鎌倉殿の13人あらすじと感想第44話「審判の日」。怒涛の展開。実朝がまさか「謝罪」してしまうとは。共に源氏の世を創ろう、打倒北条!からの、公暁の心の闇が描かれる。人を信じると事が出来なかった事が敗因かな?!あ、トウちゃんはやはりしくじりおったな・・・。やるな仲章。鎌倉殿の13人第44話

鎌倉殿の13人あらすじ第44話「審判の日」

共に鎌倉殿の子として
生まれながら、
別々の道を歩んできた二人。
運命は、神仏前で
交錯しようとしている。

北条館





「これは戌神像、十二神将像の一つだ」


北条館には義時、政子以下、北条の家族が皆集まっていた。かねてより発注してあった「十二神将像」を運慶が届けに来ていたのだ。



戌神、とは犬の神の事である。



五郎は「尻尾もあるのかな(笑)」とはしゃいでいる。今月中には十二神全て揃うというが、試しにどんなものになるのか、皆で戌神像の周囲で像の真似をしている。皆、浮かれている様子である。



ふと、義時は不安になる。


「こんなにはしゃいでいて良いのだろうか?」


「皆、嬉しいのよ。身内から右大臣が出ることに」

「こんな時が続きますように」


実朝の右大臣拝賀式は明日に迫っていた。





「明日、実朝を討つ」

「実朝が拝礼を終えた帰りを襲う」


公暁は鶴岡八幡宮で三浦兄弟にその決意を述べていた。また、拝賀式の行列の絵図も入手していた。鎌倉殿「実朝」を討ち、御家人達の前で北条が犯した罪を暴き、三浦を中心に打倒北条を叫ぶ。


「よろしいかと」


義村は公暁の策に力強く頷く。

→無料視聴可能な大河!2022年1月22日更新

→鎌倉殿の13人キャスト表

鎌倉殿の13人あらすじ第44話上巻「拝賀式の朝」

北条館


「人って変わるものね(笑)」


政子と実衣は義時を見つめて笑っている。


今回、義時はお堂を建立するのだが、実は半年位前に「犬の夢」を見た事がきっかけなのだ。あまり信心深い方では無かった義時の変わりようが面白いのだ。



もっとも、お堂の建立は元々予定があり、義時はそれを早めたに過ぎないと何故か姉と妹に言い訳のように抗弁をしている。



そして、話題は本日行われる拝賀式の件に移る。


「慶事は同時に進めると良くない」


実朝の右大臣就任の儀式は本日、そして明日は都から親王をお迎えする準備。義時は忙しい。


「次は親王様として、その次は・・・?」


実衣いずれ、自分の息子時元にも可能性があるのではと水を向けるが義時は即座に却下する。


「実朝様右大臣就任で鎌倉殿の格が上がった」

「無位無官の時元には芽はない」


その頃、太郎は朝時など弟達と共に拝賀式の準備に余念がない。


「名だたる御家人が終結するから準備を怠るな」

「そう言えば、八幡宮の坊主が行列の並びを聞いてきたな」

「教えたのですか!?」

「・・・え、ダメ??」


太郎は朝時達のやり取りに胸騒ぎを覚える。


「今日は一段とお美しい・・・」





度々、のえにちょっかいをかけていた仲章だが、この日ものえの元を訪ねていた。


「先代の鎌倉殿に何があったか知りたいな」


仲章は何か探っている様子だが、のえはそれを上手にごまかしていた。


鎌倉御所


「母上には感謝しているのです」


実朝は政子に跡継ぎが出来なかったことを一度も問い詰めなかったことに感謝の気持ちを伝える。政子は言った所でどうにかなるものではないと笑顔で応じる。



そして、血は繋がってはいないが親王様を迎える事が出来て満足しているとも。実朝は母の言葉、配慮を心から有難く思う。



一方、太郎の元には気になる報せがまた届いていた。



八幡宮の小坊主が蓑を持って行ったというのだ。公暁は千日参籠の最中で外出は出来ないはず。今夜は雪になりそうな空模様である。


「どこかに出かけるんですかね?」


朝時の呑気なものだが。


「胸騒ぎがしてならないのです」

「三浦の館には武装した兵が集まっておりました」


「公暁殿が鎌倉殿を・・・?」


義時は太郎の進言を容れ、義村を呼び出す。


「馬鹿も休み休み言え(苦笑)」


義村は着物の襟元を触りながらいつもと変わらぬ様子で太郎の心配を一笑に付し、さっさと帰ってゆく。


「お信じになるのですか?」

「あいつは言葉と心が異なる時こうする」


義時は着物の襟を触ってみせる。


「やってました!」


義時は実朝、そして仲章に拝賀式の日延べを進言する。


「馬鹿も休み休み言え!」

「何かあってからでは遅いのです」


義時と仲章の応酬を実朝が不思議そうに聞いている。


「公暁が儂を狙う・・・?」


実朝には理由が分からないのだ。義時は鎌倉殿の座を狙っているのではと伝えるがそれも実朝には今一つ納得感がない。


「親王様が鎌倉殿に決まって喜んでいるように見えた」


結局。



拝賀式はそのまま続行、ただし、警護は改めて考えるという事になる。


「そうだ、小四郎、其方に伝えたい事がある」


実朝は義時に衝撃的なことを伝える。


「いずれ、私は京へ行こうと思う」


親王様を迎えれば、益々都とのやり取りも増える。そこで、いずれは自身も含め、御所を都近くに移すというのだ。


「六波羅がよろしかろうと(笑)」


仲章が生き生きと追従する。


「頼朝様の築かれた鎌倉を捨てると・・・?」


「そういう事になってしまうが・・・まだ先の話だ」

「今日は太刀持の役目よろしく頼む」


義時は絶望的な気持ちなる。

スポンサードリンク



鎌倉殿の13人あらすじ第44話中巻「修羅の道」

鎌倉御所


「ほーじょー殿!聞きましたよ?貴方が一幡様に何をしたか」


「カマを掛けても無駄だ。妻は何も知らん」


「聞かれちゃイケナイ事があるんだね?徹底的に調べるから(笑)」


「其方の目当ては何だ?」


「こちらで思う存分腕を試したい」

「望みはただ一つ、人の上に立ちたい」

「鎌倉殿に親王様をお迎えし、私が大御所を支える」


「お前には無理だ」


「血で穢れた誰かよりよほど相応しい」





「今にして思えば」

「私が望んだ鎌倉は頼朝様と一緒に終わったのだ」


「貴方は頼朝様から鎌倉を託されたのです」

「貴方の前に立ちはだかる者は皆同じ道を辿る」

「臆することはありません、これが鎌倉の流儀」

「仲章には死んでもらいましょう」


三浦館


太郎は「謀反」の匂いがする三浦館を訪ねていた。


「物々しいですね」

「気にするな、警護の為だ」

「三浦殿には拝賀式への参加を取りやめて頂きます」

「ほう?それはどういう事だ?」


昨年行われた実朝左大将の拝賀式。



そこで三浦の兵は遅れた。



今回もそういった事があっては困るというのだ。太郎は要件を済ませるとさっさと帰ってゆく。


「感づかれた。今日は取りやめる」

「若君にもお伝えしろ」


鶴岡八幡宮


公暁は三浦から「取りやめ」の報せを聞いても決意は揺るがない。


「三浦は忘れる。我らだけで行う」


数は少ないが八幡宮には公暁に仕える若い僧達がいる。三浦無しで決行するのだ。



そこに、公暁の母つつじが来訪する。



息子のただならぬ気配を察っしていた。





「貴方は貴方の道を生きるのです」

「八幡宮別途として鎌倉殿お支えする」

「それが天から与えられた道」


「母上の道とは?」

「父上を殺され息子を仏門に入れられ暗君の妻と誹られた」

「母上の道とは!?」


公暁は全てを知っていると話す。それでも。


「私は全く悔いておりません」


つつじは頼家の忘れ形見である公暁の存在がいたからこそ悔いはない。


「生きるのです、父上の分も」


北条館


義時は戌神像をじっと見つめている。


「そう言えば、以前私の顔が悪くなったと」

「今はどうですか?」


義時はかつて運慶に言われた言葉を思い出していた。





運慶は苦笑する。


「あまりに酷い時は言わない」

「気の毒が先に立ってな」

「戌神像はお前の守り神、好きなだけ拝んで行け」


運慶が出て行くと入れ違いに五郎がやってくる。


「五郎、お前だけには伝えておく」

「この先は修羅の道だ」

「付合ってくれるな?仲章には死んでもらう」


「鎌倉殿にはなんと説明を?」





「その鎌倉殿を公暁が狙っている」

「もはや愛想が尽きた」

「あの方は鎌倉を捨て武家の都を移そうと考えている

「鎌倉を続けさせる訳にはいかん、断じて」

鎌倉殿の13人あらすじ第44話下巻「秘密」

鎌倉御所


「どうにも分からんのだ」


実朝は公暁が自身を恨む、鎌倉殿に拘る理由が良く分からない。確かに、兄頼家を継いで鎌倉殿となったのだが、公暁は幼くして仏門に入っているのだ。何故、そこまで拘るのか?


「あの頃の事を知る者は少ない」

「いったい何があったのだ?」


三善信康。



あの頃を知る数少ない、そして誰よりも実朝第一に仕えているこの老臣なら・・・。実朝はそう考えたのであろう。



信康は全てを伝える。


尼御所


「何故黙っていたのですか?」


「貴方が知らなくても良い事だから」


「公暁が私を恨むのは当たり前」

「私は鎌倉殿の座を返上しなければならない」


「公暁は出家しています」


「母上が無理やり」


「あの子を守るため」


「兄上が比企と近かったから」

「北条が生き延びるには致し方なかった」


「全ては北条の為」


「そんな風に言わないで・・・」


「私は鎌倉殿になるべきで無かった」


「何を考えているのですか?」


「親王様をお迎えします」

「今、断われば上皇様に顔向けできない」

「だかこそ、公暁が憐れでなりません」

「兄上がそんなに憎いのですか!?」

「私と同じ、私には分からない、貴女という人が・・・」


鶴岡八幡宮


「済まぬ、公暁!!」


実朝は鶴岡八幡宮を訪れ公暁に頭を下げていた。


今となっては親王様をお迎えしない訳にはいかないこと、ただ、この先は共に手を携え、源氏の世を取り戻したいと願う。



そして。


「北条には罪を償わせる」


公暁もまた、実朝の手を握り、自分も「実朝を憎んでいた訳ではない」と応じる。


「北条が許せない」


二人は戦以外の方法での北条排除を約する。


「我らが手を結べば必ず勝てる」

「お急ぎ下さい!式が始まります(笑)」


公暁は実朝を笑顔で送り出すが・・・。


「騙されるものか・・・(憎悪)」


尼御所


「私たちは自分のしてきた事を背負って生きるしかないのです」


「私たち・・・?」


「決めたのは貴方でしょ?」


「正しいと思った道を選らんできた」

「今更誰に何を言われようと怯んではなりません」

「私たちは正しかった。いつだって」


義時は政子にそう伝えると拝賀式へと向かう。


鶴岡八幡宮


八幡宮は雪であった。



義時はそこで「存在しないはず」の者を見て衝撃を隠せない。





「雑色を使うとは聞いていたが・・・女だったとは(笑笑)」


仲章は太刀持の役目を譲るようにと手を差し向ける。

鎌倉殿の13人感想第44話「審判の日」

鎌倉殿の13人感想第44話「審判の日」。ついに来てしまった運命の日。



建保7年1月27日



冒頭の運慶作の戌神像を迎える場面は北条一門最後の家族団欒か。



しかし、怒涛の展開。
結局、先の事は誰にも分からないということを言いたいのであろうな。皆、それぞれに思惑はあれど、その結果は「偶然」「運命の悪戯」いや
天の差配によって決まる。

スポンサードリンク



鎌倉殿の13人の感想第44話「正しかった」




政子は義時に「決めたのは貴方」と言いました。度々描かれておりますが、こういう時に政子は義時を責める。まだ、覚悟が定まっていないのでしょうね。運慶に言わせると今の政子は、


「悪い顔だが良い顔」


なのかもしれないと思う。



でも、最初にこのゲームを始めたのは政子だったね。寧ろ、義時は「巻き込まれていた」方だったと思う。



そう考えると、時政と義時は本質的には似ているかもしれない。最初から確信犯、何処まで確信犯であったかはともかく、であったのは兄の宗時と頼朝だけ。



時政も義時も与えられた役回り渋々演じて居ただけ。義時は今に至っては脚本まで書くようになってしまった。しかも、相当酷い脚本。



政子はそれに戸惑っている。



政子と義時はやはり見ている世界が違う。



実朝の親である政子。



武士である義時。



「いずれ、御所を鎌倉から移す」



義時はこの一言で愛想が尽きたと言いましたが、政子がもしこの話を聞いたらおそらく受け入れたように思えますね。

鎌倉殿の13人の感想第44話「実朝と公暁」




実朝は「坊ちゃん」なのですね。



闇に落ちた者の恐ろしさを分かっていない。いや、残酷な言い方をすれば「人間」を分かっていないとも言える。誠心誠意尽くせば想いは通じると信じている。君主としては美徳ではあるかもしれませんけど、それは平時の君主の美徳。今の鎌倉は平時とは程遠い。



世界は残酷だって散々見てきて、頼家追放の顛末を三善信康から教えられても。


「済まぬ、公暁!!」


正直、一瞬通じたかと思ってしまいましたがw



残念、公暁には通じてはいなかった。この場面で思い出したのはかつて、義時を信じる事が出来ずに命を落とした木曾義高。



実朝の運命を狂わせたのは
人を信じた事
公暁の運命を狂わせたのは
人を信じられなかった事



そして、皮肉な結果。



義時は生き残る。



これを天の差配と言わずしてなんと言う?

鎌倉殿の13人の感想第44話「トップオタ」

頼朝は孤独だったと思います。



義時は頼朝によく仕えてはいたものの、そのやり方には不満を覚えていた。丁度、今の太郎が父義時を嫌っているように。



しかし、義時にはトキューサがいる。



義時の考えを理解しただ従うだけではなく、自身の考えを持ち時と場合によっては厳しい諫言もするけど、最後義時が決断したらその考えを尊重し汚れ仕事も厭わない。


「此処からは修羅の道」


義時には聞こえていたんでしょうね。


「太郎は兄上にとって希望なのですね」

「私は、私は兄上にとってなんでしょう?」

「すまん、考えたコトなかった」

「私は太郎とは真逆でありたい」

「太郎には出来ないことは私が全て・・・」

「・・・聞いてないですね」



義時のTO(トップオタ)トキューサ。



建保7年1月27日は多くの御家人や公卿とは別の意味で忘れられない一日となったはず。。。

鎌倉殿の13人の感想第44話「オタ卒」




のえはなんだかんだ言っても義時が結構好きなんだと思う。



あと、自分は可愛いと思っている可愛い女なんですよ。



自分が可愛いと思うって結構大事なポイントなんです。



こんな可愛い私だから男に言い寄られるのは当然だし、夫も私の事がホンネは心配でしょうがないでしょ?ちょっと仲章に言い寄られているのを見た位で焼いちゃってもう、可愛いんだから!



残念、義時にはそんなお気持ちは全くない。



全く無い事に今回気付いてしまった。


「そんな事はどうでも良い!」


この一言でのえはオタ卒しそうだな。義時は女を転がす才だけは無かった。いや、時政も無かったけど、時政はちゃんと女心は分かっていたのは立派。今回の件でのえが明確に家庭内野党にならなければ良いですが・・・?



以上、鎌倉殿の13人あらすじと感想第44話「審判の日」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

→無料視聴可能な大河!2022年1月22日更新

→鎌倉殿の13人キャスト表

→鎌倉殿の13人あらすじ感想第45話「八幡宮の階段」