西郷どんのあらすじ第36話です。幕府軍は一万五千は大坂から京へ進軍を開始する。一方迎え撃つ薩長は約五千。両軍は京都の南鳥羽伏見の辺りで戦端を開く事になる。今度の幕府軍は今迄の「烏合の衆」ではない。数で劣る薩長は苦戦を強いられるが・・・。西郷どんのあらすじ第36話

西郷どんのあらすじ第36話上巻~鳥羽伏見~

鳥羽伏見。
京都の南に位置する鳥羽伏見周辺は川を使い一気に大軍を動員できる幕府軍には有利である。一方で川が天然の堀となり守る薩長にも利がある。




つまり。




鳥羽伏見での激戦は避けられない。

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→西郷どんの感想第36話「慶喜の首」

錦の御旗

鳥羽伏見で戦端が開かれる。大砲の音は遠く御所にまで達していた。



「・・・い、戦は勝てるでおじゃろうな!?」

「い、今の大砲は近いのでは・・・?」

「わ、和議じゃ!慶喜さんの怒りを鎮めねば!!」



公卿はいつも腰が定まらない。これを宥めるのは岩倉の役目である。



「何いうとんのや?大砲の音からするとまだまだ戦場は遠くでおまっせ!」

「い、岩倉ホントか?」

「ええ、この岩倉が保証しますわ」



岩倉は平然としている。そこへやって来る大久保。



「おお!大久保戦況はどないや?」

「押されております」

「・・・じゃ、あれの出番やな」

「はい。数は揃っております」



しかし、鳥羽伏見で始まった戦いは数で勝る旧幕府軍が押していた。今回薩長が相手にしている幕府軍は今迄の「烏合の衆」ではない。相手も精鋭である。



「退くな!!!戦え!!!」



西郷も陣頭に立ち兵を鼓舞する。




その時。




ピタリと幕府軍の動きが止まる。



「・・・来たか・・・まっちょったで一蔵どん!」



錦の御旗である。




大久保は幕府軍との戦闘では苦戦は必死と考え官軍の象徴「錦の御旗」を作成していた。




図案は岩倉(岩倉の腹心玉松操)、そしてその作成はおゆう。そう、大久保の妾のおゆうである。



→錦の御旗と大久保の妾おゆうの不思議な縁


「敵は退いておる!!攻めよ!!!慶喜の首を獲るのだ!!」



西郷はここぞとばかりに攻めに転じるように命じる。



「兄さぁ!も良いではないか!敵も味方も大勢傷ついておりもす!」

「信吾!この戦は慶喜の首を打たねば終わらん!」

「兄さ・・・」




パーン!!



その時流れ弾が信吾の首を撃ちぬく。



「信吾!?信吾!!!」

大坂脱出

「上様!!お味方苦戦!錦の御旗を見て動揺しております」

「どうか!上様自らの御出馬を・・・!!!」

「上様がお出ましなれば数で勝る我らは必ず勝ちます!!」



神君家康公以来の馬印を前に慶喜に出馬を嘆願する家臣達。



「分かった!予も覚悟を決めよう!!」

「上様!!!」



その夜。



「上様・・・どうかお考え直し下さい・・・」

「静かにしろ!置いて行くぞ!!」



慶喜は会津藩主松平容保、弟の桑名藩主定敬、二人の老中板倉と酒井、それにふきを伴い大坂城を脱出。幕府の軍艦開陽丸で大阪湾から江戸へと向かった。




大坂城には神君家康公以来の馬印が残されていた。




しかし。




開陽丸は運悪く時化に見舞われた。



「おのれ・・・!なんたる不運!!」

「はは‥・はははは!アッハッハッハ!!!」



「黙れ!笑っている場合か!」



「罰が当たったのです!私にも慶喜様にも!!」



ふきは死を前におかしくなったのだろうか?不愉快極まりない哄笑を嵐の中で振りまいていた。



大河姫

なんかふきどんが「嫌な女」になっててツライ。




開陽丸はなんとか沈没を免れる。




江戸へと戻った慶喜は早速江戸前の鰻に舌鼓を打つ。



「大黒屋の鰻じゃ!」



そこへ勝海舟が現れる。勝は逃げ帰って来た上に鰻を食べている慶喜を徳川の恥だとなじる。慶喜は大して悪びれもせずに答える。



「俺達が大坂に残っていたら戦は長引く」



慶喜はこの国の事を考えたのだと言うが・・・。勝は呆れたという風で帰って行くが・・・。



「嘘ですよ!!!」



勝ではない。
ふきだ。




ふきは慶喜は西郷が恐ろしいから逃げたのだと言う。



「謝ればいいじゃないですか?」



ふきは西郷は優しい男であり謝れば許してくれると話す。そうしなければ地の果てまで追って来ると。



「黙れ!出ていけ!!」

「いいんですね?ホントに行っちゃいますよ!」



ふきは慶喜の元を後にする。



大河姫

オンナの浅はかさ全開のふきどん。もう嫌い。ホント嫌い。謝る?何を??薩摩が江戸で何をしたのか・・・!?いや。ふきどんにとって江戸はどうでも良いのですね・・・。哀しい。因みに、西郷は謝っても許さないと思うよ。ふきどん。貴女はひー様の孤独も西郷の「恐ろしさ」も分かっていない浅はかなオンナでございます。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第36話はまだまだ続きます。官軍は江戸へと攻め上る。

西郷どんのあらすじ第36話中巻~江戸へ~

信吾は意識不明の重体である。取り急ぎ野戦病院と化した鍵屋へと運び込まれる。虎は信吾の傷を見て驚く。



「西郷さんの弟さんではないですか!!」

「西郷さんはご存知なんですか!?」



虎は西郷の悲しみを想い叫んでいた!

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鬼か兄か

「吉之助さぁ・・・信吾の容態は悪いようだ・・・」

「ここはおい達に任せて信吾の処へ行ってくりやえ」



「いや!そうはいかん。傷ついているのは信吾だけではなか」



その時、衝撃的な知らせが。



「・・・慶喜がおりませぬ・・・」

「何?」

「開陽丸で本日未明に大阪湾を脱したものと・・・!」

「夜逃げか・・・」



これで慶喜の首を打つには江戸へと攻め上らなければならない。



「吉之助さぁ!信吾の処へ行ってくいやえ!」

「おいが向かうのは御所じゃ・・・」

「御所!?御所に行ってどうすっとじゃ!吉之助さぁ!」



信吾の容態は悪い。意識は戻らない。虎はもはや祈る事しか出来ない。




そこに。



「い、い、異人じゃ!!!」



異人が増えてきてはいたが、帝のおわす都への異人の立ち入りは厳しく制限されていた。京童はみな驚く。



「ワタシは医者デス」

「イシャ?医者??お願いします!信吾さぁを助けて下さい!!」



その異人はウィリスという英国の意思であった。大久保から兵庫の腕の良い医師がいると聞いた西郷は御所へと向かい、異人の京への立ち入りを許す勅許を得ようと御所へと向かっていたのだ。




岩倉も含め基本的に異人嫌いの公卿は皆、



「西郷は気でも狂ったか?」

「調子に乗ったのか?」



と、猛烈は批判を受けるが・・・



「こん国の未来を担う者を助けて欲しい!」



西郷の迫力の前には風見鶏の公卿もついに折れる事になる。




ウィリスの適切な治療の甲斐もあり信吾を始め多くの者が命を繋いだ。しかし、意識が戻った信吾は兄西郷吉之助を、



「戦の鬼である」



と断じる。



「吉之助さぁは鬼ではなか」



大久保は西郷が此処に見舞いにこなかった事情を説明する。西郷は戦の鬼ではない。昔のままの優しい兄であると。




信吾はどう判断すれば良いのか迷っていた。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第36話も最後の段。侍は侍を知る・・・!

西郷どんのあらすじ第36話下巻~侍~

西郷は慶喜討伐の勅許を得ると江戸へと進軍する事になる。鍵屋の虎は見送り来ていた。




その時。西郷の視線の先には信吾がいた。



「信吾・・・」

「兄さぁ・・・おいも江戸へ行く」



信吾はまだ万全とは言えない傷も癒えていない。それでもついていくと。



「正直、兄さぁが何の為に戦っているのか分からん」

「じゃっとん、それを確かめたい。足手まといにはならん」



官軍は江戸へ向かって進撃を開始する。

山岡鉄太郎

江戸では慶喜が上野寛永寺で蟄居している。しかし、迫りくる官軍は未だその矛を収めるつもりはないようだ。



その筆頭は西郷である。




西郷は何かに憑りつかれたかのように慶喜の首を求めて江戸へと迫っていた。



「上様・・・勝でございます」

「なんだ?」

「このままで良いんですかい?」



勝は、



「錦の御旗を掲げて良い気になっている連中」



を、このまま放っておいて良いのかを訪ねる。
さらに。



「あっしに任せて頂ければ似非官軍なんざ一網打尽でございますが?」



今日この時点おいても幕府は薩長に対して戦力的には圧倒的に優位なのだ。まず、仏式に洋式調練をされた精鋭、そして薩長が持たない「海軍」さらに仏との取引。




勝は自分が「官軍」が本営を置いている駿府に軍艦を率いて出向き艦砲射撃を加えれば、薩長はともかく有象無象の官軍などは雲の子散らすように消えると話す。さらに、仏国に兵庫から都突いて天子様を奪い返せば形勢は瞬く間に逆転する。



「ならぬ!分からぬのか?日ノ本が滅びるぞ?」

「では本当に戦はせんのですかい?親父さんの前だから言ってる訳ではないんですな?」

「くどい!」



大河姫

親父(斉昭)は徳川あんま好きじゃなくて朝廷大好きだから歓迎だと思うよ。




「・・・聞いたかい?」

「はい。この山岡鉄太郎上様の御覚悟確かに見届けました」



勝はこれからこの山岡に薩摩との交渉を任せると言う。このまま戦が続けば日ノ本が危ない。




また、ここまで覚悟を決めて蟄居恭順している慶喜を討つのは武士道に反する。山岡鉄太郎は早速官軍の本営がある駿府へと出向く。




かつての西郷のようである。




いや、それ以上かもしれない。かつての西郷は「勝者」として長州へと向かったのだ。



「朝敵徳川慶喜家臣山岡鉄太郎まかり通る!!西郷殿にお目にかかりたい!」



只者ではない。




西郷は山岡と会談してすぐに気付く。



大河姫

ホンモノの侍はホンモノの侍を知る・・・。




山岡は勝から託された伝言を伝える。もはや戦をする必要はないはずだ。




しかし。



「この戦は慶喜の首を獲らねば終わらん」

「・・・分かりました・・・」

「何をするつもりでございもす?」

「腹を切ります」



事もなげに言う山岡の行動がブラフでない事はすぐに分かる。



「私の腹を切る様を見て思い直してもらいたい」

「待っちゃんせ!」

「いいえ、待てませぬ」

「・・・そこまであんお方を何故信じられるのでございもす?」



西郷の問いに山岡は何を今更という風に笑顔を向ける。



「侍が主君を信じられなくなったら最早侍ではございますまい」



大河姫

・・・耳が痛いな・・・吉之助!




「分かりもした」



西郷は勝との会談を了承する。

再会

西郷は江戸に入る。江戸は官軍が攻めてくるとあって殺伐としている。




懐かしの磯田屋に入ると店員が声をかけて来る。



「お客さん見ない顔だね?どちらから?」

「おい達は薩摩から」

「・・・薩摩・・・!?ひえ!失礼いたしやした!!」



大河姫

江戸で散々破壊活動をしたんやからそうなるな。




そこへ一人の女、年増の女がやって来る。
新八が、



「おい!女は頼んでおらんぞ?しかし随分年増でございもすな?」

「・・・もす?」

「・・・幾島様!!」



そう。




新八に「年増」と言われたのは幾島であった。




幾島はあって欲しいお方いると西郷に話す。




西郷が連れて行かれたのは江戸城。



「久しぶりだな・・・西郷」

「篤姫様・・・」



西郷と篤姫十二年振りの再会である。




以上、大河ドラマ西郷どんのあらすじ第36話でございます。

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