西郷どんのあらすじ第35話です。「大政奉還」の評価を巡り西郷と竜馬は袂を別つ事になる。しかし、お互いこの別れが「今生の別れ」となるとは・・・。西郷は以前とは別人のように「戦」に邁進するが弟の信吾は兄の変化に戸惑う。大河ドラマ西郷どんのあらすじ第35話

西郷どんのあらすじ第35話上巻~龍馬の死~

坂本龍馬は戸惑っていた。民を苦しめる戦を好まない、そして「内戦は異国を利する」だけだと知っているあの西郷が?いったいどうしたのだ?

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龍馬暗殺

西郷と坂本。二人は鍵屋の一室で向かい合っている。




龍馬は懐に手をしのばせると・・・。


「カチャり・・・」



西郷は脇に置いてある脇差に手を伸ばす。西郷は坂本龍馬が自慢の六連発を取り出そうとしていると思ったのだ。



「どうしたんだせよ・・・(笑)」



坂本は懐から取り出したのはカステラだった。半分に割るとそれを西郷に差し出す。



「ほれ!今日は西郷どんと未来の日本の話がしたいじゃきよ・・・」



坂本は新政府の構想まで持っていたのだ。因みに、そこに坂本龍馬自身の名前はない。しかし、西郷は慶喜の首を打たねば新しい世の中は来ないと強硬だ。



「・・・おまんさぁとは乗る船が違うようじゃき」



坂本は淋しそうな表情を浮かべ鍵屋を後にする。



大河姫

西郷の「慶喜の首」にかける覚悟がカステラを「六連発」に見せたのだろうね。一方で坂本龍馬は「話合いの余地」があると思っていた。この両者の覚悟の違いが「カステラ」に象徴されているという事かな。
まあ、そこまで「慶喜を嫌う」理由は私には分かりませぬが・・・!




残された半分のカステラ。まるで二人に何かを伝えたがっているかのように見えるのは気のせいだろうか。




慶応3年11月15日。




坂本は同じ土佐出身の中岡と近江屋に逗留していた。



「どうしたじゃきよ?」

「どうもしとらんじゃき・・・」



坂本龍馬は西郷と喧嘩別れのようになってしまった事に少々塞ぎ気味である。そこに、客人がやって来る。



「坂本先生でございますか?」

「おう、そうじゃ・・・!?」



浪士風の男たちは坂本と中岡に斬りかかる。防ぐ暇もあればこそ・・・。




頭に一撃を受ける坂本。
坂本は動かない。



「・・・いくぞ・・・」



浪士風の男たちは手際よく近江屋を後にする。
坂本はまだ生きていた。



「・・・こりゃアカンぜよ・・・」



自分の刀に映る傷にもはや自分は長くない事を悟る。




坂本龍馬暗殺。




西郷はまだこの事を知らない。

薩軍上京

西郷は薩摩へと帰国すると国父久光、そして藩主の持久に薩軍の上洛を要請する。



「倒幕の密勅でございもす・・・!」



岩倉から渡された「倒幕の密勅」に若い茂久は同様を隠せない。老いたりと言えども幕府は「虎」なのだ。



「西郷!後戻りは出来ん、失敗は許されんぞ」

「全てこの西郷吉之助が責任を負います」

「相分かった!」



薩摩藩は「倒幕」の覚悟を決める事になる。




薩摩の、いや既にこの日ノ本の「顔役」といっても過言ではない西郷ではあるが、未だに自宅は質素なままである。




しかし、相変わらず西郷家は明るい。西郷自身も家に戻ると「兄さぁ」に戻れる。




そして、今の西郷にはもう一つ喜ばしい事が。



「寅太郎!早く大きくなって母上も守ってたもせな・・・!」



糸との間に産まれた寅太郎を抱えて相好を崩す。




糸は「早く大きくなって」という言葉に西郷の覚悟を感じる。




大河ドラマ西郷どんのあらすじの第35話はまだまだ続きます。薩長の陰謀、いや「正義の陰謀」が始まる。

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西郷どんのあらすじ第35話中巻~王政復古~

西郷は再び上洛する。今度は藩主茂久を筆頭に日ノ本一の兵である薩摩兵児三千と共にの上洛である。ここで大久保から驚きの事実を知らされる事になる。

ええじゃないか

「一蔵どん!そ、それは誠か!?」

「ああ、間違いない」



西郷は坂本龍馬が去る11月15日に暗殺された事を知らされる。あの坂本龍馬が・・・。



「西郷を出せ!!西郷を!!」



そこに半狂乱となった女子が西郷を訪ねて薩摩藩邸へと乗り込んで来る。やって来たのは龍馬の妻であるお龍である。



「あんたが!あんたがあの人を殺したんじゃろ!?」



お龍は生前の坂本から届いた手紙を見せる。そこにはあの日、そう。




西郷と坂本が袂を別つた日。




その事が記載されいた。そこには坂本が西郷と意見を異にした事を気に病んでいる様子がありありと伝わる。




大久保達は西郷はつい先日まつい先日まで薩摩におり、今久しぶりに京へ戻ったのであり坂本の死もたったいまここで知ったのだと話す。



「なして・・・?なしてあの人が死ななければならんかったの?教えて(涙)」

「お龍さぁ・・・あんお人は新しか世に必要な御仁じゃった!!」



西郷は坂本を死なせてしまったことを詫びる。



「新し世なんか・・・あのお人が死んでしまうなら新しい世の中なんか来ないでええ!」



お龍はそう言い捨てると「ええじゃないか」と踊り狂う群衆の中へと消えていく。




涙で顔をぐしゃぐしゃにしながらええじゃないかを踊るお龍。




その姿は誰の目にも見えてないようであった。

陰険じゃな

「岩倉様にお願いがございもす」



倒幕の意思を固めている薩摩はまず「玉」の確保に動く。まず、薩摩の精兵で御所を取り巻く会津・桑名を追い払う。それだけではない、そこに幕府を二度と近づけないように手配する。




さらに、その後に予定される新政府の枠組を話合う会議、所謂「小御所会議」で慶喜の辞官納地など認めさせ新政府に慶喜の付け入る隙を与えない。



「大胆やな・・・誰が・・・?」

「岩倉様以外にはおりませぬ」

「まろか!?」



所謂、小御所会議が始まる。




慶喜は御所が薩長に囲まれた事を知らされる。幕臣たちは西郷の射殺を嘆願するが慶喜は断固これをはねつける。



「御所に向かって発砲とは何事じゃ!朝敵になりたいのか?!」



大河姫

聞いているか?耳が痛いだろ?長州よ??




落ち着きのない慶喜を不安気に見つめるのはふきである。



「慶喜様は西郷様が恐ろしいのでは・・・?」

「五月蠅い!!!」



慶喜は誰にも自分が理解されない事に苛立っているように見える。全ては薩長の「陰謀(岩倉曰く正義の陰謀)」の通りに進むかに見えたが・・・。




小御所会議は西郷達の筋書き通りには進まない。



「陰険じゃな!!!」



土佐山内容堂である。容堂は政権を返上した第一の忠臣である慶喜が新政府を決めるこの場に招かれていない事に疑義を唱える。さらに、御所を取り囲む薩兵にも。



「いったい何処に朝敵がおるのか?」



容堂の言い分は至極当然ではる。元々親藩である越前松平もそれに同調する。




大久保は動揺を隠せない。




もし、この場に慶喜が招かれてしまえば・・・。慶喜の弁舌に対抗出来るものは「倒幕派」にはいない。瞬く間に新政府は慶喜中心となってしまう。



「慶喜殿が恭順しているなら証を示すべし!」



岩倉・大久保は慶喜の辞官納地を主張するが・・・。



「領地を持っているのは薩摩殿も同じでござろう?」

「何故慶喜殿だけが領地を返上するのか?」



「・・・(そりゃそうだ)」



岩倉達は返す言葉がない。



「陰険じゃな!!!」



旗色は薩長に圧倒的に悪い。




これはマズイと一時休憩となる。



「吉之助さぁ・・・まずい事になった・・・」



大久保は外の警備を担当する西郷に予想外の山内容堂のアジ演説を伝える。




西郷は苛立つ。この二人はいったい何をしているのだ?




そこに丁度山内容堂と越前松平が通りかかる。



「そげなもの短刀一本あれば足りもす」

「吉之助さぁ!!ここは御所・・・」

「一蔵どん?何を言うておる?短刀は朝敵に使うのでごわす」



西郷はこれ見よがしに大きな声で話す。




休憩後。




山内容堂はそれ以上反対はしなかった。




ここに慶喜の辞官納地も決まり、



「王政復古の大号令」



が発せられる。




大河ドラマ西郷どんのあらすじの第35話最後の段。江戸で破壊活動を請け負ったのが相良総三率いる赤報隊。彼等は後に「偽官軍」として処断される。

西郷どんのあらすじ第35話下巻~開戦前夜~

幕臣たちは薩長の「陰険」そのもののやり方に暴発寸前である。慶喜は二条城を後にして大坂へと入る。その数凡そ一万五千。

破壊活動

信吾には気になっている事がある。兄西郷吉之助は優しい男である。常に民草の事を考え人の命を大事にし戦を嫌っていた。




その西郷が思いもよらぬ命令を出しているのを耳にしたのだ。



「江戸で破壊工作を実行せよ」



商家を襲い町に火を掛けて乱暴狼藉をせよ。
そして、



「おい達は薩摩じゃ」



と相手に分かるようにせよ。信吾はにわかには信じられなかったが、先日ついに江戸薩摩藩邸が襲撃されたのだ。薩摩兵児はこれで戦の大義名分が出来たと意気が上がる。



「この戦は大将の御首!つまり徳川慶喜の首を獲って勝ちとする!!!」



西郷のアジ演説に士気は否が応でもで高まる。信吾は意を決して兄に尋ねる。



「兄さぁ・・・今回の事は全て兄さぁがやらせた事でございもんそ?」



信吾は江戸での破壊工作を命じた件を問い詰める。



「そうじゃ。おいが命じた」

「・・・そうでございもすか・・・兄さぁは鬼じゃ・・・戦の鬼じゃ」

「そうじゃ。信吾!!!お前も気張れ」



そこに信吾が良く知る兄「西郷吉之助」はいなかった。




一方大坂城ではついに挑発に負けて江戸薩摩藩を焼き討ちとしたという報告が慶喜の元へ届く。



「大砲をも利用した大規模なものでもはや言い逃れはできません」



しかし、幕臣たちは江戸で破壊活動を続け民草を苦しめ、その度に薩摩藩邸へと逃げ込む連中を焼き払った庄内藩を責める者はいない。



「上様!!」



いよいよ鳥羽伏見の戦いが始まろうとしていた。




以上、大河ドラマ西郷どんのあらすじ第35話でございます。

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