太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第4話「帝ご謀反」。所謂「正中の変」が露見し幕府六波羅の軍兵三千が土岐頼兼をはじめとする武士を捕縛する。一方、高氏もまた日野俊基との「密会」を目撃されており六波羅の取り調べを受けるが・・・?太平記のあらすじと感想第4話

太平記(大河ドラマ)あらすじ第4話「帝ご謀反」

高氏は無人の佐々木道誉邸をそっと出ると、上杉屋敷へと向かう。都往路は六波羅の軍兵で溢れかえっていた。

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太平記あらすじ第4話上巻「正中の変」

元亨4年(1324年)9月19日早朝。




鎌倉幕府の出先機関である六波羅探題は三千の軍兵で土岐頼兼、舟木頼員、多治見国長、足助貞親など名だたる武将を襲撃。




幕府転覆を図る「密議」が露見したのである。



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太平記によれば。この「密議」は夜な夜な行われる「無礼講の遊び」を隠れ蓑に行われていた。白拍子も呼んでの「乱痴気騒ぎ」が都界隈でも有名だったが、まさかそこで「倒幕運動」が行われているとは流石の六波羅も把握していなかった。

しかし。

舟木頼員の妻が「白拍子と乱痴気騒ぎ」に夫が夢中なのを嫉妬して泣いて問い詰めた。頼員は妻を憐れに思い「真実」を打ち明け、それが妻の父を通して六波羅に露見するという流れであったとか。因みに、太平記の原作の「私本太平記」にはそのエピソードは触れられてはいない。

騒然とする都の様子をしり目に高氏は何事なかったかのように上杉邸へと帰ってくる。
右馬介は無事を喜びつつも怒る。



「若殿!!今までいった何処に!!!」

「・・・すまん、とんだ寄り道をした」



右馬介は家中の者を下がらせると、今朝の状況と今高氏が置かれている「立場」を説明する。




日野俊基を中止とする「倒幕勢力」はこの9月23日に都各地で一斉蜂起を画策していたのだという。だが、既にそれは六波羅に露見しており、先手を打たれ「謀反勢力」は壊滅したという。




高氏は日野俊基が未だに捕縛されていないことを聞かされると喜ぶ。


「日野殿がやろうとしていたこと、この高氏にはよく分かる」

「儂は日野殿に会って、この京を見てよく分かった」

「日野殿はこの腐った世の中を変えようとしていたのだ」

「右馬介、世の中は動くぞ!六波羅如きに潰されてなるものか・・・」



「若殿!口が過ぎますぞ!!」

「若殿と日野が会っていたと密告した者がおります」



高氏は六波羅から呼び出しを受けていたのだ。数日後、高氏は六波羅へと出頭する。日野俊基は未だに捕らえれてはいなかった。




取り調べは六波羅探題北方を務める北条範貞が直々に行っていた。



「淀の津で日野俊基とお会いになっていたのでは?」

「儂は淀の津など行ってはおらぬ」

「足利殿は治部大輔、日野殿は蔵人、会っていても不思議はないが」

「会っておらぬ」

「醍醐寺での日野殿と会っていたというが?」

「儂は3日前に京に来たのだが何故儂だと分る?」

「醍醐寺で名乗ったのを聞いたと」

「大概に致してもらおう!謀反人に名乗るなど!そこまで愚かではない!」



結局。




取り調べの結果は「嫌疑なし」となる。



「いやいや、足利殿には申し訳ないことを致した」

「日野俊基も先程捕らえられ申した・・・」

「早々に鎌倉へ戻られるがよかろう」



「!」



六波羅を出ると、縄をかけられた日野俊基が馬に乗せられ引き立てられていた。日野俊基は高氏に気付く。ずっと、高氏のことを見つめ続けていた。

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太平記あらすじ第4話中巻「帝の苦悩」

少し時を遡る。




日野俊基は佐々木道誉によって匿われていた。




高氏を京にある自邸で歓待した佐々木道誉は都の異変を察知すると、自国である近江へと戻っていた。花夜叉一座も一緒である。




一座を率いる花夜叉は文を書いている。そこへ道誉が現れる。



「誰へ文を書いている?」

「隠れ家にいる日野俊基殿へ」

「ははは、あのお方は既に無きお方、文などよせよせ(笑)」

「あら、あれ程日野殿日野殿と申されていたのに?」



道誉は笑う。




日野俊基も面白い男ではあったが、ちと目立ち過ぎであったと。



「もはや、手に負えぬ」

「・・・手に負えぬから鎌倉へお引渡しに?」



花夜叉は佐々木道誉が執権北条高時の「お気に入りの小姓」であったことを知っている。そして、足利のことも「試した」のではと喝破する。そうでなくては今回の六波羅の見事な対応をは解けないと。




道誉は花夜叉の問いには応えず、



「そなたは不思議な白拍子よのう」



と笑うのであった。




花夜叉は「石」に日野俊基の隠れ家へ場所を移るように促す文を持たせて走らせる。




石は六波羅の密偵がやってくる前に俊基の下に辿り着く。俊基は粗末な納屋で糸を紡いでいた。しかし、慣れない作業で全くうまく行っていない。



「ああ、それじゃダメだね、貸してみな」

「おお、見事なものだな」

「幼い時からやっているから」



石は日野俊基の人柄に好感を持つ。そして、自身の境遇、かつて武士に家を焼かれ母を殺された、ことも簡単に伝える。



「ここは危ないので別の場所へ」

「いや、私はもう逃げも隠れもしない」



自分が倒れても必ず後に続く者が現れると確信しているという。は日野俊基が目覚す国の形とは何かが気になっていた。



「畑を耕す者が家を焼かれない世」

「糸を紡ぐ子が親を殺されない世」



「・・・俺に、俺に出来ることはなにかないですか?」



「それなら、これを河内の楠木正成殿へ」



石は日野俊基から短刀を受け取る。暫く後、六波羅の密偵が納屋を取り囲み、日野俊基は連れて行かれた。




日野俊基捕縛の報は帝の元へも届いていた。正中の変発覚以降朝廷はその対応を協議していたが・・・。




まずは、鎌倉へ「朝廷の意向」を送らなければならない。その内容を巡り議論は紛糾する。



「構えて、鎌倉に二心は無く・・・」



「具行!もう良い!!これはまるで詫び状ではないか!」

「このような文を関東へ送るのか!?」



公卿達はみな俯いたままである。このような「詫び状」を送れば幕府は鬼の首を取ったように狂喜し、後醍醐に退位を迫るかもしれない。しかし、何もしなければ・・・「承久の乱」のような事態すら想定されうる。




また、コトは対幕府だけの問題でもない。




この頃の朝廷は「持明院統」と「大覚寺統」の両統鼎立となっていたが、この機に後醍醐の「大覚寺統」から治天の君を奪おうと持明院統もまた動いている。朝廷のまた一枚岩ではない。



「詫び状の件は裁可できぬ」

「一度皆退出せよ、定房は残れ・・・」



吉田定房は幼い時から後醍醐を養育してきた乳父であり、後醍醐が最も信頼する公卿である。



「定房、思う所を申せ」

「・・・私が何を申し上げても御上はなさりたいことを致すでしょう」



定房は後醍醐の性格を知り抜いている。もはや、止めることは出来ないだろうと。



「ただ、世の中には叡慮をもってしても叶わぬものがある」

「時を待たねば叶わぬモノがあると深く御心に刻んで頂きたく」



武家に政権を奪われて200年。




北条を討伐し、後醍醐の元朝廷による政治に復したいという想いはだれの胸にもある。



「定房も無念にございます・・・!」



「朕には・・・六波羅を抑える兵すらない」

「時至らずか・・・」

「鎌倉に詫び状・・・日野俊基を見殺しにの・・・」

太平記あらすじ第4話下巻「目覚めの代償」

京の情勢はいち早く鎌倉へも届いていた。また、高氏が日野俊基との件で六波羅に呼ばれたことも。妻、清子は落ち着いているが「何か」があったことを察する。



「子というのは近くにいても離れていても親を刺す」



貞氏は清子にそう言い残すと、長崎円喜の元へと急ぐ。



「長崎様、此度は息子の不始末でご迷惑をおかけしております」

「ご指示を仰ぎに参りました」



「これは、讃岐殿・・・ご心配めさるな」

「ご嫡男が日野俊基となど誰もそのようなことを・・・!」



「そう仰って頂ければ幸いです・・・どうか執権殿にも良しなに」



長崎円喜は貞氏の心配をよそに上機嫌の様子である。貞氏とは縁戚の金沢(北条)貞顕もまた円喜の様子に安堵する。



「長崎殿があの様子であれば大事なかろう!」

「しかし・・・ご子息は本当に日野俊基とは何もないのだな?」

「日野俊基はまずい、この謀反の張本人は帝じゃ」



貞氏は「帝の謀反」に情報に背筋が凍る思いであった。




高氏は六波羅から解放されると早々に右馬介と共に京を離れる。




道中は何事なく鎌倉の入り口付近までやってくると馬を止める。



「右馬介!もう儂は都を見てしまった!」



長崎円喜の顔色を伺いながら、将軍御座所で小姓勤めなどもはや出来ないと言うのだ。



「右馬介!儂はどうすれば良い?」

「佐々木判官殿の屋敷で会った白拍子の顔と名前が頭から離れぬ」

「日野殿、淀の津此度の騒動、全て頭から離れぬ!」

「教えてくれ右馬介!如何いたせば良いのだ?」



右馬介は黙って高氏の言葉を聞いている。



「!」



突然、高氏達は鎌倉の兵に周囲を囲まれていた。



「何者だ!こちらは足利治部大輔様ぞ!」



しかし、彼らはその足利治部大輔高氏を捕らえに来たのだ。




全て、内管領長崎円喜の差し金であった。




その長崎円喜は息子高資、そして連署の金沢(北条)貞顕と執権北条高時の元を訪れていた。此度の「帝ご謀反」に対しての対応を報告しにきたのだ。



「ことは朝廷に関わること」

「まずは奉行二名鎌倉より派遣して慎重にお調べ致します」



「それは良い、その議は許す。許すが・・・」

「調べた結果帝ご謀反が明らかになればなんとする?」



高時の問いかけに答えたのは円喜の息子高資である。


「その時は関東より軍を送り帝の退位を迫ります!!!」



高資の場違いな大きな声に高時は少々うんざりした表情である。



「その議は如何のぉ・・・そこまでは及ぶまい・・・いやぁ及ばぬ」

「考えてもみよ?帝ご謀反と言っても帝に兵はないぞ??」

「兵を送ればカネがかかる、帝が退位すれば次の帝を選ばねばならぬ」

「面倒よのぅ・・・」



「ご案じめさるな・・・面倒な議はこの円喜が考えまする」



「それはそうよのぉ」

「14歳で執権となってから面倒はみな円喜と母御前が片付けてくれる」

「円覚寺にいる母と円喜は儂の恩人よ・・・」



「はは!あり難きお言葉にございます!」



円喜は高時の言葉に破顔一笑し頭を下げる。



「さりながら・・・」

「この面倒に足利の倅を捕らえて面倒を起こすのはのぅ」

「如何に円喜とは言え面倒が過ぎるぞ」

「儂は騒々しいのが大嫌いじゃ」



高時の言葉に円喜の眼が鋭く光る。高時に「入れ知恵」をした者がいるのだ。同席していた金沢貞顕の表情から円喜も察する。



「円喜よ。そっと出来ぬのか?そっとのぅ」



円喜は苦々し気に語り出す。



幕府が曲がりなりにも150年世を治められてのは何故か?




敵が大きくならぬように公平に人遇したこと、それでも「敵」となる芽は早めに摘んできたことであると。



「連署殿(貞顕)は足利が万を超す兵を持つに至ったワケをご存知か?」

「我々の父達が戦ってきた安達氏、三浦氏の残党を匿ってきたからとか」



「円喜よ、それは何故じゃ?」



「さあ、しかし此度の事でそれが分かるやもしれませぬ」



高氏が侍所へ捕らえられたという知らせは足利邸にも届く。直義は怒りと心配で泣きそうである。



「父上!北条ははじめからそのつもりで・・・」

「しまった・・・!」



以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじ第4話「帝ご謀反」でございます。

太平記(大河ドラマ)感想第4話「帝ご謀反」

太平記(大河ドラマ)の感想第4話。第2話で長崎円喜の先払いの武士を殴りつけて日野俊基と出会ったのが「芽生え」なら第4話は「目覚め」ですね。

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別の意味では赤橋登子(沢口靖子)の美しさにドギマギしたのが「芽生え」なら、藤夜叉を抱いた(抱いたのは3話だけど)ことで「目覚め」ということかな。




これまでの高氏は、



「世の中何かがおかしい」



とは思っていても、そこで思考は止まっていた。
しかし、日野俊基に、



「アテられて」



からというもの、すっかりその気に。ご維新や学生運動身を投じるには丁度良い年齢か?父親や大人は気苦労が尽きない。

太平記感想第4話「親子」

「遠くにいても近くにいても子供は親を刺すことがある」



貞氏と同じ心境なのは(実父ではないけど)吉田定房かな。



「時を待たねば叶わぬモノがあると深く御心に刻んで頂きたく」



高氏や日野俊基、後醍醐天皇もあと少しで幕府が倒せる、世の中が変わると思っていたようですが、鎌倉幕府はまだまだ強力なのです。




貞氏も吉田定房も子供の気持ちは理解しているんですよね。しかし、まだ「時期」ではない。




それをいくら言って聞かせても子供は止まらない。




ならば。




一度好きにやらせて経験させるしかない。




その代償は「父親達」が考えているよりも高くついてしまったようですね。

太平記感想第4話「円喜と高時」

朝廷が「大覚寺統(後醍醐天皇)」と「持明院統」に分かれて一枚岩ではないように、鎌倉幕府もまた必ずしも一枚岩ではないんでしょうね。




高時が、



「足利の倅を捕らえるのは騒ぎすぎ」



と、言っておりましたが、それを言わせたのは(多分)貞顕なのでしょう。その辺りを直接的に描かないのが往年の大河っぽくて良いですね。




貞顕は高時の前では一言も喋っていませんでしたが緊張感が伝わってきた。流石、名優児玉清。




昔の大河ドラマは「無言の演技」が多かったと思う。




以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第4話「帝ご謀反」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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