夜、境内で一人庭を眺める後醍醐帝に廉子が寄り添っている。



「都に訳の分からぬ輩がおり、お上が叡山とは・・・」



後醍醐帝は静かに庭を眺め続けていた。




叡山へは公卿公家も帯同している。敗戦したワケではあるが何処かそれも他人事である。



「されど尊氏は中々にしたたかな策謀か」

「積る埃を払い、よく光厳院を担ぎ出したのww」



皆、狭い叡山での暮らしに苛立っている。




廉子もまた、義貞を呼びつけ不満をぶつけていた。



「いつ、都に戻れるかのう?」



「準備が整い次第」



「左中将殿、逃げるときは早いが、攻めるときはゆっくりじゃの?」

「いついまで都を尊氏の勝手にさせておくつもりじゃ」



「されど、兵糧攻めが策である・・・」



「鎌倉攻め以来、さしたる武功がないそうじゃの・・・?」

「せめて、奇襲でもして尊氏の首を挙げて参るとか?」



「はは」



大河姫

義貞は確かに精彩を欠いてるね。

義貞を総大将とする後醍醐軍は都を攻めた。また、名和長年も決死の戦を戦う。



「肥前松浦党、草野秀永!名和伯耆守を討ち取った!」








「何!?名和殿が・・・」

「兄者、三木一草ことごとく滅びましたな!!」



大河姫

名和長年が若干ネタキャラで残念。まあ、出番すらなかった結城さんに比べればマシだけど・・・。

義貞は単騎、足利本陣へと駆ける。



足利本陣


外が慌ただしい。



「あれは新田の声!」



「そもそも、この戦は尊氏殿とこの義貞の宿縁によるものではないか!」

「尊氏殿と一騎打ちにて勝負を付けたし!」



尊氏は義貞の声に気付くと破顔する。



「ははは!!これは如何にも坂東武者!一騎打ち喜んで受ける」



直義、師直をはじめ、足利の幕僚たちは皆慌てる。



「この戦は大将同士の一騎打ちで決するようなものではございませぬ!」

「さよう!帝の政と我らの政の戦い、新田など論外!」



「よう聞け!どのような戦も一騎打ちで決めるは坂東武者の習い、受けねば坂東武者の名が泣く(笑)」



皆の制止を振り払い、尊氏もまた単騎で現れる。



「これは足利尊氏なり!新田義貞殿よりに一騎打ちの申し出しかとお受け致す!!」



「流石足利の大将よ!心行くまで戦おうぞ!」



二人は矢合わせから一騎打ちに入る。







一合!


二合!!






大河姫

武田信玄と上杉謙信の一騎打ちみたく二人きりではないのでどうやって終わらせたんかな。

尊氏は義貞と刃を合わせながら昔の想い出が頭をよぎっていた。



「平氏の犬に成り下がるな」

「我らは源氏」



二人の一騎打ちは勝負がつかなかった。




そして、この日を最後に二人は二度と会う事はなかった。




以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじ第37話「正成自刃」でございます。

太平記(大河ドラマ)感想第37話「正成自刃」

太平記(大河ドラマ)感想第37話「正成自刃」。三木一草、結(木)、楠、名和伯守(木)、千(草)悉く討死。千種殿は気が付いたらいなくなっていた・・・。振り返ってら意外にも「尊氏叛く(31話)」が最終出演。先週もいたような気がしたんですけどどうやら四条さんと見間違えたみたい。

スポンサードリンク



太平記感想第37話「死ねば仏」

「死に場所を求めておる」



尊氏は楠木勢に追討ちをかけることを止めます。



原作でも同じような描写があるのですけど「正成の首」と言えば大手柄。尊氏の意思に反して討ち取れる描写がありました。




ただ、正直命令を無視して首を獲った武士にもあまり厳しい事は言えない部分もあるかな・・・。楠木正成は赤坂城で討死したのに生きてたという前科?がありますからね。




尊氏の性格だと「その可能性」に期待をしていた感もありますが・・・。




実際、亡くなった正成の首を弔った上に丁重に河内へと送り届けたのは史実なんですが、これこそが我が日本精神だと思うんですよね。




死ねば皆仏である。




死んでしまったら敵も味方もないではないか。




ちょっと余談ですが、F・ルーズベルトが病死した1945年4月。




もはや敗戦間際の大日本帝国(鈴木貫太郎内閣)はその死に対して弔意を示しております。



今日、アメリカがわが国に対し優勢な戦いを展開しているのは亡き大統領の優れた指導があったからです。私は深い哀悼の意をアメリカ国民の悲しみに送るものであります。しかし、ルーズベルト氏の死によって、アメリカの日本に対する戦争継続の努力が変わるとは考えておりません。我々もまたあなた方アメリカ国民の覇権主義に対し今まで以上に強く戦います。

太平記感想第37話「尊氏の慧眼」

尊氏は都攻めの前に、まず持明院の上皇を気に掛けます。




尊氏が発言するまで誰も気付いていなかった・・・。




流石に言われれば理解できる「アタマ」は持っていますが。




武家の中では尊氏と正成の二人だけがこの末法の世の「ゲームのルール」を把握していたと思うのですよね。




正成は「ゲームのルール」は分かっていたが、プレイヤーとして参戦することを遠慮した。




尊氏も本音は正成と同じでプレイヤーにはなりたくはなかったが、立場がそれを許さなかった。




義貞や名和長年は(名和長年は史実ではカナリの切れ者と評される)プレイヤーになれるほどはルールに通じておらず、「駒」として生きる事に甘んじているんですよね。




因みに、師直は「ゲームのルール」を理解するつもりなどまったくない人で、直義も師直ほど極端ではありませんけど、師直と同じ傾向が強い。




この尊氏という存在が武家と公家双方の架け橋のような存在になっているように思います。




これはある意味では双方にとっても幸運であったかな。




もっとも、尊氏の性格は正成と同じですからね。




このような策を弄していることに嫌気が差して出家遁世写経三昧・・・。




でも、貴方の代わりはおらんな・・・。

太平記感想第37話「名和伯耆守」




楠木正成に続いて名和長年が討死しました。




名和長年。




・・・前にも書いたかな?




名和長年はかなり切れ者で楠木正成が唯一頼った人物(年齢も正成より一回り位上なはず)でもあったのですけど、この大河ドラマ太平記ではいつもびっくりしている面白いおっさんという扱いだった・・・。




因みに、山岡荘八版の「新太平記」だと名和長年はけっこう良い感じで活躍しております。




事実上主役は大塔宮、大塔宮の盟友が楠木正成、その正成が唯一頼れるのが名和長年みたいな・・・。




太平記にハマった方にはこちらもお勧めです・・・。






以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第37話「正成自刃」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

→大河ドラマを無料で一気に動画視聴!

→太平記(大河ドラマ)キャスト表

→太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第38話「一天両帝」