黄金の日日あらすじと感想第7話「琉球丸難破」。信長を狙撃した善住坊。相手が信長とは知らなかったのですね。その事を知った時の助左は珍しく怒りを見せていたかな。そして嗚呼兼久!お前は絶賛反抗期中二病の少年だな。なーにが「愛の難破船」だ!お前は加藤登紀子か!?親父殿は頭が痛い。黄金の日日あらすじと感想第7話

黄金の日日あらすじ第7話「琉球丸難破」

千草峠。




善住坊は鉄砲を構え「鹿」が通るのをじっと待っていた。




そろそろ、刻限である。




火縄に火をつける。




汗が噴き出る。




鼓動が早くなる。




そして。








少数の供回りを連れて信長が。




パーン!




鉄砲を撃った瞬間なんとか追いついた助左が善住坊を連れその場から走り去る。




鉄砲玉は信長の袖を掠めただけであった。




幸い、助左と善住坊はその場から逃げ去る事に成功する。




しかし、信長配下の者が善住坊が置いて行った「偽装鉄砲」を押収する。

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黄金の日日あらすじ第7話上巻「凡夫」

堺、代官所


「・・・これは確かに今井の鉄砲のようですが・・・?これが何か?」



今井宗久は織田家代官の松井友閑から斧に偽装された鉄砲を見せられ怪訝そうな表情である。



「実はな、信長様が千草峠で何者かに狙撃された」

「なんと・・・!」



宗久は驚く。




何としても下手人を上げねばらないと、まず押収した鉄砲を宗久へ見せたのだ。




宗久は驚くと同時に「背中に悪寒」が奔るのを意識せざる得なかった。



大河姫

嫌な予感しちゃったよね?

まさか・・・?



今井亭


今井亭には兼久が戻ってきていた。




先日、逃亡中に知り合った梢も一緒である。昼間から酒を煽りながらいちゃついていた。



パーン


鉄砲の発砲音が響く。



大河姫

意味深な行動で♪核心に迫らないで♪

宗久が短筒を的に向けて放ったのだ。玉は見事に的に命中していた。




兼久が快活な様子で部屋から出てくると縁側に座る。



「父上!ご心配をおかけしましたがなんとか命だけは繋いで戻って参りました」



宗久は兼久の様子に苛立ち殴りつける。




先日、織田家から依頼があった鉄砲五百丁の輸送を途中で投げ出したことを咎めたのだ。



「あの判断が誤っていたとは思いませぬ」



兼久はふてぶてしい様子で言い放つ。




あれは仕方なかった。越前から逃亡中の織田勢に鉄砲を届けても無意味だと。



「ならば、何故その鉄砲を爆破しない?」



織田に届けるはずの鉄砲はそっくり浅井が回収したのだ。



「父上!これだけはハッキリ申し上げおきます」

「私はあの信長という武将が好きになれませぬ」

「信長に限らず成り上がり者は嫌いなのです」

「父上が如何に信長に肩入れしようともこの気持ちは変え・・・」



びしゃ


宗久は葡萄酒を兼久の顔にぶちまける。



「この、軽薄者!」

「己を知れ!凡夫なら凡夫らしく儂のいう事を聞いておれ!」



兼久は立ち上がる。



「これは言うまいと思っていたのですが・・・」



大河姫

嗚呼、緊迫感・・・

「また、何を言い訳する?」

「あの千草峠の一件を企てたのは六角承禎です」



兼久は六角が企てた「暗殺計画」に乗り、奉公人杉谷善住坊を差し向けたと言い放つ。




いずれ善住坊が捕まるようなことになれば今井の一族郎党は皆殺しであろう。幸い、善住坊は姿を消していた。



「兼久!貴様!」



「父上は私を凡夫と嘲りますが・・・まあ、凡夫はその通り(笑)」

「しかし、天下を変える者が皆器量人かと言えばそうではないでしょう」

「凡夫には凡夫の執念がございます」



「兼久!お前は儂に殺されたいのか!」



大河姫

凡夫の執念が世界を変えるということか。それはきっと・・・嫌な世界だろうね。

兼久はふてぶてしい表情でこの事が露見すれば宗久に殺されるまでもなく、兼久も、そして宗久も殺されると嘯く。




宗久は怒りのあまり本当に兼久を殺しそうな雰囲気だが見かねた美緒が諫言する。



「父上!父上が取り乱しては今井の家が滅びます!」

「美緒、よく言ってくれた、おもとの言う通りだ」



宗久は怒りを鎮めた。




夕方。



「兄様、先程の事は真にございますか?」

「・・・儂はいずれ父上に殺されるな」



兼久は少し寂しそうにポツリと呟く。



大河姫

兼久中二病だな。

美緒はたった一人の「息子」である兼久を宗久が殺すワケがなかろうと言うが、兼久は「一人ではない」と静かに答える。



「北ノ庄村にいるんだ」



美緒はその事を始めて知った。

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黄金の日日あらすじ第7話中巻「逃亡」

善住坊は助左に連れられ北庄村に来ていた。




助左はかつて信長との和議の談判をする途中、宗久、五右衛門とこの村のしまの家に来たことがある。



「ここなら安心だから」



助左は怯える善住坊を諭す。



「俺は、知らなかった・・・(涙)」



助左にすがりつきながら、兼久の指示で狙撃した相手が信長とは知らなかったと善住坊は泣いた。




助左の表情はやや怒りを見せたようにも見える。



大河姫

多分、兼久のやり方に怒ったんだね。

それでも助左は堺へ戻らなければならない。




しまと宗久の関係はなんとなく察してはいたが、幸いしまは一向宗門徒である。この北庄村は信長と対立する一向宗門徒で占められており、信長を狙撃した善住坊を称えることはあっても、代官所に突き出すような真似をすることはないのだ。



「いずれ琉球に逃がしてやるから」



それまで機会を待て。




助左はしまに善住坊を託し堺へ戻ってゆく。



今井亭


「善住坊を探し出せ」



宗久は五右衛門に善住坊探索を命じる。




幸い、信長を狙撃した人物が今井にゆかりあるものとは誰も疑ってはいない。知らぬうちに始末するのだ。




善住坊の首には銀百貫の値が付けられていた。




元亀元年(1570年)6月4日。




木下藤吉郎から今井宗久充てに密書が届く。



「・・・もう後には退けぬ」



藤吉郎は宗久の腕を見込み、鉄砲を早急に用立てるように依頼してきたのだ。




6月19日。




岐阜で陣容を立て直した信長は三万の軍勢で近江へと侵攻する。




浅井朝倉方もそれを迎え撃つべく出陣。




そして6月28日。




姉川の戦い





織田徳川連合軍二万九千、浅井朝倉連合軍一万九千が姉川を挟み激突。




朝倉連合軍は千七百を失い、織田徳川連合軍は八百余りの犠牲を出す。




織田方の勝利ではあったが、一方で織田方も浅井朝倉を攻めきれずに戦は終わる。




堺では能登屋平久と津田宗及が姉川の戦いの後の「堺のありかた」について密談をしていた。




二人は「反信長」であり、信長に肩入れをして伸張著しい今井を快く思っていない。



「公方様が本願寺にご内証を出された」



津田宗及の言葉に能登屋は我が意を得たりと頷く。



「実は阿波から三好様が近く堺へ来ると」



三好長慶が畿内を席捲していた往時の勢いはないが、阿波の三好勢はまだまだ強力である。



「信長の堺支配も長くは続かない」

「今井は近江の流れ者」

「いつまでも大きな顔はさせられない」



津田宗及は特に信長へ肩入れする宗久を苦々しい想いで見ていた。



大河姫

信長は嫌われとるな。

今井亭


「商人を目指す割には奇妙な男だな」



五右衛門は既に善住坊の隠れ家がしまの家であることを突き止めていた。




また、助左の助けを借りて、船で琉球へ逃げようとしている計画も知っていた。




五右衛門は併せてしまが伊勢長島へ移ったことも知らせる。




しまと娘、つまり宗久の娘、桔梗を堺へ連れてこようかとも提案する。



「儂が信長公についている限り堺へは来るまい」



宗久は少し疲れたように見える。




五右衛門には琉球丸で人知れず善住坊を始末するように命じた。

黄金の日日あらすじ第7話下巻「嵐」

今井亭


宗久は先だって美緒に伝えた兼久との縁談について釘をさす。



「兼久との挙式は来春桜の季節とする」

「!」



美緒は戸惑う。



「おもとが望むなら伴天連式でも良いぞ」



大河姫

ウエディングドレスat戦国w

宗久は有無を言わせなかった。




一方お相手の兼久は。




堺へ連れてきた梢と深い仲になっていた。




梢はもう三河へは一生帰らなくても本望だと兼久にしな垂れている。



「お前は俺が初めてだったんだな」



兼久も満更ではない様子だ。



「俺は行き場を失った難破船」

「船を休める港もない・・・お前だけだ」



大河姫

隙自語の兼久。あーあ、自分に酔ってるw。多分、初めてでもない・・・。

障子に映る絡み合う男女の影をたまたま通りかかった美緒は複雑な表情でみつめていた。




信長が本願寺との戦で手こずり、息を吹き返した浅井朝倉が京都奪還に向かっている頃。




一隻の商船が堺の港から出向するべく準備をしていた。




助左にとっては初めての遠洋航海である。




しかし、助左はやや気が重い。




一つは先日美緒から琉球丸に乗せて欲しいと頼まれたのを断った事である。



大河姫

助左は美緒にホの字ではないよね?

美緒は期待を裏切られて淋しそうな様子であった。




もう一つは善住坊の事である。




酒樽の一つに善住坊を隠し、積荷に紛れさせて積み込むのだ。




その、善住坊入りの樽を運んでいると・・・。



「助左!待ちに待った日が来たな」



宗久が助左に声をかけたのだ。助左は緊張を気取られぬように挨拶をして船に善住坊入りの樽を無事運び入れた。




琉球丸の大きさは約千二百石(百トン)




乗員二百人、琉球までの航海はおおよそ四十日である。






琉球丸は無事出向する。




船長の才蔵は甲板に見慣れない男がいることに気付き、乗船許可証を見せるように命じる。男は懐から証書を出して渡す。



「・・・うん、本物だな」



男は石川五右衛門であった。




五右衛門は宗久からこの琉球丸で善住坊を殺すように命じられていたのだ。




一方何も知らない助左は樽に入った善住坊に食事を届けていた。




大海原に出てしまえば安心だと思っているのだ。




善住坊は樽が揺れてこぶだらけだと文句を言う。



「こぶの一つや二つなんだ!刺客が狙っているのに」



善住坊は平謝りの後に助左の差し入れを食べながら泣く。



「怒ったり泣いたり忙しい奴だな(笑)」



助左は丘にいるときよりも生き生きしていた。




助左は水夫としての仕事がある。特に下っ端は忙しい。すぐに仕事に戻らなければならない。ちなみに、一番暇なのは船長の才蔵なのだと笑う。




暫くすると五右衛門が樽を見つけて、先程の助左のように軽く叩く。




善住坊は助左かと思って顔を出すが・・・。



「!?」



「まて、大元様にお主を守れと命じられた」



動揺する善住坊に諭すように優しく語りかける。




しかし。



「殺せ!大元様が儂を守れと命じるはずがない!」



大河姫

流石の足りない善住坊でもそこまでお人好しではないな

善住坊は観念したかのように泣き出すが、五右衛門はその様子を冷ややかに眺め甲板へ戻って行った。




甲板では助左とも再会する。




五右衛門は、



「水夫の方が飛脚番より楽そう」



だと皮肉を言うが、助左は少しむすっとしながら、



「そのうち海が荒れる」



と応じる。




そして、その通りになる。




空は雷雲が立ち込め船は揺れに揺れる。




助左は雷が苦手なようで船室で頭を抱えてうずくまっていたが、どうやらそんなことをしている余裕も無くるほど船は揺れ帆は折れ、沈没は避けられそうになかった。



「安針が死にました!!羅針盤も海の底です!」



船長の才蔵は積荷を捨て船員は船から逃げるように命じる。




皆、思い思いに脱出するが・・・。



「船員(ふなおさ)!」



「助左!お前の親父もこうして船と運命を共にした!」

「己が船が沈むときは船長も沈む!」



大河姫

え?才蔵死んじゃう!?シャンクスじゃないの!?

琉球丸は今まさに沈没しようとしていた。




黄金の日日あらすじ第7話「琉球丸難破」でございます。

黄金の日日感想第7話「琉球丸難破」

黄金の日日感想第7話「琉球丸難破」。タイトルが「琉球丸難破」ですからそりゃ、沈没するのは分っておりましたよ。ただ、船長の才蔵が亡くなってしまうとは。才蔵はワンピースで言えば「シャンクス」だと思っていたのに!




そして、冒頭でも触れましたが兼久ですよ。




コイツ本当に腹立つ。




ただ、少し気持ちも分る部分もある。私も凡夫でございますから・・・。

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黄金の日日感想第7話「凡夫の執念」

「凡夫には凡夫の執念がございます」



偉大な父を持つとお辛いでしょうね。




そう言えば、三好方が再び堺に上洛した時兼久は嬉しそうだった。



「父上の汚名はこの俺が晴らしてきます!」



この発言は皮肉も多少あったけど、親父に誉められたかったんでしょうね。結果は残念な形になりましたが。




今回の鉄砲を届ける任務もそう。




上手く行っても親父の手柄

上手く行かなければ自分(兼久)の責任




だからやる気なんてサラサラ出ない。




勿論、宗久は兼久と成長と奮起、そしてなによりも「視野を広げて欲しい」という想いで今回の荷駄隊指揮を任せたんですけどね。




親の心子知らず。




ついには父宗久への反発心から信長狙撃に手を貸す。しかも、善住坊を巻き込んで。




ちなみに、助左はこれにはちょっと怒っていたと思う。




あいつ優しいから。




兼久はろくでもない中二病でお子様。梢を相手に「私は愛の難破船♪」と歌い出した時はもうね、私も赤面しました。




でもちょっと気持ち分っちゃうんですよね。




残念ながら我々は概ね「凡夫」に過ぎないから。




東西戦で赤木や天、特に赤木の才能を前にしたひろゆきがその後停滞したのに似ている。



「自分は赤木達いる神域に達することは出来ない」



この深い絶望感。




兼久もそうなんですよね。




親父殿の域に自分は届かない




それを親父は入り婿で家柄が悪いなどと誤魔化そうとしますが、無理。




自分には嘘付けませんからね。



これは自分で、つまり兼久が気付くしかないんですよね。




その答えは執念では多分ないの。






兼久には「命を輝かせろ」という赤木シゲルの名言をお伝えしたいです。

黄金の日日感想第7話「不器用」

類まれなる才覚を持つ今井宗久。




その才覚を持ってしても親子関係は中々御し難い。




まあ、私のような「凡夫」はその様子を見て、



「才能があるのも大変だね」



と勝手に溜飲を下げております。
(情けない・・・涙)




才覚ある人は「自分の才覚に無自覚」であることが多いので、兼久の「劣等感」に気付かないし、色々傷つけるのです。




結果、すっかり屈折した少年オジサンに成長してしまった。




素直に「兼久が心配である」ということが伝われば随分と変わると思うのですけど宗久のご性格でしょうね。




愛情表現は苦手でいらっしゃるようで。




素直になれないのは似た者親子ということかもしれません。




その仲介を頼まれた美緒の立場を思うと。




うん、琉球丸で南の島へ脱したいお気持ちも分るかな。




以上、黄金の日日あらすじと感想第7話「琉球丸難破」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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