西郷どんのあらすじ第41話です。政府の歳入の半分を占める程巨額の封建的特権を有していた旧大名家。廃藩置県によりその特権を失う。しかし、世界史的に見ても稀有な事にこの事で旧大名家の反乱は起きなかった。大河ドラマ西郷どんのあらすじ第41話

西郷どんのあらすじ第41話上巻~欧米視察団~

後に明治維新とは廃藩置県と言われるほどの大改革である。新政府は内乱も覚悟していたが危惧していた反乱は起らなかった。大名家としては確かに「封建的特権」は失うものの、その支配下にある「士族」への禄高支給の義務も無くなる事が大きかったのかもしれない。ただ、逆に言えばその禄高支給は政府が行う事になり、廃藩置県を経てもまだ、中央集権国家への道は半ばと言える。

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留守政府発足

廃藩置県の後、太政官もも改革がなされる。しかし、薩長が要職を占めるのは変わらず土佐・肥後出身者としては面白くはない。薩長と土肥の対立という構図は残されたままだが・・・。




そのような最中「欧米使節」の件が廟議で話合われる。来るべき不平等条約の改正のための情報収集も含め、政府の中枢である岩倉や大久保を中心に欧米の文物を学ぶのである。




西郷としてはこの時期の欧米視察団派遣は懐疑的である。



「いまやらねばならん事なのか?」



しかし、洋行帰りの伊藤は熱心にその意義を説く。また、大久保もそれには賛成のようではあるが・・・。




欧米視察団には岩倉、大久保、木戸を含む正に新政府中枢の参加する。それでは政府はもぬけの殻ではないか・・・。




呉越同舟の新政府は薩長が何かをしようとすれば、それに土肥が反発というのが様式美と化しているが今回は土肥出身の後藤、江藤、副島といった面々は静かだ。反対論が出ても不思議ではないのだが・・・。一方で、洋行へ行く大久保は難しい表情である。




この視察団出発に伴い所謂「留守政府」が編成される事になる。

暗闘

廟議が終ると大久保は複雑な表情の訳とあっさりと欧米視察団が決議された訳を西郷に伝える。



「江藤達はこの機に政府の主導権を奪おうとしている」



木戸と大久保、そしてその大久保とべったりの岩倉が留守となれば政府の中で薩長の存在感は相対的に低下する。この機に薩長中心の政府の主導権を奪おうとしているのだと。既に江藤辺りは具体的な策謀を巡らしているかもしれない。



「吉之助さぁには苦労をかけるかもしれん」



また、留守を預かる事を了承した西郷は帝に民の暮らしを見てもらおうと考えていると伝える。



「帝の巡行してもらうという事じゃな」



西郷は出来れば大久保には政府に残ってもらいたいと考えていたが、大久保は洋行で欧米の優れた文物を持ち帰り、西郷は留守政府をしっかりと守ると約する。



「洋行か・・・」


西郷は菊次郎の事を思い出していた。菊次郎には新しい日本人としてい生きて欲しい。




西郷は菊次郎に洋行を勧めて見る事にする。好奇心旺盛な菊次郎なら必ず学ぶ事があるはずだ。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第41話はまだまだ続きます。留守政府は波乱含みのようで・・・。

西郷どんのあらすじ第41話中巻~汚職~

西郷邸には欧州へ行くことになった川路が挨拶に来ていた。ポリス隊を率いる川路は仏国のポリス制度を直に学ぶ事になる。また、半次郎は桐野利秋と名前を改め近衛陸軍少将に、村田新八は帝の養育係ともいうべき宮内大丞に任じられていた。

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帝には新しい日本を率いるに相応しい君主となってもらわなければならない。そのためには因習蔓延る京にいてはその教育もおぼつかない。帝を東京へとお迎えしたものの、未だ因習から抜け出しているとは言い難い状況である。




西郷は帝の教育係に相応しい人間を自ら人選する。




村田新八は西郷の肝いりで抜擢した人物である。




当の村田は、



「畏れ多い」



と、固辞していたが村田新八のように、



「腸(はらわた)の中まで清い者」



こそ適任であると考えていた。また、そこには旧幕臣で西郷とも直談判をやり合った山岡鉄太郎の姿もある。




西郷は村田新八には大きな期待をかけていた。幕末には京で維新志士として活躍し戊辰戦争にも従軍。ここで帝の教育係としての役割、さらに海外の文物をも学べば日本にとって得難い人物になる。




幸い、若き帝は聡明であった。すぐに西郷と打ち解けると、西郷は郷中のように帝を養育する。



「西郷!もう一番じゃ!!」

「はは!おお中々・・・しかし!ほれ!」



西郷は畏れ多くも帝に相撲を取らせていた。帝は腕っぷしにも多少は自信があったようだが・・・。



「その程度では薩摩では番付にすら載りもはん!」

「なんの!もう一番!!」



西郷はこうして少しずつ公家の因習から帝を引き離そうとしていたが・・・。



「御上をなんと心得る!!」



宮内大輔万里小路博房をはじめとする旧公家衆は帝と相撲など前代未聞の珍事不祥事と猛然と反発する。



「恐れながら天子様は万国にその御威光を示さなければなりもはん」



西郷は日本が生まれ変わるためにはまず帝が変わらねばならないと説く。そして、全国を巡行し民の暮しを直に見てその声に耳を傾けて欲しいと語る。今迄のように大政を幕府に委任するのではない。



「万機親裁の政」



となるからこそ必要なのだと。



「卿の申す事、最もじゃ!朕に力を貸して欲しい」



西郷は醜聞続きの新政府には辟易してはいたが、帝の聡明さを見ると未来は明るいかもしれないと感じるのであった。

留守政府分裂

明治4年11月12日。




総勢46名からなる視察団は出発する。



「留守の間は何もするな」



岩倉や大久保はくれぐれも江藤や後藤の動きに警戒すること、そして自分達が留守の間は何もするなと釘を刺す。




大久保達が横浜からサンフランシスコへと旅立つと早速政府内の対立が表面化する。まずは予算の件である。




司法卿の江藤、文部卿の大木と大蔵省を管轄する井上が対立する。井上は山県有朋が管轄する陸軍省には要求通りの予算を付けるが、司法・文部の予算は相当額を削っていた。




これを「長州優遇」と攻撃したのだ。




当初は井上も突っ撥ねていたが・・・。



「山県さぁ・・・御足元は大丈夫ですかな?」



山県有朋はかつての同志である山城屋和助に陸軍の公金65万円を無断で貸し付けてた挙句焦げ付かせていたのだ。
所謂、



「山城屋事件」



である。
江藤大木らは人事一新を求めて西郷に詰め寄る。このままでは留守政府は空中分解となり、帝の西国巡行どころではない。山城屋が陸軍省で自害するという形で事件は収束するが、山県は政府を去る事になる。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第41話もいよいよ最後の段。久光と西郷の再会・・・!

西郷どんのあらすじ第41話下巻~西国巡行~

廃藩置県により各藩、つまり県には「県令」が派遣されている。鹿児島県令には「久光」という声もあったが、なんとかそこは大山格之助が県令を務めるという形で落ち着く。ただ、政府の考え方としては県令はあくまで「政府の役人」であり旧藩主の配下ではないのだ。出身の藩とは異なる県令が本来は望ましいとされた。

久光と西郷

年が改まった明治5年。武士の姿をした有村俊斎が西郷を訪ねて来る。




廃藩置県は久光の許しを経ていたものではない。また、昨今の新政府の醜聞、江戸時代と変わらぬ民百姓の厳しい暮らし、減ることのない一揆。



「国父様は大層ご立腹である」



西郷は帝の西国巡行に同行する事になっており、その際には必ず久光の元を訪ねると約する。




明治5年5月。




帝は薩摩へと行幸。




久光は帝を鶴丸城にお迎えし拝謁するがその姿が洋装であった事に驚愕していた。




謁見の後、西郷は久光に帰国の挨拶をする。西郷は御親兵を利用し許しなく廃藩置県を断行したこと、新政府は醜聞に塗れていること、さらに民百姓の暮らしは一向に改善せず、日本古来の文化が西洋化で蔑ろにされていること・・・。久光の怒りは並大抵ではないと考えていた。




しかし。




久光は昔のように西郷を怒鳴らない。



「帝をあのような珍妙な姿にするとは・・・世も末じゃのう・・・」

「兄上が今の日本を見たらどうお感じになるか・・・のう?西郷」



静かに語る久光の言葉に西郷は涙を流す。



「お嘆きになると存じもす・・・」



西郷は国を率いる立場となって初めて斉彬や久光の気持ちが分かるようになったと答える。汚職一つ、自らの手で取り締まる事も出来ない。




このままでは新しい世の中が来ると信じていた民百姓、戊辰で死んだ者、後を任せてくれた旧幕臣たち・・・。



「おいは・・・このままでは顔向け出来もはん・・・」



久光は立ち上がると西郷の胸ぐらをつかむ。



「お前はそれでも西郷吉之助か!!」



久光は大きな身体を縮めている西郷を昔のように怒鳴る。誰に遠慮せずやりたいようにやれと命じる。



「まずは帝のお召し物を考え直せ!!!」



そして、やりたいようにやって上手く行かねば、薩摩へ戻って来ればよいと語る。まさに、江戸時代の大名そのもの久光の言葉に西郷はただただ平伏する。




自宅へ戻ると菊次郎が洋行したいと西郷に語る。




以前、洋行を勧めたのは西郷自身ではあったが、その理由は帝のお姿だと言う。



「天子様のお役に立ちたい」



久光が嘆いた帝の姿は菊次郎には「希望」に見えたようだ。




自分も久光も古い人間なのかもしれない。




西郷は菊次郎の言葉を聞いて感じるのであった。




以上、大河ドラマ西郷どんのあらすじ第41話でございます。

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