西郷どんのあらすじ第10話です。江戸での生活が始まった吉之助は「御庭方」という密命を帯びる。一橋慶喜や橋本左内、篤姫の養育係幾島との出会い。そして斉彬の目指す新しい政治体制のカギを握るのは・・・篤姫!?いったい斉彬の目指すものとはいったい?西郷どんあらすじ第10話

西郷どんのあらすじ第10話上巻~一橋慶喜~

薩摩を出発し45日。ついに吉之助は江戸芝の薩摩藩邸に立った。薩摩藩邸は外様と言えども流石大国薩摩。2万坪を超える敷地に1,000名の超える人々が出仕している。

→西郷どんの感想第10話「篤姫はどこへ」

慶喜の人物評

「ハハハ!水戸の御老公は面白いお方よ!」



斉彬は吉之助からの報告を面白そうに聞いている。吉之助が命じられた「御庭方」は簡単に言えば「隠密」である。隠密と言うと「忍者」や幕府に仕えた「御庭番」が想像されるが、現代風に言えば「諜報員」「情報将校」といった方がわかりやすいかもしれない。




吉之助を「御庭方」に選んだ事はやはり間違いなかった。斉彬は勿論、水戸徳川家に西郷が訪ねる事を知らせてはおいたが斉昭は気難しい御仁である。しかし、斉昭は吉之助を気に入っている。



「御老公と、そして慶喜様ともっとお近づきになれるか?」

「私のようなものが・・・」

「大丈夫じゃ!お前は御老公に気に入られている」



息子の慶喜にまでお目見えさせたのは間違いなく吉之助は気に入られている。そこまで言われては期待に応えない訳にはいかない。




吉之助はまず磯田屋で会った「ひー様」と慶喜の関係を調べる事にする。あれは、間違いなく「慶喜」だったはずだ。

慶喜の真意

「吉之助さーから磯田屋へ誘われるっちょな!」

「嬉しか!吉之助さーも気に入っておったんやな!」



吉之助は「ひー様」と「慶喜」の正体を確かめるべく、再び磯田屋と向かう。磯田屋へ入るとふき改め、お芳も吉之助の来訪を喜んでくれる。吉之助は実はひ―様の連れなのだと言うとひー様が来店するまで待たせてもらう事にする。ひー様は店にやって来るとあっさり吉之助を座敷へ招く。



「いかにも。俺は一橋慶喜じゃ」

「お前の主に伝えてくれ」

「俺は将軍になどならん」



ひー様改め慶喜は斉彬は色々とやり過ぎており、厄介毎に巻き込まれるのはゴメンだという。事情がさっぱり分からない吉之助は戸惑うばかりである。




その時、また磯田屋で騒ぎが。今度はスジの悪い客が暴れている訳ではないようだが・・・。タマ(お芳の仲間の給仕)にまた事件が。今度は倒れてしまったのだ‥・!



「誰か!すいません!お医者様はおられませんか!」



すると、目元が涼し気な好青年がスッと立ち上がると、自分が診ると言います。気を失っているタマを診察するとおもむろに短刀のようなものを構えます。



「ほー?瀉血か?」



蘭方医によくみられる治療法のようだ。慶喜が尋ねると確かに蘭方医だと言う。しかし、越前から来た蘭方医で名乗る程の者ではないと名前は告ずに去っていった。



西郷どんのあらすじ第10話はまだまだ続きもす!

西郷どんのあらすじ第10話中巻~於篤の花嫁修業~

吉之助は薩摩藩邸へと戻ると慶喜に会った事を伝える。そして、慶喜が話していた事も正直に話す。



「そうか・・・」



斉彬は厳しい表情である。そこへ、於篤が屋敷から消えたという知らせが・・・。吉之助は於篤を探すように斉彬に命じられる。

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父、忠剛の死

篤姫はすぐに見つかった。吉之助を見つけると、於篤の父「忠剛」が亡くなった事を話す。



「最後に一目父上にお会いしたかった」



於篤は悲し気な目で吉之助を見つめる。



「悲しい時は泣いたらよかとです」



於篤は泣くが、吉之助はそれ以上に泣いていた。



「西郷!男の癖にメソメソするな!」



と言いつつ吉之助の優しさが嬉し於篤であった。ひとしきり泣いた後はしっかりとした足取りで薩摩屋敷へと戻る。吉之助と於篤は斉彬と対面する。



「ご心配をおかけしもうしわけございません」

「これで、父と呼べるお方は(斉彬)お一人となりました」



於篤は気丈に振る舞う。斉彬は於篤に改めて将軍家定への輿入れ準備をするように話す。そして、そのための教育係を島津家と関係の深い公家の近衛家から呼んでいるという。



「幾島にございます」



斉彬によれば幾島は諸事百般に通じた優れた女性であると言う。そして、吉之助には「御庭方」に加えて「篤姫使用人」を命じられる。於篤は吉之助も一緒であれば心強いと喜ぶ。



「それは心強い!西郷!たのみもす!!」



薩摩弁バリバリの於篤の言葉に渋い表情をするのは教育係の幾島であった。

幾島式スパルタ花嫁修業

時の将軍の御台所とは大奥3000名の女性たちの頂点に立つのだ。それに相応しい女性にならねばならない。



「まず、薩摩言葉を直して頂きます」

「わ、わかりもした・・・」



先が思いやられる。言葉遣いもそうですが、雅楽、武芸、書道さらに、御台所最大の仕事である跡取りを残すための「寝所の作法」までしっかりと仕込まれる。



「於篤様がそのようでは、薩摩が笑われますな」



自分はともかく、薩摩が笑われるのは許せない。於篤は持つ前の負けん気を発揮して幾島のスパルタ花嫁修業についていくのであった。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第10話いよいよ最後の段でごわす!

西郷どんのあらすじ第10話下巻~斉彬の描く未来~

あくる日、磯田屋で倒れたタマを手当てした蘭方医が薩摩藩邸の前で吉之助を待っていた。

その男、橋本佐内

「私は橋本佐内と申します」



男は越前松平春嶽に仕える御殿医であるが、その本当の任務は吉之助と同じように密偵であった。そして、松平春嶽からの密書を吉之助に託すため待っていたのだという。



「一橋様が公方様に・・・?」



松平春嶽もまた、一橋慶喜を将軍にと望み、一橋慶喜の、また水戸の意思を探っていた。戸惑う表情の吉之助に佐内は自身の考えも含めて説明する。



「斉彬様は広く衆議を集め幕府とは異なる新しい政治体制をお考え」

「その中心には一橋慶喜様に立ってもらう」



斉彬がいかに優れた人物であっても外様である薩摩島津家は幕政への影響力は制限される。幕政に関与できるのは所謂親藩譜代の大名だけである。ただ、吉之助にはあまりにも話が壮大過ぎて理解に苦しむ事が多々ある。




そもそも公方様は既におられる。また、その公方様に何かあればおそらくその嫡子が後を継ぐ。その嫡子は家定と篤姫との間の子になるのではないか?




橋本佐内は時世に疎い吉之助にやや失望する。この動乱の時代に今の家定様では心もとなく、またご嫡男が誕生しても幼君ではこの難局は乗り切れない。これ以上話しても無駄と感じたのか佐内はもう何も言わず帰って行った。

篤姫は不幸になる

吉之助は斉彬に篤姫の件について尋ねる。どうしても理解出来ないことがある。




篤姫を家定公に輿入れさせるのは二人の間の子が産まれれば時期将軍となるはず。もし、橋本左内が言う通りであれば篤姫を将軍家に輿入れすれば、



「公方様が二人になる・・・?」



それは篤姫の幸せに繋がるのか?



「於篤は不幸になる」



斉彬は冷厳に言い放つのである。




以上、西郷どんのあらすじ第10話でございもす!

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