鎌倉殿の13人あらすじと感想第14話「都の義仲」。嗚呼、平家、都落ちにござる。諸行無常盛者必衰。どころの騒ぎではない。初恋ひとめぼれ幼馴染愛がもしかして実った!?小四郎大勝利かよ・・・!鎌倉殿の13人第14話

鎌倉殿の13人あらすじ第14話「都の義仲」

頼朝の最大のライバル、
木曾義仲は、
北陸に勢力を伸ばしていた。
その義仲を討つべく、
平家の追討軍が迫っている。


江間、義時の家





「行ってらっしゃい(笑)」


義時は八重の膨らみ始めたお腹を愛おしそうにみつめた。二人の間に子が出来たのだ。



また、木曾義仲の嫡男義高が鎌倉へ入る。



名目は「大姫の婿」という体裁を取ってはいたがいわば「人質」である。政子は「信濃の山猿」にまだ年端もいかない大姫を嫁がせるなど言語道断と拒絶の姿勢を見せるが・・・。





義高の凛々しい佇まいと優しい性格を知るとすっかり気に入ってしまう。また、大姫も義高によく懐くのであった。



鎌倉では穏やかな日々が流れていたが・・・。

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鎌倉殿の13人あらすじ第14話上巻「平家都落ち」

治承2年(1183年)5月。


俱利伽羅峠の戦い




平維盛を総大将とする平家軍四万は北陸路を進み、俱利伽羅峠で義仲の軍と激突。五千程度と言われる義仲の軍勢を比べ、数では遥かに優勢であった平家軍ではあったが大敗する。



勢いに乗った義仲はそのまま軍勢を都へ向けた。



都の平家はそれを防ぐ軍勢を持たなかった。


「帝、都は危のうございます」





宗盛以下、平家の公達は都を捨て平家の勢力が強い西国での再起を図ることと決する。



安徳天皇と生母の建礼門院は共に都を脱したが、後白河院は密かに御所を脱し平家の手から逃れる。


後白河院
御所


ほどなく、義仲は「平家を都から追い払った凱旋将軍」として入洛し、叔父の行家と共に後白河院と謁見する。



後白河院は上機嫌であった。


「義仲、よくやった・・・暫くゆっくり致すが良い!」


また、今後の朝廷の意向も伝えらえる。


「三種の神器の奪還」


平家は都落ちに際して三種の神器を持ち去っていた。



義仲は奪還を誓うが・・・。





「取り戻すまでの間、代わりにこの剣を!」


義仲は自身が平家を破った際に使用していた大剣を後白河院へ預けようとする。勿論、神器の代わりなどは出来る訳がないのだが、義仲にはその辺りの素養と理解がまるで無かったのだ。



院近臣の平知康が呆れてこれを押しとどめる。また、行家も苦々し気に窘める。



もっとも、後白河院はその様子を愉快そうに眺めていた。


鎌倉


木曾義仲が平家を破る。



源氏同士の競争という部分では義仲に先を越された形になる。



しかし。


勲功
第一位:頼朝

第二位:義仲
第三位:行家


「やりましたな!」


大江広元が頼朝に笑いかける。


「うむ!」


頼朝は都の三善康信を通じて「頼朝が源氏の棟梁」という認識を後白河院へと持たせる事に成功したのだ。当然、その家来筋である義仲の手柄は頼朝の手柄と言うことになる。



頼朝は戦わずして最大の勲功を上げたのだ。


後白河院
御所


「源氏の棟梁は頼朝ではないのか・・・?」


頼朝の策略に対し、都では行家を中心に巻き返しを図る。



このまま、戦もしていない頼朝が勲功一位では共に戦った家来たちが浮かばないと抗議したのだ。



程なく、後白河院は改めて義仲を勲功第一とする。

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鎌倉殿の13人あらすじ第14話中巻「義仲の蹉跌」

後白河院
御所


平家を追い出した義仲の軍勢ではあったが、その軍率は決して良いとは言えなかった。



洛中での義仲の評判は悪かった。


「ほう。義仲の評判は悪いか」


勿論、義仲にも言い分はある。



連戦連勝を続ける間に義仲の軍勢は膨れ上がった。それが時の勢いというものではあるが、義仲の統制が及ばない者も多い。義仲自身も「源氏の兵の狼藉」は頭の痛い問題だが根本的な対策を持たなかった。


「都に留まり平家討伐に出陣しない」


後白河院も不満がある。平家が西国で勢いを盛り返す動きがある。



丹後局が悪戯っぽく笑いながら突っ込む。


「しばし、ゆるりと致せと仰っておられましたが?」

「ゆっくり致せと言ってホントにゆっくりする奴がおるか?」


後白河院は義仲に改めて平家討伐と三種の神器奪還を命じる。



義仲は兵糧の問題もあり、今は出陣する時期ではないと考えていたが、後白河院は直ちに出陣するように厳命するのであった。



義仲は不安を抱えながらも出陣する。



すると、すかさず頼朝が動く。


「流石は頼朝じゃ!」


後白河院へ申状を送り、併せて多くの貢物を献上したのだ。



既に義仲に愛想が尽きていた後白河院は益々頼朝へ肩入れをする。


鎌倉


後白河院は頼朝へ宣旨を下す。



頼朝は正式に流罪の罪を解かれ、さらに東海・東山両道諸国の事実上の支配権を与える。その中には義仲の本領である「信濃」も含まれていた。



義仲は西国で勢いを盛り返した平家相手に苦戦を強いられていた。



備中水島の戦いでは平重衡率いる平氏軍に惨敗している。



その最中、義仲は耳を疑う報せを受け取る。


「頼朝に東海・東山両道諸国を・・・?」


義仲は少数の配下と共に都へと戻る。


「法皇様!」

「法皇様は其方にはお会いにならん」


院近臣の平知康が冷ややかに義仲を見下す。既に、後白河院は義仲に愛想が尽きているのだと。



温厚な義仲も今回ばかりは怒りを顕わにする。


「鼓の判官と呼ばれておりましたな」

「っひ・・・」

「其方を叩けばさぞかし良い音がするのであろうな!」


平知康を殴りつけ、御所を探して回るが後白河院はどこにもいない。



丹後局が義仲の前に立はだかる。





「法皇様其方にはお会いになりません」

「何故・・・?」

「其方が為すべきはまず都の何たるかを知る事」


義仲は呆然丹後局を見上げていた。


鎌倉


鎌倉では頼朝が「義仲討伐」の為の軍を起こそうとしていたが難題が持ち上がる。



御家人達がこぞって戦に反対なのだ。


「源氏同士の争いに何故我らが血を流さねばならぬ!」


しかし、この機に上洛せねば後白河院からの信頼を勝ち得る事は出来ない。そこで、まずは先遣隊として義経を送り出す事にする。


「必ずや武功を上げます!!」


義経は「戦」に目を輝かせていた。



一方御家人達の動きは益々先鋭化する。



ただ、戦に反対なだけではなく、一部に「頼朝追放」の動きが出ていた。



坂東武者の中では大きな勢力を誇る三浦義澄は「打倒頼朝」の会合に呼ばれていた。


「北条だけは助けてくれ!それが条件だ!」

「約束する!」


坂東武者による頼朝追放計画が着々と進んでいた。


伊豆、時政の館


「どうしたら宜しいでしょうか・・・」

「分かってねぇなぁ・・・」


義時は伊豆の時政を訪ねていた。



義時も坂東武者の「不穏な動き」は察知している。



しかし、この機会に上洛しなければという頼朝の気持ちも良く分かるのだ。どうすれば坂東武者達が動いてくれるか。


「御家人なんてのは土地だ」


平家を倒した暁にはその土地を分け与えると言えばよいという。義時は「坂東以外の土地」をもらっても御家人がそれで動くのか半信半疑であった。

鎌倉殿の13人あらすじ第14話下巻「義経出陣」

鎌倉御所


義経出陣の日。





頼朝は久しぶりに義経と二人で話をする。


「二人でゆっくりと語る機会はあまりなかったな」

「戻ったら心行くまで語ろうぞ」


「はい!戦の話を・・・!」


義経は頼朝への挨拶を済ませると、義仲の嫡男義高を探し、セミの抜け殻を渡す。


「ありがとうございます」


義高は信濃にいる頃から「蝉の抜け殻」を集める趣味があり、その事を義経に話したことがあった。



何故だろうか。



二人ともお互いをいたわるような悲しげな表情であった。



義経が出陣するその後ろ姿を見ながら義高は思うのだ。


「父(義仲)に戦で敵う者はいない」


義経が生きてこの鎌倉の地を踏むことはないのだと予見していた。



一方、「源氏同士の戦」に反対の御家人は膨れ上がりつつあった。


「おお!梶原殿も!其方は向こうかと・・・」

「私も坂東武者にございます」


さらに。


「上総介殿が来てくれれば!」


坂東一の実力者である上総介広常も「反頼朝」の動きに参加する。



しかし。


「坂東武者が反頼朝で固まったら寧ろそこに加わって欲しい」


広常の参加は義時と大江広元の意を受けてのものだった。

鎌倉殿の13人感想第14話「都の義仲」

鎌倉殿の13人感想第14話「都の義仲」。冒頭お腹の大きい八重を見てビビりました。八重と義時って結婚するんでしたっけ・・・?ま、まあ、それは今回の本筋ではない。



都の義仲ですよ。



木曾義仲と言えば「粗野」というイメージがありました。しかし、義仲は粗野ではなく、素朴だったのですね。



そこを絶妙に突く頼朝の力量。



しかし、その頼朝も都流は得意でも坂東流は不得手。鎌倉では不穏な空気が。あれよあれよと言う間に「反頼朝」で坂東武者は一致団結。上総介広常の運命が気になりまする。

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鎌倉殿の13人の感想第14話「都とは」

「都の何たるかを知る事」


義仲が見ていた、認識していた世界はシンプルだった。



源氏と平氏がいる。



源氏である自分は平氏を滅ぼす。それでこの世は万事上手くゆく。官位や恩賞に大して野心も興味も無いし同じ源氏である頼朝と張り合うつもりもサラサラ無い。



自分の至誠は同じ源氏である頼朝には必ず通じる。



そして、見事に平氏を都から追い落した。


世界はずっと複雑で、知らないことだらけだった



気付く機会はあったと思うのですよね。しかし、義仲は「天性の素朴」を持っていた。周囲の悪意に無頓着なんでしょうね。



気付くコトが出来なかった。



都とは
魑魅魍魎が跋扈する魔界なのです。



彼らを相手にするには自らも魑魅魍魎とならねばならない。



しかし、義仲はコト此処に至ってもその事には気付いていないように思うのです。



一方で頼朝ですよ。



確かに頼朝は「従五位右兵衛権佐」という官位を得てはいましたが、その時は僅か13歳。その後は平治の乱に敗れ都から遠く離れた伊豆へ配流されていたにも関わらず、都のなんたるかを良く知っている。



彼は産まれながらの魑魅魍魎だった。



魑魅魍魎、この世に生きるモノノ怪後白河院の相手が出来るのは、清盛亡き後は頼朝を置いて他にないのでしょうね。

鎌倉殿の13人の感想第14話「義経と義高」

義経がいよいよ出陣となります。



戦がしたくて仕方なかった義経の望みがようやく叶う訳ですね。



その義経と義仲の嫡男義高の別れの場面が中々秀逸でした。



義経と義高の性格は正反対、というか、義経は異常者で義高は人格者なんですが、この二人は微妙に気が合っておりました。



義高の趣味は「蝉の抜け殻集め」でそのことを知った義経は珍しく、


「余り人には言わない方が良い」


と、助言をしていましたね。
(余談ですが小学生の頃は私も集めてました)



その頃から義経には義高への同情があるように見えたのです。まるで、その先の運命を察しているかのように。



そして、出陣の日。



義経が義高に「蝉の抜け殻」を渡した時には「もはや義高は先がないと確信」していたと思うのですよね。



義経は恐らく「義高もその事に気付いている」と思っていたように見えました。何故なら義高の表情が物悲しかったから。



ところが。



義高もまた義経はもはや先がないと確信していたのですよね。



「父上(義仲)に戦で勝てる者はいない」



この二人はお互いにお互いに「同情」を寄せていたということでしょうね。なんと皮肉な演出。



義高は生きて父の敗北を知るのかな?



せめて、その前に最期を迎えて欲しいですね。



以上、鎌倉殿の13人のあらすじ感想第14話「都の義仲」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじ感想第15話「足固めの儀式」