鎌倉殿の13人あらすじと感想第27話「鎌倉殿と十三人」。頼家、まだまだ至らない処もあるけど目の付け所は悪くないとも思う。結構可愛げも今の処はあるしね。将来性はあると思うけど、如何せん頼朝が早すぎたか・・・。鎌倉殿の13人第27話

鎌倉殿の13人あらすじ第27話「鎌倉殿と十三人」

権力継承の時は
あまりにも突然訪れた。
頼朝亡き後の大きな空白。
若き頼家はそれを
埋める事ができるのか。


→無料視聴可能な大河!2022年1月22日更新

→鎌倉殿の13人キャスト表

鎌倉殿の13人あらすじ第27話上巻「船出」

鎌倉御所


頼朝が亡くなって最初の寄合。



北条、比企をはじめとする有力御家人と広元等文官たちが若き頼家を囲んでいる。



頼家の乳父は比企能員で、頼家に娘が嫁ぎ子も成している。



能員はようやく自分の時代が来たといった風である。頼家を自身の手で囲い込もうとしているのだ。



ところが。


「儂は誰であれ直接話をする」


意外にも頼家は比企を特別扱いしなかった。時政はこれは「北条贔屓」かと思ったのだが、それも違う。


「家柄や役職で判断はせぬ」

「父の創った鎌倉を守り、父を超える」


高らかに宣言する。


「これで良かったのか?」


「はい。御家人は信じてなりませぬ」

「頼朝様も私以外信じていなかった」


頼家に助言していたのは梶原景時。頼家は乳父の比企でもなく母の実家である北条でもなく、梶原景時を頼ったのだ。


時政の館


時政はりくに鎌倉御所での一部始終を聞かせる。



比企と頼家は一蓮托生かと思いきやそうではなかったのだ。これは北条にとっては都合が良い。


「面白くなってきましたね!」


りくは心底楽しそうである。





御所の話は実衣の耳にも入る。



実衣はまだ「鎌倉殿」を諦めていない。



しかし。


「その話はしない約束では?(怒)」


全成は表の事には一切関わる気がない様子である。実衣はこの件については自身の思いを一顧だにしてくれない事に寂しさを感じる。



その頃、都では大きな事件が起こる。



三左衛門事件



頼朝とも縁があった一条能保・高能父子の遺臣が朝廷の実力者土御門通親の襲撃を企てたとして逮捕されたのだ。捕らえられた者の中には御家人もおり、皆「鎌倉殿」による裁定を心待ちにしているとう。



普段は何かと角突き合わせる鎌倉の有力御家人時政と能員であるが、この件については鎌倉の権威を見せるべきと意見の一致を見る。



しかし。


「今、後鳥羽上皇と事を構えるべきではない」


頼家は院の裁定をそのまま受け容れると言う。


「捕らえられた者の中に文覚殿がおりますが・・・」







頼朝ともとは浅からぬ縁があり、義朝のしゃれこうべを持ち帰った男だ。


「儂は知らぬ」


憐れ文覚は佐渡へと配流となってしまう。

スポンサードリンク



鎌倉殿の13人あらすじ第27話中巻「若き力」

鎌倉御所


「家柄だけあってやる気がない者」

「やる気があっても能力が無い者は認めない」


頼家は自身の周囲に自身と同じ位の年齢の御家人を集めている。



共に切磋琢磨していこうというワケである。



都の事情に明るい文官を招いての勉強会、さらに、都の文化を学ぶべく蹴鞠に優れた者を都から招いていた。





かつて、後白河院の側近であった平知康。



鼓の判官といった方が通りが良いかもしれない。



頼家の筋は今一つであったが、太郎が見事な蹴鞠を披露するとそれを賞賛し、上機嫌で褒美を渡す。



しかし、鎌倉殿として自分が親裁すると御家人達の前で宣言してしまった以上、勉強だけをしているワケにはいかない。



鎌倉殿として御家人の争いがあれば仲裁もしなければならない。





この日は難しい揉め事が持ち込まれた。



侍所の別当は果たして梶原か?和田か?



和田義盛はかつて頼朝から直接侍所別当に任じられていたが、


「1日だけ梶原景時と代わる」


と言うことで退いたという経緯があったという。しかし、景時は一向に別当を降りる気配がないのだ。



景時から言わせると、


「和田殿ではその任に非ず」


と、頼朝から直接言われており、代わる気はないという。頼家は一応話は聞いたが何も言わずに部屋から出て行ってしまう。



頼家が向かったのは正妻つつじの部屋である。しかし、そこには母の政子がいた。



政子はつつじに「御台所」としての心構えを説いていたのだ。と、そこに比企の娘で側女に陥落してしまったせつがやってくる。


「一幡が歩きました!」


しかし、それは親心ではなく子のいないつつじへの対抗心ゆえの言葉であった。





頼家はつつじとせつの嫌味の応酬に嫌気が差し早々に部屋を後にする。


義時の館


「何をどうすれば良いのか分からないのだと思います」


頼家の様子を近くで見ている太郎(頼時)は頼家の心中を推し量る。また、比奈は比企の出であったこともあり、幼い頃の頼家を良く知っている。


「助けを求めることが出来ない性分」


昔、木登りで降りられなくなった時も助けを求めることが出来なかったと。義時は梶原景時にある相談をすることにする。





「五人衆・・・?」


文官4人に梶原景時を加えた5人である程度方向性を決め、その方向性の中から頼家に最後の裁断を仰ぐ。



本来、すべて文官と景時で決めてしまってもよさそうであはるが、若い頼家のやる気を削がない為にもそれが良いであろうと景時も同意する。



頼家はやや渋ったが、景時の進言ということもあり同意する。

鎌倉殿の13人あらすじ第27話下巻「新旧対立」

五人衆の話は時政、そして能員にも漏れ伝わる。

















北条と比企はそれぞれ多数派工作を進めた結果・・・。



五人が六人に、六人が七人に・・・とうとう十二人衆となってしまう。



さらに。





「十三人目は貴方ね」


政子の命で義時もそこに連なる。



頼家は自分の預かり知らない処で話が進んでいることを薄っすら感じ取り、傷付いていた。


「何人になった?」

「十人と少々・・・十三人」

「儂はそんなに頼りないか?其方は入っておらぬのだな」

「いや、それが・・・」





「頼朝様も最初から鎌倉殿であったワケではございませぬ!」

「共に新しい鎌倉を創ってゆこうではありませんか」


鎌倉御所


この日、十三人衆が正式にお披露目となる。


「景時、五人と聞いていたが?」

「は、それが少々増え申した」

「まあ、良い」





十三人のお披露目が終わると、頼家がさらに続けた。


「紹介しておこう!入れ!」


そこには比企や北条といった有力御家人の若武者がいた。


「儂は其方たちを信じてはおらぬ」

「信じるはこの者たち」

「共に新しい鎌倉を創ってゆこうではないか?」

「景時、残念だ」


そう言い捨てて部屋を後にする。


「頼朝様は亡くなるのが早すぎました」


景時はポツリとつぶやく。

鎌倉殿の13人感想第27話「鎌倉殿と十三人」

鎌倉殿の13人感想第27話「鎌倉殿と十三人」。冒頭にも書いた通り、頼家は決して「暗愚」な武将ではないと思うのです。ただし、少々気負い過ぎで頼るべき人間を誤ってしまった。最初に頼るべきは義時、そして政子であったと思うの。頼朝もその一言を遺言していれば・・・。

スポンサードリンク



鎌倉殿の13人の感想第27話「頼家の見た世界」

頼家の誕生は寿永元年(1182年)で第12話「亀の前事件」の頃。



平家を滅ぼし後白河院が御隠れになられた建久3年(1192年)頃でも10歳位なんですよね。なので、物心ついた時には既にある程度鎌倉体制は固まっており、それまで頼朝が対御家人相手にどれほど苦労し、また苛烈な粛清を断行してきたかは直接見ていない。



勿論、伝聞で伝え聞いた物はあると思いますが、見ると聞くとでは大違いですし、それすら乳父が比企能員ではあまり期待はできない。能員に頼家を「立派に育てる」意識があったかも怪しい。



しかし、頼家は暗愚ではない。



比企能員が「乳父」ではあるが、そこに軸足を置かず、また、母が北条だからといって北条を特別扱いもしない。


「父を引継ぎ、父を超える」


うん、
その心意気や良し



その為の布石が若手の登用と言うことなのでしょう。



・・・創業オーナー社長が突然死しして、息子が跡を継ぐとよくあるやつ。若社長の御学友が突然社内に現れるパティーン。



とは言え、選んだメンツは決して悪くない。



まずは、頼家自身が信を置ける御家人を側に置く。



よくよく考えてみればかつて頼朝が行った事に似ているとも言える。



残念なのはそのメンバーが若すぎることと、唯一信じてみた梶原景時を最後まで信じ切れなかった事ですな。

鎌倉殿の13人の感想第27話「反抗期」

さて、結局集団指導体制を受け容れたものの、それは頼家からすると「新しい権力闘争の始まり」でもあったようです。


「お前たちの事は信じていない」



あーあ

ほんと、あーあって感じ

あーあ

あーあ⤵⤵



それを言っちゃ御仕舞よ



頼朝は確かに御家人を信じていなかった。御家人を駒のように扱い必要に応じて利用し捨てた。まあ、頼朝は御家人どころか身内も信じておらず、信じていたのは義時と政子と安達盛長位?だったかな。



でも「信じていない」みたいな発言は決してしなかった。



それどころか、御家人達は
皆一度は頼朝に惚れ込んでいるのです。



後で「騙された」「利用された」と文句を言っている御家人連中でさえ、ちょっと頼朝に優しくされると、


「あれ?俺って本当は頼りにされている?」


と、勘違いさせる魅力を持っていた。



一度惚れ込んでしまうと意外と嫌いにはなれなかったりする。



まるで伝説のキャバクラみたい。



一方で頼家のなことよ・・・。



鎌倉殿の、親父の恐ろしさを知らない。



でも、身内には見せなかったのかなぁ・・・。



頼朝は誰も信じていない分、
子供には甘そうだったから

鎌倉殿の13人の感想第27話「頼朝の遺言」

もはや時計の針は戻りませんけど、頼家が頼りにするべき相手は二人。



一人は梶原景時で正解。



もう一人は義時なんだよ。



なんで、頼らなかった?



まあ、18歳では独り立ちしたいお年頃か。



あの感じだと義時も「敵認定」されているっぽい。


「一緒に新しい鎌倉を創ろうではないか(ドヤ顔)」


まあ、背伸びしちゃって可愛いけど。
義時はやれやれという雰囲気でしたが・・・。



頼朝は亡くなる前に「頼るべきは義時」と言い残しておくべきだったかな。



以上、鎌倉殿の13人あらすじと感想第27話「鎌倉殿と十三人」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

→無料視聴可能な大河!2022年1月22日更新

→鎌倉殿の13人キャスト表

→鎌倉殿の13人あらすじ感想第28話「名刀の主」