太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第2話「芽生え」。高氏は母の言い付けで赤橋家の娘登子と対面する。すっかりのぼせてしまう高氏。一方足利屋敷では高氏が「犬合わせ」で屈辱的な扱いをされたことが伝わり、弟の直義が激高する。太平記のあらすじと感想第2話

太平記(大河ドラマ)あらすじ第2話「芽生え」

高氏は母清子の命で赤橋家へと使いに行く。赤橋家は北条家一門では得宗家に次ぐ家格を有しており、過去には執権(第6代長時)を輩出している。赤橋登子は現在の赤橋家当主守時の妹である。

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太平記あらすじ第2話上巻「出会い」

高氏は「北条の姫など」と言ってはいたが実のところはそれほど「拘り」はない。




登子は美しくも、また親しみやすさを感じる優し気な情勢であった。高氏は柄にもなく緊張する。



「母の使いでこれ(古今和歌集)を・・・」



登子は古今和歌集の返却に謝意を示すとその内容に関して話始める。



「この古今和歌集の紀貫之の歌には写し間違いがあるのではと・・・」



忘らるる
時しなければ
春の田を
返す返すぞ
人は恋しき



高氏はこの古今和歌集の写本を読んではいないが、母の影響で京文化にも造詣はある。



「これは、恋の歌でございますな」

「はい!恋の歌です!」



登子は高氏の言葉に嬉しそうに応じると、



「貫之のあの歌は春の田をではなく、春の田にではないかと?」

「如何思われますか・・・?」



「あ、あの本は母が好きなのです・・・」

「つ、つまり私は読んでいないのですが・・・」

「春の田に・・・うん、暫しこの本を私がお借りしてもよろいでしょうか?」



登子は喜んで頷いた。




高氏は母の言葉を思い出す。



「高氏殿がそれ程(嫌だと)申すなら・・・この話はしまいにしましょう」



嫌ではないな・・・。




高氏が登子と恋の歌を語っている頃、足利屋敷にも「犬合わせ」で高氏が大恥をかかされた話が漏れ伝わってきていた。




直情型で兄想いの直義が激昂していた。



「許せん!!北条の奴め・・・!!!」

「右馬介!お前がついていながら!」



そこに母清子がやってくる。



「直義殿、その件なら先程執権殿のご使者が謝罪に来ました」

「母上・・・」



直義は自分が同じことをされたら犬を斬ってやると憤懣やる方かない表情である。



大河姫

直義大丈夫だ。兄はもう骨抜きだからさ・・・!

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太平記のあらすじ2話中巻「腐った木切れ」

翌日の朝。高氏は将軍御座所にいつも通り出仕していた。いつもつるんでいる宍戸知家の元にも先日の「犬合わせ」での出来事は伝わっていた。



「そなたは流石、足利殿の御曹司よの・・・」

「あのような恥ずかしめを受けたら犬を斬る」



高氏は黙々と屋敷の天窓をあけている。



「流石は足利殿は世渡り上手よの・・・執権殿は大喜び」

「これで、北条の嫁でも迎えればまたまた足利家は安泰じゃ!」



高氏は何も言わない。



「じゃがの・・・儂も地方の守護の家の跡取り」

「儂も同じ事をした・・・したが・・・!」

「美しくはないの!つまらん世の中じゃ!!」



大河姫

宍戸、お前良い奴だな・・・。宮仕えの苦しさは虚しさは700変わらないね・・・。高氏は既に登子で頭一杯だけどな。

その日の帰り。




高氏は「時衆」の集団に出くわす。



大河姫

時衆(時宗)は鎌倉仏教の一つ。念仏さえ唱えれば往生できると説いた。

一人のやや年配の僧を筆頭に念仏を唱えながらその数十数名が鎌倉大路を練り歩いてた。また、その僧が配る札を目当てに人々が群がりちょっとした祭りの様相を呈していた。



「どけどけ!ここは貴様らが入ってよい場所ではないわ!」

「これより内管領長崎様が此処をお通りある!散れ散れ!」



折り悪く、鎌倉で最も勢いのある内管領長崎円喜の一行の先払いが時衆の集団を取り囲む。しかし、集団は念仏を唱えながらただ、真っ直ぐに進む。先払いの武士は抜刀していた。周辺に緊張感が高まるが・・・。



「我らはただ念仏を唱えるのみで、他意はない」



僧の一言で緊張感が一気に弛緩する。




集団は何事もなく、去っていくかに見えたが・・・。



「おのれ!」



先払いの武士が最後尾の僧風男の肩口を斬る。男は表情を歪めるが歩き続ける。武士は再び斬りつけ、それを止めようとした尼も突き殺してしまう。




高氏は思わず抜刀し僧と尼を斬った男を組み伏せ、刀の柄で殴りつける。しかし、多勢に無勢すぐに囲まれて危わという瞬間、山伏風の男が高氏に加勢し窮地を脱する。その時、長崎円喜の一行の中の高氏を知るものが争いを止める。



「待て!このお方は足利殿の御曹司ぞ!!」

「先払いの武士が知らぬこととは言えご無礼致した」



高氏は無言である。そこに馬上の長崎円喜も高氏を見止める。



「・・・讃岐守殿は良い跡継ぎをお持ちじゃな」



そう言い残しゆるゆるとその場を去っていく。




高氏の窮地を助けた山伏風の男は少し離れた海岸近くの林で怪我をした高氏に簡単な手当をする。




高氏は今の鎌倉の有り様は「腐った木切れ」だと嘆く。山伏風の男はただの時衆の集団の為に抜刀した足利殿の御曹司に好感を抱いたようだった。



「鎌倉は腐った木切れでも、京の都は些か違う」

「地に花を咲かせ、日を登らせ給うものを見たければ京の都へ」

「目には見えませぬが、美しいものが花のように咲き始めております」

「是非、京へ」



そう言うと先を急ぐと去っていく。この山伏風の男は日野俊基。この日、足利家と同じ源氏の名門である新田義貞と密会のため鎌倉へと来てたのだ。

太平記のあらすじ2話下巻「旅立ち」

高氏が内管領長崎円喜の一行に斬りかかかったことは足利屋敷にも伝わっている。家来衆は高氏が無事戻ると安堵するが、屋敷内は張り詰めた空気が支配していた。




そこに母清子がやってくる。



「高氏殿・・・先程父上は長崎円喜殿に謝罪に行かれました」

「たいそう不快じゃと言われたそうです」

「高氏殿にも言い分はありましょうが今日は御謝りなさい」



高氏は無言で父の元へ行く。貞氏は何か文を書いている。



「父上!先に抜刀したのは長崎殿の武士!」

「無抵抗の時衆の僧を斬りつけるなど!!」

「私は源氏だ平氏だという争いに興味はありませぬ!」

「しかし!謝るべきは長崎殿!父上の謝罪は間違っている!」

「父上はいつまであの長崎に頭を下げ続ける気ですか?」

「そうまでしてこの鎌倉にいたいと思いませぬ!」



一気にまくしたてる。貞氏は高氏の言葉を黙って聞いている。



「ならば出ていけ」

「この鎌倉に居たくない者は出て行けば良い」

「明日にでも出ていけ」



その夜。高氏は屋敷の中庭で古今和歌集を手に今日で当分見納めになる鎌倉の月を見ていた。



大河姫

古今和歌集・・・つまり登子ね。

高氏の元に弟の直義がやってくる。



「兄上・・・ここらが潮時では?(笑)」

「なんじゃ?いつも強気の直義らしくないな」

「兄上は戦が下手じゃ・・・アレは本気ですぞ?」

「儂は鎌倉を出たのじゃ・・・外の世界を見てみたい」

「・・・(やれやれ)」



直義は親子の意地の張り合いに苦笑するしかなかった。




翌日、貞氏は長崎円喜に目通りをしていた。



「なんと!ご嫡男を処払いと・・・?いや何もそこまで・・・」

「いや、長崎殿へのご無礼は我らの落ち度にございますれば」

「左様か・・・」



居並ぶ重臣達は貞氏の決断に驚いていた。そして、長崎円喜は困った表情である。貞氏が報告を終え辞去するとホンネを語る。



「足利稲穂は中々刈り取れんの」



この日、高氏は初めて鎌倉を出た。表向きは足利家が伊勢神宮に寄進をする一行に高氏も加わるためである。傍らには右馬介がいる。



「若殿!わざわざ伊勢までいく必要はあいませぬぞ!」

「我らの故郷三河辺りでほとぼりが冷めるまでやり過ごしましょう」



「伊勢に参らぬのに参ったというワケにもいくまい!儂は京まで行くぞ!」



高氏は途中、旅芸人の一座が何やら面白そうな見世物をしているに出くわす。花夜叉一座だ。




どうやら、武士が射た矢を落ちる前に走って取ってくるという芸を見せているようだ。




矢じりに証拠となる矢を射る武士の名前を結び付けてると矢を放つ。同時にましらの石も走り出す。



「ましらの石は風より疾い」



見事に矢をつかんで持ってきた。高氏は物珍しそうに眺めていると・・・石は高氏の太刀の「二っ匹両」に気付いくと怒りを抑えきれぬ風に矢を渡す。




高氏は断ろうとするが、行きがかりじょう矢を射る。



「・・・石が負けた・・・」



高氏の矢は石の足に勝った。なんとも白けた雰囲気にいたたまれない高氏はそそくさとその場を後にするが、石は追いかけてくる。



「もう一度!ダメならせめて名を名乗れ!」

「名乗るような・・・」

「足利であろ?名乗らぬのなら!」



石は高氏に矢を射る。



「若殿!」



右馬介が高氏を守ろうと石に斬りかかるが軽業師のような身のこなしで斬撃をよけると逃げていった。高氏は追うなと命じる。




石は何事なかったかのように一座へと戻る。



「石?何処行ってた?」

「ああ、ちょっとな」

「藤夜叉が寝込んでいるから静かにな」

「ああ?熱?あんなもん、水汲みでもさせりゃ治るわ!」



石は悪態を付いて藤夜叉が寝込む粗末な納屋に入る。そして、寝ている藤夜叉にそっと布団をかけてやるのであった。



「あ、石!」

「ん?起きたか?」

「石が泣いている夢を見ていた・・・」



藤夜叉と石は共に親のない子である。花夜叉一座に拾われ、二人は兄妹として育てられた。




石はそれが不満だと文句を言う。



「お前が寝込む度に俺がその代わりの仕事をしなきゃならん」

「あら、石が喧嘩する度に私が泣いて止めているのよ?」

「・・・」



大河姫

まあ、石の方が問題児だろうな。

石は特に「二っ匹両」の紋を見ると足利だと相手かまわず喧嘩を売るのだった。



「足利も、北条も、武士共は皆死ねばよい・・・皆死ぬ戦が起ればいい」



石の望みはあと少しで叶うことになる。




高氏一行はその後は順調に旅を続けついに京に入る。




道行く人々もみな華やかな様子に見える。



「これが、京の都か」



高氏は山伏風の男(日野俊基)の言葉を思い出していた。




以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじ第2話「芽生え」でございます。




太平記(大河ドラマ)感想第2話「芽生え」

藤夜叉(宮沢りえ)とましらの石(柳葉敏郎)が登場。ましらの石・・・。高氏の負けた時の表情が良かった。そして、「正中の変」の中心人物日野俊基の登場。高氏はようやく「芽生え」てきたばかりですが、新田義貞はとっくに芽生え終わっているのでしょうね。

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太平記感想第2話「高氏の性格」

高氏は「犬合わせ」で大恥をかかされても「グッと」堪えておりました。いや、寧ろ「堪える」というよりもこの事が足利家中の者に知れれば(特に弟の直義とか)が暴れだすことを警戒していた風でもあります。



「このこと、家の者には言うなよ」



という言葉を「家の者に知られたら恥ずい」と思っていたのですけど、全くそうではないんですよね。高氏にとってそんなことは(まあ、犬に噛まれたのは痛いけど)大した問題ではない。




宍戸知家が、



「美しくないの!つまらん世の中じゃ!」



と嘆きながら高氏を元気づけていましたけど、宍戸知家が考えるほどには多分高氏は怒っても傷ついてもいないんですよね。勿論、高氏は「無神経」ではないから宍戸知家の言葉を嬉しくは思っているけど、下手なことを言うと「火をつけてしまいそう」だから沈黙していたのかなと思います。




まあ、あと「登子に一目惚れ」してしまった負い目もあるのかもw



同じような環境で同じような悩みを持っているように見えても、見ている世界が実は全く違うというのは人生ではよくあることですからね。




一方で。



無抵抗の民衆が権力に傷つけられるというのは為は許せない。それは、相手が今をトキメク内管領長崎円喜であったとしても。




ギリギリ冷静で抜刀していましたが「殴っている」ましたけど。斬っていたらどうなっていたか分からない。




そのあまりに「純粋」な高氏に日野俊基は魅力、いや「使える」と感じたのかな?

太平記感想第2話「ましらの石」

第2話から藤夜叉(宮沢りえ)と石(柳葉敏郎)が登場。




石なぁ・・・。




可哀そうでみておられん。




自慢の俊足で射られた矢を取ってくる芸で日銭を稼いでいたんですけど高氏の矢は取ることが出来ず。




よりにもよって足利の者の矢を取り逃す。




ヘッドスライディングして取れなかった時の表情が泣けた




そして、より可哀そうなのはその時の高氏の様子。



「あ、空気読まないことしちゃった・・・」



勝った高氏が「勝ち誇って」くれた方がまだマシ。




この先藤夜叉は高氏の子を産むのですけど・・・。




石は高氏に、権力に「負け続ける」人生なのかな。その象徴が今回の矢を取れなかった事件なのではないかなと思います。




もっとも、我々に一番近いのは石。



「みんな死ぬ戦が起きればよい」



ああ、人生で何度かこんな事考えたことありますよね・・・?




以上、太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第2話「芽生え」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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→太平記(大河ドラマ)第3話「風雲児」