軍師官兵衛のあらすじと感想第26話「長政の初陣」です。長政は初陣だそうですが・・・。我が孫勝頼は最後の戦でございます。そして、武田家はこの年ついに滅亡致しました・・・!(涙)官兵衛と長政父と子を見ていると我が武田三代を思わずにはおられませぬ。軍師官兵衛のあらすじと感想第26話

軍師官兵衛のあらすじ第26話「長政の初陣」

天正10年(1582年)3月。
小寿丸は元服し名を「黒田長政」と名を改める。




官兵衛は長政には黒田家随一の猛将である太兵衛を付ける。




そして、長政の初陣は因縁深い「毛利攻め」である。

→【公式】歴代の秀吉と官兵衛は?

→軍師官兵衛のキャスト表

軍師官兵衛のあらすじ第26話上巻「初陣」

羽柴秀吉率いる2万の軍勢は備中沼城へ入る。やはり、宇喜多を調略したのは大きい。毛利本領の目と鼻の先まで悠々と進行出来るのだから。




しかし、毛利の前線にある七つの城はいずれも強固。中でも最も強固、かつ「要」となるのは高松城と考えられる。高松城を守るは清水宗治。




長政はいよいよ初陣と決起に逸るが・・・。



「・・・秀吉様は出陣しているのに我が黒田は何故城におる!?」

「若・・・!此度の戦ははまあ・・・フリでございます(笑)」



不満気な長政を太兵衛は宥める。戦はすぐに向こうからやって来ると。




この日は羽柴家の跡取りである秀勝の初陣だったのだ。秀勝の実の父は信長で子のない羽柴家へ養子に来ていた。
勿論、戦は羽柴の大勝利だがいわば、



「見せかけの戦」



なのだ。
その日の夜は早速祝の席が設けられる。



「秀勝!見事であった!これで羽柴家も安泰じゃ!」

「父上!ありがとうございます!!」

「よし!今宵は飲むぞ!!」



秀吉たちが盛り上がる中、官兵衛、そして小六は「本物の戦」に頭を悩ませる。そこへ秀吉もやってくる。




官兵衛は高松城の辺りを調査していたのだが、高松城の周りは湿地帯で軍馬の侵攻は難儀するだろうと考えられた。また、城に至る道も一本しかなく、近づけば狙い撃ちにされる。



「という事は・・・?」



秀吉の問いかけに官兵衛は答える。



「はい。暫く形成を見ましょう」



この言葉に長政が思わず不満気な反応をする。官兵衛は睨みつけるが、秀吉は長政の気合いを頼もしいと笑う。




官兵衛と小六は毛利の守りの要である高松城へ軍使として赴く。目的は勿論、清水宗治の調略である。



「我らは毛利を裏切るつもりはない」



「ほう?ではこの戦勝てるとでも?」



「いや、羽柴軍の強さはよく分かっている」

「城を枕に討死にし、少しでも侵攻を遅らせるのが我らの務め」



清水宗治は信長からの調略に応じた場合に約束される領地が記載された書状を破る。官兵衛は、負けると分かっている戦をするべきではない、命は活かしてこそと説得するが清水宗治の決意は固い。



「裏切によって得た領地は裏切によって失う」



戦は避けられそうになかった。




槍働きは長政の望むところである。また、この戦には信長の人質として羽柴家で過ごしていた時に共に鍛錬をした加藤清正、福島正則も来ていた。
久しぶりの邂逅を喜ぶ。



「小寿、初陣は?」

「それがまだ・・・腐々しております・・・」

「そうか!なら一汗かくか!?」

「はい!」



長政は戦に出られぬうっぷんを稽古ではらそうとする。



「若!ご案じ召さるな・・・戦の匂いが致します」

「匂い?太兵衛?儂は何も匂わんぞ?」



長政は太兵衛の言葉に首を傾げる。




しかし。




程なく太兵衛の言う通り冠山で戦が始まる。



「若!儂の側を離れてはなりませぬぞ!」

「ぐぬぬ・・・行くぞ!!」

「あ、若!!」



長政は太兵衛の制止を振り切り敵陣に突入!危うい場面もあったものの太兵衛の奮戦もあり初陣で敵将の兜首を挙げる。

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軍師官兵衛のあらすじ第26話中巻「落日」

長政が初陣を飾っている頃。




我が武田はいよいよその最後の時を迎えようとしておりました。




信長殿は嫡男信忠を大将とする六万の大軍で甲州征伐を実行。甲斐源氏の名門我が武田家はついに滅亡致したのでございます。



「信忠!此度はようやった」

「そして、一益、その方も良く働いた」



信長殿は戦功目覚ましかった嫡男信忠殿には後始末にしばらく諏訪に残るように命じ、そして滝川一益殿には上野などの領地を新たに与えると言いますが・・・。



「一益!不服か・・・?」

「いえ!出来ますればかねてより所望致しておりました珠光小茄子を頂ければ・・・」

「領地より茶器か?」

「はは!」

「あれはやれぬ。欲しければもっと相応しい働きをせよ・・・」



一益殿は頭を下げます。




そこへ。



「上様!!六角次郎がこの甲斐におりました!」

「なに!?必ず捕らえて首を刎ねよ!」



六角次郎とはかつて近江を治めていた近江源氏の佐々木家に連なる六角氏の一族。六角家は既に信長殿に滅ぼされておりましたがその一族の六角次郎は、ここ甲斐の恵林寺へ寄宿をしていたのでございます。




恵林寺は我が子晴信とも縁浅からぬ寺でございます。恵林寺の住職快川紹喜は六角次郎の引き渡しを拒んでおります。



「ならば、恵林寺ごと焼き払え」

「上様・・・!少々お待ち下さい!!」



これに異を唱えたのが明智光秀殿。光秀殿はかつて、快川紹喜殿に師事していた事があり、また、「国師(帝に仏法を授ける)」である和尚を守るため自らが説得に赴くと言います。信長殿は「国師」などという尊称に意味はないとは言いますが、



「任す。必ず六角次郎の首を持って帰るのじゃ」



と、命じる。
光秀殿は恵林寺へ赴くと、六角次郎の引き渡しを願います。快川和尚は光秀殿の来訪を殊の外喜びますが、



「誰であれ御仏の加護を求めた者を渡す事は出来ない」



信長殿は宣言通り、恵林寺に150人の僧を閉じ込め火を放ちます。



「心頭滅却すれば火もまた自ずから涼し」



光秀殿は信長殿のなさりようを嘆きます。




また、京の都では。



「国師を焼き殺すとは・・・」

「信長さんは帝の御威光を軽んじておられる」



吉田兼和殿そして九条関白殿が懸念を深めておりました。




因みに。




恵林寺を焼き払う発端となった六角次郎殿は命からがら逃げ延びたという事でございます。

軍師官兵衛のあらすじ第26話下巻「調略戦」

冠山での戦いで兜首を挙げた長政は意気揚々と官兵衛の元に報告に来る。



「父上!初陣で兜首を挙げました!!!」

「・・・お前は猪か?」



官兵衛は長政の初陣での戦いぶりを「猪武者のそれ」だと叱責。



「戦場で命を捨てる覚悟で戦う事の何が悪いのですか!?」

「生き残る戦い方を学べ」

「私は父上のような調略ではなく戦場で堂々槍働きで手柄をあげます!」



大河姫

何時位の時代も「父と子」は難しいものでございます・・・。父と子の諍いを見ると、我が子晴信のい事を思わずにはいられないのでございます。




※関連記事:→晴信の初陣!武田信玄第1話「父と子」

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「長政はよくやった・・・。儂の初陣とは大違いじゃ」

「殿!それを直接若にも伝えてあげれば良いものを・・・」

「そうはいかん・・・善助、何故儂が太兵衛を長政に付けたか分かるか?」

「太兵衛は一途な男・・・若を命懸で護ると思います」



長政はどちらかと言えば「猛将気質」である。同じ「猛将気質」の太兵衛よりも「智将気質」の者を付けるという手もあったはずである。



「長政には自分が護られている事に気付いて欲しいのいだ」



独りで猛進するのではなく、家臣達に自分は守られている。それだけ黒田家にとって「大事な存在」であることを気付かせるために、それこそ、命懸で長政を護るであろう太兵衛を見て感じ取って欲しいのだと語る。




緒戦の攻防では勝利を得、また備中との国境の7つの城のうち2つは調略の応じた。しかし、それでも毛利の守りの要高松城が落ちなければ意味がない。




官兵衛は再び高松城へ赴き説得をする。



「貴方のようなお方は死んではならない」



官兵衛は清水宗治の「高潔」と言える人柄も魅力的に感じていた。



「死なせたくはない武将」



しかし、清水宗治は官兵衛の説得には応じない。先日の調略時に持ってきた「信長からの書状」も真っ二つに破ったまま小早川隆景に届けているという。



「官兵衛殿・・・!次は戦場でお会い致そう」



毛利家もまた苦しい選択を迫られていた。備中高松城の清水宗治は毛利のため必ず城を枕に討死にする。清水宗治をむざむざと死なせる訳にはいかない。




しかし、今や事実上の天下人である信長が相手。まともにぶつかり続ければいずれ毛利の滅亡は避けがたいとも言える。



「隆景、宇喜多が裏切ったのがやはり痛いな・・・」

「和議を結ぶ繋ぎを考えておきますか・・・」

「隆景!それは弱気だぞ!」

「兄上(元春)、全て毛利が生き残る為でございます」



毛利もまた「調略」を展開する。




安国寺恵瓊。



「私にお任せを。黒田官兵衛とは縁浅からぬ故・・・」



官兵衛とは縁浅からぬこの毛利の外交僧が再び官兵衛に調略を仕掛ける。




官兵衛は小六や秀長と毛利攻めについての検討を重ねている。やはり、清水宗治の調略は難しい。




その時一本の矢が官兵衛たちの部屋へと撃ち込まれる。



「何者じゃ!誰か!!」

「・・・これは・・・脅しか・・・?いや」



矢尻には書状が結びつけられていた。相手は安国寺恵瓊であった。



「官兵衛殿・・・色々あったようですな」



白々しい事をさらりと言い放つ恵瓊。



「ええ、なんとか命を繋いでおります」



軽く受け流す官兵衛。




二人は古びた寺で密会をしていた。恵瓊は早速本題を提案する。



「羽柴と毛利で手を組みましょう。羽柴と毛利なら天下が狙えます」

「・・・成程、その手で荒木殿を調略なされたか」



官兵衛は自分も秀吉もそのような話に乗る程愚かではないと言う。また、官兵衛は、



「周防長門安芸備後四ヶ国安堵」



での和議を提案する。
しかし、これでは「毛利の両川」は納得しないと拒否する。交渉はまとまらないが、これで「交渉の糸」は繋がった。
帰り際、



「儂は羽柴殿を買っていたが・・・」

「今や私の想像以上に大きくなられた・・・将来が楽しみですな」



そう言い残して去って行った。




本陣へ戻った官兵衛は小六や秀長と今後の展開を検討する。高松城の調略は不調に終わった今、戦いは避けられないか・・・。




外は雨が降っていた・・・。




今は梅雨時。




ただでさえ泥濘んでいる高松城の周辺は益々進軍困難である。



「雨か・・・そうか・・・」



官兵衛はある作戦を思いつく。




秀吉の前に高松城周辺の即席の模型が置かれていた。



「官兵衛これは・・・?」

「高松城周辺の模したものでございます」



官兵衛は周辺の川をせき止め一気に水を流し込むと折からの長雨も手伝って高松城周辺は水没すると言う。即席の模型でそれを示す。村の故老も度々川が氾濫し水没した事があると話していたのだ。



「さすれば、兵糧も火薬も水に浸かり使いものになりません」

「流石官兵衛じゃ!このような策は官兵衛にしか思いつかん!!」



羽柴軍は早速土木工事を行う。




周辺の村々には、



「土を持って来れば銭を払う」



と、言いふらし、土嚢を次々と運び込んでいた。高松城の清水宗治は、攻めかかって来ずにひたすら土木工事をする羽柴軍を訝しげに眺めているが・・・。



「・・・まさか・・・!?」



以上、軍師官兵衛のあらすじ第26話「長政の初陣」でございます。

軍師官兵衛の感想第26話「長政の初陣」

軍師官兵衛の感想第26話「長政の初陣」。長政は初陣して、我が孫勝頼は最後の戦い。天正10年は我が武田家にとって忘れえぬ年でございます。描かれいないけど・・・穴山梅雪め・・・!!いや、話が長くなるからやめておきます・・・。



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我が武田家とも縁深い恵林寺も・・・。

軍師官兵衛の感想第26話「六角次郎は逃げ切った」

快川紹喜と光秀は師弟だったんですね。そして、国師、つまりは帝の師でもある訳です。




信長は恵林寺を焼き払いましたが光秀が、



「自分に説得をさせて欲しい!」



と、いうのは受け入れております。



「六角次郎の首を必ず持ち帰るのじゃ」



と。



つまり、快川紹喜、恵林寺については六角次郎の件が無ければ不問だった訳です!




・・・光秀なんとか説得しろよ・・・。



そして、件(くだん)の六角次郎。




この男は結局この危機をなんと逃げ切るのですよね。なんと、なんと、亡くなったのは江戸幕府が成立して豊臣家が滅んで家康が亡くなったさらに後の元和6年(1620年)。




中々長生きです。




少々釈然としない部分もあるのですが、まあ、快川紹喜が自ら望んだのであれば致し方ないのかしら・・・。

軍師官兵衛の感想第26話「父と子」

今宵は長政の初陣。




やはりですね。




思い出すわけですよ。




どちらかと言えば、信虎殿と晴信というよりも、



「晴信と義信」



かな・・・。




我が孫義信も晴信への反発もあり「謀略」はあまり好みではなく、ただ一方で晴信に認められたいという想いは人一倍強く・・・。




黒田はきっと大丈夫ですね。




我が子晴信は無類の女好きではございましたが、官兵衛殿は光殿一筋・・・。




羨ましい限りでございます。



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今宵はついつい我が武田家の話ばかりしてしまいました・・・。



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次回はいよいよ備中松山城水攻め。軍師官兵衛伝説の作戦でございますな・・・。




以上、軍師官兵衛のあらすじと感想第26話「長政の初陣」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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