鎌倉殿の13人あらすじと感想第47話「ある朝敵、ある演説」。義時、お前、今まで辛かっただろう?全ては鎌倉を守る為だったんだね。鎌倉を守る為なら・・・仕方ないよな?鎌倉殿の13人第47話。
鎌倉殿の13人あらすじ第47話「ある朝敵、ある演説」
収まったかに見えた
義時と後鳥羽上皇との対立が、
再び燃え上がる。
その火はどちらかを焼くまで
消えぬほどの勢いとなる。
決戦が近い。
「本日より実衣には私の側で政を手伝ってもらいます」
実衣は解放され、尼となった。
政子は義時と五郎に今後は自身の側に仕える事になったと伝える。五郎は嬉しそうだが、義時はやや気まずそうに見える。
「・・・私の事、殺せって言ったでしょ?」
「言ってない!言ってないよな??」
義時は五郎に助けを求めるようにすがるが、五郎はその兄に面喰ってしまう。義時は実衣の手を握り締め最愛の妹と呼びかけ今後も頼むと言うと部屋から出て行ってしまう。
「・・・言ってました」
義時が居なくなると、五郎が実衣に真実を伝える。
「まあまあ、小四郎もホッとしているのよ」
政子が義時の思いを代弁する。
「別に今さらどうでも良いんですけど」
実衣はもはや気にしていないと答える。ひとまず「時元の乱」はこれで全て決着となる。
御所
その頃都で源頼茂が乱を起こす。実朝の後継を望んでいたようなのだが、三寅が後継に決まったことが影響したと言われれる。
「源氏の跡目争いなど放っておけ」
「上皇様!?あの煙は仁寿殿の方角では!?」
兼子の言葉に後鳥羽院は顔色を失う。
後鳥羽院は関わるつもりは無かったのだが、形勢不利を悟った源頼茂は立て籠もった仁寿殿に放ったのだ。この火災で宜陽殿・校書殿なども焼け落ち累代の宝物も消失してしまう。
鎌倉殿の13人あらすじ第47話上巻「後鳥羽院の腹」
御所
「焼け落ちた内裏の再建費用は御家人出させる」
後鳥羽院の言葉に慈円は鎌倉がそれに応じるとは思えないと諫言するが、後鳥羽院はそれこそ狙いだと笑う。御家人と義時の間に楔を打つつもりでいるのだ。
「上皇様は鎌倉をどうなさりたいのですか?」
「日の本は鎌倉無しでは収まりません」
「私では日の本は収まらないと?」
売り言葉に買い言葉。
しかし、後鳥羽院は鎌倉と対決姿勢を鮮明にしつつある。
「放っておけばよい」
義時は無視すると決めていたが、太郎はそれには反対のいうだ。確かに費用は莫大ではあるが、後鳥羽院と対立しても致し方なし、何より御家人達が院との対立を望んでいないと。
ただ、鎌倉も決して豊かなワケではない。昨今は鎌倉でも火事が多く焼きだされた者たちへの支援も必要である。
「ここは尼将軍に決めてもらいましょう」
大江広元の言葉で対応は政子に一任される。
「まずは鎌倉」
結局、都への支援は鎌倉が落ち着いてからと言う事になる。
ところが。
「なんとかしれくれよ!」
「俺たちは上皇様と対立したくはないんだよ」
太郎の元に長沼宗政を中心とした御家人達が押しかけ不満を言うのだ。
御家人達の元へは後鳥羽院からの費用捻出の命が届く。鎌倉方としては、有り体に言えば「無視する」という指示なのだが、御家人達は上皇と争いたい訳ではないのだ。
「では、従う者は従う、応じる者は応じると・・・」
太郎は場当たり的な対応策を提案するが・・・。
「そんなんは俺たちを放りだすみたいなもんだ!」
「その辺りは執権殿が上皇様と話を付けてくれないと」
太郎はそれらの意見をまずは引き取り義時に伝える。
「腹の据わらない奴らだ!」
義時は苛立つが、太郎は御家人達の言い分にも一理はあると話す。
「こんなことなら上皇様に御すがりしたいと」
「上皇様もすがって免除するくらいなら初めから取り立てぬ」
「・・・それが狙いなのでは・・・?」
御家人達と執権北条義時の離間。義時は御家人に厳しいこともあり、あまり人気がない。
「兄上は頼朝様と違って愛嬌がない」
愛嬌、大事。
そーなんだよねー。
トキューサは愛嬌の塊w
自覚あったかw#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/6cJu01EuDJ— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) December 11, 2022
「叔父上はありますよね?」
「あるんだよ(笑)」
太郎も愛嬌があるとはお世辞にも言えない。
鎌倉殿の13人あらすじ第47話中巻「院宣」
長沼宗政が三浦館を訪れていた。
「執権殿と上皇様との板挟み」
彼は最近の北条のやり方に不満を抱いている。
義村は笑う。
「俺の弟の胤義が大番役として上皇様に仕えているのを知っているな?」
義村はその胤義に上皇様に取入るようにと命じてあると言う。既に、胤義は後鳥羽院に秋波を送っていた。
御所
「兄が申すにはすでに北条から御家人の心は離れております」
院を頼りたいと考えて居る御家人も数多いという言葉に後鳥羽院は満足気に頷く。
「その者達とは直接縁を結びたいの(笑)」
「勿論、そうなれば取り立ては免除」
「早速兄に伝えます!」
さらに。
「慈円僧正、義時を呪詛せよ」
慈円は後鳥羽院の急進的なやり方に異を唱える。今、義時を失えば鎌倉は立ち行かないのだと。送り込んだ新しい「鎌倉殿」である三寅が成長するまでは待つべきと意見するが。
「三寅様可愛さに慈円僧正は鎌倉贔屓」
兼子は冷ややかに断言する。後鳥羽院も続く。
「鎌倉の息の掛かった者はここにはいらん」
「さ、が、れ」
慈円僧正に代わり新たに信任を得たのが藤原秀康。
「その時に備えて西面北面の武士の訓練をしておきたいのですが」
「うむ、よかろう」
慈円僧正は驚く。
「鎌倉に戦を仕掛けるつもりか!?」
兼子が後鳥羽院の真似をする。
「さ、が、れ」
都には鎌倉が派遣した京都守護がいる。こちらは義時の縁戚、のえの義兄である伊賀光季が就いている。
のえが政子の元を訪ねている。
勿論、目的は「跡継ぎ」の事である。
「太郎殿は立派ですが、生まれの事を考えると」
「尼御台はどう思われます?」
「貴女の気持ちも分かりますが・・・」
「小四郎が太郎に継がせたいと言うのであればそれを尊重しては?」
政子の答えはのえが期待したものではなかった。
身の丈に合わぬ望み。
昔の自分を見る目線だね。
実衣ちゃん。#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/bPc68Ri3o2— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) December 11, 2022
実衣は二人のやり取りに感じるものがあったようだ。
「身の丈に合わぬ望みはこの鎌倉では命取りになりますよ」
御所
京では大掛かりな義時呪詛が行われていた。既に、隠し立てをするつもりもなく、対決姿勢を鮮明にしている。
「機は熟しました」
兼子の言葉に頷く後鳥羽院。
「秀康!三浦胤義に命じて京都守護伊賀光季を討取らせよ」
「これを持って義時追討の狼煙とする!」
京都守護が官軍に襲撃される。
三浦館では義村と長沼宗政が今後の方針を相談していた。京の実弟胤義から後鳥羽院挙兵、そして三浦には院方として共に立つようにと言っていると報せが届いていた。
「では、立つのか?」
「いや、まだだ」
此処から先、一つ手を誤れば命取り。慎重にコトを進める必要がある。
そこに、都からの使者が来ていると報せが届く。義村が宗政を待たせて使者と会うとそれは見知った男であった。
「上皇様より、三浦殿に贈り物預かってまいりました」
「押松とやら、其方見覚えがあるぞ?」
平知康、なつい!#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/P7fjgF81YE
— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) December 11, 2022
「かつて頼家様にお仕えしておりました」
「鎌倉は十八年ぶり」
平知康。
かつて、頼家の蹴鞠の師匠をしていた男である。鎌倉に詳しいということで、院宣を持って鎌倉へ下向してきたのだ。これで大義名分が出来た。義村は大喜びで宗政の元に戻り院宣を見せる。
「上皇様から院宣が届いた!三浦義村を名指しだ!」
宗政は少し気まずそうに懐から書状を出す。
「実は俺の所にも・・・」
「何!?何故黙っていた!?」
「いや、これはあまり大ぴらに言うものでも・・・」
「押松は何故儂より先にお前の所に(怒)」
「そこかよ・・・たまたまではないか?」
義村と宗政は鎌倉御所へと呼ばれる。
勿論、挙兵した後鳥羽院への対応を協議するためである。大江広元はかつて後白河院が平家追討の際にしたように、後鳥羽院も有力御家人に院宣を出すと予想していたが、
「これが私の所へ届きました」
「北条殿追討の院宣」
義村は届いたばかりの院宣を差し出す。政子は驚き、そして喜ぶ。
「よく打ち明けてくださいました」
「三浦一門はこれからも北条殿に忠誠を尽くす所存」
長村宗政も気まずそうに自身に届いた院宣を出す。
「実は私の所にも・・・」
「何故早く見せないのです!?」
今度は政子は不満気であった。帰り際、宗政は義村に抗議する。
「酷いではないか(涙声)」

さっきの意趣返しかな?
義村は気にするなとニベもない。そして、まだ諦めてはいないとも言う。
「いいから、俺に任せろ」
義時は押松こと平知康を捕え、持っていた院宣を並べ眺めていた。
「次郎、太郎と五郎を呼んでくれ」
三人は義時の前に並んだ院宣を重苦しい気持ちで見ていた。
「五郎宛てのもあるぞ」
「・・・記念に貰っても良いですか?」
相変わらずの五郎の言葉に義時は静かに首を振る。
珍しく、太郎が強硬意見を述べる。
「こうなっては戦うより他はありません!」
「鎌倉を守る為です!」
義時もそう考えていると思っていたのだが・・・。
「太郎、お前は私と反対の事を言う」
「・・・?」
この院宣は「鎌倉追討」でもなければ「北条追討」ですらない。
「太郎、儂はお前が跡を継いでくれる事を心から喜んでいる」
「お前になら安心して鎌倉を任せられる」
事実、五郎にも院宣が届いている。この院宣はあくまで「義時追討」なのだ。
「私一人の為に鎌倉を灰にする事は出来ぬと言う事」
「兄上・・・」
「五郎、太郎を支えてくれ」
「次郎、お前もだ」
義時は自身が犠牲となる事で鎌倉を守る覚悟を決めていた。
「時間がない、姉上に会ってくる」
義時は尼御所へと向かう。その後ろ姿をのえが涙を流し見つめていた。のえには・・・一言の言葉も無かった。
鎌倉殿の13人あらすじ第47話下巻「演説」
「これは執権としての最後の勤めにございます」
義時は政子と実衣に自身の覚悟を伝える。
今回の宣旨の対象は義時のみ。頼朝から引継いだ鎌倉を守るべく「多少」手荒なことをした自覚はあるが悔いは無い。また、御家人からも嫌われている事にも自覚がある。
「多少って・・・カナリの間違いでしょ」
多少手荒な。。
かなりの間違いって、突っ込もうと思った実衣に先越されたw#鎌倉殿の13人#大河姫— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) December 11, 2022
「これから御家人と話をしてきます」
挨拶を済ませ出て行こうとする義時に政子は再考を促す。
「もう一度、よく考えて、小四郎!」
しかし。
「平相国清盛」
清盛入道が元気だったら。。
変わったかな。。
平家の運命。#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/wlDqTXpRFO— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) February 27, 2022
「源九朗判官義経」
平家を滅ぼした実績あるからな。。
「奥州に手を出せば鎌倉が灰に」
御館が生きておれば、、、
泰衡国衡兄弟仲良ければね。。#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/cmdbpbEHy4— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) May 22, 2022
「そして、征夷大将軍源頼朝」
「神や仏に怯えてもしょうがない」
ようやく気付いたか。
齢五十三にして。
清盛様は元服前には気付いておったぞ。#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/B9OloQ6rZc— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) June 26, 2022
「北条の子倅が並んだのです」
伊豆の片田舎の小豪族のしかも次男坊である自身の名を上皇が名指しで討伐すると言うのだ。これ以上面白い事があるだろうか。義時はそう答え出て行く。
「・・・格好良すぎなのよ」
実衣の言葉に、
「格好良いまま終わらせません」
政子は大江広元を呼び出す。
御所には御家人達が集められていた。
義時が居並ぶ御家人に自身の考えを伝えようとしたその時。
「姉上・・・?」
衣装から気合いが違うね!#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/EJ5GWMGS2x
— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) December 11, 2022
「鎌倉の一番上にいるのは私、下がりなさい」
政子は義時を下がらせ、動揺する御家人達に広元と考えた言葉を読み上げるが。
「~頼朝様の御恩は山より高く海より深い・・・」
途中で止める。
「本当の事を言います」
政子は討伐の対象は「鎌倉」ではなく「義時」であること、そしてその義時が自身を犠牲にする事で鎌倉を守ろうとしていると話す。
「ここで皆さんに聞きたいの」
「あなた方はそれで良いのですか?」
「執権を憎む者が多いのは知っています」
「彼はそれだけの事をしてきた」
「でもね、この人は生真面目なのです」
「すべてこの鎌倉を守る為」
「一度たりとも私欲に走ったことはありません!」
そこに実衣が合いの手を入れる。
「それは私も知っています!」
政子が続ける。
「鎌倉始まって以来の危機を乗り越える道は二つ」
「上皇様に従って西の言いなりになるか?」
「戦って坂東武者の世を創るか?」
「ならば道は決まっています」
「速やかに上皇様を惑わす奸族を討ち果たし」
「三代に渡る源氏の唯跡を守り抜くのです」
「頼朝様の御恩に報いるのです」
「向こうは戦を避ける為に執権の首を差し出すと思っている」
「馬鹿にするな」
「そんな卑怯者はこの坂東には一人もいない」
「そのことを上皇様にも教えてやりましょう!」
「ただし、敵は官軍、厳しい戦いになります」
「上皇様に付きたい者あれば、止める事はしません」
今度は太郎が。
「そのような者がここにいるはずがございません」
「今こそ、一致団結し尼将軍をお守りし」
「執権殿元敵を討ち晴らす!」
「ここにいる者はそのつもりでいるはずです」
違うかー!
太郎の煽りに御家人達も立ち上がり応える。
政子の晴れ姿を見るために奇跡が起こったね。
広元、良かったね。#鎌倉殿の13人#大河姫 pic.twitter.com/EWgw0rL9Py— 萌える大河姫 (@taiga_takeda) December 11, 2022
太郎の掛け声に御家人達が立ち上がる。
義時は涙を堪える事が出来なかった。
太郎が義時の元に近づいてくる。
「執権殿、これが我らの上皇様への我らの答えです」