西郷どんのあらすじ第42話です。岩倉使節団出発から1年。大久保からの手紙には各地で歓待を受けはしたが条約改正については相手にされなかったこと、欧米の近代化は想像以上でとても一朝一夕に追いつける代物ではない事など記載されていた。そして、日本からは菊次郎が洋行へ出発しようとしていた。大河ドラマ西郷どんのあらすじ第42話

西郷どんのあらすじ第42話上巻~菊次郎の洋行~

大久保からの手紙には欧米列強との差を知れば知るほど苦悩が深くなるといった事が記載されいたが・・・。必ず写真も同封されていた。




そこには髭を伸ばし洋装した大久保が映っている。



「似合っちょらんな(笑)」



西郷は苦笑する。
大久保は列強との彼我の格差に愕然としながらも、その文物の吸収に余念のない友を頼もしく感じていた。自分も留守政府で気張らねばと決意を新たにする。

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農業を学ぶ

西郷邸には菊次郎と共に洋行する事になった妹の琴の長男市来宗介が来ている。




明治6年(1873年)。




菊次郎と宗介の洋行に赴く日が迫って来ていた。




菊次郎は約3年間米国に留学する事になる。戻って来るのは西郷が下野し西南戦争が始まる直前。菊次郎は西郷軍に従軍し戦の最中に右足を失う程の重傷を負う事になる。




西郷も菊次郎もわずか3年程でそのような事になるとは夢にも思わない。



「菊次郎は米国で農業を学んで来てほしい」

「・・・農業ですか・・・?」



西郷は米国は豊かな農業国であることを伝える。そこには必ず「農業」を学問として学ぶ環境があるはずであると。



「国の根本は農業である」



これは郡方として薩摩藩に仕えていた頃から変わらない西郷の国家哲学である。米国で先進的な農業を学び日本に持ち帰って来て欲しい。




菊次郎は父の想い・期待に応えようと大いに張り切るのであった。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第42話はまだまだ続きます。雨降って地固まる!?

西郷どんのあらすじ第42話中巻~留守政府、団結す~

新政府では山県が所謂「山城屋事件」に連座する形で失脚。薩長と土肥の対立の構図はそのままである。山県が進めていた陸軍の改革はそのまま従道が引継ぐ事になる。

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井上失脚

「兄さぁは盟約を反故にすっとでございもすか・・・?」



陸軍少輔となっていた従道は心配そうだ。そもそも、洋行組が出発する前に留守政府は新たな政策は実施しないと約してはずである。また、従道は他にも心配の種があった。



「兄さぁは働きすぎではごわはんか?」



西郷は筆頭参議、さらには近衛都督も兼任していた。山県の失脚により軍の責任者を任命する必要があったのだが適任者がいないのだ。桐野や篠原といった「薩摩兵児」を扱えるのは西郷しかいない。




あまり得意とは言えない書類仕事に終われて、ストレスだろうか?不健康に太る兄を見ていると心配でならない。




そのような弟の心配を知ってか知らずか西郷は笑う。



「一蔵どんも気張っている。おいも気張らなならなん」

「盟約の事は一蔵どんも理解しくれもんそ」



国家は生物である。
新しい政策を行うなと言われても止まっている訳にはいかないのだ。しかも、洋行組の帰国予定日はとっくに過ぎ去っていた。何もするなというのが土台無理な話なのだ。




その忙しい最中にまた醜聞が起る。




井上馨が廟議で「尾去沢銅山汚職事件」を司法卿江藤に追及される。



「西郷参議!これはまさしく言掛りである!!」



西郷は当初は薩長憎しの江藤の言掛りかととも考えていたが。江藤の追及にしどろもどろになる井上。




どうやら醜聞は事実のようである。西郷は厳しい視線を井上に向ける。



「井上さぁ、おはんは政府を去らねばなりもはん」



この言葉には井上は勿論、追及していた江藤も少々意外そうだ。だが、最も意外な顔で驚いたのは三条公。小声で西郷に耳打ちする。



「いつから薩摩は土肥に肩入れするようなったんや?」



井上がいなくなれば既に失脚した山県も含め太政官に長州の者はいなくなる。



「三条公!いつまでそげな事をいっておるのですか!!!」



西郷は一同に一喝する。



「もはや使節団の帰りは待っておられん!」

「政府が一枚岩となって政策を進めねばなりもはん!」



西郷の言葉に薩長嫌いでは右に出る者がいなかった江藤が席に着く。



「では、政策の話をしましょう」



留守政府は西郷筆頭参議の元様々成果を挙げる。




  • 陸海軍省の設置
  • 学制発布
  • 徴兵令の布告
  • 国立銀行条例公布
  • 太陽暦の採用
  • 地租改正条例の布告



留守政府は初めて一枚岩になりつつあった。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第42話もいよいよ最後の段。遣韓大使派遣問題が紛糾するが・・・。

西郷どんのあらすじ第42話下巻~遣韓大使志願~

内政問題では着実成果を挙げつつあった留守政府だがここに難しい外交問題が生じる。朝鮮国との外交問題である。朝鮮国は鎖国体制下の江戸時代であっても「朝鮮通信使」を通して友好関係にあったが、江戸幕府から明治政府に変わった後関係がこじれていた。その最中に宮中で火事が・・・。

西郷倒れる

明治6年5月5日。



「火事だー!」



西郷が深夜執務室で勤務をしていると宮中から出火。幸い、帝は無事ではあったものの、宮殿は全焼、太政官も一部が焼け落ちた。




心労と働きすぎが祟ったのだろう。




西郷は倒れてしまう。宮殿の火事、一向に改善しない朝鮮国との外交問題、減ることのない一揆。



「医者のみたてじゃ心臓が弱っちょるとの事じゃ」



兄を見舞った従道は暫く休むようにと伝える。仕事は山積みであり自分はもう大丈夫だと言う。




しかし、大丈夫な訳がない。西郷は昏倒し丸二日間眠り続けていたのだ。



「兄さぁ・・・兄さあはもう四十六、父上が亡くなった歳と変わらん」



歳は兎も角・・・。




尊敬する父吉兵衛が亡くなった歳と変わらない事に西郷は驚く。



「そうか・・・」



西郷は従道の言葉を容れしばし休む事とする。

大久保の帰国

大久保が洋行から戻って来る。使節団よりも早い帰国だが、当初の予定よりも八か月遅れての帰国である。大久保は西郷が倒れたと聞いて見舞いに訪れたのだ。



「ほんのこておやっとさぁじゃったのぉ一蔵どん!」



西郷は旧友の帰国を大層喜ぶ。一方で大久保の表情はあまり浮かない。




当初予定になかった「条約改正もあわよくば」と挑んだものの欧米列強には相手にされず、また、洋行の予定は延びに延びて帰国は遅れ、挙句西郷は倒れてしまったのだ。




しかし、そのような事を気にする西郷ではなかった。また、大久保も洋行で欧米の様々な優れた文物を学んでいる。




ただ欧米の近代化に圧倒されたワケではない。これからの進むべき国の姿が大久保の中にはあるのだ。



「あれは実際に洋行へ行った者じゃなか分からん・・・」

「・・・そいを江藤達はおいを馬鹿にして・・・!」



帰国して驚いたのは留守政府はすっかり薩長の存在感は低下し「土肥」の天下である。さらに、先走った条約改正交渉失敗などの件もあり太政官には貴方の席はないと言われたのだ。




突然。




大久保は西郷に迫ると手を握る!



「あん連中を追い出してまた一緒にやろう!!」

「そいは出来もはん」



留守政府はようやくまとまって来たのだ。そして、江藤をはじめとする参議達もよくやってくれている。特に、江藤の鋭さと精錬さは目を見張るものがあると思う。



「・・・吉之助さぁは立派じゃな(ケッ!)」



西郷は現在の政府と一緒に協力してやればいいと言うが、大久保は子供のように拗ねる。



「おいはもう政府には戻らん!」



二人は喧嘩別れのようになってしまう。

朝鮮問題

西郷は度々大久保邸を訪ねるが大久保はもう西郷と会おうとはしなかった。西郷は大久保の心情に想いが至らなかった事を後悔するが、そう大久保問題にかまけている時間はない。朝鮮問題がいよいよ火を噴きそうなのだ。




西郷が復帰すると廟議では早速朝鮮問題が話合われる。



「我が邦に無礼を働く朝鮮国には断固たる措置で対応すべし!」



この件で最も強硬なのは板垣である。しかし、西郷はこれには反対する。



「朝鮮国がなんの無礼をしもした?」



西郷は朝鮮国は昔の日本のように「鎖国体制」であり、ただ、異国の侵攻を恐れているだけであると説く。また、日本がその異国とよしみを通じている事で警戒しているのだと。



「全権大使を派遣しあくまで交渉を持って解決すべし!」



しかし、既に朝鮮国の世論も沸騰している。



「ならば軍艦を持って大使を護衛・・・」

「いや、大使は寸鉄一つ身に帯びてははなりもはん」



西郷は自らが身一つで全権大使として朝鮮国へ赴くと言う。板垣は西郷の覚悟に自分が了見を誤っていたと頭を下げる。




ただ、そのような事をすれば西郷の命が・・・、西郷の命は西郷独りの物ではない。維新第一の功臣である西郷隆盛がもし殺害されるような事があれば政府としても看過する事は出来ない。



「岩倉公の帰りを待った方が・・・」



この問題については消極的な大隈に三条公もまた同意する。



「そうじゃな・・・岩倉さんが戻って・・・」

「三条公!!!ことは一刻を争いもす!!!」



此処にいる者も皆参議であり政府の一員である。国家の大事に決断が出来ないようならこのような政府は潰れてしまえと大喝を放つ。




結局。




明治6年6月12日。




西郷の遣韓大使は廟議決定となり勅許が得られ次第西郷を派遣する事で話がまとまる。

暗雲

廟議決定はなされたのだが・・・。一向に勅許が得られない、いや、三条公は勅許を得ようとしないのだ。




廟議決定が6月。




既に今は8月である。



「三条公!いったいいつになったら派遣できるのですか!」

「そやなぁ・・・しかしこの暑さ・・・」



「夏が暑いのは当たり前の事でございもす!!!」



三条公は言を左右に引き伸ばし戦術を取るが廟議決定から4ヶ月。岩倉の帰国を待ってようやく廟議が開かれる。




既に廟議決定は為されている。




岩倉も交えて形式的な確認が行われ勅許が得られるはずであった。そこに、大久保が現れる。




西郷も大久保と再会するのは久しぶりである。政府への復帰は喜ばしいが雰囲気が違う。



「西郷参議の朝鮮国派遣は再検討するべきかと」



大久保の言葉に一同はどよめく。




以上、大河ドラマ西郷どんのあらすじ第42話でございます。

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