武田信玄(大河ドラマ)の感想第15話「母と子」。今回は伏線がてんこ盛りの回でした。母と子、父と子、兄弟、天下。八重殿。大井夫人がついに身罷ります。しかし「良い時に」に亡くなられたとも言えると思いました。そして三兄弟の思考の違いや太郎と晴信が広間で言い争うのを見る信繁の表情も良かったですね。

武田信玄感想15話「大井夫人」

当ブログの主人を務めて頂いている大井夫人も今宵亡くなりました。私はどうしても世代的には近い寿桂尼様の最期と比べてしまいます!
(大井夫人は1497年生、寿桂尼様より若干お若いと思われる)

→武田信玄のあらすじ第15話「母と子」はこちら

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私は幸せじゃ

大井夫人は天文21年5月7日(1552年5月30日)に亡くなります。晴信が家督を継ぐにあたっては「信虎殿の追放」という悲劇を経てはいますが、(史実はどうであれ)それが甲斐の国の為というのは大井夫人も理解をしていたと思います。放っておいたら晴信は信虎に殺されかねなかった。




勿論、我が子が父信虎を追放したのは大井夫人にとっても衝撃的ではあったとは思いますが「追放」であり命は取っておらず、晴信もその後信虎の生活費として少なくない援助を行っています。




つまりは考え得る限りでは最も「最適な方法」で父子関係が清算されたと言えます。大井夫人は息子たちよりも遥かに信虎の事を深く理解しているので、決して、晴信を「親不孝」とは思ってはいませんね。




因みに、信繁と信廉は信虎を甲斐へ呼び戻す事を晴信に願っていますが、大井夫人は望まなかったでしょうね。信虎に会いたくないというのではなく、もし甲斐へ戻れば自分の死後「何か」が起る事が予見され、それによって息子たち、そして信虎も傷つくと分かったいたからだと思います。ただ、信虎はきっと大井夫人を看取りたかったと思います。
(信虎は晴信以外の息子・娘には愛情深い)



「私は幸せ者じゃ・・・」



大井夫人は息子達3人にそう告げています。これはまさしく本心だったと思います。




当時、甲斐は信濃の領国化を順調に進め、息子たちは意見や立場の違いは多少はあれど、基本的に信繁と信廉は晴信を尊敬し支えていますし、晴信もまた二人の弟、特に信繁には絶大な信頼を置いています。




また、嫡男太郎も立派に成長し武田家の前途には大きな不安もない。




そう、これから晴信と信虎の父子関係よりも「悲劇的」な父子関係を見る事はありません。人間とは長生きをすればよいというものでもないのかな。今川家が滅びる直前まで長命であった寿桂尼様と比べてしまいます。

大井夫人の懸念

「西へ行ってはなりませぬ」



大井夫人は晴信にそう言い残して亡くなります。晴信は「はい」と答えていますが、それは嘘ではなかったと思います。当時は甲斐と信濃をようやく領国化という段階であり、また甲斐は都からは遠い。




この時点で「後々は天下」という事まで明確には考えていなかった。



「天下を目指して国造りは出来ない」



武田信玄第10話「国造り」で晴信は「天下を目指すのか?」という問にもそう返答しています。余談ですが、わずか「尾張・美濃」を抑えただけで「天下布武」と考えた信長は、悔しいですがやはり「傑物」と言わざる得ないですね。




しかし。




大井夫人はこの時既に晴信がいずれは天下を目指すことを予見しそれは結果的に禍をもたらすと考えていたのでしょうね。




その意味では、



「信虎より信虎を理解」



して、


「晴信よりも晴信を理解」



していたと言えるのではと思います。流石は母親ございます。

信虎と大井夫人

「あのお方が我が子なのです」



大井夫人が夢の中で出て来た信虎は大井夫人の息子であり、そして、大井夫人を見ながらただただ泣き続けています。大井夫人にとっては信虎は「優しく見守るべき息子」のような存在だったのでしょうか?いえ、きっと反対なんですよね。



「信虎にとって母のような存在」



だったのだと思います。晴信を含む息子たちでさえ「信虎の真の姿」はおぼろげな形でしか理解出来ていません。しかし、大井夫人は信虎の弱さを誰よりも理解しています。



「あのお方を頼みますよ」



駿府で暮す信虎のことは息子たちが上手くやってくれると信じていたのではないかと思います。

武田信玄感想15話「兄弟」

大井夫人が病の床に伏した事をきっかけに晴信、信繁、信廉の三人が集まります。信虎に対しての意識が三者三葉なのが面白いですね。

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父上の真の姿

「その方は父上の真の姿を知らぬ」

「兄上こそ真の姿を知りませぬ!憎しみの心で真の姿見えません」



信繁と信廉は信虎を甲斐へ戻す、出来ればこのままずっと甲斐に戻したいと提案します。晴信は却下しますが、信繁は晴信にかなり批判的な言葉を発します。
勿論、視聴者は知っています。



「天下目指せ!駿府で挙兵してもよいぞ!」



と、蘭を通して伝えてくるくらいのお方です。甲斐に戻って大人しくしているわけはないのです。




ただ、一方で、駿府に嫁いでいた晴信の姉、於豊(おとよ)が亡くなる時に悲嘆に暮れる信虎を視聴者は知っていますが晴信は知りませんね。




信虎は晴信以外の親族にはそれなりの愛情を示します。信繁と信廉は信虎のそういった面をよく理解していたと思います。自分達もそのように愛情深く接っせられた記憶がありますからね。

それでも兄弟

ただ、幸なのはそれでもこの三兄弟は固い絆と信頼関係で結ばれているという事でしょうか。上田原の戦いでは板垣甘利を失い茫然自失の晴信に代わり副将信繁が陣頭指揮を執るなど連携も取れています。




そして、何よりも信虎と深い確執がある事を良く知っているにも関わらず信繁が晴信に信虎の帰国を提案しさらに、



「未だ憎しみの心で見ている!」



と、非難出来る関係性こそが宝なのだと思います。武田家は兄弟仲は晴信の代、そしての後の勝頼の代となってからも良いですからね。




それだけにこの先、信繁が・・・。




まあ、それはまた川中島の回にて触れます。

武田信玄感想15話「悲劇の布石」

太郎と晴信のやり取り。これを見た皆さんは皆思ったはず。歴史は繰り返すと。

太郎

「諏訪には四朗がおぞ!」



この一言。言ってはいけない一言。まだ少年だった晴信と信虎のやり取りを思い出さずにはいられません。その様子を見ていた信繁の様子が・・・。




晴信は信虎に度々泣かされる母、大井夫人を見て育ちました。一方で太郎もまた晴信に泣かされっぱなしの三条の方を見て育っています。




太郎から晴信への表立っての直接の批判は今迄は子供だったこともありありませんでしたが。



「そのような縁組は不正義!!!」



と、はじめて晴信に逆います。




そしてタイミングよく(悪く?)その話の手前で八重殿。



「湖衣姫にはお気を付け遊ばせ」



家督を四朗に譲るように画策をしていると飯富に吹き込んでいます。勿論、この頃飯富はそのような事は一切信じていないでしょうが。




しかし、こういった日々の積み重ね「不信の種」を撒くことで「信頼関係」を少しづつ壊す。




恐ろしきは八重殿でございます。




以上、武田信玄(大河ドラマ)の感想第15話「母と子」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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→武田信玄(大河ドラマ)の感想第16話「信濃征服」