鎌倉殿の13人あらすじと感想第1話「大いなる小競り合い」。平家の世において特段の不満もなく生きてきた義時。しかし、何が不満か源氏の佐殿に入れ上げる兄宗時の「やんちゃ」に振り回され巻き込まれ気付いたら祖父と戦に!世界を変えるキッカケはこんなものなのか?鎌倉殿の13人の感想第1話!

鎌倉殿の13人あらすじ第1話「大いなる小競り合い」

栄華を極める
平家の世に、
小さなほころびが生じようとしている。
源氏の名の下に集う
新しい力。
歴史がうねり始めている。

→鎌倉殿の13人のキャスト表

鎌倉殿の13人のあらすじ第1話上巻「10年越しの失恋」

安元元年(1175年)9月。



義時の父北条時政が都での勤めを終えて坂東へ下ってきた。



皆、時政の無事の帰還を喜び宴が催される。



時政は縁戚の諸将に都の土産を振る舞い上機嫌である。



宴には義時の「盟友」ともいえる三浦義村も来ている。そこで、目下この伊豆で大いなる騒ぎが起こりつつあることを教えられる。



かつて「平治の乱」で敗れた後に伊豆へ流された源頼朝、通称「佐殿」。彼は伊東祐親の監視下で事実上「幽閉」のような暮らしをしていたのだが、監視役の祐親が大番役で上洛している間にその祐親の娘である八重姫と恋仲となり男子まで儲けていたのだ。



平家に肩入れする祐親にこれが露見すれば頼朝もただではすまない。



それを察したか、頼朝は目下行方不明となり伊東の者は血眼になって行方を追っているという。



義時は八重姫と頼朝が深い仲になっていたことに少なからず衝撃を受ける。



かつて、八重姫が屋敷に来た時、義時に「微笑みかけて」くれたことがあった。義時はそれを「好意」と思い、後日八重姫に花を届けたことがあったのだ。

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鎌倉殿の13人のあらすじ第1話中巻「革命家」

その後、今度は兄の宗時からさらに驚きの話を聞く。



件(くだん)の「佐殿」がなんとこの屋敷に匿われているのだという。



兄宗時は「平家の世」に我慢がならず、これを打破できるのは源氏のみであり、源氏の棟梁源頼朝を旗頭に世をひっくり返そうとしていたのだ。



義時には兄や兄に同調する畠山重忠などの考えがさっぱり理解出来ない。そして、屋敷に佐殿がいることを父時政にはなんの相談もしていないと言う。



行掛り上、義時も兄宗時の紹介で頼朝に挨拶をするが、義時には今一つその魅力が理解できなかった。ただ、姉の政子はすっかり頼朝に惚れ込み、頼朝もまんざらではない様子であった。



それが義時には益々理解が出来なかった。



宴がお開きとなり家族だけになると、時政は少々言いにくそうに近々再婚することを告げる。前妻(義時の母、伊東祐親の娘)を亡くしてまだ日も浅いのにと家族は皆呆れるが、これが丁度良い機会と、宗時は目下この屋敷に頼朝を匿っていることを伝える。



平氏だ源氏だということに全く興味のない時政は「厄介事」を持ち込んだと地団駄を踏むものの、頼朝と接すると態度を軟化させ「3日ほど」匿うことを了承するのであった。

鎌倉殿の13人のあらすじ第1話下巻「見破る」

義時はその頼朝から「八重姫」への文を託されてしまう。
渋々、


「祖父でもある伊東祐親に都での父の様子と再婚についての話をする」


という体裁で伊東の家へと出向くとまず八重姫に頼朝の手紙を渡す。



伊東祐親にも挨拶をするものの、義時の思惑通りにはいかず、北条家に頼朝が匿われていることを見破られてしまう。そして、帰り際には頼朝と八重姫の間の子である千鶴丸が水死させられるのを目撃する。



義時は事の次第を兄宗時、そして佐殿にも伝える。宗時は「戦も辞さず」との覚悟を決める。また、頼朝も我が子の死には怒りを隠せなかった。



そして。



父、時政は。



時政は伊東祐親が手勢を率いて屋敷を囲むと「頼朝は渡さない」と腹を決めたと宗時に笑いかける。


「ワシがいないとおらんといったらおらんのだ!」


両軍が睨み合う中、義時は政子の機転で女装した頼朝を馬に乗せ屋敷を駆け出すのであった。

鎌倉殿の13人の感想第1話「大いなる小競り合い」

鎌倉殿の13人の感想第1話「大いなる小競り合い」。多分、年号は出ていなかったように思うのですが、千鶴丸が暗殺されてしまったのが安元元年(1175年)9月。



平家滅亡の壇ノ浦のまであと10年。



平清盛と後白河院の蜜月は建春門院(清盛の義妹)の死(1176年)をもって揺らぎ、灯籠大臣こと平重盛と娘の平盛子が相次いで亡くなる(1179年)ことで決定的となり、清盛の病没で潮目が完全に源氏に傾く。



つまり、この安元元年(1175年)は
平家の絶頂期


「いったい何が不満なんですか?」


因みに、北条家の出自は平氏。



義時のこの言葉はよく分かる。



うん。



ホント、よく分かる。

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鎌倉殿の13人の感想第1話「巻き込む男、流される男」

兄、宗時から打倒平氏!の熱い想いを告白された義時。しかし、平家打倒を叫ぶ者の気持ちは理解できない。



平家全盛期の今あえて平家に弓引く意味が分からないし、何より、兄の行動は北条家を危うくしかねない。そもそも「勝てる目算」があるようにすら思えない。



要所要所で「戦になる」ことを危惧しておりました。



しかし、結果的に義時は兄の片棒を担ぐ形となります。



ズルズルと。



さらに、もう一人流される男がおります。


「首チョンパじゃねーか!」


宗時が平将門の乱の話を持ち出したのはご愛嬌?新しい嫁との新婚生活しか頭になかった時政は息子宗時の行動に激怒・・・いや、
拗ねます。



しかし。



こちらも頼朝と面会するとあっさりとホダされる。



面会した時は「三日匿う」ことを認めただけでしたが、伊東祐親が手勢を率いてやってくるとあっさりと頼朝のため一戦交えることを決意。


「腹は決まった(笑笑)」


宗時の計画は熱量しかない(しかしその「熱量」の源泉は不明)し、協力した義時や父時政に至っては熱量はゼロで流れに乗っただけ。時政には「乗った感」がなんとなくありましたが、義時は気付いたら巻き込まれていた感じ。



にも関わらず、これがキッカケで世界が動いてしまう。



世を変える、世を動かす
最初の一歩はこんなものなのかもしれない。



世を動かすのに崇高な想いや精緻な計画は不要。



そして、流され巻き込まれた義時が後の鎌倉幕府の基礎を築く。



義時は今後は確信犯として描かれるのか?



それとも流れに乗った男として描かれるのか?



義時の変化があるのか無いのか・・・?

鎌倉殿の13人の感想第1話「King of 流される男」

そして、流される男と言えば佐殿



流されることに関してはプロフェッショナル。
冷徹です。


「兵を挙げるのか?ワシにも分からん!」


義時は頼朝に入れ上げる宗時のことが理解できないものの、義時の良い所は「一応、理解しよう」と試みるところですね。



もしかするとこの頼朝という男には何かあるのかもしれない。



しかし、頼朝から返って来た言葉は意外なモノでした。



ただ、私は頼朝の気持ちは分かる気がします。
義時は目が点(・_・)だったと思いますけど。


「天がワシを生かしている」


平治の乱で敗れ捕らえられたおりにまさか池禅尼(清盛の継母)から除名嘆願の願いがあり、まさかまさか清盛がそれを聞き入れ死一等を免れるとは。
(頼朝の言葉を借りると他にも色々と危機があったがことごとく助かったらしい)



頼朝自身もマジメに「源氏再興」を考えたこともあったのでしょうが、いずれもうまくは運ばず、かといって命は繋ぐ。


コトを謀るは人にあり
コトを為すは天にあり


カッコよく言いましたが・・・。



なるようになるさ!



つまり、そんな境地に達したのでしょうね。



で、あれば。



取り敢えず、
流れに任せよう。



結果、八重姫とは恋仲になり子まで為して、あからさまに好意を寄せてくる政子にもちゃんと良い顔をする。



この、スケコマシめ・・・。



もっとも、今回、その代償は少々高めに付いたようですが。

鎌倉殿の13人の感想第1話「役者について」

もはや永遠のお蔵入りとなってしまった大河ドラマ真田丸。
三谷幸喜が


「スネに傷もってるかなっていう人がいたら、ぜひ(オファーを)断ってください」


と牽制球を投げたのは「いだてん」と「麒麟がくる」の件が念頭にあったと思いますが、真田丸はみんなスネ傷無かったんですけど
後で「スネに大怪我した奴」(多分役者としては再起は困難・・・)がいたんでしたよね。


後でスネに怪我もしないように」


是非、お願いしたいものですね。



それと、第1話を見てちょっと過去作オマージュ?と感じた部分がいくつか。



義時の妹の実衣(宮沢エマ)はきりちゃん(長澤まさみ)を感じましたね。あと、工藤祐経の小汚い感じが平清盛の源為義(小日向文世)の雰囲気。



そう言えば、平清盛出演の俳優も結構多いような・・・?気にせいかな?





あと、最後の大物紹介は武田信玄第1話を思い出す。



平清盛(松平健)と後白河院(西田敏行)、そして奥州の覇者藤原秀衡(田中泯)はめちゃくちゃ良いですね。



本格登場が楽しみです。



・・・我が甲斐源氏武田信義もクレジットして欲しかったけど。



以上、鎌倉殿の13人のあらすじ感想第1話「大いなる小競り合い」でございます。
大河姫

今宵は此処までに致します。

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