鎌倉殿の13人あらすじと感想第26話「悲しむ前に」。「生きてたよ(クロトア風)」。頼朝は死んだと思っていたよね。頼朝が辛うじて命を繋いだのは題目通り「悲しむ前にやるべきこと」を考えるための時間稼ぎ。しかし、結果は北条家中にも微妙な空気がね。母娘、姉妹、それぞれの想いが遠心力を発揮しはじめる。鎌倉殿の13人第26話

鎌倉殿の13人あらすじ第26話「悲しむ前に」

武家の棟梁の落馬。
頼朝の命と共に、
鎌倉殿の権威が
消え去ろうとしている。
主人を振り捨て、
鎌倉が暴れはじめる。







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鎌倉殿の13人あらすじ第26話上巻「右往左往」




頼朝の命が危ない。



このことは厳重に秘匿され、これを知るのは北条一門や大江広元などごく少数。政子は頼朝が再び持ち直す事を期待、また、時政も頼朝快癒の為に勤行を行う。



冬である。





余りの寒さに早々に逃げ帰り、屋敷で暖を取る始末であった。



だからというワケでもないであろうが、頼朝の容体は一向に戻らない。医師の見立てももはや助からないということであった。



この事はもはや隠し通せるものではないと判断し、義時は有力御家人で頼朝嫡男頼家の乳父でもある比企能員には知らせる。勿論、能員は沈鬱な表情で聞いてはいたが内心は「好機到来」と考えるのであった。



頼朝亡き後の鎌倉はどうなるのか?



時政の妻であるりくは先行きが心配でならない。


「鎌倉殿がいる限りは安泰」


かつて、時政はそう笑ったがその「鎌倉殿」がいなくなるかもしれないのだ。もし、頼家が後継となればこれまでの北条の立場に比企が納まる。





りくは時政に、


「全成殿を頼朝の後継に」


と強く進言する。


「其方(全成)が次の鎌倉殿じゃ!」


時政は早速全成と実衣に若い頼家では御家人達がついてこない。還俗して全成が次の鎌倉殿になるのだと力説する。



二人は当初は戸惑うが、実衣は御台所を立派につとめて欲しいと言われその気になる。



一方、義時は頼朝後を見据えつつ、来るべき「最期」に向けて着々と準備をすすめる。


「頼朝、死ぬらしいな(笑)」

「やっと三浦にも出番が回ってきた」


義時は頼朝後を見据えて三浦義村に協力を取付け、また、八田知家には「誰にも悟られないように」葬儀の準備をすすめるように依頼する。

鎌倉殿の13人あらすじ第26話中巻「頼朝の死」

頼朝はまだ死んだワケではない。



義時と妻の比奈が頼朝の寝所を訪れると、政子が頼朝の枕元で看病していた。昼夜を問わずの看病で疲労の色が濃い。


「義姉上、少しお休み下さい・・・」

「ありがとう・・・何かあったらすぐ知らせて」


義時と比奈が政子に代わる。



二人になると義時は、


「色々と気を遣わせてすまぬ」


と比奈に伝える。



比奈は比企の出である。


「私は北条の女ですよ(笑)」


そうは言いつつも義時の心遣いが嬉しくはある。



翌朝、義時は「頼朝後」に向けた相談を都の事情に明るい三善康信としている。


「出家?」


康信は頼朝が生きている内に出家をさせるべきで、頼朝が亡くなれば喪に服す事になるのでその前に次を決めた方が良いと助言する。



出家には政子は大反対である。


「まるで死んだみたいに!」


しかし、これも極楽浄土へ無事たどり着くためとの義時の言葉についに折れる。頼朝の髪を下すとその中から小さな観音菩薩が出てきた。
政子は涙する。



また、実衣は「次の鎌倉殿は全成に」と政子に話す。


「姉上に出来たのだから私も御台所に」

「貴方に御台所が勤まるワケない!馬鹿な事言わないで!」





政子が憔悴して頼朝の部屋へ戻ると。


「これはなんと言うのですか?」


頼朝が縁側に座って政子に語りかける。


「誰か!誰か!!(歓喜)」


しかし。



それが頼朝の発した最後の言葉となる。





程なく、頼朝の葬儀がしめやかに執り行われる。





和田義盛、畠山重忠の二人が感慨深気に葬儀を眺めている。



しかし。


「なんにしても、これで鎌倉は坂東武者の下に戻る」


義盛の言葉に珍しく重忠も同意しているようだ。

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鎌倉殿の13人あらすじ第26話下巻「二代目」

義時は次の鎌倉殿は頼家と考えている。全成を鎌倉殿に据えれば必ず戦になる。



ところが、当の頼家の態度は煮え切らない。



義時は頼家の説得を政子に託す。


「私が父上の代わりなれるだろうか」

「貴方なら必ず出来る」

「分かりました・・・」


頼家は政子の説得を受入れ、次の鎌倉殿となることを承諾するのだが、実のところは当初から次の鎌倉殿は自分しかいないと考えていた。


「最初は断る」


そう頼家に助言をした者がいた。



梶原景時である。



そのことは誰も知らない。



次の鎌倉殿は頼家。



これに時政はじめ、義時と政子以外の北条一門は皆反発する。


「姉上は私を御台所にしたくないのね」


実衣は憎しみの目を政子に向ける。



兎にも角にも、一段落ついた。



時政は不本意ではあるが決まってしまったものがしょうがないと考えるが、妻のりくは違う。


「頼家は若く、頼朝に似て女好き」


若い頼家は必ず政で躓くはずであり、その時こそ好機だと言うのだ。



さらに、


「もし、何も起こらなければ起こるように仕向ければ良い」


と不敵に笑う。





一方義時は葬儀と後継が決まると自分は鎌倉を離れ伊豆へ戻ると言い出す。


「逃げるの?私を支えて」


政子は頼朝の小さな観音菩薩を義時に渡す。

鎌倉殿の13人感想第26話「悲しむ前に」

鎌倉殿の13人感想第26話「悲しむ前に」。まだ成立したばかりの鎌倉体制に力の空白は許されない。頼朝無きあとの鎌倉をどうするか?有力御家人の思惑が交錯する中、ある意味では頼朝のおかげで均衡が取れていた北条一門にも微妙な空気が。



義時はその「匂い」を感じながらも、自身が仕えるは頼朝一代回切りと隠棲を仄めかしますが、勿論、そんな事は許されないのです。

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鎌倉殿の13人の感想第26話「すれ違い」

色々あっても基本的には北条一門は一蓮托生、概ね同じ方向を見ていたと思います。



しかし、頼朝の死で変わってしまった。





改めて考えてみると北条一門は「頼朝」という重しで纏まっていたとも言える。



政子と義時は勿論、全成と実衣、そして多少思うところがあるりくも「都風」を好み、自身と時政の子がのして行くには頼朝の存在は都合が良かった。


「鎌倉殿がいる限り北条は安泰」


これは対他の御家人だけではなく、一族の団結にも影響があったのでしょうね。



最も切なかったのが政子と実衣の関係に回復不能な亀裂が刻まれた事。





実衣はりくと時政に乗せられ浮かれた。初めて「頼りに」されたのが嬉しかったのでしょう。憧れでもある姉政子からも頼って欲しかったし「承認」の言葉が欲しかった。



しかし、政子には実衣の心中を推し量る余裕が無かった。
だって、頼朝はまだ生きていたから。


「貴方に御台所など出来るワケがない」


これは売り言葉に買い言葉でそれほど意味は無かったと思う。


「夫(頼朝)がもう死んだみたいな事を言わないで!」


これなんですよ。



政子の気持ちはね。



頼朝の後継が頼家と決まった後に実衣が言い放った言葉。


「姉上は私に御台所になって欲しくない(怒)」


政子は既にそのレベルで物事を考えてはいない。
そして、実衣が何故そのような事を言うのかがおそらく理解できていなかった。



頼朝がさっさと死んでいれば・・・この姉妹のすれ違いからの断絶は避けられたかな?



だから人生は難しいのだけど。

鎌倉殿の13人の感想第26話「平六の出番」




「親父ではなく息子の方を調略する」


死に際、戦の天才義経の立案した鎌倉攻略作戦では平六が重要な役割を担っておりました。義時から作戦計画を聞いた梶原景時もその慧眼を賞賛。



平六の才覚を知る者は義時や景時、今は亡き義経などまだそう多くは無い。



義時でさえも低く見積もっているようにすら思います。



その平六義村に出番が回ってきた。



義時は鎌倉の安定の為にも三浦の義村の力を必要としておりますが、果たして、このまま義時の盟友として力を振るう程度で納得するタマであろうか・・・?



才能を持て余していたこの男の器、力の底はまだ誰も見たコトがないのだから。

鎌倉殿の13人の感想第26話「義時の本心」




義時は鎌倉殿の後継を頼家で固めた後は鎌倉を離れて伊豆へ戻ろうとしていた。



・・・本当に?



義時は鎌倉の恐怖政治をその中心で見てきた男です。



仮に、鎌倉を離れてもその身は安泰ではない事位気付いていると思う。もはや、権力闘争から足を洗う事は出来ない。



では何故政子に「鎌倉を離れる」などと伝えたのか?



政子に覚悟を改めて決めてもらうため。



もう一つは、



政子に対して自身の主導権を確立するため。



義時の気持ち的には「伊豆へ戻りたい」というのはホンネではあるから政子には決して見破られない。義時は既にそこまで考えているように思います。



その辺りは頼家に鎌倉殿就任を「一度は辞退しろ」と助言した梶原景時とも似ている。



義時、景時、そして義村が今後の権力闘争の中心になってゆく予感。



義時、すっかり変わっちまったな・・・。



以上、鎌倉殿の13人あらすじと感想第26話「悲しむ前に」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじ感想第27話「鎌倉殿と十三人」