鎌倉殿の13人あらすじと感想第37話「オンベレブンビンバ」。つまり、時政はりくを筆頭に家族、皆に喜んでもらいたかっただけ。ただそれだけだった。覚悟を決めたということかな。あと、平六が・・・?上総介に見えたのは私だけ?鎌倉殿の13人第37話

鎌倉殿の13人あらすじ第37話「オンベレブンビンバ」

畠山粛清が招いた
反発の嵐。
権力を奪われた
時政の反撃は。
争いを勝ち抜いてきた
北条家が二つに割れる。


政所


「備後国、大田庄を巡り揉め事が続いております」


鎌倉には相変わらず、諸国の武士、公家、寺社などが絡む揉め事の仲裁を求める訴状が届く。備後国大田庄の地頭は三善康信である。



義時、三善康信、二階堂行政、大江広元。畠山の乱以降は彼らが中心となって訴状を審議している。



そこに、執権時政の姿はない。



そこに、苛立ち気に時政が現れる。



「何故、儂を呼ばぬ!」

「私が呼ばなくて良いと申しました」


義時はハッキリと告げる。訴状は全て尼御台政子宛てである。



先の畠山重忠の乱における恩賞の沙汰を全て政子の名で行った事が効いていた。康信が申し訳なさそうに続く。


「政の仕組みが変わったと皆気付いたようです」


既に、鎌倉殿である実朝もそれを了承している。


「・・・勝手にせい!」


この動きにりくは怒りに震える。


「小四郎を許してはなりませぬ!」


時政は再び権力を取り戻そうと、二階堂行政に接近する。




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→鎌倉殿の13人キャスト表

鎌倉殿の13人あらすじ第37話上巻「父と子」

時政の館


「二階堂殿がこれを」


時政は二階堂行政を介して、訴訟の沙汰は尼御台は関わりないと金剛山へ送るように頼んでいたが、不信に感じた行政は義時にその件をすぐに相談していた。


「このような事が続けば梶原殿、畠山殿のように」


「それが実の父親に言う言葉か?」


「父親だから申しております」

「父親でなければもっと手荒な事も」


「だんだん頼朝様に似てきたな」


「お褒めの言葉と取っておきます」


この時、五朗(時房)も一緒だったのだが、兄と父に挟まれ気まずそうである。



暫く後、五朗は餅を持って時政を訪ねている。


「やる事がねぇのは楽でいいな」

「政所から俺の褥取ってきてくれねぇか?」

「どうせもう使わない」


「また、そのようなことを」

「分かってあげて下さい」

「兄上は父上を守ろうとしている」


「お前はどっち派だ?」


「北条は一つです(笑)」


「腹立つ顔だなぁ!」





鎌倉御所


「これから我が子時元が御側に仕えます」


実衣は自身の子である時元を実朝の側に置く。実朝は実衣が乳母であったため時元とは乳兄弟であり知らぬ仲ではない。



ただ、これまで仕えていた泰時が近習の役割を解かれたとも教えられる。


「兄(義時)の近くに仕える事になったと」


実朝は少々淋しそうである。



義時は息子太郎を側に置くことにしたが、それが太郎はあまり面白くはないようだ。


「私の側で働くのがそんなに不満か?」

「いえ、」

「なら、もっと晴れやかな顔をしろ」

「元々こういう顔です。ご自身をお責め下さい」

「言うのう(笑)」


珍しく、義時は晴れやかな笑顔を見せた。



義時は太郎に、自身の仕事ぶりを見て学ぶように言う。そして、その意味はいずれ分かるとも。


尼御所





政子の政が始まる。



訴訟の沙汰は全て政子が書いていたが、流石に数が多い。肩が凝ってしまい、太郎にもませていた。


「ご自身で書きたいと仰っられたのですからね」


文書はすべて仮名で書かれている。



義時は訴訟の沙汰を下す文書が「仮名」で良いのかと思案顔だが、広元はそれが却って尼御台の文書と分かり良いのだと言う。



しかし、流石に数が多い。


「今後は我々文官が書付ましょう」

「我々も仮名で書付ましょう!」


広元は最近元気である。


時政の館


「実朝様には鎌倉殿を降りてもらいます」


りくは時政に驚くべき提案をする。



実朝の次は娘婿の平賀朝雅。そして、さらにその次は朝雅ときく(時政とりくの娘)の間の子。


「さすれば我々は鎌倉殿の祖父と祖母!」

「小四郎と政子を滅ぼす事になるやも」

「その覚悟はおありですね?」


りくは時政に迫る。





時政は沈黙している。


「覚悟を決めた男の顔ってこんなにも艶っぽいのね」

「三浦を見方に付けた方が勝つ」


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鎌倉殿の13人あらすじ第37話中巻「暗闘」

時政の館


「そうきますか」





時政とりくは義村に早速話をもちかけた。


「執権殿は善哉様を鎌倉殿にとお考えです」


実朝では鎌倉殿は務まらない。いずれは義村が養育している亡き頼家の子善哉に跡を継がせると言う。


「善哉殿はまだ幼い。その間は?」

「平賀朝雅殿」

「その次は善哉様」

「悪くない話です」





後鳥羽院
御所


都ではその「平賀朝雅」が御所にいた。


「畠山はどうなった?」

「一族、滅ぼされました」

「ほう!力のある御家人が少なくなってきたな」


後鳥羽院は似絵を描き楽し気である。





その夜、鎌倉から時政の文が届いた。


「恐ろしい、私はこんな時に鎌倉殿などなりたくない!」


朝雅は慈円にその件を相談している。


「それが良いでしょう」

「当たり前だ!この先鎌倉で何が起こるか全く読めない」


和田の館


実朝は和田の館にいる。


「俺は敢えて遅れて行ったのだ!」


和田義盛が話をしているのは自身の話ではない。上総介広常と頼朝が初めて対面した場面を自身のコトとして話をしている。



実朝の警護で一緒に来ていた八田知家が呆れている。


「別の人の話でしょ!」


これに妻の巴が突っ込む。


「いいんだよ!細かいことは!」


義盛はそう言って巴の頬をつねる。


「女子の頬をつねるとは!」

「あたた!」


巴は義盛を絞めてしまう。



実朝はその様子を楽しそうに眺めている。


時政の館


義村は時政の屋敷に呼ばれていた。


「今宵、実朝様をこの館に移す」


そこには新に実朝に仕えるようになった時元もいる。今回の策は時元からの報せに基づいていた。



義村は時元の言葉を鵜呑みにして良いのかと尋ねる。


「私は頼朝様の兄弟、全成法師の子です」

「かねてから、実朝様との扱いの差に得心しておりません」


「なるほど、分かりました」


義村は納得する。

鎌倉殿の13人あらすじ第37話下巻「一家団欒」

時政の館


手筈は整った。



しかし、時政は浮かない顔をしているように見える。





「浮かぬ顔のワケを教えて下さい」

「そう見えたか?(笑)」

「まさかこの期に及んで?」

「とっくに覚悟は決まっている」


時政はもう、欲しいものはないと言い出す。


「儂はお前が一番大事だ」


「だったら!りくをもっと喜ばせて!」

「私は強欲な女子です」

「夜までにちょっとやる事がある」


尼御所


「それはもう、謀反ではないですか!」


政子は義時から時政の企てを聞いて驚愕する。義時は三浦義村から時政の企てを全て聞いていた。



義村は平賀朝雅が鎌倉殿になれば善哉が長じて鎌倉殿になる芽は無いとあっさり喝破していた。すぐに義時に報せたのだ。



政子は止めて欲しいと願うが義時は「謀反の確かな証拠」を得るまで泳がすと言うのだ。その為にこの件を報せた義村はそのまま時政の策略に乗ったフリをし続けるように頼んであった。



義時と政子が深刻な話をしていると、場違いな明るい声がする。


「なんだ!小四郎も来ていたのか?」

「ち、父上?」


時政は良い酒が手に入ったと遊びに来たのだ。尼御所に来る前に実衣にも声をかけていた。



夕暮れ前。



珍しく北条一家が一同に会した。





時政はこの日上機嫌である。


「オンベレブンビンバー♪」


謎の言葉を口ずさみ酒の準備に忙しい。



その様子を実衣が訝る。


「・・・アタマにきちゃったのかしら?」


「オンベレブンビンバー♪」


「さっきからなんなの?それ?」


実衣が先程から時政が唱える呪文?のような言葉の意味を尋ねる。時政が言うには今は亡き大姫が傾倒していた新興宗教の呪文だと言う。



すると、皆が其々自身が覚えている「呪文」を発表しだす。



しかし、どれもしっくりこない。



実衣は全成が生きていればと悔しがる。


「おんたらくーそわかー」


それだ。


「おんたらくそわかー!(合唱)」

「思い出せるものねぇ」


時政は心底楽しそうである。


「こんな楽しそうな父上久しぶりに見た」

「そうか?(笑笑)」

「義母上は呼ばなくて良いの??」

「ん?あれは今日はいいんだ!」


ふと、時政は庭先に茄子を植えているのを発見する。


「あー、それじゃダメだ!」


庭に降りると土いじりをはじめてしまう。


「こんなに詰めたらダメなんだ」

「おい!」


「時房(五郎)行ってきなさい」


実衣に命じられ、五郎も庭先に降りて親子で土いじりを始めだす。


和田の館


実朝は和田の館を満喫し、そろそろ御所へと戻ることになる。


「一つ、鎌倉殿に御願いがございます」

「これから武衛って呼んで良いですか?」


実朝は義盛の言っている意味が分からない。そもそも、武衛は官職名で、実朝はもはやそれ以上の官職にあるのだ。



八田知家が呆れて突っ込みを入れる。


「何を言っているのだ?」

「え?親しい間では武衛と呼ぶのではないの?」


そこに三浦が現れる。





「そうだ。皆、武衛だ」


義村は執権の命と告げ、そのまま実朝を護衛し連れて行ってしまう。


尼御所


八田知家は怪しみ義時にその件を伝える。


「なんでこんなことを・・・」

「私達を殺すつもり」


政子は青ざめる。このような無茶な行動は決して成功しない。


「逆です」

「姉上、父上は分かっている」


時政はこの企てが上手くいかないことも、自身の命ももはや尽きるであろうことも覚悟しているという。昨日は最期の別れを言いに来たのだと。


「太郎、何故お前を近くに置いたか教える」

「父の覚悟を見せたかったからだ」

「これより、謀反人北条時政を討取る!」


政子が叫ぶ。


「命だけは助けてあげて!」


「そうすれば、北条は身内に甘いと誹りを受けます」

「太郎!ついてこい!」


時政の館


「じじ様、これはいったい?」

「ここに書いて欲しいのです」


時政は、実朝が出家し鎌倉殿を平賀朝雅に譲ると書付るように促す。


「小四郎、母上とも相談したい」

「それはできません」

「ならば、書けぬ」


時政は太刀を抜いていた。

鎌倉殿の13人感想第37話「オンベレブンビンバ」

鎌倉殿の13人感想第37話「オンベレブンビンバ」。時政は覚悟を決めてしまいました。何度も言っておりますが、時政は他人の覚悟を自分の覚悟に出来る人なの。



そして、ちょっと気になるのは義時の義村への態度。ま、まさかね?

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鎌倉殿の13人の感想第37話「最後の晩餐」




時政は覚悟を決めたんだよね。



りくが言っていた、


「覚悟を決めた男の顔ってこんなにも艶っぽいのね」


は、間違っていない。



もはや、りくの想いを背負って自分だけ死ぬつもりなのです。ただ、覚悟の先に見ている景色が違っていただけ。



時政は決して愚かではないからね。りくの考える策があまりに無理筋な事は理解している。



でも、他人が決めたとしても
自分の覚悟に変換できるのが時政。りくの覚悟に乗って破滅へと驀進する時政は・・・



艶っぽいなと私も感じました。

鎌倉殿の13人の感想第37話「孤独の人、りく」




りくを嫌いになれません。



りくは可愛い。



凄く可愛い。





ご本人は魔性の女気取りかもしれませんけど、
可愛い小悪魔ちゃんなんだよね。



時政は良くも悪くも「言葉を持たない」からりくを言葉で癒す事が出来ない。
だから、行動だけで癒そうとしている。



自身の悲しみを吐き出す先。



これを北条に嫁いで創る事が出来なかった事がりくの悲劇ではないだろうか。

鎌倉殿の13人の感想第37話「義村と広常の類似点」

まだ、頼朝ありし頃。



足固めの儀式では、上総介広常が事実上御家人達の謀反の頭目に祭り上げられていきましたが、当の上総介は義時を通じて頼朝の密命を受けて御家人達の情報を頼朝へ伝えていた。



歴史は役者を代えて繰り返す?





「このまま、父上(時政)に従って」


かつて、義時に言われるがまま、謀反人の頭目を演じ続けた上総介広常の最期を義村が覚えていないはずはない。



義時と義村の関係は以前のような感じではないと思うのですよね。義時は義村を警戒しているような・・・?



まさか、まさかね?



勿論、例え義時が義村排除を考えていても、それにあっさりと引っ掛かる義村でも無い気がしますが。





この二人の結末にも大注目。



以上、鎌倉殿の13人あらすじと感想第37話「オンベレブンビンバ」にございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじ感想第38話「時を継ぐ者」