鎌倉殿の13人あらすじと感想第22話「義時の生きる道」。大天狗、逝く。ついに都の大天狗後白河院が崩御。一つの時代が終わりました。頼朝はこれで日の本の独裁を確立したかに見えましたが、足元の地獄鎌倉では新たな修羅物語が始まりそう?鎌倉殿の13人第22話

鎌倉殿の13人あらすじ第22話「義時の生きる道」

日本中が
源氏の名の下に平定された。
しかし、
その道のりには多くの別れが。
頼朝はいよいよ
上洛実現を目指す。

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鎌倉殿の13人あらすじ第22話上巻「上洛」




八重が亡くなった。



義時はそれをこれまでの行いに対するバチが当たったのだと塞ぎ込み気味であった。しかし、暗くなってばかりもいられない。



そんな事では八重も安心して眠ることが出来ないであろう。



義時は金剛を自らの手で立派な武士に育て上げることを改めて決意する。また、金剛には鶴丸を決して責めてならないと言い含めることも忘れない。



子供達の面倒は義時が見続けることは出来ない。少しずつ、引き取り先を探すことになる。



そこに珍しく頼朝が訪ねてくる。


「上洛いたすことにした」

「其方もついて参れ(笑)」


義時はもうしばらくは八重の菩提を弔い、もう暫く子供たちのことに関わっていきたいと願ったが、頼朝は当然認めない。



最後は冷ややかに、


「これは命令じゃ」


と、言い放ち出て行く。無論、義時もそうなることは分かっていたようである。


後白河院
御所


建久元年(1190年)10月。



頼朝は大軍を率いて上洛。後白河院に初めて拝謁する。



既に、源氏の、頼朝の敵は日本にはいない。朝廷に軍はないのだ。


「圧力のつもりか?」


後白河院は頼朝へ冷ややかに対応する。何が望みかと。





「戦の無い世を創るのが願い」

「薄っぺらい願いじゃの」


しかし、両者は一応の協調を確認する。



頼朝は自身の根拠地となった坂東の武者を黙らせるために朝廷のお墨付きが欲しい。また、政子との間の娘である大姫を後鳥羽帝へ入内させることを望んだのだ。



この願いは受け容れられることになる。



頼朝は早々に上洛の目的を達成することが出来た。



この上洛には勿論、義時だけではなく大江広元や和田義盛といった頼朝の近臣や坂東武者達も帯同している。広元にとっては久しぶりの都である。



一応の目的を達し一同宴席となる。広元は久しぶりの都暮らしは嬉しいのではと和田義盛に問われるが、


「都は嫌い」


と応じる。確かに時の人となった頼朝と上洛し、都落ちと揶揄したかつての同僚の公家達に対して「どうだ!」という気持ちはあるが、だからと言ってこのまま都に戻るつもりなどはサラサラ無い様子である。



また、頼朝に不満を持つ一部武士は別で範頼を囲んでいた。





皆が上洛を喜んでいるわけではない。結局、その費用はすべからく坂東武者達が負担をしているのだ。



範頼は改めて坂東武者達がその想いを自身に話をしてくれたことに礼を述べる。

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鎌倉殿の13人あらすじ第22話中巻「天狗の最期」

六条殿
御所



建久3年(1192)3月13日







日本一の大天狗もその最期を迎える。



享年66歳。



そして、同年7月。



頼朝は後鳥羽天皇より、征夷大将軍に任じられる。


鎌倉御所


征夷大将軍に就任してほどなく、比企能員の姪の比奈が御所に仕えるようになる。





頼朝は無類の女好きである。



比企夫妻は美女と誉れ高い比奈が頼朝に見染められることを狙ったのだ。



ところが、ひょんな事から頼朝と政子の二人は比奈を義時に嫁がせるのが良いと意見の一致を見る。



鎌倉殿の命令とあっては従うしかない。



比奈はそれもまた運命とあっさり受け容れたものの、当の義時にはその気がない様子である。



比企家に戻った比奈は見込み違いの上に宙ぶらりんと愚痴を言う。しかも、比奈は「むっつりと評判」の義時のことは当然好みではない。





結局、義時に断られたという体裁を整えるためしばらくは通うことになる。


江間、義時の館


ある日、金剛が安達盛長の息子と喧嘩を起こす。



どうやら先に手を出したのは金剛のようである。金剛は手を出した理由を言わない。



そこに、安達盛長が息子連れて謝罪に訪れる。





しかし、義時は子供のしたことであり、また、先に手を出したのは金剛だと謝罪するのであった。



盛長父子が帰った後、鶴丸が金剛が何故先に手を出したのかを教えてくれる。


「孤児と鶴丸を馬鹿にしたから金剛が怒った」


義時は手を出したことはともかく、金剛の心根の優しさを嬉しく思うのであった。


鎌倉殿の13人あらすじ第22話下巻「謀略」

時政の館


時政の館を曽我兄弟が訪ねてくる。





二人はかつて、父を工藤祐経に討たれている。その仇討をしようと言うのだ。



二人の烏帽子親でもある時政はその心意気に大いに感じ入り、手助けをするという。



近く、富士の裾野で頼朝も参加して大規模な巻狩りが行われる。今となっては頼朝のお気に入りである工藤祐経も当然一緒である。そこで、祐経誅殺に力を貸そうというのだ。



しかし、これには時政も知らない裏があった。



曾我兄弟が狙っているのはのは親の仇である工藤祐経だけではない。





本当の狙いはその混乱に乗じての頼朝暗殺なのだ。



その絵を描いたのは岡崎義実。





全容を聞かされた比企能員はその作戦に乗る。



もし、頼朝が暗殺されれば後継は比企家が乳父を務める万寿。暗殺が失敗すれば北条を鎌倉から排除できる。



どちらに転んでも比企には利しかないのだ。



その頃義時は。


「謀反の動きがある」


梶原景時に御家人達の間で謀反の動きがあること聞かされる。

鎌倉殿の13人感想第22話「義時の生きる道」

鎌倉殿の13人感想第22話「義時の生きる道」。八重さんの死。冒頭の義時の表情を見ると八重の菩提を弔う為に出家しかねないような雰囲気。皆、義時を心配・・・しているのは本心ではあるのでしょうが、寄り添い具合は浅いですね。特に頼朝。あと平六義村も。



頼朝の征夷大将軍就任と後白河院の崩御。これで、頼朝の天下創世も成ったと考えるのは早計。鎌倉はこれからも地獄。



まさか、あの爺がこれ程やり手とは・・・。

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鎌倉殿の13人の感想第22話「意思を継ぐ者」

昔、村上龍が言ってたんだっけな。



幸せは少しずつ大きくなり、
不幸と警察は突然やってくる。



先週、幸せを噛み締めたばかりの義時を襲った突然の不幸。





義時は嫌な予感がしていたんでしょうね。


「バチが当たる」


頼朝は天性の独裁者マインドで顕在化した敵は勿論、潜在的な脅威も容赦なく徹底的に排除する。



その頼朝の思考は理解出来るけど、
共感は全く出来ないのが義時



頼朝の手先となり自身の手を汚す度に暗い荷物を背負わされている感覚。



まさか、このような形で自身に降りかかって来るとはね。



それでも、義時は金剛の為にも生きて行かねばならない。



ホンネを言えば、八重が世話をしていた子供たちの成長を見守りながら、八重の菩提を弔いたいというのが義時の想いでしょう。



勿論、そんな事が許されないのは分かっている。



せめて、金剛を立派に育て上げる。



鶴丸の為に安達の息子を殴りつけた金剛君。



暴力はいけないが・・・、それでも八重さんはきっとその想いは誉めてくれたはず。





八重の意思は義時、そして金剛君にもしっかり受け継がれているのでしょう。

鎌倉殿の13人の感想第22話「大天狗と独裁者」

都の大天狗と鎌倉の独裁者がご対面。





「戦の無い世を創るのが望み」

「薄っぺらいのう!」


いや、最高だね。この二人。



後白河院には一抹の不安があったと思う。



一抹の不安。



朝廷が滅びてしまうというね。



因みに万世一系の天皇家、あって当たり前と考えるのは早計。



天孫降臨神話まで含めると紀元前660年まで遡れるものの、いわゆる「朝廷」の成立は7世紀前後、つまり大化の改新を持ってというのが一般的かと思います。律令国家の成立から庶民の間にも「帝(みかど)」の認識が定着し始めたのもその辺りの時期でしょう。



その歴史は精々が400年位。



400年が長いか短いかという議論はありますけど、お隣の唐王朝は300年程で滅んでおります。勿論、後白河院はそのことを知っているし。朝廷が絶対に滅びないという確証は無かったはず。



源氏による日本統一は藤原純友と平将門による反乱「承平天慶の乱」以来の危機とも言える。



しかし、それでもその可能性は小さいとは見積もっていたと思う。



なにせ、頼朝は何事も都風が大好き。



後白河院は頼朝と直接話をして確信。


「はやり、杞憂であったか」


少なくとも頼朝政権下で朝廷は存在し続ける。



何せ、征夷大将軍就任でこの笑顔。





後白河院も安心して三途の川を渡られたかな。あの世できっと盟友清盛様と双六を楽しまれていることでしょう。







・・・朝廷最大の危機はあともう少し先のお話。

鎌倉殿の13人の感想第22話「頼朝のお株を奪う爺」




うん。テロリストの顔してるわ。



鎌倉は陰謀渦巻く粛清の
魔都



源氏の名の元に日本全国統一を成し遂げ、征夷大将軍にも就任した頼朝。



過去は未来に復讐する。



坂東武者達は皆、頼朝のやり口を快く思っていない。しかし、学んでいたのだ。学んでいたのは義時だけかと思っていたけど甘かった。


「曽我兄弟の仇討を利用して頼朝を討取る」


時政は曽我兄弟の仇討をあっさり後援したものの、その真意は頼朝暗殺。


「北条は仇討の事は知っているが、頼朝暗殺は知らない」


何処かで見た構図


そうだ、上総介広常と義時だ。



二人は反乱を未然に防ぐという事は知っていたが、
その仕上げが広常の死だとは知らなかった。



「そこが面白い」





岡田義実、やるじゃねぇか・・・。
もーろく爺だと油断しておったわ。

義時は果たしてどう動くのか・・・!



以上、鎌倉殿の13人のあらすじ感想第22話「義時の生きる道」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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→鎌倉殿の13人あらすじ感想第23話「狩りと獲物」