青天を衝けのあらすじと感想第6話「栄一、胸騒ぎ」。篤姫と斉彬が初登場。大分物分かりの良さそうな篤姫様で驚きました。そして、幕府では斉昭が暴れ回り阿部正弘の寿命を縮め、一橋家では美賀君が暴れ慶喜を困らせる。でも、流石。吉子は良妻賢母だ。慶喜は母(しかも二人w)には恵まれましたな。青天を衝けのあらすじと感想第6話

青天を衝けのあらすじ第6話「栄一、胸騒ぎ」




「今日は私の息子を紹介させて下さい」



今週は再び冒頭にご登場の神君家康公。




十一男の徳川頼房ご紹介。




七歳で常陸国二十五万石を与えられ初代水戸藩主に。



「水戸家は朝廷を大事にした」



大河姫

水戸25万石。しかし、見栄張って35万石に嵩上げしちゃうんだよね。結果、領民は苦労。。

頼房の息子光圀は主は京の天子様、朝廷であると常々話していたという。水戸学の本にも、



「孝を東照公、忠を天に」



つまり、朝廷に尽くせと書かれていた。




因みに、著者は先週の安政の大地震で亡くなった藤田東湖である。



「安政の大地震で我が徳川家は大事なものを失ってしまった・・・」

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青天を衝けのあらすじ第6話上巻「蠢動」

血洗島村


「藤田東湖死す」



安政の大地震での藤田東湖の死は血洗島村まで届いていた。惇忠は悲嘆に暮れるが嘆いてばかりもいられない。




道場ではこれまで以上に皆「国を守る」という気概を持って稽古にあたる。




特に長七郎の腕前は周辺の村々まで名前が轟くほどになっていた。




一方で栄一は。



「栄一!お前の剣は鍬みてぇだな!」



決して「弱い」ワケではないのだが、いかにも「百姓が剣術の真似事」をしているように見えてしまうのであった。




この日、稽古を終えて帰ってくると千代が渋沢家に手伝いに来てくれていた。




栄一は稽古の様子を千代に語って聞かせる。



「相手を殺す気合」



千代は兄たちもいつも話をしていると話すが、心持ちその表情は不安気である。勇ましいことを言っている兄達が心配なのだ。



「男達は戦が好きだねぇ」



一緒に洗濯をしていたなかは呆れ気味である。



「長七郎の剣は凄い!」

「が、俺のはよいっしょと土を掘ってる気合になっちまうんだ」



栄一は自身の腕前は中々上達しないのだと言うのだが、それを聞いた千代は思わず笑ってしまう。



「そ、それでも本当の斬り合いも怖くない!」



栄一は千代に笑われたと勘違いをして思わず言い訳を初めてしまうが、千代は真顔に戻り、



「いいえ!違うんです!千代はそんな栄一さんをお慕い申しておるだに・・・」

「!」

「なんて、はしたないことを・・・(っぽ)」



千代は自分が何を口走ったかを知ると頬を染め足早に走り去るのであった。



水戸藩邸


「・・・様、お前様!」

「お、おう吉子か・・・」






藤田東湖を安政の大地震で失ってから斉昭はやや精彩を欠いている。妻の吉子はそんな夫を心配し元気づける。



「お前様らしくありませんよ!」

「はは、そうじゃな!」



斉昭は幾分元気を取り戻したようにも見えた。



一橋邸


「大分上手くなったな」



一橋邸では平岡円四郎が慶喜の髪結いをしている。




慶喜の手ほどきもあって、円四郎の腕はすっかり上達していた。



「儂は徳川の飾りものじゃから見栄えも大事」



慶喜はそう嘯くが、円四郎はその言葉を真に受けない。



「貴方様が「飾り物」で終わるお方とはとてもとても・・・(笑)」



慶喜は円四郎も父斉昭や亡くなった東湖のようなことを言い出すのに少々ウンザリした表情であった。




この年、安政2年(1855年)12月に慶喜は公家一条家の養女美賀君を正妻に迎える。




慶喜と慶喜の義理の母である徳信院が美賀君を迎える。




徳信院は遠路はるばるの嫁入りをねぎらうが慶喜は。



「よろしく頼む」

「公務があるからこれにて」



大河姫

みかちゃんか。流石に、新門辰五郎のお芳は出ないかな?

慶喜は初対面の美賀君にロクに言葉をかけずに公務に出てしまう。また、その後も床入りはおろか美賀と会話をすることさえ殆どないありさまであった。




慶喜のぞんざいな対応に美賀君は不満を募らせていく。




度々、美賀君は癇癪を起こし慶喜に詰め寄るのであった。




慶喜は反論するでも言い訳するでもなく、ただ呆然と荒れ狂う美賀君を見ていた。



薩摩藩邸


一橋家に美賀君が迎えられたのとほぼ時を同じくして、将軍家には薩摩藩から島津斉彬の養女篤姫が輿入れする。




篤姫は江戸城へ入る前に斉彬に挨拶にやってきた。



「私がしっかり将軍家の跡継ぎを産んでご覧に入れまする!」



篤姫は丈夫な薩摩の女子が将軍家に輿入れするのは「世継ぎ」がいない家定を心配してのことだと考えていた。




しかし。



「お篤、世継ぎは必要ない」

「其方には大奥から一橋様を次期将軍とするよう働きかけて欲しい」



「左様ですか」



大河姫

「世継ぎはいらん」
「大奥から一橋を推して」


「左様ですか」

物分かり良すぎやろww

篤姫は少し驚いたような様子も見せたが、すぐに斉彬の意図を理解する。

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青天を衝けのあらすじ第6話中巻「暴れる」




安政3年(1856年)7月。




下田にアメリカの総領事タウンゼント・ハリスが来日する。




幕府はまたまた頭の痛い課題を抱える事になる。



江戸城


「通商は損ばかりではなく、我が国を富ませる見込みもございます」



阿部正弘は川路聖謨、岩瀬忠震の進言に耳を傾けていた。



「相分かった、その時が来たのかもしれぬな」



情勢を総合的に判断し通商条約締結に動くことになる。




しかし、その報告を阿部正弘から受けた斉昭は激昂する。



「天子様の御力で国をまとめ断固戦うのみ!!」

「そのような事をなされば国は混乱します!」



斉昭は阿部正弘が止めるのも聞かずに、幕府が異国と通商を結ぶのは問題であると朝廷に奏上してしまう。



大河姫

官兵衛のいない秀吉。
東湖のいない斉昭。

斉昭の首に誰かが鈴を付けなければならない。




藤田東湖亡き後、その役割は慶喜、そして水戸藩を継いだ徳川慶篤に。二人は斉昭に隠居を勧める。



「父上ももうお歳にございます」

「この辺りで身を引かれては・・・?」



「今、身を引く事などできるものか!」

「誰かさんが将軍になってくれるのであれば話は別じゃがな」



斉昭の願いは次期将軍に慶喜が就任することである。




しかし、当の慶喜は「器ではない」とやる気を見せていなかった。




斉昭の言葉を慶喜はただ無表情で聞いている。



血洗島村
尾高道場


栄一達がいつものように尾高の家で剣術の鍛錬をしていると道場に一人の男が試合を申し込んでくる。




昨今の剣術の流行と共に所謂「道場破り」が度々行われるようになっていた。




男は江戸の千葉道場門下生で真田範之助と名乗る。




門下生はざわつく。




近隣の道場もこの真田に勝負を挑まれ破られていたのだ。



「この道場ではまず俺が相手をすることになってる!」



喜作は木刀を手に進む。



「お手合わせ願う」




やー!



勝負はすぐに付いた。




喜作はあっさりと真田範之助に敗れる。



「次は俺だ!」



立ち上がったのは栄一である。




おおおー!



剣の腕は喜作にも及ばない栄一であるが、木刀を叩き落されるや否や得意の体当たりで真田範之助を追い詰める。



「出た!栄一の体当たり!!」



しかし。



「あいたたた!」



真田は体術にも優れていたのだ。




腕を極められ栄一は敗れる。



「二人お相手の後で申し訳ないが・・・お相手願う」

「尾高長七郎である」



「北武蔵の天狗・・・!」



真田範之助が求めていた相手は長七郎だったのだ。



はー!


二人の剣術は互角に見えたが・・・。




気合一閃、長七郎は範之助の木刀をへし折りの喉元に木刀を突きつけた。



「参った・・・」



長七郎の勝利である。



「はっはは!!」

「まさかこの田舎にこれ程の男達がおるとは!」



試合の後は範之助を招き皆で酒盛りとなり意気投合する。




そこに、千代が酒を運んでくる。



「・・・」

「失礼します・・・」



先程まで饒舌であった範之助が沈黙する。



「あ、い、いやこのような田舎にあのように美しい女子がおるとは」



長七郎は千代は自分の妹であり、自身を倒す強い男でなければ嫁には出さないと話す。



「その通りじゃ」



惇忠も長七郎の言葉に相槌を打つ。




栄一は少し複雑な表情で土間へと酒を取りにいくと丁度千代がいた。



「千代はあんな男くさいところ来るでねぇ」



栄一が千代から酒を取ろうとすると熱燗が倒れ熱い酒が栄一の手にかかる。



「あち!」

「あ、大丈夫ですか栄一さん!」

「触るな!!」

「!」



栄一は思わず千代の手を払いのけてしまう。




胸が高まる。



「ちょっと外走ってくる」



栄一は胸の高まりを抑えようと外に出て走り出すが、しばらく収まることはなかった。

青天を衝けのあらすじ第6話下巻「阿部正弘、逝く」

水戸藩邸


明けて安政4年(1857年)正月。




水戸藩では正月には例年公家出身の吉子を上座に座らせ挨拶をする習わしとなっていた。




この日は慶喜も水戸藩邸を訪れ斉昭や慶篤と共に吉子に新年の挨拶をする。




ひとしきり新年の行事が終わると母吉子に「新妻」美賀君のことで思い悩む心中を漏らす。



「女性とは母上や徳信院様のような方ばかりと思っておりました・・・」






美賀君は慶喜と義理の母である徳信院との間を疑い先日も屋敷内で大暴れをしていた。




慶喜の言葉に母吉子は笑う。



「私は夫に恵まれたのです」



たまたま良い夫と巡り合えたからこそ、自分は世間から「良妻賢母」と言われているに過ぎないと。




慶喜は何か感じるものがあった様子である。




この日、慶喜と慶篤は斉昭から「義公」と称される光圀の言葉を伝えられる。



「万が一にも朝廷と徳川が敵対するようなことがあったならば」

「徳川宗家に背くことがあっても朝廷に弓を引き奉る事あってはならぬ」

「これは代々引き継ぐ水戸家の掟である」



一橋邸


一橋邸に阿部正弘が訪ねてくる。




慶喜は父斉昭が幕府を振り回し、阿部正弘が心労を重ねていることを申し訳ないと感じている。阿部正弘にはやはり疲れが見えた。



「誰かさんが公方様になってくれれば海防参与を辞する」



慶喜は斉昭の言葉を思い出している。



「私も誰か様と一緒にご公儀で働いてみたかった(笑)」



阿部正弘は慶喜にそう伝え帰って行った。



血洗島村
尾高道場


長七郎が江戸へ武者修行の旅に出る事になる。



大河姫

長七郎が江戸へ?!なんてこった。。これこそ長七郎江戸日記!安政版!

出発の日、喜八は長七郎に江戸から戻ったら試合を申し込むつもりであると伝える。



「勝って千代を嫁にもらう」



長七郎は頷く。




そして、その二人のやり取りを行商へ出掛ける栄一も聞いてしまうのであった。




何やら胸騒ぎを覚えながら旅路を急ぐ栄一。




やけに喉が乾く。




水筒の水を飲み干すと・・・。




尿意をもよおし立小便をする。




そこに、身分が高そうな男が家来を引き連れ馬でやってくる。




どうやら鷹狩の最中のようだ。




家来が栄一に気付き何かを言おうとするが、



「構わぬ」



男は慶喜であった。






慶喜は栄一の横に並び立小便を始めるのであった。



江戸城


江戸城では相変わらず諸外国との対応に阿部正弘や川路聖謨などが奔走している。



「うむ、それしかなかろう・・・うっ?」

「伊勢守様!?」



阿部正弘は江戸城内で倒れてしまう。




以上、青天を衝けのあらすじ第6話「栄一、胸騒ぎ」でございます。

青天を衝けの感想第6話「栄一、胸騒ぎ」

青天を衝けの感想6話「栄一、胸騒ぎ」。今週はサラサラと進んだ感じでしたね。ちょっと物足りなさがあったかなぁ・・・。




冒頭、神君家康公が水戸藩の初代頼房、そして水戸黄門こと光圀をご紹介しておりました。わざわざ、水戸藩25万石とご紹介をするのであれば、



表高35万石


となったいきさつも触れておいて欲しかったね。






そして、美賀君と時を同じくして江戸へとこられた篤姫。



「子供は産まないで良い」

「一橋様を将軍に」



この、斉彬の言葉にいったらあっさり、



「左様ですかぁ」



と、受け入れているのがちょっと軽いと感じてしまった。まあ、翔ぶが如くの影響なんですけどね。




もっとも、最近難しいなぁと感じるのは、



「何方がより史実に近いのか?」



という観点から見ると、今回のようにあっさり受け容れていたみたいなケースもあるからなぁ。




癇癪持ちの美賀君の描き方に私もドン引きしていたんですけど、



「慶喜と徳信院の仲を疑って暴れた」



というのはどうもホントみたいなのでw




栄一パートに関して、色恋の描き方としてはまあ「あんなもの」かなと思います。試合で勝ったら云々はちょっと仰々しい気はしますが恐らくこれは長七郎の悲劇につながる布石ということで大目に見ておきましょう。

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青天を衝けの感想第6話「誰かが鈴を」

東湖のいない斉昭は官兵衛のいない秀吉。






我ながら上手いこと言ったと思ったのですが、まったくリツイートもイイねも伸びませんでしたw




ま、個人的なことはさておき。




先週の東湖の衝撃的な死と斉昭の嘆き、さらに第6話冒頭で家康公が、



「大事なものを失った」



とういうフリが効いているので、斉昭の暴走を止める事が出来ず皆苦労するというのは分かります。勝手に朝廷にご注進をして阿部正弘を困らせ、息子達がやんわり「隠居」をお勧めすると怒ったり。




ただ、暴走の描き方が弱いかなぁ。




なんでだろうと思っていたんですけど、やっぱり「秀吉」の影響なんですよね。




官兵衛を失った(遠ざけた)秀吉の暴走はこんなものでは無かったから。




・・・今日の斉昭の感じを見ていると「暴走」よりも「悲劇的」側面を強く描くのかな?

青天を衝けの感想第6話「阿部正弘」

以前、阿部正弘に関して「影が薄い」と評したのですけど、この景の薄さは良い意味で「絶妙」だったかなと思い直しました。




確かに阿部正弘は「調整型」の老中であり、グイグイ行く感じではありませんでしたらかね。




阿部正弘のご性格に関しては「阿部正弘と井伊直弼の関係」でまとめているのでこちらを参考にして頂ければと思います。




阿部正弘が亡くなります。




もう、何度も何度も言っているので我が何度か我がブログを訪れて頂いている方からすれば、



「またかよ」



という感じもあるかと思いますが、言わせて頂きます。



人間はいつ死ぬのかは重要



なのですよね。




阿部正弘はまだ良い時に亡くなった。




もしかするとコレはこのブログのテーマなのかもしれない。



「誰かさんと一緒に政をしてみたかった」



慶喜と縁側で語らう阿部正弘の表情に「絶望」はありません。




なんなら、次世代に託す感じすらあります。




でも、それも分かる気がするんですよね。




川路聖謨や岩瀬忠震といったこの時の幕府の閣僚達は皆非常に優秀です。そして、何よりも若い世代には慶喜と言う得難い俊才もいる。




阿部正弘が老中として幕府を率いていた期間はまだまだ幕府には希望があった。潮目が変わるのは阿部正弘亡き後。




この先は「絶望」しかありませんからね。




すると・・・斉昭は最悪の時に亡くなる形になるかな。




戊午の密勅




の描き方が楽しみではあります。




以上、青天を衝けのあらすじと感想第6話「栄一、胸騒ぎ」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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