軍師官兵衛のあらすじと感想第7話「決断のとき」です。天正元年(1573年)9月。「東の壁」であった武田信玄は都に現れなかった。頼みの武田勢が来ない浅井朝倉連合はついに信長に滅ぼされる。これを機に、藤吉郎は近江長浜を領し「羽柴秀吉」名を改め信長幕下の重臣の末席に加わる事になる。大河ドラマ軍師官兵衛のあらすじと感想第7話

軍師官兵衛のあらすじ第7話「決断のとき」

秀吉は念願の城持ち大名となる。「羽柴」とは織田家の重臣「柴田勝家」の「柴」丹羽長秀の「羽」を併せ、さらに重臣に加わったとは言え「端場(はしば)」の人間であるという謙遜も含まれていた。織田の勢いは浅井朝倉を滅ぼし増している。しかし、武田家は信玄が亡くなったとは言え「騎馬軍団」は健在でありまた、西には大国毛利、そしてその手前の播磨は両大国の狭間になるが・・・。

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軍師官兵衛あらすじ第7話上巻「毛利策動」

官兵衛はある日1人の少年、又兵衛を連れてくる。



「光!今日からこの子も面倒を見てやってくれ」



いきなり少年を連れて来て世話を任せる官兵衛に面食らう光。しかし、光は松寿丸と又兵衛二人の様子を見てすぐに官兵衛の意図に気付く。



「殿があの子を連れて来たワケが分かりました」



光は兄弟のように遊ぶ松寿丸と又兵衛を見て微笑む。官兵衛は子供が出来なければもらって来れば良い、そして此処に来た者は皆家族だと言う。光は官兵衛の優しさと気遣いを喜ぶ。




ある日、父職隆が訪ねて来た。



「毛利の使者が来たそうだな」



安国寺恵瓊。




後に、官兵衛とは荒からぬ縁のある男だが、探りを入れて来たのだ。



「父上の背負ってきた荷の重さが分かります・・・」



官兵衛は苦しい胸の内を吐露する。官兵衛の決断一つで黒田の行く末が決まる。
近い将来、播磨は、



「織田か毛利か」



決断をする時が来る。もしその決断を誤れば黒田家は滅びるのだ・・・。



「それが当主の務めだ」



職隆の言葉を胸に刻む官兵衛であった。

軍師官兵衛あらすじ第7話中巻「長篠の戦」

天正3年(1575年)、備前の有力大名宇喜多家が毛利方へついた。この動きに播磨の国人衆は毛利へとなびき始めていた。



「播磨の地侍は宇喜多の動きをうけ続々と毛利へなびいております」



叔父の善右衛門を引き継ぎ諸国を回って情報を得ている文四郎によると、官兵衛の元にやって来た毛利の「外交僧」安国寺恵瓊が切り崩し工作を行っている。




播磨ではほぼ毛利一色となりつつあり、現時点で織田方に旗手を鮮明にしているのは別所家のみであり、その別所家に至っても家中は織田で固まっている訳ではなかった。官兵衛は叔父の休夢・実弟兵庫をはじめ、善助、九朗右衛門、太兵衛など重臣を集めて意見を聞いていた。



「毛利に付くべきかと」



井上九朗右衛門は義に厚い毛利家に付けば黒田は安泰であると主張する。一方、織田家の戦いぶりを直に見て来た善助は織田方にと主張する。官兵衛は議論を黙って聞いていた。




その年の5月。




東国で衝撃的な戦いが始まる。信玄亡き後、後を継いだ武田勝頼。



※関連記事:→【前編】長篠の戦は無謀ではない

※関連記事:→【後編】勝利を得るしなかった!武田勝頼の悲劇


勝頼は度々織田徳川と衝突を繰り返していたが、そのいずれにも勝利を収めていた。




天正3年(1575年)5月。




3万8千と号する織田徳川連合軍と武田勝頼率いる1万5千は設楽原に着陣。馬防柵と三千丁と言われる鉄砲で鉄壁の備えをしていた織田徳川軍は激戦の末勝利を収める。この戦で武田方は全国にその雷鳴を轟かせていた馬場信春、山縣政景、内藤昌豊をはじめ真田兄弟など一騎当千の諸将を失う。




四半世紀に渡り負け知らずであった武田家の敗北は日本全国に衝撃を以て伝えられる。



「織田家の鉄砲に武田家騎馬軍団が負けた」



遠くない将来この戦いは播磨でも繰り広げられるはずである。
官兵衛は悩んでいた。



「迷っているのか?」



官兵衛と父職隆は姫路が一望できる丘にいた。



「毛利に付けば本領は安堵となると思われます」

「織田に付いても「使えない」と判断されれば領地召上げもある」

「しかし・・・天下の武田を破った織田の勢いは侮れない」



さらに官兵衛を悩ませるのが光の姉力の嫁ぎ先である。




力は上月家に嫁いでいたが、上月家は毛利方に付いていた。



「兄姉妹を敵味方にするような事をするな・・・」



二人の兄左京進は官兵衛に「毛利へ付け」と釘を刺しに来ていた。小寺の家中は毛利に靡いている。



「官兵衛・・・失う事を怖れるな」

「おじじ様ならなんと言ったかな?」



職隆はそう言うと官兵衛を残し戻って行く。



「全ては生き残るため」



官兵衛はある覚悟を決める。

軍師官兵衛あらすじ第7話下巻「政職、決断」

6月小寺家の大評定が行われる。元々小寺家中では織田家の評判は芳しくない。また、櫛橋左京進は「毛利に付くのが最善」と熱心に説いていた。江田・小河などの他の重臣達もそれに賛意を示していた。



「毛利に付く・・・」



シャンシャン評判かと思われたその時。



「某は織田に付くのが最善と存じます!」



一同があっけに取られる中、官兵衛はその理由を説明する。




毛利は天下に聞こえた大国ではあるが、先代毛利元就の遺言に従い天下への野心がない。また、後を継いだ毛利輝元は元就の孫であり、叔父の小早川隆景・吉川元春の「両川」の補佐がなければ動けない若輩である。




一方の織田信長。




信長は堂々と「天下布武」を掲げ天下を目指している。



「国を治むる者は義立てば即ち王たり」



その政策は楽市楽座を始め開明的であり、その家臣団は能力主義で採用され非常に優秀。



「智勇兼備の織田信長が天下を獲るのは必定!!!」

「小寺百年の計は織田に付くこと!殿ご決断を!!」



官兵衛の魂の演説に誰も反論が出来ない。
そして。



「官兵衛!相分かった!当家は織田に付く!」



政職の決断する!




官兵衛は旧知の荒木村重を頼り早速織田家への接触を試みる。



「おことなら心配ないと思うが・・・」

「信長様は気難しいお方、くれぐれも粗相のないようにな」



7月。




小寺政職の名代として岐阜城へと向かった。

軍師官兵衛の感想7話「決断のとき」

軍師官兵衛の感想第7話です。ついに、運命の「長篠の戦」が・・・。しかし!我が武田家はこの「長篠の戦」で滅んだ訳ではございません。我が武田家は「高天神」で滅びます。



※関連記事:→高天神城の戦い


話が逸れました。この辺りは上記関連記事を参照頂ければ・・・。此度、ついに小寺政職が決断。




大事なのはいつも「感情」と「勘」である。

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軍師官兵衛の感想7話「感情で決断し論理で正当化」

「毛利に付け」



櫛橋左京進の決断は決して「論理」で決めたものではないですね。



「妹のため」



と、いうのが大きいと思います。そして、それを正当化するために「論理」を駆使する。




今回官兵衛は政職を織田方にする説得に成功しますが、それもまた「論理」よりも感情です。



「え?官兵衛は論理的に話してなかった?」



そう突っ込む人もいるかも。




しかし!




違うんですね。



「熱量」



で押し切ったのです。
人を説得する時に「感情」を軽視してはなりません。




順序は常に、




感情→論理



の順番。
そんな事を感じたお話しでしたね。

軍師官兵衛の感想7話「己の勘と心中する」

官兵衛は「織田と毛利」の間で迷っています。しかし、実は官兵衛は「織田」と決めていたと思うんですよね。



「しかし、もし間違っていたら・・・」



失う事への恐怖。




こういう時に大事なのは、



「勘」



だと思うんですよね。
そしてもう一つ。



「己の勘と心中出来るか?」
※闇の天才赤木シゲル



これ!




意外と「勘」で決める手前まで出来る人って多いと思うんですよね。そして、意外とそれは後々考えてみると正しい事が多い。




しかし、出来ないのがその、



「勘と、心中する事」



まあ、官兵衛のように「自分の誤りで滅びる」ような立場の人は少ない・・・というか殆どいないと思いますけど。会社が倒産する、家族を路頭に迷わせるとかでもそれ程多くないかな。




そして、人間あまり「決断」する事ってないんですよね。




そこで、その「勘」を訓練するのに是非お勧めしたいのが麻雀です。



「運と実力が絶妙なバランス」



だと思うんですよね。
囲碁や将棋は実力が出ます。が、麻雀はド素人の高校生も桜井章一に勝つこともある。




因みに「勘」と言うのはそれまでの経験や知識を総動員して「脳」が弾き出している結果です。
決して「適当ではない」んです。




以上、軍師官兵衛のあらすじと感想第7話「決断のとき」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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