おんな城主直虎第の感想第31話「虎松の首」でございます。寿桂尼様の「デスノート」は死してなお、いや、生前以上に井伊を追いつめます。「おとわ、俺を信じろ」波乱の予感はしていましたが・・・。予想を超える波乱にございました。そして、「頭に何が分かる!」その意味がこの悲劇をさらに哀しいものとしています。それでは、おんな城主直虎の感想第31話始めまする。

直虎感想31話「政次の覚悟」

「何かを守るためには何かを捨てなければならない」



そのような事を言った方がいました。ましてや対峙する相手が「覚悟を決めて」いるのであれば、こちらも覚悟を決めねばなりません。

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巻き返す

寿桂尼様の「デスノート(死の帳面)」は寿桂尼様が身罷っているにも関わらず井伊家を追いつめます。前回も申し上げた通り、寿桂尼様も直虎も同じ種類の人間です。だからこそ、お互いの考えている事が分かる。



「衰えた主家を心中などせぬ。」



しかし、直虎は甘かった。そして、ただ一人小野但馬守政次が井伊家を守るため巻き返しを図ります。



「こちらもそれ相応の覚悟を決める必要がある。」



政次はただ一言。



「俺を信じろ。」



直虎が出来ない「覚悟」を自分が代わりに行う。徳政令発布までは直虎も「覚悟」したでしょう。しかし、寿桂尼様の「今川を護る」という想いと覚悟は強く、その小手先の誤魔化しでは井伊家を護る事など出来ない。



「虎松の首。」


此処から先は直虎の想像を超えます。首実検をするように直虎が命じられた時。



「疱瘡に罹患した子供」



と、言われ直虎は政次が何をしたのかを悟ります。しかし。私はまだ政次が何をしたのか分かっていませんでした。




勿論、虎松の首と誰かの首を差し替えたのは分かってはいました。しかし、最後、南渓和尚と龍雲丸の言葉を聞くまでは分かっていませんでした。



「一人を除いて無事じゃ。」



龍雲丸は和尚の言葉で何があったのか悟ります。そして、直虎がその事で気に病むであろうことも。



「あん人(政次)は守りたかった」

「だから後悔なんかしていませんぜ。」

「子供を売った親だってもう先がないから売った。」

「売られた子供だって最後親の役に立てた。」



時は戦国、場所は日の本火薬庫遠江国井伊谷。




直虎もまた戦国の人間。龍雲丸が言っている事を論理では理解できます。そして龍雲丸の言う通り、政次は井伊を、虎松を、そして何よりも「おとわ自身」を護りたかった。しかし、直虎は龍雲丸が知らない「鶴」を知っています。



その鶴に、本来であれば当主である自分がしなければならない決断をさせ、幼い子供の命(例え疱瘡で先が短くとも)を奪った。龍雲丸に向かって言った一言。



「頭に何が分かるのじゃ!!」



頭は確かに分かっていないのです。しかし、その言い方では頭、龍雲丸には伝わりません。



「頭に何が分かるのじゃ!!」



それに続く言葉。



「鶴は誰よりも優しいのじゃ!!!」



きっとそう言いたかっただと思います。




今回の「虎松の首」は歴史上に記載されている史実のような者ではないと思います。昨今のドラマは何でも表現を「柔らかく」「薄味」にする傾向があります。放送を見ていれば「虎松の首」を挿げ替えた事は分かりました。ただ、その首は「疱瘡で既に亡くなった子供の首」を使ったと言っても別段不都合はありません。




ただ、今回敢えて、親に子供を売らせて、「命を奪った」という形を取っています。これは、戦国の世では「人の命など軽い」という事、そしてそれが特別な事ではない事を描いていたと思います。




ここ10話位の「直虎と愉快な仲間達のドタバタ喜劇」からの落差で頭がクラクラ致しました。いや、龍雲丸登場からここまでの「和やかな話」が今回の悲劇への布石のように感じます。




おんな城主直虎の感想第31話「虎松の首」はまだまだ続きます。

直虎感想31話「寿桂尼様と氏真の覚悟」

氏真殿もまた、此度覚悟をお決めになられましたね。正直、今迄は全て井伊家の裏切りが露見した上での罰。しかし・・・。

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己の勘と心中する

「大方様の見立てを疑う訳ではありませぬが政次は信じてやってもいいと思いまする。」

「井伊家を断絶せよ。」

「しかし、何も裏切ってもいない・・・」

「虎松の首を奪え!」



過去、直親の父直満は当時敵対していた北条家との「内通が露見」して打ち首。直親は、寿桂尼様の罠にかかり「偽家康との内通が露見」して斬殺。




そう、はっきり言って過去に行われた今川家から井伊家への懲罰ははっきりいって「現行犯逮捕」に近い。しかし、今回は全く異なります。



結果的に三河と内通済みではありますが、その事は露見していません。いみじくも、関口氏経が言った、



「その・・・何も裏切っていない井伊の跡取りの命まで奪うのは・・・」



言うなれば今回初めて今川家から井伊家になされた理不尽と言えば理不尽な懲罰と言えます。




ただ、これこそが「大将」に求められる力量の一つなのかもしれないとも思いました。証拠などはどうでもいい。ただ、己の「確信」に従いそれと心中する覚悟。





寿桂尼様は直虎の人柄・力量は認めていましたが、「必ず裏切ると確信」し井伊家の取り潰しをデスノートに書き残します。そして、氏真殿。彼もまた、「寿桂尼様の確信と心中する覚悟」を決めております。




少々遅かったのかもしれませんが、氏真殿もまた、「大将」としての覚悟を持たれたと感じました。




さて、おんな城主直虎の感想第31話「虎松の首」もいよいよ最後の段にございます。

直虎感想31話「今川館が・・・」

晴信がもそっと早く来てくれていれば・・・。次週、今川館が焼け落ちてしまうようです・・・。

来週今川館が焼け落ちる

予告の様子を見て。やはり寿桂尼様の事を想わずにはおられせんでした。ただ、今回は「今川館が焼け落ちる所を見ないで済んでよかった」という想いですね。




桶狭間以降、衰え続ける今川を支えてこられた寿桂尼様の心中を想うとですね、館が焼け落ちる所まで見る事になるのはあまりにも酷にございます。




次週はまた人相がすっかり悪くなってしまった我が子晴信はじめ、飯富三郎兵衛(山県政景)等が駿河へと攻め入るようでございます。



「お前が治めるべきは甲斐と信濃の二国。」



今の晴信は私の最期の言葉など覚えてはいないと思いますが、晴信にとっても氏真殿は甥にあたり、私にとっては孫でございます。




出来る事であれば、なるべく穏便に駿府を治めて欲しいと思います。




以上、大河ドラマおんな城主直虎の感想第31話「虎松の首」でございます。




さて、今宵は此処までに致します。

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→大河ドラマおんな城主直虎の感想第32話「復活の火」