大河ドラマ西郷どんスペシャル。4月1日は本編をお休みして「西郷どんスペシャル 鈴木亮平と渡辺謙の120日」と銘打って、特番が放送されました。世間様はどちらかというと「本編放送しろや!(怒)」という、感じが多かったように思いますが、個人的には「新しい試み」という事でフラットな感じで観て見ましたが・・・。

西郷どんの特番は象徴?

特番は完全に「鈴木亮平と渡辺謙」の特番でした。いや前述の通りそう銘打ってあるんですけどね。




そりゃ、斉興が鹿賀丈史だったり、ナレが西田敏行だったら期待するなっちゅうのが土台無理な話じゃっとん!




正直、上滑り感が半端なかったと個人的には感じました。

上滑り?

特番の中でフューチャーされていたのは鈴木亮平と渡辺謙の二人です。




ち・な・み・に!



私は二人とも好きですからね。




鈴木亮平と言えば「ナマケモノさん」だし渡辺謙と言えば「独眼竜政宗」!!あ、鈴木亮平は去年の「東京タラレバ娘」も良かった!もう一度言いますけど二人とも好きな俳優さん!




ただね。




ちょっと無理があるんじゃないかしら・・・??視聴者ポッカ―ンだったように感じます。




この特番は斉彬と西郷、そして渡辺謙と鈴木亮平を重ねていますね。大河ドラマ初主演の鈴木亮平と同じく独眼竜政宗で大河ドラマ初主演の渡辺謙。西郷が斉彬の夢を引き継いだように、鈴木亮平もまた足かけ1年に渡る「大河ドラマ主演」の心意気を渡辺謙から引き継ぐ・・・。
その時出てくるエピソードが、




勝新太郎の秀吉と政宗初対面の話



独眼竜政宗放送時は渡辺謙は28歳。確かに俳優としては駆け出しに近い状況であり、一方勝新太郎と言えば既に超大物。独眼竜政宗での勝新秀吉の迫力はハンパないものでした。




余談ですが、幼い時に「勝新秀吉」を見たお陰で、「大河ドラマ秀吉」が最初は違和感ありました・・・!幼い時にイメージって残りますね・・・!




ただ、鈴木亮平は現時点で押しも押されもせぬ名優です。勿論、渡辺謙は「世界的大スター」ではありますが、ハッキリ言って独眼竜政宗時の渡辺謙と勝新太郎と重ねるのは無理がある。




さらに!




斉彬の夢を西郷が引き継ぐ・・・?




西郷はあんまり斉彬の薫陶を受けていないよね・・・。




橋本左内からは此間、呆れられていた・・・。




まあ、これから「薫陶を受ける」のかもしれないけど・・・。

取って付けた感

「こんなにアドバイスをくれる先輩は初めて」



鈴木亮平が特番中に語っていました。これが「嘘だ」と言っているんじゃないんです。でも、それが私に「迫って」こないんですよね。



「取って付けた感」



がどうしても拭えない。




そう言えば・・・。




今回の「大河ドラマ西郷どん」は50話ではなく48話です。




過去には50話放送されていないものもある(翔ぶが如くも48話だ!)ので「特別」な事ではない。




なのに。



「NHKも働き方改革()」


私は話数が減る事にはさして興味もない(前述の通り50話に満たない素晴らしい大河も過去にあるし)のですが、この「働き方改革」っていうのの取って付けた感がなんとも言えず微妙な感じがしたのをよく覚えています。勿論、私も現在の下級士族。宮仕えの「難儀な事」はよく分かります。色々とご事情もあるんでしょうけど・・・。




でも、敢えて言わせて頂くともっと「伝わる方法(働き方改革だったとしても)」あったんじゃないかなと・・・。




この「上滑り感」と「取って付けた感」はひとえに今回の特番に象徴的に現れているような気がしてならないのです。

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なぜ、物足りなさを感じるのか?

筆が乘って来たので本編にちょっと突っ込んでおこうと思います。この「西郷どん」は林真理子の「西郷どん」を原作にしています。
大河ドラマ西郷どんは、



「愛に溢れたリーダー」



としての西郷がコンセプトですが、原作は意外と「保守的」です。斉彬と西郷の関りとか、橋本左内や藤田東湖との関わり方も「うんうん」と納得出来る。




ところが、ドラマになると何故かその辺りが薄くなっているのです。

翔ぶが如くを意識し過ぎ?

個人的には「西郷どん」はきっと「西郷個人」に力点を置いてを描くドラマなのだろうと思っています。翔ぶが如くはそもそも主役が「西郷と大久保」であるし、群像劇といった感が強いと思う。




西郷個人に光を当てるからこそ「父、吉兵衛」や「母、満佐」との物語に時間をかけている。あと、ふきとの出会いと別れ、そして再会。それは、描き方としはアリだと思います。




ところが、西郷を描こうとするあまり若干「迷走気味では?」と思えるところがあります。それは、あまりに「郷中の仲間達」の存在感が薄い・・・。




いや、郷中の仲間だけではありません。




橋本左内も薄いし、藤田東湖はいないし。




翔ぶが如くで「濃かった人達」が一様に薄くなっており、斉彬のように「翔ぶが如く」でも存在感が濃かった者は描き方が大分異なる。




誤解を怖れずに言うと「大味」になっている。




斉彬の「ロシアンルーレット」なんかは最たるもので、渡辺謙の存在感で「ゴリ押し」している!
(でも、ゴリ押ししきっちゃうのは流石!)



※関連記事:→西郷どん感想4話「新しき藩主」


で、個人的に感じているのが「翔ぶが如く」を意識し過ぎているんじゃなかろうかと?




翔ぶが如くでは有馬新七(過激)有村俊斎(馬鹿)大山格之助(無骨)といった感じで、かなり早い段階から人物像がしっかり描かれている、つまり布石が打たれている。




脚本含め製作陣も見ていると思うんですよね。翔ぶが如く。




そこに引っ張られないように意識をし過ぎているんじゃないかと・・・。




・・・私だけかな・・・?このように感じているのは・・・?




ただ、誤解のないように!




西郷どんは毎週楽しみにしているので・・・!業興や調所、そして久光が「宝島事件」を調べる辺りとかは「やりおるな!」という感じ。




そして、特番2回目は是非、西田敏行・鹿賀丈史・佐野史郎の三人を・・・!




あ、あと翔ぶが如くを見た事ない方は是非見て欲しいかも・・・!西郷どんと見比べてみると絶対面白い(両方とも楽しめる)と思います!



※関連記事:→翔ぶが如く


以上、辛口でしたが特番の感想です。

大河姫

今宵は此処までに致します。

→西郷どんと飛ぶが如くのキャスト表比較