青天を衝けのあらすじと感想第5話「栄一、揺れる」。今週も良かったですね。特筆すべきは藤田東湖!西郷どんでは無視された東湖先生も斉昭にあそこまで泣かれれば、きっと成仏できた事でしょう。そして、その描き方も最高でしたね。歴代最高の藤田東湖と言える。青天を衝けのあらすじと感想第5話

青天を衝けのあらすじ第5話「栄一、揺れる」

「これが、我々百姓の銭・・・!?」



五百両を納め、利根吉春の横柄な態度に耐えられず思わず声を上げたが、既に吉春の姿はなかった。




怒りに肩を震わせながら帰路につく栄一。




既に雨は上がっていた。



「栄一?どうしたのだ??」

「兄ぃ!」



栄一の尋常ならざる様子をたまたまみかけた惇忠が声をかけてくる。




栄一は代官とのいきさつを怒りを交えまくし立てる。惇忠は大いに頷きながら聞いてくれる。



「悲憤慷慨だな」

「悲憤慷慨?」



「悲憤慷慨」とは正義の気持ちを持ち世の不正に怒ることを言うのだという。




惇忠は丁度読んでいた「清英近世談」という書物を見せてくれる。




惇忠もまた「悲憤慷慨」の徒である。




清国が英国に敗れたアヘン戦争に関して記載された「清英近世談」を読むと怒りでいてもたってもいられなくなるのだという。

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青天を衝けのあらすじ第5話上巻「悲憤慷慨」




「徳川家康です」

「今日も出てきましたよ」






今宵は士農工商に関してご講義を頂く。




江戸250年の間に強固だった身分制度にも動揺が見られるようになった。因みに、今は「士農工商」は教科書には乗ってないとか。



血洗島村


栄一は「清英近世談」を惇忠から借りて読むようになる。



「英国はアヘンを持ち込んで人の生気を奪い侵略したのだ」



喜八とアヘン戦争に関して話し込んでいると長七郎がやってくる。



「日の本も危ないぞ」



既にアメリカは日の本に入り込んでいる。長七郎は自分の道は剣術を極めこの日の本を異国から守ることだと心に決めている様子であった。




そうこう話し込んでいると。



「あれ?お前の姉様じゃないか?」



栄一の姉のなかである。




どちらかと言えば「元気で威勢がよい」姉だがどうも元気が無さそうに見える。栄一に気付いても素知らぬ顔で踵を返してしまうのであった。




実は、少し前になかには縁談があったようなのだが・・・。



「縁談は取りやめた方がええ!」



宗助とまさ夫婦は市郎右衛門とゑいになかの縁談に物言いを付けていた。




縁談先の家は商いも順調な豪農でなかの嫁ぎ先としてはなんの問題もないようではあったのだが、その家には「狐が憑いている」という噂があるのだ。




市郎右衛門もゑいも内心は「狐憑き」などは迷信とまともに取り合っていなかったのだが、宗助夫婦は真剣そのものである。



「狐憑きの家に嫁にいくと憑いてない家にも狐が憑く」

「そもそも、縁談が決まってからなかの様子もおかしいではないかい?」



迷信に右往左往する叔父叔母に栄一も呆れて意見をするが、



「子供は黙っとき」



と相手にされない。




ほどなく。




なかの縁談は破断となってしまう。




しかし、なかの様子は益々おかしくなって行く一方であった。




栄一も流石に心配になり度々声をかけるがなかは心此処に在らずの様子で、以前の快活な姉と同一人物とは思えないほどのやつれ方であった。

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青天を衝けのあらすじ第5話中巻「藤田東湖」

江戸城


「英国、露西亜と和親を結ぶとは何事!?」

「このことは御上はご存知であろうな!?」



「この阿部正弘自らご説明を申し上げております!」



幕府が米国に続いて、英国、露西亜などとも和親を結ぼうとしていると知った斉昭は藤田東湖を引き連れ阿部正弘に怒鳴り込んできたのだ。




安易に国を開けば清国の様な隷属国となってしまうというのが斉昭の主張である。阿部正弘も斉昭の心情は理解できる部分もある。




しかし。



「ご老公、今、異国と争って勝てると思いですか?!」

「隷属国にならぬよう日々労しているのを何故分かって頂けないのですか!?」



阿部正弘と斉昭の険悪な雰囲気にたまらず藤田東湖が割って入る。



「伊勢守様の心中はご老公もよく分かっておいでです!」



そこに急報を告げる使者がやってくる。



「下田で地震!津波で露西亜船が転覆!」



下田では川路聖謨が丁度その露西亜と交渉中であった。



露西亜船
ディアナ号沈没


斉昭は下田に神風が吹いたと大いに喜ぶ。



「快なり!快なり!!」

「船員達を皆殺しにすれば良い!」



「天災に合ったものを不意打ちするなど人の道に反します!」



阿部正弘はそのような事をすれば、列強諸国はそれを口実に日の本へ攻め寄せると断固拒否する。


「川路殿たちの無事を確認し、被災したものの保護を速やかに」


阿部正弘はそう命じるが、連日の難しい交渉に血気盛んな斉昭・・・さらに天災と疲れが見える。



「ご老公、失礼致しました、本日はこれで・・・」

「ふん!床にでも帰ればよい!!」



斉昭は疲れが見える阿部正弘に悪態をつく。




藤田東湖はその二人を心配そうに見つめていた。



水戸藩邸


斉昭は縁側で書き物している。




藤田東湖は先日の斉昭の阿部正弘への言葉は看過できないと考えていた。



「異国人にも国には家族や友がおりましょう」

「誰しもかけがえのない者を天災で失うは耐え難いこと」



既に、異国と日の本の力の差は歴然である。




今は夷狄を打ち払うことよりもいかにして日の本の誇りを守るのか。



「日の本が強くなれば国を開いても侮られることはございますまい」






斉昭は東湖の諫言を黙って聞いていた。




東湖が忙しい一日を終え帰宅すると客人が待っていた。




慶喜と平岡円四郎である。




慶喜は東湖に相談があるという。



「異国の武器を学んでみたいのだが」



慶喜は元々「武芸百般」に優れており、諸外国の優れた砲術などを学びたいと考えるのは自然である。




しかし、心配があるというのだ。



「夷狄嫌いの父上の機嫌を損ねないかと些か心配でな」



東湖は慶喜の心配は杞憂であると笑う。



「ご老公は了見の狭いお方ではございませぬ」

「ただ、国を守りたいという想いが誰よりもお強い」

「いずれ、伊勢守様もご老公を頼って参りましょう」



「そうか(笑)」



慶喜は東湖の言葉を聞いてほっとしたようである。




その様子を隣の部屋で見ていた円四郎は東湖の息子小四郎に語り掛ける。



「諍臣とは其方の御父上のような方を申すのであろうな」



円四郎にとっても東湖は手本とすべき臣下の姿であると感じたようである。

青天を衝けのあらすじ第5話下巻「狐」

血洗島村


栄一は縁談が破談となってからずっと様子がおかしいままの姉のなかを心配し普段からそれとなく様子を窺っている。




長七郎には、



「姉のこと一つ解決できない」



と、笑われるが、栄一は真剣そのものである。



大河姫

年頃の娘がヘラるのはだいたい恋煩い・・・

なかは河原の滝の近くであわや飛び込むのではと思われる場面もあり栄一が思わず声をかけたこともある。




その日もなかはまた河原に佇んでいる。




たまたま通りかかった千代もなかを心配していた。



「狐ではない」



栄一はなかが「狐憑き」にあったなどとは信じてはいないが、いったい何があったのかは分からなかった。



「縁談の件では」



千代は縁談が決まってからというもの、なかが日に日に美しくなっていったと話す。




栄一は少し意外な気がした。




縁談相手は親の決めた相手であり、色恋とは少々趣が異なるのではと。




しかし、千代は例え親の決めた相手であってもその人柄に触れれば、そこから互いに惹かれ合う事もあるだろうと女心を語る。




市郎右衛門もなかの様子を心配し、気晴らしの為に行商に一緒に連れていくいことにする。



「初めての旅だし気晴らしになればね」



栄一とゑいが二人を見送った翌日。




渋沢家に修験者達が連れだって現れる。




彼らの先頭にはなんと叔母のまさがいた。




祟りを払う為に祈祷をしなければならないと言うのだ。




栄一は呆れ果て、止めようとするが、



「長男のお前がしっかりしてないからだ!」



と、逆に怒られる始末である。




修験者達はさっそく渋沢家で「口寄せ」の準備を始める。




一緒に連れてきた巫女に神を降ろす。



「この家には金神と井戸の神が祟っておる・・・」

「また、この家に無縁仏ありて、これもまた祟っておる」



その無縁仏は旅の途中でこの渋沢家で亡くなっているらしい。




まさは「どうすれば祟りが払えるか」を尋ねる。



「祠を立てて供養するのじゃ」

「ははー!」



まさは早速祠を立てようと息巻く。




そこに栄一が尋ねる。



「その無縁仏が出たのは何年前にございますか?」

「・・・ろ、六十年位前」

「その頃の年号は・・・?」

「天保三年なり」

「天保三年は二十三年前だで?」



巫女も修験者達も流石に動揺が見える。



「そんなことも知らない神様なんざ信じられない!」



栄一は「人の弱み」に付け込んで迷信を振り回す修験者達を糾弾する。



「俺の姉様だってそんな弱くないぞ!」



修験者達栄一に「祟りがくる」と悪態をついて退散する。




その様子を丁度旅から戻った市郎右衛門となかが見ていた。



「栄一のお喋りもちったぁ役に立ったな(笑)」



市郎右衛門は満足気に独り言ちた。




翌日。




栄一が野良仕事をしているとなかがやってくる。



「栄一!ありがとうね!」



なかはすっかり元気なった。




姉弟がじゃれる姿を遠目から千代が嬉しそうに眺めていた。



水戸藩邸


安政2年(1855年)10月2日。




ゴゴゴゴゴゴゴ・・・!!



日の本を大地震が襲う。




慶喜と円四郎も飛び起きる。




幸い、二人は無事であった。



「父上は!?」



慶喜は斉昭を心配する。



「東湖!東湖!!」

「とうことうことうことうことうこ!(号泣)」

「儂は・・・儂はかけがえのない友を失ってしまった(泣泣)」






斉昭の腹心であり友であり諍臣でもあった藤田東湖は安政の大地震に巻き込まれ亡くなる。




以上、青天を衝けのあらすじ第5話「栄一、揺れる」でございます。

青天を衝けの感想第5話「栄一、揺れる」

青天を衝けの感想5話「栄一、揺れる」。今回も良かったですね。もはや、安心を通り越して期待しかないです。昨今の大河ドラマでは珍しくなってしまった「行間」で読ませる感じの脚本も素晴らしい。冒頭でも触れましたが今回の見所は藤田東湖。






西郷どんではなんと完全スルーされており衝撃を受けましたが、青天を衝けでは歴代最高の藤田東湖が描かれました。同じ朝ドラの・・・いや、それはもう言いますまいw




また、栄一パートも絶妙ですね。良い意味で朝ドラっぽさが生きている。




当時の一般的な庶民の様子を「狐憑き」という迷信を信じ右往左往する様子で描き、一方で栄一は迷信に惑わされることなく合理的であり、また年号をバッチリ覚えている辺りはその頭脳明晰さを現す。




そして、姉弟の絆ですよ。




最後の姉弟がじゃれる場面は微笑ましかった。姉弟の物語は朝ドラでもウケる鉄板もの一つ!

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青天を衝けの感想第5話「その男、諍臣」

「諍臣とは其方の父上のことを言うのだろうな」



円四郎が東湖と慶喜の様子を見て息子の小四郎に語った言葉。




東湖は事実上この第5話だけでごく自然に圧倒的な存在感を示しましたね。



「誰しもかけがえのない者を天災で失うは耐え難いこと」



この言葉を東湖に言わせる演出もなかなかでしたが私が注目したいのはその前




斉昭と阿部正弘が異国への対応を巡り激突する場面。




斉昭と東湖、そして阿部正弘の最終目的は「慶喜の将軍就任」で一致しております。




そして、その為に最も必要なのは阿部正弘の後ろ盾なんですよね。




阿部正弘がいなければ、慶喜が一橋家に入ることも、斉昭が海防参与とし政務に復帰することもなかった。




つまり、斉昭と阿部正弘が対立するようなことになっては慶喜の将軍就任にも支障をきたす。東湖は言い争う二人に割って入り、主君である斉昭よりも阿部正弘をフォローしておりました。



「伊勢守様の心中はご老公もよく分かっておいでです」



まあ、今回の斉昭の言い草はとてもそんな雰囲気は無かったけどw




しかし、斉昭が阿部正弘の不興を買うような事があってはならない。そして、そうならないように斉昭を諫めるのは自分しかいない。




その覚悟を感じる場面でした。




この阿部正弘との言い争いが次の藤田東湖邸での慶喜と東湖のやり取りに活きる。

青天を衝けの感想第5話「行間で話す」

慶喜と円四郎が藤田東湖を尋ねてくる場面。



「異国の武器を学んでみたいのだが」



はい。




これは口実ですね。




江戸城での言い争いは当然慶喜の耳にも入っている。




慶喜は賢い。




また、父想いでもある。




東湖と同じく一橋派にとって「阿部正弘の存在」がいかに重要であるのかをよく理解している。しかし、父斉昭の「暴走癖」も分かっている。



「阿部正弘が斉昭を切り捨てないか?」



慶喜は言葉にはしないけど、何を心配しているのかは明らか。




その心配を一笑に付す藤田東湖の頼もしい姿よ。



「ご老公は了見の狭いお方ではない」



東湖は自信があるのですよね。




一時、意見の相違から距離が出来ても必ず斉昭は阿部正弘を阿部正弘は斉昭を必要とする。




なんなら、阿部正弘と水戸斉昭の両輪に慶喜を乗せてハンドリングは自分がやるくらいの気概がある。




東湖の自信に満ちた笑顔を見て安心する慶喜。




親子である慶喜自身よりも父を信頼し父を理解している東湖の存在を眩しそうに見つめる慶喜。




一橋派に死角なし!



のはずが・・・。




安政の大地震。




ここも後々の水戸の不幸を暗示する布石



「諍臣とは其方の父上のことを言うのだろうな」



円四郎のこの言葉は小四郎を縛ってしまうのか・・・?嗚呼!(涙)

青天を衝けの感想第5話「個人のチカラ」




もうご存じの通り水戸藩はこの後、内ゲバを続け維新ではほとんど存在感を示すことはありません。




ここまで青天を衝けを見てきた感じですと水戸の内訌もたっぷりと描いて頂けそうですね。




薩摩や長州も「内ゲバ」はありましたが、水戸の内ゲバは希望が無いからなぁ・・・。だが、そこが良い!!




さて、藤田東湖。




西郷どんでは存在を消され、かの名作翔ぶが如くでは頑迷な攘夷主義者としてのみ描かれ、安政の大地震で亡くなる場面はありませんでした。




ただ、やはり幕末期屈指のインフルエンサーで西郷先生も激賞している人物です。




人間的に魅力的な人物たんだったと思うのですよね。母親を助けに屋敷に戻り下敷きになって亡くなっている位だし。




渡辺いっけい演じる藤田東湖は「この人が生きていたら水戸の内訌は無かったかも!?」と思わせる魅力がありましたね。




改めて、渡辺いっけい歴代最高の藤田東湖に認定しようと思います!




以上、青天を衝けのあらすじと感想第5話「栄一、揺れる」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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