鎌倉殿の13人あらすじと感想第8話「いざ、鎌倉」。石橋山で敗れて行方不明となってからわずか一ヶ月半。兵力が百倍の三万になって再登場!しかし、その実態は寄集めの烏合の衆でもある。キャラの濃い叔父さん武将をなんとかまとめようと義時は四苦八苦・・・。鎌倉殿の13人第8話

鎌倉殿の13人あらすじ第8話「いざ、鎌倉」

反乱の炎は一気に
坂東に燃え広がった。
大軍となった頼朝勢。
様々な思惑を抱えた
巨大な寄集めが、
今、鎌倉を目指す。


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→鎌倉殿の13人キャスト表


福原


頼朝が再び挙兵したという報せは清盛を激怒させる。


「ただちに討伐軍を送れ!」


宗盛に討伐軍の編成を命じていたが、


「兵力は一万程・・・」

「少ない!!!(ビクッ!)」





清盛はその倍の兵力を整えるように命じる。頼朝の軍勢は既に三万を数えており、清盛の命令は正しいものであったが宗盛は今一つ事態を呑み込めていない様子である。


後白河院
幽閉所


一方後白河院。


「清盛が追討軍を向かわせるようです」


坂東の詳しい様子までは都まで届かない。院近臣の平知康の報告にいよいよ頼朝の命運も尽きたのではと幽閉所の雰囲気は暗い。


「頼朝には弟たちがおったよの?」

「はい。ですが、皆散り散りでございます」


そう。



散り散り。



その散り散りの弟がまた一人鎌倉を目指していた。


「御曹司!流石ですな!」


義経が狩で獲物を仕留めるとと地元の野武士が声をかけてくる。


「それは俺の獲物だ」


野武士が示した矢は確かに獲物に刺さっている矢と同じである。


「では、どちらが矢を遠くへ放てるかで勝負しましょう」


義経の提案にその野武士は乗る。どう考えても獲物は野武士が仕留めていたのは明らかではあるが、自信があったのであろう。義経の申し出を受け入れ見事に矢を放つ。



これが彼の寿命を縮めた。


「おい?どうした?」


義経は野武士に向って矢を射る。哀れ野武士は自身に何が起こったかもわからず絶命する。


「御曹司、勝負すれば勝てたのでは?」

「いやー無理無理(笑)」





無造作に野武士の躯から矢を引き抜く。


「お、富士山!富士山のぼる!!」


義経は富士山へ向って走り出していた。

鎌倉殿の13人あらすじ第8話上巻「烏合の衆」




三万に膨れ上がった頼朝勢は一路鎌倉を目指す。



しかし、そこは寄集めの寄合所帯。一癖も二癖もある坂東武者と三癖以上ある頼朝である。いつ不測の事態が起こらないとも限らない。


「おい、この隊列(の順番)はお前が考えたのか?」


三浦義村の問いかけに頷く義時。一晩寝ないで考えたのだ。



義時は気苦労が絶えない。



そこに新たな朗報、そして気苦労が持ち込まれる。


「畠山重忠が降伏してきた」


義時は重忠の参陣を喜ぶ。しかし、実際に重忠と矢を交えた義村の父義澄や和田義盛の心情は複雑である。



義澄はそれでも降伏してきたのであれば迎え入れると歯を食いしばるが、義盛は今からでも斬り殺すと息巻く有様である。



義時と義澄、義盛のやり取りを少し離れたところで聞いていた広常が発言する。


「おい!俺たちは寄集めだ」

「頼朝に乗っかったんじゃねぇのか?」

「なら、頼朝の意向に従うまでだろ?」


この言葉で頼朝の意向に従う事に一応まとまる。



頼朝は重忠の参陣を喜び、過去のことは全て水に流す。ここまでは良かったのだが。


「そうじゃ!先陣は重忠に任す!」


義時が慌てる。


「いや、既に先陣は上総介広常殿と・・・」

「いーや、重忠にせよ」


義時は広常へその旨を伝える。


「な、なんだと!?俺が先陣と決まっていたではないか!」

「やってられるか!!!」


広常は離反、、、まではしなかったが、義時は先が思いやられた。



さらに、もう一つ厄介ごとを頼朝から命じられる。


「お前も甲斐へ向い武田を味方に引き入れよ」


既に時政が甲斐へと向っていたが、未だに戻っていない。義時は気まずそうに、前回の武田との交渉の感じでは味方になる可能性は低いと進言する。


「武田は難しいかと・・・」

「いや、武田は必ず味方になる」


頼朝には確信があるようである。義時は父時政を追い甲斐へと向う。


武田本陣


時政はまだ信義に会ってもいなかった。



前回、時政は頼朝を見限るつもりで後白河院の院宣を持ってくると約束していたのだ。今更どの面下げてという訳である。



義時は「頼朝は時政に期待しているのだ」と発破をかけて、兎に角、信義に再度面会する。


「院宣は持ってずまた味方になれと?」


「はい。こちらも色々と事情が変わりまして・・・」


「よかろう。頼朝へ文を書こう」


「!」


意外にも。



頼朝への加勢をあっさりと承諾した。



その夜。



武田信義は義時に声をかけた。


「随分と頼朝に頼りにされているようだな」





頼朝の書状には義時のことも書かれていたようである。義時は子供のように喜ぶのであった。

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鎌倉殿の13人あらすじ第8話中巻「武衛」

頼朝本陣


鎌倉を目指す頼朝の陣に義時が戻ってくる。



武田信義が味方となったことを報告すると頼朝もゆっくりと休むようにといたわりの言葉をかける。ただ、義時には気になる点もあった。


「佐殿は最近調子に乗っている」


元々寄合所帯の上、基本気位が高く「都風」を吹かす頼朝の間に隙間風が吹いている。陣の雰囲気は良くない。



頼朝の父義朝時代からの源氏贔屓の岡崎義実(三浦義澄の叔父)が鎌倉での頼朝の屋敷は、亡き義朝も住んだ「亀谷」にと提案していたのだが、


「坂東武者の指図は受けぬ」


と、それをあっさりと却下している。勿論、義時は頼朝の言い分にも理由があることは分かる。しかし、もう少し坂東武者達の声にも耳を傾けて欲しいものだ。



それは頼朝の性格を知り抜いている従者の安達盛長も分かっている。


「もう少し雰囲気を良くしたい」


そこで、義時と義村は一計を案じ「酒宴」の場を設定する。



まず、この坂東武者の実力者で気難しい上総介広常。


「広常殿、佐殿のことを武衛と呼ぶと良い」

「武衛?」


義村は広常に「武衛」とは相手に親しさを示す言葉であると教える。



それを近くで聞いていた畠山重忠が怪訝な表情だ。


「義村殿、武衛とは・・・」

「(笑)流石に知っていたか。まあ見ていろ」


頼朝は当初拒否する姿勢であったが盛長に根負けし渋々出てくる。そして、出てくればそこは流石は頼朝、しっかり愛想を振りまく。


「今日は佐殿が皆と飲むぞ!さあ!こんな機械は滅多にないぞ!」


広常も機嫌を直したようだ。


「おう!武衛!俺は一緒に飲みたかったんだ!」

「お、おお!そうか」


武衛とは頼朝の官位の唐名であり、どちらかと言えば「佐殿」と言うよりも畏まった呼び名である。頼朝も広常の言葉に相好を崩す。



座の雰囲気は一気に良くなる。



が。


「おう!お前も武衛!俺も武衛だ!武衛同士飲もう!」

「???」


頼朝は広常の言葉にやや困惑の表情で盃を傾けるのであった。



数日後。



頼朝は無事鎌倉へと入城する。






一方平家方。



既頼朝の軍は大庭や伊東の勢力で太刀打ちできる相手ではなくなっている。



しかし、それでも都からやってくる平家の追討軍との合流案を退け、景親はこのまま頼朝と決戦を挑む覚悟である。



しかし。


「儂は景親殿の家人ではない」

「ここまでのようですな」


これまで景親を支えてきた梶原景時は離反する。



また、伊東では。


「血筋の良さを鼻にかけ、流人の身でありながら坂東武者を下に見る!」

「あんな男にどうして愛娘をくれてやれるか」


既に、敗北必至であることを伊東祐親も分かっている。しかし、頼朝と決戦あるのみ、万が一の時は八重の命を奪う覚悟も出来ている様子であった。

鎌倉殿の13人あらすじ第8話下巻「再会」

頼朝が鎌倉へ入った





その報せは政子の元へも届く。



ところが、頼朝は鎌倉到着を「1日遅らせて」報せるようにと指示する。



安房滞在中に出会った亀のことをすっかり気に入った頼朝は鎌倉へ呼び寄せていた。義村はそのことに気付きやれやれといった風である。従者の盛長は苦笑いして誤魔化すしかなかった。



困ったのは義時である。



政子は早く頼朝に会いたいと言ってきかないのだ。



なんとか到着が遅れた云々の言い含めて宥め、ようやく鎌倉入りとなった日。


「こんな着物では会えない」


政子たちは伊豆山権現以来下女の着物を着ていたのだ。



政子が言えばりくもである。そしてりくも言い出せば妹の実衣も。



周辺に女人の着物を借りれるような家は・・・。


「梶原景時の屋敷が近い」


平家方ではあったが、梶原景時とは石橋山での恩、義時自身も広常の館での縁もある。



早速出向くと梶原景時は義時の申し出に応じる。



さらに嬉しいことに既に平家方とは袂を分かっていることも分かる。景時としても義時の申し出は渡りに船であったのだ。



程なく、政子は鎌倉へと入る。





頼朝と政子の再会に人々は皆感動を禁じ得なかったのだ。



これで体制は整ったが義時には気が重いことがある。



爺様こと伊東祐親。



梶原景時も離反し既に平家方に勝機はないのだが・・・。



そこに、伊東祐清(九朗)が捕らえられたという話が飛び込んでくる。



早速義時が会い行くと祐清は縄を打たれていた。



縄を解こうとする義時に祐清は源氏に下る気はないこと、そして八重を助けてやって欲しいと頼む。



爺様なら八重を殺しかねない。



義時は伊東の屋敷へと走った。

鎌倉殿の13人感想第8話「いざ、鎌倉」

鎌倉殿の13人感想第8話「いざ、鎌倉」。頼朝は上総介広常の二万が加わり、さらに畠山や梶原も加勢、此間は断られた武田信義も味方に引き入れ勢い盛ん!しかし、そこは寄合所帯の烏合の衆、義時は個性派揃いの坂東武者の足並み揃えるのに一苦労。そんな苦労を知って知らずか、いや知るつもりもないのかw頼朝は決して協力的ではなかったりもする。



一方で流石は都人という所もあり「大所高所」に立って戦略を立てられる辺りは義時も感心しきり。色々あったけど・・・義時は頼朝が好きなんですね。



好きに理由なんてないから!



そして、この第8話から後に平家を壇ノ浦で滅ぼすことになる源義経が本格的に登場。うーん。このサイコパス感。御館はちゃんと教育しなかったんだろうか・・・?

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鎌倉殿の13人の感想第8話「イカレタ男(達!)」

まずはこの男について触れない訳にはいきません。



源義経。



後に平家を滅亡に追いやる男。



先週、藤原秀衡に挨拶をしている様子は好青年風であったのですが。



大いなる勘違いでございました。



狩で獲物仕留め損ねると、野武士に「弓矢勝負」を持ちかけその隙を作って射殺してしまいます。



敢えて矢を射らせて矢をつがえる事が出来ない処を見計らっての射殺。



野武士の無礼な態度に怒りに駆られた訳ではないんですよ。



冷徹に計算して一番確実で安全な方法で殺っている。



もはや武士とは言えない・・・。



正規兵というよりもゲリラ兵



そして、怖いのが武蔵坊弁慶や佐藤兄弟?もそんな義経を窘めもしないどころか恐怖も違和感も感じていない模様。なんかこの平安末期の半グレ感とでもいうのでしょうか。



ホント怖いです。。。



イカレタ男達!



御館秀衡様はちゃんと教育しなかったんですかね?



因みに、梶原景時さんは「騒々しいのがお嫌い」らしいのですけど、悲劇(喜劇?)の布石が打たれた感があります。

鎌倉殿の13人の感想第8話「義時は可愛い」

「武田は必ず折れる」


頼朝には確信があったのです。時政を送り込んだのは「誰でも良かった」というのもありますが、腐っても頼朝の舅です。



手柄を上げさせるために送り込んだというのもあると思います。



頼朝からすれば寧ろ時政は美味しい仕事もらったと思って欲しかった。



時政はそんな頼朝の配慮には気付きもせずにやや不貞腐れ気味。
嫌味を言われた事も響いていたなか?



ただ、義時も武田を味方に引き入れるのは難しいと判断しており、院宣奪ってくると約束までしていた時政であればさもありなん。



頼朝は義時に「必ず武田は折れる」という結果のみ教え甲斐へ送ります。義時も半信半疑であったものの頼朝の読み通り武田を味方に引き入れる事に成功。



この時改めて義時は自身が仕える、担ぐ神輿、頼朝の大きさに感動したんじゃないかな?



そして、その感動の様子が・・・



可愛い。



そうだ!



上総介広常の時も梶原景時の時もそう。



義時には可愛がられる素質がある。



兄を失った事で頼朝への見方が「冷ややか」になるかと思ったんですけど、少なくとも現時点ではそのような傾向は無さそうですね。



でも、後半は可愛がってくれた人々とお別れが続く事になるので・・・さて、どのようなお別れになるのか?



義時というと若干権謀家というイメージ(炎環の影響)もあったんですけどそんな感じは微塵も無いですね。来週の予告、義時と爺様とのやり取りを見るとめちゃくちゃ人情家って感じですけど最後まで人情家で貫き通すのか?

鎌倉殿の13人の感想第8話「愛ゆえに」

「血筋の良さを鼻にかけ、流人の身でありながら坂東武者を下に見る!」

「あんな男にどうして愛娘をくれてやれるか」


爺様の言葉は重い。頼朝まさにその通りの男だからね。



実際、頼朝を担いでいる武士団も薄々気付いている。もっとも、義時や広常、そして三浦義村など一部は確信犯ですけど。



ただ、八重との件がなければ、伊東祐親も頼朝を担ぐ方に回った可能性もあったかもしれない。



確かに時政位変な親父じゃないと・・・w



普通はあんな奴を義理の息子には迎えたくはないね。

鎌倉殿の13人の感想第8話「理想の上司」

確かに「婿」や「理想の息子」「夫」としては屑だとは思うのですが、上司としては結構見所もあるし、何より「仕え甲斐がある」かもしれない。



いやいや、多少世の中が見えるからって、無茶振り多いし性格悪いし・・・?



いや、そうではないのです。



ダメだからこそ。



部下がいないと成立しない男。



意外と?



現代社会でもですね。



単体として自身の領域での仕事もできて、組織マネジメント(上司部下取引先)にも長けていて、ちゃんと部下に任せているけど細い作業や資料作成もやろうと思えば誰よりも早くて正確。



キャラクターも穏やかで温厚で仕事が出来ることを鼻にかけたりしないで勤怠も良好。



あんまり仕え甲斐ないんですよね。



一方で得手不得手がハッキリしていて性格も若干難がある、許容範囲でのパワハラ体質とかセクハラ体質とかメンヘラとかね。



「あいつ(上司)は俺がフォローしてやらねぇと」
(俺がいないと成立しないって分かってんのかなぁ?)



それくらいの上司の方が意外と部下としては
自分自身の自己肯定感が安定して頑張れるというのはあるかも。



欠点が魅力とはよく言ったもんです。



もし、頼朝が狙ってやっている・・・んなワケはないか。



以上、鎌倉殿の13人のあらすじ感想第8話「いざ、鎌倉」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじ感想第9話「決戦前夜」