軍師官兵衛のあらすじと感想第36話「試練の新天地」です。秀吉の「夢」とは・・・。なるほどもう既に唐入りを念頭に置いていたという事か・・・。高山右近が今回でお役御免。右近は「日本教徒キリスト派」ではなくて、ガチのキリシタンだった・・・。軍師官兵衛のあらすじと感想第36話

軍師官兵衛のあらすじ第36話「試練の新天地」

秀吉が「伴天連追放令」を布告した事は特にキリシタン大名の多い九州では波紋を広げる。高山右近はただゼウスに祈りを捧げているが小西行長は動揺が隠せない。

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軍師官兵衛のあらすじ第36話上巻「伴天連追放令」

高山右近も小西行長も同じキリシタン大名ではあるがその信仰の度合は異なるようだ。




官兵衛が秀吉の説得から戻ってくる。



「官兵衛殿!!殿下のご様子は!?」



小西行長は自らに処分が及ぶ事を恐れていた。



「・・・殿下は右近殿をお許しにはならない・・・」

「!?」



動揺しているのは当の右近ではなく行長である。しかし、官兵衛はさらに続ける。



「個人の信仰までは咎める事はせぬ」



秀吉はこのままでは日本中のキリシタンが秀吉の敵になる可能性があると言う官兵衛に、



「・・・官兵衛、お前の敵になるか?」

「!?」

「ははは、お前だけは敵には回したくないのぉ」



そう言って個人の信仰の咎めだてはしないと告げる。
行長は破顔して喜ぶ。



「右近殿!これで我々はデウスの教えを守る事が出来る!」



しかし。



「デウスの教えを広められなければ民を救えぬ!」

「私は殿下を説得する!」



「お待ち下さい!」



行長は秀吉に逆らいこれ以上キリシタンが秀吉から疑念を持たれても良いのかと詰め寄る。信仰に殉じて右近自身は満足かもしれないが、残されたキリシタンはどうなるのかと。




右近は再び己を偽らなければならないのかと苦悩する。



大河姫

この辺りのテーマはまさに「沈黙」だな。自分が信仰に殉じる事で他のキリシタンを苦しめてしまう。神は何も語らない。

結局。




右近は伴天連追放令に従い日本を離れる事になる。




利休はせめてもの餞別にと右近のために茶を振舞う。




官兵衛は信仰の為に全て、生まれ育った日ノ本さえ捨てる右近の真似は出来ない自分を責めるが右近は官兵衛に告げる。



「デウスは全ての者に役割を与えているのです」



官兵衛には官兵衛の役割があるのだ。




そう。




官兵衛は秀吉から豊前六郡を与えられていた。この地には宇都宮鎮房の城井谷も含まれる。




鎮房が大人しく秀吉の意に沿うだろうか・・・。

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軍師官兵衛のあらすじ第36話中巻「新天地へ」

秀吉は新たな領地の差配を行う。



「宇都宮鎮房!その方は伊予へ国替えとなる」

「な!?殿下!!それでは約束が・・・」



立ち上がる鎮房を三成が制する。



「控えられよ・・・これは決まった事」

「豊前六郡は黒田殿に与えられる」



宇都宮鎮房は官兵衛に謀られたと怒りに震える・・・。山崎にも黒田家の国替えの知らせが届く。



「殿下が私達の為に用意してくれた場所」



光は播磨とは遠く離れてしまう事に寂しさもあるだろうが、官兵衛の妻として気丈に振る舞う。




ただ、櫛橋家からついてきてくれた光の侍女お福は年齢の事もあり、このまま播磨に残りたいと言う。



「黒田家と櫛橋家の墓を守っていきたい」



光はお福にも九州へ共にきて欲しいと願うがその決意は固い。




一方、秀吉は大坂城へと戻ると早速茶々との祝言を挙げようと迫る。



「約束を果たすのが先にございます」

「や、約束とは・・・?」

「私は側室ではなくもう一人の正室です」



秀吉はそれはもう間違いないと約束し、すぐに御触書を出すと息巻くのであった。



「お前様!!これはいったいどういう事ですか!?」

「ああ!なんじゃ?あ!先に茶々に会った事を焼いておるな??(笑)」



秀吉は御機嫌である。しかし、おねの懸念はそんな事ではない。



「伴天連追放令の事です!」

「ああ、その事か・・・」

「大坂城にもキリシタンは多いのですよ?」

「その事なら官兵衛からも言われた・・・」



秀吉は伴天連追放令は出したが、個人の信仰まで咎めるワケではないので安心するように伝える。しかし、おねにはその官兵衛についても懸念がある。



「何故官兵衛殿を九州へ?私には冷遇のように見えます!」

「おね!儂には夢があるんじゃ・・・じきに分かる!」

「夢・・・?」



秀吉の瞳は爛々と輝きなにやら考えがあるようであった。




光達がいよいよ山崎を後にする日。光は改めて播磨に残るという福に共に九州へ来てくれないかと頼む。



「貴女は姉であり母であり私にはかけがえのない存在なのです・・・」



お道も共に九州へ行く事を促す。その時おゆうが意外な事を告げる。



「播磨へは私が残ります」



おゆうは夫がこのまま播磨に残ると言っており、自分もそれに従い、黒田と櫛橋の墓は自分が守るので安心して九州へ行って欲しいと話す。



「分かりました!おゆうが残ってくれるなら安心です」

「こうなったら死ぬまでご一緒します!」



こうして、光たちも新天地九州へと入る。

軍師官兵衛のあらすじ第36話下巻「九州動乱」

九州には官兵衛の他にも小早川隆景が筑前に、肥後には佐々成政が入府していた。




佐々成政は元々は柴田勝家の有力与力であり、かつては所謂「さらさら越え」と言われる極寒のアルプス越えを敢行し家康に秀吉との対決を説いた事もある。



「成政!その方は何度も儂に逆らったが許した」

「それは、お前が無類の戦上手だからだ」



「はは!必ずや殿下のご期待にお応えしてみせます」



官兵衛は自信ありげな佐々成政に不安を感じる。秀吉は官兵衛に宇都宮鎮房の様子を問う。



「今は意地になっておりますが、必ずや説き伏せます」



佐々成政は官兵衛のやり方は手ぬるく、もっと強硬に迫れば良いと助言する。




官兵衛は城井谷城へ自ら趣き伊予へと移るように説得していた。しかし、宇都宮鎮房は城井谷の領土は自分の身体と同じで転封などあり得ないと強硬であった。




黒田家でも若い家臣の間では宇都宮鎮房に対して不満が募っていた。鎮房は官兵衛に謀られたと近隣に触れ回っている事もあり黒田家の評判を落としていた。



「戦はならぬ」



官兵衛は城井谷に説得へ向かった際に城の様子を探っていた。城井谷城は天然の要害であり、戦となれば多くの犠牲を覚悟しなければならない。




そうこうしている内に肥後で一揆が起る。




佐々成政は強硬策をもって統治に臨んでいたが、それに不満を募らせた国人衆が一揆を起こしその勢いは肥後全土に瞬く間に広まった。




佐々成政は一揆勢力に押され鎮圧する事が出来ない。



「黒田殿、小早川殿、面目ない・・・」



秀吉は官兵衛と小早川隆景に救援を命じていた。さらにこの肥後国人一揆に呼応して宇都宮鎮房も一揆を起こす。




官兵衛の留守中、長政は直ちに城井谷を攻めようとするが又兵衛に止められる。




しかし、若手家臣を中心に出陣の流れとなってしまう。



「いくぞ!」



官兵衛がギリギリのタイミングで戻って来る。



「静まれ!!宇都宮と戦はならぬ!!!」

「しかし、父上!このままでは・・・!!」

「長政!落ち着けと言っている・・・」



官兵衛の迫力に沈黙する。




官兵衛はまず、宇都宮鎮房以外の一揆を静め、城井谷を孤立させる戦法を取る。一揆は程なく鎮圧され、城井谷はいよいよ孤立しつつあったが・・・。




長政は不満気である。



「これで城井谷以外はほぼ平定した・・・このまま城井谷へ」

「若!城井谷は要害、まずは付け城を築城してじっくり攻めねば」

「又兵衛・・・分かっておる・・・」



そこへ朗報が!



「申し上げます!城井谷の城門が開かれました!」

「何!?」



長政は宇都宮鎮房が形勢不利を悟り城井谷を脱出したと判断する。



「よし!城井谷へ攻め込むぞ!」

「おお!」



又兵衛は官兵衛は城井谷を攻めてはならぬと言っていたと思い留まるように説得するが・・・。



「父上ならこのような機会を逃さぬ!」



長政は城井谷へと軍勢を進める。




善助が血相を変えて官兵衛の元に走って来る。長政が城井谷へと軍を進めたという報告を持ってきたのだ!



「殿!!これは・・・罠・・・!」

「長政が危ない!!」



長政に危機が迫る。

軍師官兵衛の感想第36話「試練の新天地」

軍師官兵衛の感想第36話「試練の新天地」。いよいよ九州へ。右近と官兵衛、小西行長の「信仰」へのスタンスの違いが明らかになっていますね。スタンスの違いというのは「信仰の深さ」ではないんですよね。そもそも、右近と官兵衛・小西行長は信仰している宗教が異なる。



※関連記事:→軍師官兵衛35話「日本教徒キリスト派」

軍師官兵衛の感想第36話「秀吉のたくらみとは」

「儂には夢があるんじゃ!」



そういう事なんですか。




つまり、唐入りの準備。




秀吉は官兵衛の「天才的な戦略・戦術眼」を利用しようとしているワケですね。なるほど、小早川隆景を九州へ配置したのもその流れという事か。




官兵衛と秀吉は既に、



「違う夢」



を、見ている訳ですか。




ただ、まだ関東には北条家が残っています。勿論、小田原攻めは天下統一の一大イベントに成り下がってしまうのですがそれは結果論。




この時期に「唐入り」を考えているのは・・・。




少々、



「捕らぬ狸の・・・」



が、過ぎると思いますけどね。

軍師官兵衛の感想第36話「若手とベテラン」

時の流れを感じる回でもありました。




善助や小兵衛、九朗右衛門はベテラン社員な訳ですね。




血気に逸る若手を抑える。




・・・若手を抑える役回りを又兵衛がやっているのが面白いですね。又兵衛も中々な武断派だと思いますけど・・・!




次週は長政が危機を迎えるようですけど、思い出すんですよね。



川中島の戦い


我が孫義信の事を思い出します。




以上、軍師官兵衛のあらすじと感想第36話「試練の新天地」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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