軍師官兵衛のあらすじと感想第24話「帰ってきた軍師」。官兵衛が帰って来て御着の殿は去って行く。もう「思案する」事もないのでしょう。政職と官兵衛涙の再会はなんか色々思い出してしまいました。そして、官兵衛は変わってなかったよ。軍師官兵衛のあらすじと感想第24話

軍師官兵衛のあらすじ第24話「帰ってきた軍師」

備前の宇喜多が寝返り毛利の援軍はもはや見込めない。有岡城も落城し畿内で信長に対抗しているのは「尼崎城」「本願寺」「三木」そして・・・「御着」。

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軍師官兵衛のあらすじ第24話上巻「地獄からの使者」

ついに尼崎城は落城。しかし、村重は尼崎城を脱出し生への執着を見せる。信長は「必ず捕えろ!」と厳命を下す。




残るは三木城の別所と本願寺、




そして御着城である。




三木城は2年に及ぶ籠城戦で兵糧も底をつき先はもうなかった。城内は「玉砕」を主張する者もいるが叔父の別所賀相は、この期に及んでも来るはずのない毛利の援軍を待つべきと主張していた。そこへ羽柴軍の使者として官兵衛、そして長治・賀相と袂を分かつた重棟がやって来る。



「ほう・・・!官兵衛良く生きていたな・・・!」



賀相は憎まれ口をたたくが・・・



「地獄から舞い戻りました・・・長治殿、毛利の援軍はきませんぞ」



既に備前の宇喜多は織田方へと寝返っていた。既に有岡城、尼崎城も落城していた。




播磨で織田に抵抗しているのはあとは三木と御着のみ。




官兵衛は別所一族の首と降伏があれば城内の兵は助命するという秀吉の言葉を伝える。



「有岡城の事はご存知でございましょう」

「逆らう者には容赦しないのが織田でございます」



「官兵衛・・・!織田の非道な事よ!」



「左様、だからこそ「地獄からの使者」と申しました」



賀相はなおも抵抗をするように主張するが・・・。



「官兵衛殿・・・秀吉殿の提案受けよう・・・!」



別所長治は幼い我が子を含む一族と共に自刃。秀吉本陣は2年の歳月を要した三木城の落城に感慨深めだが・・・。



「秀吉様・・・三木城へ酒肴をお送りください」



官兵衛は播磨における織田の評判は必ずしも良くはないこと、そして、これを機会に降伏した城兵を手厚く扱う事で、織田の評判も良くなり、今後播磨を治める秀吉もやりやすくなると提案する。



「うむ!良い案じゃ!すぐ酒肴を送れ!」

「はは!・・・あとは御着にございますな・・・」



官兵衛は言うべき事、為すべき事を為すと陣を後にする。地獄から舞い戻り冴えわたる智謀に秀長や小六は怖さを感じる。



「官兵衛は変わったな・・・」

「いや、あのような経験をするれば変わらざる得ないのだろうが・・・」



秀吉は官兵衛の「切れ味」に思案顔であった。




一方の信長は有岡城で宴を開いていた。村重の裏切りがあったとは言え荒木の一族郎党は女子供から幼子に至るまで皆殺しである。濃姫をはじめ、他の家臣達も怨霊がいるのではと気味悪がっていた。



「上様・・・なぜこのような気味の悪い処で宴を・・・?」

「お濃・・・怨霊と共に宴、良いではないか・・・村重の生霊が出ればなお良い・・・」



その時。




一陣の風が城内に吹き込んで来た・・・。




信長には般若の面をつけて舞を舞う芸者の顔が一瞬だしのように見える。信長は薄く笑いながら舞を見つめていた。




大河姫

だしの最期の言葉を信長にも教えてあげたいね・・・。だしちゃんは天使だから悪霊にはならないよ。でも・・・だしちゃん悪霊も似合うけど・・・。

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軍師官兵衛のあらすじ第24話中巻「思案の終わり」

官兵衛の留守中に姫路城には珍しい客が訪ねて来ていた。



「職隆殿!このような事を頼めた義理ではない事重々承知!」

「儂はどうなっても構わん!この信章だけでも召し抱えて欲しい!」



大河姫

どの面下げてとも思ったが、自分の命と引き換えにという覚悟だもんね。許す。




かつて政職に仕えていた家老の小河良利である。良利は政職の優柔不断に愛想が尽きて見限ったこと、そして甥の信章を召し抱えて欲しいと投稿してきたのだ。




その頃御着城ではもう一人の家老である江田善兵衛が政職に覚悟を決めるように頼んでいた。



「殿!もはやこれまでにございます・・・!御覚悟を・・・」



江田善兵衛はもはや御着城の運命は決したこと、そして、三木城の別所長治の例を引き、自刃をして城兵を助ける事を進言するが・・・。



「なんで儂が腹を切るのじゃ!儂は腹など切らん!」

「・・・情けない・・・もはやこれまでじゃな・・・」



江田善兵衛は、



「このような君主に仕えた事、一生の不覚!」

「な!なんじゃと!この恩知らず!」

「うるさい!!」

「ぐわ!(ドカッ!)」



大河姫

「一生の不覚」か・・・。随分長い「不覚」だな・・・。まあ、多少「お前言う?」とも思う・・・




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と言い捨てると政職を蹴りつけ出奔する。



「父上・・・!」

「斎・・・!そうじゃ・・・逃げよう!!」



政職は斎と僅かな共と共に御着を脱すると、一路西の毛利を目指すのであった・・・。



「御着の殿を捕らえました・・・!」



政職は斎と共に捕えられたが自分は「政職」ではないと言うが、どう考えても政職である。職隆が政職の前に現れる。



「殿・・・」

「おお!職隆!頼む!縄を解いてくれ・・・!お主は家臣であったろ?」

「はい・・・我ら黒田は小寺に忠義を尽くしましたが、殿が見捨てたのです」

「ま、待ってくれ!儂は何も悪くない!小河や江田に・・・!」



そこへ官兵衛がやって来る。



「官兵衛!!助けてくれ!」



官兵衛は太兵衛に政職の縄を解くように命じると、政職と二人で話をしたいと言う。息子の斎は官兵衛になんとか父政職を助けて欲しいと嘆願しながら連れていかれる。



「殿・・・私は十六の頃から殿にお仕えしてきました」

「我が子同然という殿の言葉を信じておりました」



「儂は其の方を実の子と思っている!儂は・・・官兵衛!!」



「殿・・・武士らしい最期を・・・」



官兵衛は脇差を渡すが・・・。



「官兵衛!助けてくれ!儂は何も悪い事はしていない!頼む・・・!」



官兵衛は無様に逃げ回り子同然にむせび泣く政職を壁際に追い詰める!
官兵衛の白刃が閃くが。



「官兵衛!!!!!」



結局。




官兵衛は小寺政職を斬る事は出来なかった。小寺政職は斎と共に西へと落ち延びて行った。



「殿を斬る事が出来ませんでした・・・」

「官兵衛!気にするな!」



秀吉は既に御着の人間も政職のあまりに情けない所業に呆れかえっており今更何も出来ないと笑う。



「何故斬れなかった?」

「私の甘さでございます・・・」



官兵衛はこんなことでは半兵衛の跡は継げないと弱気な事を言うが、



「それでこそ官兵衛!そういう男だから信用出来るのだ!」



秀吉は半兵衛の跡継がねばと気負っていたのではないかと話す。官兵衛は岩牢から出て来て初めて秀吉の前で笑う。



「やっと笑ったな!よく笑い良く怒り良く考えるのだ!」



官兵衛は秀吉の「器の大きさ」を改めて感じるのであった。

軍師官兵衛のあらすじ第24話下巻「信盛追放」

信長は有岡城落城の後、本願寺と和睦交渉を始める。有岡城も落ち、播磨も信長の手に落ち大坂湾の制海権も奪われた今、10年に及んで抵抗し続けた本願寺顕如もついに和睦に応じ、摂津石山本願寺を退去する。畿内は信長に掌握された。




ここで、織田家臣団には身の引き締まる事件が起こる。




本願寺攻めに功績があったと思われた佐久間信盛が追放の処分を受けたのだ。本願寺攻めなど積極性にかける行動や過去信長に逆らった事など、



十九条からなる折檻状



まで読み上げられ追及された。




今後は重臣であっても働きが芳しからざれば追放もあり得る。蒼ざめる重臣達だが一方で新参であった明智秀光は働きは著しいと述べる。佐久間信盛の兵は最も功績の著しいと評価された明智光秀の旗下へと組み入れられる。




信長の息子秀勝を養子としていた羽柴家はそう簡単に追放はされなだろうが・・・。おねは昨今の信長の様子を考えて養子としておいてよかったと言う。しかし!光秀に負けてはいられない。改めて気合いを入れるのであった。




官兵衛も今回の活躍でついに1万石の大名へ。叔父の休夢は「目薬を売って日々凌いでいた時とは隔世の感」と涙する。




そして家紋も新たにする。これまで名乗っていた「小寺」ももともとの「黒田」へ戻したのであった。






新しい旗は「藤の花」をあしらった家紋。



「藤の花を見るとあの岩牢を思い出す」

「が、同時に生きる事も思い出す」



官兵衛が土牢から見た「藤の花」から着想を得ていた。新しい黒田家が始まるのであった。




以上、軍師官兵衛のあらすじ第24話「帰ってきた軍師」でございます。

軍師官兵衛の感想第24話「帰ってきた軍師」

軍師が帰って来て、殿が去って行く・・・。官兵衛と政職の涙の対面場面は私自身も色んな想いが溢れて来ました・・・。

軍師官兵衛の感想第24話「政職と官兵衛~復讐の味は苦い~」

いや、私も政職好きだし結構買っていたんですよね。



「十六の頃から殿に仕えて来た」



官兵衛は政職に語りながら、



「あの楽しかりし日々を思い出していた」



のではないかと。
私も第2話で政職と囲碁をする場面なんかを思い出していました。




斬れないよなぁ・・・。




政職は、



「官兵衛は我が子同然」



と、言っているんですけどこれって「方便」ではないと思うんですよね。また、官兵衛は勿論政職の事を信じ切っていた。




つまり、二人は心を通わしていたんだと思うんですよ。




そして、一度心を通わしてしまうと、例え「裏切り」があっても斬れないと思います。
やっぱ思い出してしまうから。




それと、自分の一存で政職の命を奪えるという状況もあったと思います。




人間って、



「殴れないから殴りたい」


のであって、


「殴れる状態」



になってしまえばある意味「復讐」は完了しているんですよね。
そして、ここで復讐に囚われると、



「殴っても殴っても」



気が晴れないようになってしまう。




この辺りは信長の村重に対する「復讐心」との対比なのかな。

軍師官兵衛の感想第24話「秀吉の大きさ」

「そういう男だからこそ信用出来る!」



という秀吉の言葉。




これはよく分かります。




冷徹な人間は一見頼りになりますけど、



「その怜悧な刃が自分に向いたら・・・」



って感じるんだと思います。
小六や秀長が「怖さ」を感じたのはそういう事だと思います。




ただ、本当の官兵衛は、



「甘さ(優しさ)」



がある。




あれだけの目に合わされた政職でさえ斬る事が出来ない官兵衛。



「いわんや秀吉をや」



ってことですね。
そして、官兵衛の本質は変わっていない事を見ぬいた秀吉。




ここに新しい名コンビが誕生したように思います。




以上、軍師官兵衛のあらすじと感想第24話「帰ってきた軍師」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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