龍雲丸はおんな城主直虎では第16話「綿毛の案」での初登場以降ついに堀江城を築城するなど大活躍ですね。この龍雲丸は実在の人物をモデルとしているという声があります。モデルは新田久作なのか?はたまた石川五右衛門なのか??

龍雲丸の実在説について

龍雲丸が登場して以降、戦国とは思えない!?ほのぼのエピソードが続いたり、直虎が乙女になって政次が心配(嫉妬?)してしまったりと「月9ならぬ日8!?」といった展開がありました。その龍雲丸の正体について。

※追記あり

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龍雲丸は架空の人物

NHKの公式ページにおいても龍雲丸については「オリジナル」と記載されています。直虎に関してはそもそも資料が少ない部分あり、手堅い史実だけではきっと1年持ちませんからね・・・!脚本を担当している森下佳子さんもインタビューで、



とは言え、直虎に関する年表を頂いた時は真っ白で「どうすんねん!」と。一方で徳川や武田に関する年表は文字でギッシリ。なので、井伊家と関わりのある家の記録も手がかりにして、空白期は想像で書いています。



と、言っていました。
まあ、そうだよねと思ってはいましたが、まさか、直親、政次とおとわの三角関係に龍雲丸も追加した四角関係になるとは思っていませんでしたが・・・!

龍雲丸の来歴

龍雲丸が実在している人物をモデルとしているのであれば、そのモデルとなった人物と共通点があるはずです。そこで、まず龍雲丸の来歴を振返ってみます。




第16話「綿毛の案」で直虎が褌(ふんどし)一丁で水浴び中の龍雲丸に出会った時は、クレジットも「謎の男」でそのバックボーンは「謎」でしたが物語が進むにつれ、その来歴も明らかになっていきました。




まず、第19話「罪と罰」~第23話「盗賊は二度仏を盗む」にかけて、実は謎の男は「龍雲丸」という名前で、気賀を根城とする「龍雲党」という盗賊団の頭である事が明らかになります。




また、龍雲丸自身の「盗みの腕」もかなりのもので、南渓和尚に気付かれずに(南渓和尚もカナリの手練れです!)部屋に忍び込んだり、近藤康用が仕掛けてきた仏像盗難を解決するため、近藤とその意を受けた住職が隠した仏像を、近藤と住職・直虎と南渓が話をしている隙に盗み出し、さらに気付かれずに、その場で再び元の場所に戻すという離れ業を演じています。




続いて、第24話「さよならだけが人生か」から第27話「気賀をわが手に」にかけて、直虎と出会う前の龍雲丸についても明らかに。元々は武士の出であり、戦に負けて一家離散となり、その後は盗賊をしていた事等が語られます。




さらに、気賀で「よろず請負」をはじめて行き場のない流れ者に仕事を与えて、気賀の町で有力商人達からも一目置かれるような人物となります。また、城普請の技能も持ち合わせていて、気賀に「堀川城」を築城する事に。




その後、堀川城の戦いにも巻き込まれていきます。

龍雲丸は新田友作か石川五右衛門?

龍雲丸のモデルと言われている人物で有力視されている人物がいます。それは「新田友作」と言われる土豪です。

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龍雲丸=新田友作=瀬戸方久?

堀川城の戦いでは今川方として徹底抗戦し、家康を苦しめる大沢基胤。その大沢基胤と連携して徹底抗戦の上虐殺の憂き目に合うのが堀川城です。




実はその堀川城の戦いで大沢基胤と連携した土豪の中心人物が3人います。それが、尾藤主膳山村修理、そしてもう一人が新田友作です。




おんな城主直虎における「龍雲丸=新田友作」説ですが、第26話で「尾藤主膳(演:朝倉伸二)」「山村修理(演:相島一之)」の二人は登場したのですが、新田友作だけは登場しなかったのでやはりと思う方もいたようですね。というのは、尾藤と山村と比べると、この新田友作はドラマ性があるんですね。



※関連記事:→堀川城と井伊直虎の関係。堀川城の戦いについて


堀川城の戦いは凄惨を極めるのですが、尾藤主善、そして山村修理は共に自刃しているのですが、新田友作は城を脱して辛くも助かっています。




「堀川城の主要な土豪」であった「堀川城を脱出した」といった部分がおんな城主直虎の龍雲丸像にも繋がります。この新田友作はその後出家をして、堀川城で亡くなった人々の菩提を弔ったと言われています。




ところが・・・。




堀川城の戦いから10年近く経過後に堀川城の戦いの件で家康に捕らえられると処刑されています。
家康・・・酷い・・・。




そうすると、龍雲丸はぼんやり家康に殺されてしまうのでしょうか・・・?しかし、私は史実はともかく、おんな城主直虎で龍雲丸が家康に殺害される可能性は低いと思います。
つまり「新田友作=龍雲丸」という設定ではないと考えます。




というのは、新田友作、堀川城の戦いの後出家して名乗っていたのが「法休」。そう「方久」と読みが同じなんですね。そのため、気賀堀川城の普請には関与したと思われる瀬戸方久と同一人物という説が出たようです。方久は確かに今川氏真から安堵状をもらっていますが、直虎と共に徳川方に下っているため実際は同一人物という事はなさそうです。




ただ、おんな城主直虎では、方久はその後出家をしてしまうようですので、この「新田友作=瀬戸方久」を一部採用しているのではないかと思います。




つまり、新田友作の存在を龍雲丸と瀬戸方久の二人に反映しているのではないかと。というか、是非そうあって欲しい・・・。龍雲丸まで殺されてしまったら直虎悲しすぎます・・・。

龍雲丸は石川五右衛門!

ここまで龍雲丸と堀川城の戦いで活躍して後に悲劇的最期を遂げながらクレジットのない新田友作について触れてきました。
上記で触れたように新田友作は、



  • 気賀の有力者
  • 堀川城の戦いに関与
  • 堀川城の戦いではからくも生き残る


といった共通点があります。
ただ、一方で、



  • 盗賊団(義賊)の頭目
  • 龍雲丸も高い盗賊技術を持つ


と、いった設定は新田友作にはありません。そこで登場するのがかの有名な大盗賊石川五右衛門!




石川五右衛門についても定かではない部分もあるのですが、実在はほぼ間違いないと言われています。大河ドラマ秀吉では赤井英和さんが秀吉の幼馴染として石川五右衛門を演じていましたね。



当時、日本に滞在していた宣教師の日本に関する記述や、山科言経(「言継卿記」で有名な山科言継の息)の記載した日記、等にも都を荒らした大盗賊団が捕縛され釜茹でにされたという記述が残っています。大河ドラマ秀吉では五右衛門と秀吉はさらに幼馴染の設定でしたが、幼馴染か否かはともかく、秀吉政権下で「釜茹で」は間違いありません。





石川五右衛門は遠州浜松の産まれと言われます。浜松・・・?そう!気賀の周辺ですね。




そして、石川五右衛門といえば「義賊」です。龍雲丸が常日頃から言っている「権力者・金持ちからしか盗まない!」というポリシーにも通じますし、石川五右衛門自身も「忍術を学び」大坂城の金の鯱を盗もうとしたほどの手練れです。




ただ、「忍術は伊賀の百地三太夫に学んだ」とか、元々は武家の出ですが、遠州浜松ではなく丹後の産まれという説もあり全てがピタリではないですがその死後葬られた墓が・・・。




京都の大



!なんか少し縁を感じませんか・・・!?

龍雲丸の正体!

さて、ここら辺で私の結論を出したいと思います。おそらくはこの辺りが一番近いのではないでしょうか?




龍雲丸=石川五右衛門×0.2+新田友作×0.4+瀬戸方久×0.4



この3人のハイブリッド!?が龍雲丸。
歴史上の点と点を繋いで破綻しないけど魅力的な人物として龍雲丸が登場したのではないかと。最後はどうなるのかも気になりますが、個人的には直虎も亡くなり、秀吉の天下となったものの、段々と狂い始める秀吉に挑む龍雲丸というもの・・・。魅力的な気がします。




・・・釜茹では可哀そうですが・・・。




以上、龍雲丸は実在?モデルは新田友作?石川五右衛門!?の記事でした!

追記:龍雲丸は空へ・・・!

昨日、おんな城主直虎最終回「石を継ぐ者」を見ました!
無事、4人でこの後の物語を見ている事でしょう・・・!

※関連記事:→おんな城主直虎の感想最終回第50話「石を継ぐ者」

おんな城主直虎は「ほのぼの」させといて落とす感じがあったので、龍雲丸のその後は心配でした・・・。
個人的には前述の通り石川五右衛門となり、釜茹になったと見せかけて・・・みたいな展開も?と思っていましたが、お空でおとわ達と幸せに暮らしているなら・・・?
いや、おとわモテモテですね。幸せに暮らしているのだろうか・・・!?

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