西郷どんの感想第23話「寺田屋騒動」でございます。ついにやって来た寺田屋騒動。有馬どんが上意討ちとなってしまいます。有馬、中々良い最期だったと思います。あと、大山の苦悩がもっと欲しかったかな。大河ドラマ西郷どんの感想第23話始めます!

西郷どんの感想第23話~吉之助の覚悟~

久光の「下関で待て」の命令に従わなかった吉之助。しかし、吉之助が上洛したために「暴発」が未然に防がれたのは間違いない。久光に送りたい言葉「経営者は朝令暮改を恐れるな!」でございます。

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藩邸に浪士と入れた訳

久坂玄瑞や小河一敏などの「過激派」と会ったり、さらには「薩摩藩邸」に招いたりといった行動を久光に咎められる訳ですが、実際、この行動が「暴発を防いだ」といのは疑いない部分だと思います。




この自称「勤皇の志士達」はまあ、立派な事を宣うのですが実態は・・・。



「銭のない食詰め浪人」



である事が多かった。
吉之助は、



「腹が減っては戦は出来もはん!」



と、言っていましたが、



「腹が減っては凶暴になる」



という訳で・・・。




吉之助は口先ばかりは立派なものの、実態は貧乏で腹を空かして、苛立ちながら京の町をウロウロする浪士を危険視していたのだと思います。



「まあ、兎に角食べて飲んで踊って女まで世話する・・・!」



そうすればささくれ立った心も穏やかになる。まあ、真面目が信条の一蔵君には理解出来ないようでしたけどw。でも、結局このおゆう(内田有紀)は妾にするんですよね。余談ですが、吉之助は一蔵が妾を持つことにはあまり賛同していなかったとか。




一蔵はそっち方面も「真面目」そうですからね・・・!別れるなんて出来なそう・・・。

新米経営者にありがち

「下関で待てと命じた!」



この「大河ドラマ西郷どん」の久光は「らっきょう!」とか馬鹿にされていますが、実際は当代きっての教養人。有村俊斎如きに「らっきょう!」とか言われると腹立ちます!まあ、後に有村俊斎は久光のお気に入りになるんですけどね。




今回の「吉之助捕縛」は有村俊斎の馬鹿が余計な事を言ったり、さらには「久光四天王」の中山尚之助などの進言も影響がありました。特に、平野國臣と有村俊斎が出会ってしまったのは本当に「不幸な出会い」でしたね・・・!
間が悪すぎた・・・。



※関連記事:→久光四天王筆頭!中山尚之助の忠義


ただ久光が「筋目」や「秩序」を非常に重んじる人物であったのは間違いないようです。



「君命は絶対」



吉之助は「状況に応じて臨機応変に」という事を命を賭して久光に諫言していましたね。




これって「経営者」に特に必要な能力だと思います。



「四半期目標」

「年間予算」

「今期プロモーション計画」



色々ありますが・・・。



「全部白紙&再計画!」



これ、サラリーマン(サラリーマン経営者)は出来ないんですよね。



「ウチの社長は朝令暮改やから・・・」

「現場が振り回される・・・」



これは、サラリーマン、勤め人の理論です。目標決まっても、市況が変わったらそりゃ「目標」も「予算」も「プロモ計画」も変えるでしょ?事業は「サラリーマンの評価のために」やってる訳ではないw




難しいのはサラリーマン出身だと「サラリーマンの気持ち」分かるから結構ドラスティックな事は出来なかったりする。その点、オーナーは自由に出来るけど。



「浪士の暴発を防ぐ」



という目的のために吉之助は命令違反をした訳ですからね。物事は「計画通り」には進まないのでありますよ!大河ドラマ西郷どんの感想第23話はまだまだ続きます。新旧「寺田屋騒動」について。

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西郷どんの感想第23話~寺田屋騒動~

寺田屋騒動は歴史通り大山格之助率いる鎮撫使により鎮圧されます。新旧大山格之助と有馬新七、そして信吾について。

翔ぶが如くとの比較

斬り合いの場面は翔ぶが如くも西郷どんも有馬新七の最期の場面など忠実に再現していたように感じます。ただ、斬り合いの後の説得の場面。




これは翔ぶが如くの蟹江格之助に軍配があがったかな。上半身裸でまだ騒ぎに気付いていない藩士を説得する場面は鳥肌物なので是非見て欲しい・・・!




それと、信吾。




信吾・・・はすっかり情けない役どころ・・・。




勿論、翔ぶが如くでも若手藩士なんですけど寺田屋の頃になると一応「芯」が通っているんですよね。



「どっちが正しいのかわからん」



のような言葉は発しない。まあ、西郷どんでは「ジゴロな弟」のようなので丁度良いのかな。




大山格之助については西後、刀を拭いた和紙を一蔵に渡す場面が印象的でした。やはり大山格之助には一蔵に「思うところ」があったと思うんですけど、それが血糊のついた和紙を渡す場面に集約されてたかな。とは言え少々物足りないと感じてしまいましたが・・・。




そして、有馬新七は頑張った。川縁で鰻を焼きながら一蔵に酒を振舞った時の表情も良かったですね。

久光の描き方

久光の描き方ですがどうなんでしょうか。鎮撫使を願い出る一蔵に、



「恭順しなかった場合にお前に斬れるとは思えない」



と、あーぱー「国父」ではなさそうな雰囲気も出していますね。久光の描き方もそうなんですけど、全般にキャラ設定揺れているような気がします。




もっとはっきりとした方が良いのにと感じます。




大河ドラマ西郷どんの感想第23話もいよいよ最後の段。一蔵の行動に解せない部分が・・・!?

西郷どんの感想第23話~真実は何処に?~

吉之助は「下関で待て」という久光の命令を無視して上方へ向かいます。この時「手紙の一つも残さず」に京へ向かった事に久光は激怒します。しかし、如何に吉之助といえどもちょっと不自然。

手紙は残していた?

吉之助は島から戻ってから久光との対面の結果かなり「険悪」な関係となります。吉之助としてはもう隠棲するつもりだったと伝わります。実際、まだ存命中だった祖母のきみを伴い二月田温泉へ湯治に。




しかし、ここで一蔵が説得。




「卒兵上京」の計画自体は中止には出来ませんが、吉之助の意見を容れて計画を修正し、出発の日取りを延期する事で協力の約束を取り付けます。




吉之助は一度覚悟を決めればその目的に向かい最善を尽くす男です。




久光に思うところがあっても、もし「下関で待て」という命令を無私すれば、どのような事態になるかが分からない吉之助ではありません。




吉之助は恐らくは一蔵宛に手紙を残していたはずです。薩摩藩を含めた「過激派」の暴発を防ぐために上洛した吉之助としては久光の怒りはおそらく理解に苦しんだのではないかと思います。



「手紙も残していたはず」



では、なぜ久光に届いていなかったのか?




恐らくは一蔵がその手紙を握り潰していたのではと思います。そうでなければ辻褄が会わない。因みに、「大河ドラマ西郷どん」では吉之助は久光に面会していますが実際は面会は叶っていません。




もし、面会をしていれば吉之助は必ずこう問うたはずです。



「下関を立つ前に書状を残した」

暴発を防ぐ理由が違う

吉之助が急ぎ上洛したのは浪士の「暴発を防ぐ」ためです。私は「暴発を防ぐ理由」に問題があったのではと思います。



「倒幕は時期尚早」



吉之助はそう考えていたのではないでしょうか。残された手紙にも「倒幕」を積極的に評価している内容が記載されていたのだと思います。




恐らく一蔵は吉之助を再度「藩政に復帰させる」ための説得材料として、久光も当然倒幕を念頭に置いているといった趣旨のことを伝えていた。勿論、一蔵は現状久光が「公武合体派」である事は理解していたはずです。これは吉之助復帰のための「方便」だった。




しかし、吉之助の手紙には「倒幕」とあり、もしこれが久光の手に渡れば自分もただでは済まない。一蔵は覚悟を決めて吉之助に「縛に付く」ようにそれこそ命懸で説得をしたのではないでしょうか。




吉之助は縛に付き、そして沖永良部島へと送られます。勿論、歴史は再び吉之助を必要とします。




しかし、一蔵はこの時、



「吉之助さぁの出番はもう難しい・・・」



そのように考えていたように思えます。




以上、西郷どんの感想第23話「寺田屋騒動」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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