鎌倉殿の13人あらすじと感想第9話「決戦前夜」。決戦前夜が決戦でしたね。爺の殴り合い。しょげている爺がこの世で一番みすぼらしいのは禿同なので自戒します。あと、源氏のマウント合戦!そう言えば晴信も二番を嫌う男だったなぁ・・・。鎌倉殿の13人第9話

鎌倉殿の13人あらすじ第9話「決戦前夜」

大軍となって
鎌倉へ入った頼朝。
反乱鎮圧に失敗した伊東、
大庭は為す術もなかった。
都からは追討軍が迫って来ている。


鎌倉


「伊東祐親を討取れ」


頼朝は未だに抵抗の意思を示す伊東祐親、爺様を討取るように命じる。和田義盛や畠山重忠などは意気盛んに出撃をするが、「爺様」は相争ったとはいえ、義時や義村にとっては親族、身内である。



二人はなんとか爺様を助けようとするが・・・!

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鎌倉殿の13人あらすじ第9話上巻「身内の論理」

義時と義村は先に伊東の館へ入ると爺様、伊東祐親に降伏を勧めていた。



しかし、祐親は此処で討死する覚悟、八重のことも頼朝に渡すくらいなら殺すつもりでいた。



既に、頼朝の命を受けた和田義盛達が祐親を討取ろうと迫っていた。



屋敷には八重もいた。



夫の江間次郎は、祐親から何かあれば八重も殺すようにと命じられていた。





しかし。


「貴女を殺すことは出来ない!」


江間次郎は八重を斬れなかった。



太刀を落とし泣き崩れ、祐親にみつからないように裏から逃げるようにと告げる。


「(一緒に)行きましょう!」


八重は初めて「夫」の手を握り、共に逃げるようにと誘う。



その時。


グワッ!


江間次郎が何者かに斬られた。



薄暗い廊下から現れたのは善治である。



祐親に八重を殺すようにと命じられていると言うと無表情で八重に刃を向けるが。


「!」


江間次郎がその足を掴んでいた。善治は無造作にその背中に刃を突き立てた。


「逃げて・・・」


八重は部屋から逃げ出すが善治がおいかけてくる。


「八重さん!」


そこに、八重を捜しに義村が現れた。何度か斬り結ぶが、善治の振るった刃が部屋の柱に食い込むと、ここが潮と闇に姿を消した。



同じころ、義時は祐親と斬り結んでいたが、ついに義時の太刀が祐親の肩口を捉えた。


「う!」

「も、申し訳ございませぬ!」


斬った義時が謝っている。


「八重さんを佐殿には渡しませぬ!」


祐親は太刀を置いた。



そこに、善治の刃から逃れた八重もやってくる。



祐親には千鶴丸の菩提を弔って欲しい。また、自分は頼朝の元へ行く気はないと言う。



義時と八重の説得を容れ、祐親は降伏した。


鎌倉


「それはならぬ!」

「そこをなんとか!」


捕らえらえた祐親の処遇。



頼朝は当然首を刎ねるつもりでいたが、妻の政子、そして義時の執拗な助命嘆願をついに聞き入れ、祐親の首はとりあえず繋がった。



また、同じく伊東の屋敷で捕らえられた八重は侍女として北条に仕えることになる。


「前妻が仕えることを許す本妻がどこにいる!?」


政子は当初反発するものの、侍女として仕え頼朝の偉業を見届けたいという八重の願いを最終的には聞き届ける。

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鎌倉殿の13人あらすじ第9話中巻「源々合戦/爺々合戦」

鎌倉


「武田殿はお味方に参陣致しました」


この日、時政は武田信義が味方に加わったことを頼朝に報告していた。武田の参陣は固いと踏んでいたとは言えこれは朗報である。頼朝も上機嫌である。


「そうか、して、武田殿はどちらに?」


一応、頼朝も面通しをしようと何処にいるのか尋ねるが。


「此処にはおりません」

「??」


時政によると、信義は鎌倉へは寄らず、そのまま平家追討軍を迎え撃つため黄瀬川へ向ったという。頼朝は激怒する。



源氏の棟梁たる自身に挨拶もなく勝手に出陣、さらに、このまま頼朝自身が黄瀬川へ出陣すればまるで頼朝が信義の元に「馳せ参じた」ように見える。



その辺りの駆け引きへの配慮がまるで無いのだ。


「儂の舅でなけば叩き出している!」


義時は「やっちまったな」という表情である。



時政はすごすごを引き下がって行った。


「すまん、ちょっと言い過ぎた」

「父は戦以外は余り得意ではないのです」

「舅殿にはもっとしっかりしてもらわないといかんのだ(切実)」


義時は父時政が小さい背中を丸めているのを見つけ、慰めの言葉をかける。


「佐殿も言い過ぎたと言ってました」


「ははは、佐殿はまだ石橋山での疲れが残っているんだろ」

「気にしちゃいねぇよ(笑)」


平家追討軍が迫っている以上、頼朝も出陣せねばならない。



頼朝も鎌倉を立ち、黄瀬川付近で頼朝と信義は対面する。











二人は源氏の力を清盛入道に見せてやろうろ意気投合しているように見えるが、この時既に源氏の中での主導権争いが始まっているのだ。



この日、頼朝と信義は日が沈んでからも酒を酌み交わしていた。



そして、既に富士川の対岸までやってきている平家追討軍との決戦は3日後と定められた。



ところが。


「何!?武田が動いている?」


信義は抜け駆け、一気に武田だけで平家を叩きこの先の主導権を得ようとしていた。頼朝は苦り切った表情だが、統制が取れないまま頼朝の軍も動けば本来の敵である平家を利することにもなりかねない。まずは、待機せざるを得ない。



義時は信義に約束が違うと談判する。また、このまま武田の軍勢だけで突入しては危ういのではと半ば脅すのだが。


「平家方は浮足立っている(笑)」


追討軍の大将である平維盛は清盛入道の嫡孫ではあるが、戦は初めてである。



また、鎌倉から頼朝の軍も加わったことで平家方には動揺が見られるという。自身の勝利を疑わない信義は義時の説得に耳を貸さなかった。



同じころ、時政が富士川の河原で一人佇んでいた。



本来であれば。



頼朝の舅として、一癖も二癖もある坂東武者を束ね、頼朝との調整役にならねばならないのだが、現状は頼朝からも坂東武者達からも頼りにならないと目されている。



そこに唯一の「友」とも言っても良い三浦義澄がやってくる。


「この世で一番みすぼらしいのは何か分かるか?」

「しょぼくれている爺だ」


義澄流の発破である。





そこに、義時もやってくる。父の背中は小さい。


「父上!行きましょう!平家方に見つかってもやっかいです」


時政は河原でじっと動かず、唐突に義澄に自身を思いっきり殴って欲しいと頼む。


「思いっきりな!」

「なら」


バキ


義澄が思いっきり時政の頬を殴りつけたのだが、どうやら時政の想像を超えていたようだ。


「やりやがったな!」

「なにを!」


義澄は時政と取っ組み合いとなり河原に倒れてしまう。



さっぱーん


バサバサバサバサッ!



その音に驚いた水鳥達が一斉に飛び立ったのであった。



結局。



平家方はその水鳥の羽音に驚き戦う前に陣を引き払い這う這うの体で逃げ出したのだ。

鎌倉殿の13人あらすじ第9話下巻「兄弟」

翌朝。



平家方は既に逃げ出してしまっていた。



いきさつはどうあれ「勝利」であることには間違いない。



武田信義は追討ちをかけこの機に乗じて都へ攻め上らんと意気盛んである。



勿論、頼朝も追撃に移りたいと考えるのだが・・・。


「これ以上戦は出来ない」


坂東武者達は皆都に攻め上るために出陣したのではない。あくまで、領地を平家方から守るために出陣したのだ。



そもそも、兵糧も数日分であり、都へ攻め上るだけの蓄えはない。既に一部の武者たちは兵糧が無くなり大所帯の上総介広常から借りている者もいる位である。



坂東武者達はその辺りの事情を頼朝に説明するのが時政の役割ではないかと突き上げられる。



義時は坂東武者達の言い分も分かるが兵糧の件はあっても千載一遇の機会を逃したくはなかった。なんとか知恵を絞ろうと、最大勢力の広常にも働きかけるが・・・。


「佐竹が動いた」


広常の留守を狙い常陸の佐竹が動いているというのだ。今は時期ではないと言われる。



時政と義時は坂東武者達の突き上げもあり追撃戦は出来ないことを頼朝に説明する。



頼朝は烈火の如く怒るが。


「坂東武者は己の領地が大事!戦うのは我々!」


珍しく、頼朝を真正面から説得。


「言うたな・・・(怒)」





手足となる坂東武者が動かなければ戦はできない。結局引き上げと決まる。



幸い、武田信義も追撃は諦めたようであった。



頼朝は義時に尋ねる。


「儂と坂東武者、どちらを取るのだ?」

「・・・」

「そうか、儂は一人なんじゃな」

「佐殿・・・」





坂東武者は皆頼朝を立ててはくれるが、仲間、身内ではないのだ。頼朝の為に命を賭ける者はいない。



分かってはいたが改めて目の当たりすると孤独を感じる。



そこに、一人の若武者が突然現れる。


「・・・兄上!」


義経が頼朝を訪ねて来たのだ。既にむせび泣きださんばかりであるが、頼朝、そして安達盛長も義時も訝る。



当たり前である。



二人は会ったことがないのだ。


「何か身を明かすものは・・・?」

「御館(みたち)がこれを!」


義経から渡された書状は確かに奥州藤原氏の棟梁秀衡からであった。


「兄上!」

「九朗!」


義経は頼朝の役に立ちたい一心で此処まで来たのだ。頼朝は孤独ではなかった。



二人は抱き合い大いに泣くのであった。

鎌倉殿の13人感想第9話「決戦前夜」

鎌倉殿の13人感想第9話「決戦前夜」。今宵も盛り沢山でございました。序盤であっさりと亡くなってしまった江間次郎。私は貴方を忘れない!八重さんは秒で忘れたっぽいですけど。



ようやく坂東を鎮めたものの、いよいよ迫りくるは平家の大軍!ま、我々は結果を知っておりますが、頼朝や義時からすれば言うても「巨人平家一門」なワケです。それなりに恐怖はあったはず。



結局「決戦前夜」が最高潮という戦いでしたが・・・。

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鎌倉殿の13人の感想第9話「次郎の為に祈る」

「俺には出来ない!逃げて下さい!」


江間次郎よ。



なんて言ったら良いか・・・(涙)





八重に睨まれて。


「お前に私が殺せるかしら?」


殺せるワケないんでしょうね。そして、爺様もそうであろうことは理解していたことでしょう。


「逃げて下さい!俺に貴女は殺せない!」


江間次郎を夫とは思っていない・・・いや、正直、人間とも思っていなかったように感じておりましたが、流石に憐れと思ったか?


「(一緒に)行きましょう!」


と八重が手を取ってくれた。
嬉しかったと思います。



その直後に善治に斬られてしまいますが、
死の間際に「夫婦」になれた感



八重はこれまでの江間次郎に対しての仕打ちを深く後悔し、これ以降は「江間次郎の妻」として落飾し尼となり夫と息子の菩提を弔い余生を過ごす・・・



ようなタマでは無かったのです。

鎌倉殿の13人の感想第9話「軒を貸せば母屋を取る」

善治の刃は義村や義時のご活躍でなんとか防ぎきり、爺様もついに太刀を置きました。


「八重さんを佐殿には会わせない!」


また、八重もそのつもりのような事を言ってはおりましたが・・・。


「侍女として北条の家に置いて欲しい!」


あの、その、お話が違うのでございますが・・・w





これは政子に同感です。



結局「同じ男を好いた者同士」という謎の連帯感を発揮して軒を貸すことになりましたが・・・。



この女母屋を取るぜ
絶対



八重さんは
ナチュラルボーンプリンセス。



今日この時点で頼朝には会わない、頼朝の大業をお支えしたいだけというのは嘘ではない。



嘘ではないから思わず共感してしまう。



しかし、八重さんは物事を自身に都合よく解釈する
超ポジティブなお嬢なのです。



いずれ、



佐殿の為にも私もお近くでお仕えした方が良い。



と言い出すはず。
獅子身中の虫を招き入れたな。
政子。



あ、そうそうもはやこの時点で、
先日自身を守るために殺された犬のことなどは既に記憶にはいのである。

鎌倉殿の13人の感想第9話「マウント合戦」

同じ源氏であり、平氏政権を敵とするのは同じではあるもの、
お互い風下に立つのは不得手な性分



ああ、そうだ。



晴信もそうなんだよなぁ・・・。


「我が武田が天下を獲らねば、その天下人相手に戦う事に成る!」


「晴信めは新しい天下人に腰を低くして甘い汁など吸う事は出来ぬ!」


「この父親を追い出してまで国主を望む男じゃ!二番目を嫌う男じゃ!」


「さすれば我が甲斐は全国を敵として戦い、朝敵として滅びる」



しかし、お互いの力を必要としていることもちゃんと理解できる。二人ともお馬鹿さんではないのです。



だからこそ!



二人のマウント合戦は見応えがありますな。



お互いどちらが上というようなことは明言しない。
それは野暮。



俺の方が上という前提でコミュニケーションしているワケです。だからこそ相手には必要以上に鷹揚な雰囲気を出す。



面白い!



やっぱマウント合戦は共通ルール理解した者同士じゃないと。



多分木曾義仲相手ではこんな面白い寝技勝負は見れなかったはず・・・w



あ、義仲と義経なら別の意味で面白い試合が見れそうですけど!

鎌倉殿の13人の感想第9話「孤独の隙間」

「儂は一人なんじゃな」


一番のお気に入り義時でさえ、頼朝への忠誠心は心許ない。況や他の坂東武者をや。



頼朝は北条一門のように万事信頼できるコミュニティを持っている者を羨ましく感じたことでしょうね。



孤独。



そこに突如現れた弟(初見)。



見たこともない兄を慕って遠く奥州からやってきた義経。



嬉しかったでしょうね。





そう。



この兄弟の心は出会った瞬間が最高潮であとは潮が引いてゆくかのように・・・。



日の本で一番醜く凄惨なのは一族同士の殺し合いであることを頼朝は知らない。



以上、鎌倉殿の13人のあらすじ感想第9話「決戦前夜」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじ感想第10話「根拠なき自信」