鎌倉殿の13人あらすじと感想第2話「佐殿の腹」。歴史は確信犯によって作られるワケではない。前回、頼朝や時政、義時は行掛り上歴史を変えてしまったと書きました。・・・どうやらこのスケコマシ殿は確信犯であったようです。そう。伊豆に流されてきた時からずっと確信犯。鎌倉殿の13人第2話

鎌倉殿の13人あらすじ第2話「佐殿の腹」

平家を恐れる伊東と、
それに抗う北条。
坂東の片隅で起きた、
一族同士の
ささいな諍いはやがて・・・

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鎌倉殿の13人のあらすじ第2話上巻「落とし処」

安元元年(1175年)。



伊東家から姿を消した「佐殿」こと頼朝が北条に匿われていることを察知した伊東祐親は手勢を率いて北条屋敷を囲んだ。



佐殿は屋敷にいる、いやいないという押し問答が続いたが。


「一度匿った佐殿を渡すワケにはいかない!」


父、時政の啖呵に宗時は天を仰ぐ。


「あっ・・・」


時政はうっかり佐殿を匿っていることを自ら語ってしまったのだ。





伊東祐親からすれば北条の者がそこまで頼朝に肩入れする理由が分からない。これは、宗時はともかく・・・時政自身も良く分からないようだ。



いよいよ一触即発かと思われたその時。



新たな騎馬武者の一段が現れ両者に割って入った。


「身内同士の争い、見ておられんぞ(苦笑)」


伊東と北条の「内輪揉め」に終止符を打ったのは大庭景親であった。



景親にコトの次第を伝えたのは三浦義澄、義村父子であった。佐殿が北条に匿われていると伊東祐親が知れば戦になるかもしれないと考え、両者の調停を景親に期待したのだ。





景親は坂東では清盛の信任も厚い最有力の武士である。その勢力は伊東をも凌ぎ、北条とは比較にならない。


「佐殿を北条へ移し、もう二度と八重姫とは会わない」

「この辺りが落とし所ではないか?」

「平相国から預かった佐殿を勝手に殺してはまずかろう?」


景親は言葉巧みに両者を説き伏せる。祐親は渋々ではあるがその「落とし処」を受け入れる。


景親は「二人に貸しが出来た」と笑いながら北条館を後にした。

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鎌倉殿の13人のあらすじ第2話中巻「命懸けの嘘」

北条と伊東の「手打ち」が済むと佐殿は改めて北条屋敷に迎え入れられる。



政子はウキウキを隠すことが出来ず、時政は「新妻」として迎えるりく(牧の方)のことで頭がいっぱいで、


「政子を佐殿に近付けるのは危険」


という諫言にも心ここに在らずといった感じである。





義時は頭を抱えるがさらに厄介なコトを持ち込まれる。八重姫は再嫁先が決まったのだが・・・。


「八重殿が最後に佐殿に会いたがっている」


今回の事では宗時と同心した伊東祐清。しかし、一方で妹八重が不憫であり、せめて最後の別れをさせてやりたいと願ったのだ。宗時もそれには賛成である。


「佐殿もきっとそう考えている!」


義時は佐殿と八重姫の密会の斡旋を押し付けられる形になってしまう。



武蔵国の比企氏の尼が佐殿の乳母をしていたこともあり、そこで落ち合う段取りになっていた。


「もう決めてきた、後頼む」


義時はまたもや渋々佐殿にコトの次第を伝えるが・・・。


「ワシは行かぬ」


既に八重姫とのことは「過ぎたこと」であり今更会っても八重の為にならないともっともらしい理由を告げる。


さらに、


「ワシは挙兵はせぬ」

「兄(宗時)に伝えておいてくれ」


佐殿の言葉に義時は唖然とする。



それでも既に八重姫は比企へと出向いてしまっている。これを放置する訳にも行かない。



義時は武蔵へと向かうがその道中に平家方の堤信遠と出くわし嘲りを受けてしまう。



踏んだり蹴ったりの状態で比企へと到着する。


「佐殿はこない?」


先に到着していた宗時と祐清はあっけにとられる。既に八重姫は佐殿の到着を心待ちにしているのだ。



場所を貸してくれた比企家への謝罪、さらにコトの次第を八重姫に伝える気が重い役回りも義時が担う。



なるべく八重姫を傷つけないように気を遣って話をしたつもりであったが・・・。


「何故、命懸けで嘘を付かない!」


あっさりと義時の「優しい嘘」は喝破され八重姫からは叱責を受ける始末であった。

鎌倉殿の13人のあらすじ第2話下巻「温泉」

義時が屋敷へ戻ると佐殿は政子と湯河原へと湯治に出掛けたという。



義時は佐殿を追い掛け湯河原までやってくる。



しかし、政子の姿は無かった。



佐殿は政子を誘ったが、


「まだ早い」


大河姫

温泉でしっぽりはまだ早いってか?

と、断られたという。



このころ、政子は伊東へと出向き、八重姫と対峙していたのだ。政子と八重姫は「同じ想い」を持っていたこともあり、なぜか奇妙な連帯感を感じていたが義時は知る由もない。



義時はまるで馬でも乗り換えるかのように、八重姫を捨て政子に乗り換える佐殿のやり方に怒りを露わにする。


「北条から出て行って下さい」


佐殿は姉想いの義時に「何か」を感じたようだ。これまでのこと、平氏との戦、そして伊豆へと流されてきてからの日々に何を考えていたかを話す。


「ワシには身内がおらん」

「伊東には身内になって欲しかったが・・・」

「甘かった」


八重姫に近づいたのは「身内」になって欲しかったからではあるが、思惑通りには進まなかった。


「必ず平家を打倒し世をあるべき姿に戻す!」


義時は佐殿の覚悟に圧倒され、ともに戦うコトを約するのであった。

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鎌倉殿の13人の感想第2話「佐殿の腹」

鎌倉殿の13人の感想第2話「佐殿の腹」。





嘘だったのか!


鎌倉殿の13人の感想第2話「確信犯」

先週はKing of 流される男と評しましたが、撤回します。



冷徹に流れを作ろうと足掻いている男だった。


「ワシには身内がおらん」


戦に敗れ伊豆に流されて来た時に頼朝には手足となって動いてくれる身内がいなかった。


「伊東がそうなれば良いと思った」


おそらく。



頼朝自身も「源氏の御曹司」という自意識はあったのでしょう。
一応、官位もある。
(だから佐殿)。



流された来た当初は必ずしも粗略に扱われた訳ではないと思われます。



いや、寧ろ丁寧に扱われ、源氏の棟梁と持ち上げられた。



で、あれば自分と八重姫が恋仲となり子まで為せば伊東の者は「身内」になるはず。



しかし、甘かった。



伊東の者は平家、そして不在の祐親の怒りを恐れ頼朝を盛り立てる者は誰もおらず、さらに、八重との間に生まれた千鶴丸は亡き者とされる。



現実を思い知らされた。



寄生先を伊東から北条へと変えたものの、頼朝を取り巻く現実が変わった訳ではない。



慎重に行かねばならない。



宗時をはじめとするお調子者達では頼りないと考えたのでしょうね。



義時は違った。



頼朝を見ても浮かれないしのぼせない。
この男とならば立てる、、、



いや、



この男は利用価値がある。



ならば。



はしゃぐ宗時には見せたことのない覚悟を見せたのでしょうね。



頼朝、
源氏色の覇気!



効果はテキメン。



政子に続いて義時も篭絡完了というとろかな?



義時は振り回される先に頼朝が追加されたことに気づいているのだろうか?

鎌倉殿の13人の感想第2話「引継ぎ」

政子と八重はよく似ているのだと思います。同じ男、しかも面倒くさい奴、を好きになった。



八重も政子も頼朝の表層、源氏の御曹司だとか位階が高いとか都人だとかといった
部分だけに魅力を感じていた訳ではなさそうです。



そして、頼朝もそんな二人だからこそ口説いた。



女なら誰でも良い訳もなかったと思うのです。
そもそも、伊東で八重を見染めたのは


可愛いから。


・・・というのは大きいとは思いますが、さらに肝が据わっていそうだからかと。


可愛いのも大事だけど。


伊東屋敷での八重と政子の対決は引継ぎのようにすら思えましたね。





鎌倉殿の13人の感想第2話「誤配」

頼朝は確信犯ではありましたが、残念ながら確信犯の熱意や深謀遠慮だけでは世界は変わらない。



いつの世も世界を変えるには誤配が必要。



改めて時政。





なんでスケコマシ殿を匿ったか自分でも良く分からない。



分からないが、ここで時政がその決断をしなければ、
頼朝の命運は此処で尽きていたコトでしょうね。



そうすれば、歴史にも頼朝の名は当然残らない。



WIKIには、


源頼朝
清和源氏の一流たる河内源氏の源義朝の三男として生まれ、父・義朝が平治の乱で敗れると伊豆国へ配流されたと言われる。その後の消息は不明。
当地で配流先の伊東祐親にで謀殺されたとも、病死したとも言われる。



みたいな地味な足跡が載っていたかもしれない。



何事かを為す人間の周囲はでは度々「誤配」別の言い方をすれば奇跡が起きているとか?



そう言えば頼朝が奇跡を起こすのは2度目。



仏の顔も三度まで?



頼朝も良く分かっているから「挙兵は慎重に」とのことのようですが果たして・・・?



以上、鎌倉殿の13人のあらすじと感想第2話「佐殿の腹」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじと感想第3話「挙兵は慎重に」