翔ぶが如くのあらすじと感想第47話「故郷城山へ」。田原坂での敗北の後も西郷軍と政府軍の戦いは続く。しかし、西郷軍は人吉、都城、宮崎、延岡と敗走。長井村へ退却した西郷軍は延岡奪還作戦に一縷の望みをかけるが・・・!翔ぶが如くのあらすじと感想第47話

翔ぶが如くのあらすじ第47話「故郷、城山へ」

薩摩軍は熊本城包囲を解いたのち人吉を根拠地として豊後・日向・薩摩を保持しようとするが、政府軍は4月27日鹿児島へ上陸。薩軍は北方からの攻勢もあり人吉を失う。日向方面に後退の後に軍資金調達のため所謂「西郷札」を発行するが都城も陥落。薩軍は宮崎、延岡と後退を続け、長井村に本陣を置き、延岡奪還を狙うが・・・。既にその兵力はわずかに三千。政府軍は四万を超えていた。

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翔ぶが如くのあらすじ第47話上巻「最後の戦い」

明治10年(1877年)8月。




翌日の決戦を控え西郷は犬たちに餌を与えていた。
その表情は穏やかで、戦の前とは思えない。



「ほれ!明日は動くからな・・・!たんと食もれ・・・」

「ワン!ワン!!」

「ははは!ほれ!」



そこへ村田新八がやって来る。



「吉之助さぁ・・・!明日は戦でごわんで吉之助さぁも食もってくりやえ!」

「おお、新八どん・・・!おお、こらこらそんなに美味いか・・・」



延岡に着陣する政府軍は四万。一方の西郷軍はようやく三千程度である。今回の戦いも勝敗は既に見えている。




長井村本陣には傷病兵も多い。




その中には右足に重傷を負った菊次郎の姿もあった。菊次郎は明日は籠に乗ってでも父隆盛と共に戦に出るつもりでいたが千絵に諭される。



「無理ははなりませんよ!」



菊次郎は何も言わず天上を見つめていた。その夜、千絵は矢崎八郎太に呼び出される。



「今生に別れとなると思う」



千絵も覚悟はしていた。もう、矢崎を止めようとはしなかった。



「分かりました・・・ただ、決して死に急がないで下さい・・・」

「これを私だと思って・・・」



千絵は矢崎に御守りを手渡すのであった。




翌朝。




西郷は全軍を前に出陣前の檄を飛ばす。



「わが軍を囲む敵は五個旅団四万余」

「軍艦からはわが軍に向けて艦砲射撃を加える形勢のようでごわす」

「山に入った処で餓死あるのみ」

「餓えて死ぬより、進んで戦の中で死ぬ!よろしゅうごわすか?!」



「チェストー!!!!」



薩軍の雄叫びが早朝の山々に響き渡る。彼我の戦力差は圧倒的であるが士気は非常に高かった。




政府軍の大砲を合図に戦端が開かれる。




火力・兵力に勝る政府軍が押すかと思われたが西郷直率された薩軍の士気は高く政府軍を押し返す。また、西郷の姿を見た政府軍首脳に衝撃が走る。




政府軍本営には従道、そして大山も出陣していた。



「野津少将より伝令!西郷大勝が前線に出ておられます!」

「なんだと!!!」



従道は自身も前線へ出ようとするが大山が押しとどめる。



「信吾行ってはならん!!」

「じゃっとん!!兄さぁが!!」

「その兄さぁと撃ち合う気か!おはんは行ってはならん!」



当初は桐野などの切込で動揺した政府軍も体制を立て直し、いよいよ和田越決戦も政府軍が優勢になりつつあった。西郷は山の中腹から前線を見続けていた。西郷の足元にも銃弾が着弾し犬達が脅えて声で鳴く。



「吉之助さぁ・・・弾が・・・」



「新八どん・・・弾がおいを避けている・・・」



「こうして見ると百姓町人兵も強ようごわんどな」

「これならこの先外国と戦う時も力になりもんそ」

「よか訓練になりもしたな」



新八の言葉に西郷も頷く。



「西郷さぁ!!そろその此処も危なか!!」



前線から退却してきた桐野はそう告げると西郷を皆で騎馬戦のように担ぎ撤退していくのであった。




矢崎八郎太も前線で斬り合っていたがいよいよ撤退命令が出る。矢崎は辺見十郎太に自分が殿をつとめると告げ、敵陣に突入するが・・・。




銃弾が矢崎を撃ち抜く。




矢崎は千絵からもらった御守りを握り締め絶命する。




和田越決戦での敗北で薩軍の組織的な戦闘は事実上終わる。




その頃東京では一時期は西南戦争に参加しながら、勝敗が決するのを待たずに呼び戻された川路が大久保に不満をぶつけていた。大久保は川路の見立て通り戦が終わるからこそ呼び戻したのだと話す。



「川路は最後まで参戦致しとうございました」

「いや、警視庁大警視に戻ってもらう。これからは治安が大事じゃ」



川路はそれでもなお従軍を迫るが・・・。



「警視隊の根幹は吉之助さぁが連れて来た薩摩郷士!」

「おはんは敵味方に分かれた肉親の憎しみを永久に植え付けるつもりか?」



川路はそれも覚悟の上であると抗弁する。しかし、大久保はその川路の考え方を案じる。



「おいには薩摩より国家が大事にございます!」

「目的に対しての想いがまりに強すぎる」

翔ぶが如くのあらすじ第47話中巻「解散」

「和田越え決戦で死ぬつもりでございましたどん」

「御覧の通り死にぞこないもした」

「宮崎福岡等他県の諸隊も苦難を共にしてくれた事」

「西郷隆盛生涯のあり難い事と存じもす」



和田越え決戦の後、西郷は生き残った幹部達に頭を下げる。西郷軍首脳の面々は恐縮しきりである。



「じゃっとん本日全軍解散を決意しもした」



西郷は政府に下る者は下り、自決する者は自決し想うが処に任せると告げる。




続いて野戦病院と化した長屋に負傷兵の見舞いをする。そして、これまで苦難を共にしてくれた者と別れは辛いがもはやこれからも共に行動する事は難しいと告げる。



「政府が万国公法を守る限り負傷兵に気概を加える事はなか」

「安心してこの場に留まってよか」

「また、おまんさ達には田畑を荒したばかりかほんのこてお世話になりもした」



負傷兵も西郷軍を物心両面で支援してきた村人たちも西郷の言葉に涙を流す。




また、熊吉に右足に銃撃を受け歩く事の出来ない息子菊次郎と共に残るように頼む。最期まで隆盛と行動を共にしたいと言う菊次郎。



「菊次郎・・・お前はよう戦った・・・後は信吾が悪いようにはせん」

「しかし・・・!」

「おはん、鹿児島の母さんと死に急がないと約束したではなかか?」



そう言われると返す言葉がない。西郷はこの後は生まれ故郷の大島へと戻りゆっくり養生するように諭す。



「今のおいを創ってくれたんはあの島だと思っている」



菊次郎と熊吉はこの地で降伏し従道の保護下菊次郎は病院へと入る事になり、熊吉はそれを見届けて後糸たちの元に菊次郎の無事を知らせに走る事になる。




西郷は解散を宣言すると独り本陣の庭先で陸軍大将の軍服を燃やす。




その後ろ姿を桐野が見つめていた。



「西郷さぁ・・・いよいよ死ぬ時が来たと心得もす」

「これからの手筈を教えてほしか」



「鹿児島へ戻ろうかい」



西郷はまるで猟にでも出るような口ぶりだ。政府軍四万が包囲しているのだ。鹿児島処かこの囲みを突破するのも難しい。



「は??」

「兵児達を連れて鹿児島へ戻るんじゃ」

「しかし鳥じゃごわはんどん・・・羽もないのにこの囲みをどげんして・・・」



西郷はどことなく肩の荷が下りたような雰囲気である。桐野の問いかけには答えず犬達を解き放つ。



「お前達(犬)は一足先に鹿児島へ戻りやんせ」



犬は西郷の言葉を理解したようだ。一目散に鹿児島へと向けて駆け出して行った。




翌朝。




西郷は西郷に最期まで従いたいという兵児達と一路鹿児島を目指す。政府軍の包囲を欺くため難所である可愛岳を走破する事になるが西郷軍の士気は尚も高く悲壮感はなかったという。



「ほんのこて・・・よか女子の処へ夜這いに行くようじゃな・・・」

「ほんのこて!」

「ハハハハハ!!」



敗走の西郷軍は九州の山々を普通では考えられない速さで踏み越えつつあった。




一方、既に西郷軍が移動した事を知らない政府軍は総攻撃の準備をしていた。両軍激戦の後、遺体の収容なども進んでいた。霧雨の中西郷軍が籠る山を眺めている従道と大山。



「吉之助さぁはあの山の中においやんと・・・」

「あと30分で砲撃を開始・・・」

「信吾どん!吉之助さぁはどげな姿になっていても必ずおい達が収容する」



すると、騒ぎの声が。女子が1人何やら暴れているらしい。このような激戦地に女子が・・・?



「寄るな!!!寄れば死ぬ!!!」



女は刀を手に政府軍を威嚇していた。女は千絵である。


「千絵さぁ・・・!」



事情を知らない従道は東京にいるはずの千絵の姿に驚く。



「千絵さぁ!千絵さぁではないか!!」

「・・・貴方は・・・?」

「これは・・・矢崎君な・・・?!」



千絵の足元には既にこと切れている矢崎の姿が。



「これが!これが貴方達の御維新だったのですか!?」

「江戸を滅ぼし!会津を討ち!今また多くの人たちを殺していく!!」

「これが政府の正義なのですか!?」

「親と子、兄と弟が敵に味方に分かれて戦わねば創れない国など・・・!!」

「私は見たくない!!!」



千絵は矢崎の遺体にすがり泣き叫ぶ・・・



「中尉!このご婦人を頼む・・・」

「それと、この男を丁重に葬ってくれ・・・」



千絵の泣き声が激戦地に響く。誰も声を上げるものはなく淡々と遺体を運んでいた。




結局総攻撃は中止となる。




西郷軍は既に山を脱した後であった。




東京では大久保と大山格之助が内務省で会っていた。大山は既に覚悟を決めているようだ。勿論、大久保もまたその事は分かっている。大山は幕末の頃と変わらぬまさに「薩摩隼人」の出で立ちである。



「東京で審議する事になったので遠路きてもらいました」

「・・・ちっとは話もしたかもんで・・・」



「そいなら・・・ここは一蔵どんと二人にしてもらおうかい」



大久保は頷くが川路は何か言いかける。



「おいは囚われの身じゃ!もとより短刀なんぞもっとらん!」



川路は一礼して大久保の執務室を後にする。



「西郷隆盛挙兵の真意を聞きたか」



「真意もなんも・・・おはん達政府があんお人を暗殺しようとした事からはじまった」

「それ以外の何者でもなか」

「今度はその勢いを吉之助さぁもおいも抑えられんかった」



「じゃっとん、吉之助さぁは暗殺の企てが真とは・・・?」

「思ってはおらんのじゃろ?」



「吉之助さぁは何も言わんで兵児達と死ぬおつもりじゃ」

「あんお人は二才どん達を見捨てられない情のお人じゃ」



「やっぱろそうじゃったか・・・」



「おいも県令として一蔵どんを苦しめた・・・」

「それもまた薩摩人としてのおいの戦じゃった」



「おいはなぁ・・・久光公にも吉之助さぁにも十分役目は果たしたと思う」

「もはやなんの未練もなか・・・(笑)」



「大山さぁ・・・」



「おはんも早く役目を果たして肩の荷を降ろせ・・・じゃっとん!面白か一生じゃった!」

「決起の精忠組を創って色々とあった」

「幕府とも英国とも戦い新政府に痛撃を与えた・・・!」

「男としてこれこと太い一生が又とあるかい!」



自分の人生、薩摩人として生き抜いた人生を振り返る大山は満足気であった。



「一蔵どん・・・後はおい達の死を無駄にせん国を創りやんせ・・・」

「頼んだぞ・・・!」



「引き受けもした・・・」



大山はこの後裁判にかけられ長崎で斬首となる。

翔ぶが如くのあらすじ第47話下巻「城山へ」

「桜島じゃ!!西郷さぁ!桜島でございもす!!」

「御一同!帰って来もした!!」

「こん城山は一気囲まれるじゃろ!早く陣地を作るぞ!」



西郷軍は既に数百まで減ってはいたが、西郷以下ついに鹿児島へと帰って来たのだ。黙って桜島を見つめる西郷もまた感慨深気である。




城山まで西郷軍が引き上げ来たことは糸たちにも伝わる。糸は熊吉に着替えと、そして「最期の時の支度」を託す。



「熊吉・・・そいどん無理はならんど・・・」

「はい!どげな道を通っても必ず旦那様にお届けしもす!」

「・・・そいと、犬達も無事にたどり着いたと・・・」

「旦那様も喜びもんそ!」

「熊吉・・・しっかりと走っていきやんせ・・・!」

「はい!!」



政府軍もまた、最期の戦いの準備を進めていた。大山は司令長官山県有朋から呼び出され意外な話を聞かされる。



「お話しがおありとか?」



「大山中将・・・城山から西郷隆盛助命嘆願の使者が来ている」

「しかし・・・!今となっては手遅れである・・・」

「せめて人吉・・・いや!都城で言ってくれれば・・・」

「残念でならない!!」



山県は沈鬱そのもの表情だ。



「・・・司令官にはどのようなお考えですか?我らに兵力既に七万」

「城山に籠る西郷軍と言う卵を大鉄槌をもって打ち砕きもすか?」

「そいとも・・・西郷隆盛を捕らえ打ち首にするつもりですか?」



「・・・今となっては西郷さんに自決してもらうのが一番だと思う」



山県は使者には総攻撃今夕五時までに西郷本人が本営へ来るように伝えるよう命じる。



「山県さぁ!!」



「西郷さんには生涯忘れてはならない恩を受けている!!!!」

「私とて・・・!!!助けられる物なら助けたい!!!!」



大山は苦悩する山県にそれ以上は何も言わなかった。




この西郷隆盛助命嘆願の使者の件は城山籠る西郷軍の中でも少々騒動になる。この件を桐野利秋は知らされれていなかったのだ。



「おいはそげな事を聞いてはおらん!」

「事は急を要すから桐野さぁが巡回中じゃったんじゃ」

「おいが気に入らんのはこげな卑怯は事を言いだしたんは誰じゃという事じゃ!」

「・・・桐野さぁ、西郷さぁの命を助けたいとは皆同じじゃ、それがなんで卑怯なんじゃ?」



西郷自身は西郷のためにと用意された洞穴から議論を眺めていた。




村田新八が立ち上がる。



「桐野さぁ・・・こいは皆の意見じゃ」



村田の静かだが覚悟のある言葉に桐野も一瞬気圧される。



「おいが怖れるのは命乞いなんぞして西郷さぁの最期を汚す事じゃ」



桐野は不世出の英雄の最期を弟子達が泥まみれにしても良いのかと反論する。此処で、最も強硬であったはずの辺見十郎太が意外な発言をする。



「よか!」

「辺見!!」



桐野は辺見に斬りかかりそうな勢いで前へ出る。辺見は逆に刀から手を離す。



「西郷さぁは国家にとって必要な人物じゃ」

「おい達が慕うあまりに殺しちゃいかん!」

「・・・この戦は西郷先生が起こした物ではなか!」

「・・・おい達が決起の余り引きずり込んだものでごわす!」



「じゃっとん!戦を仕掛けたは政府じゃ!」



村田が二人の間に入る。



「その事はこれから吉之助さぁが明らかにしもんそ」

「そんためにおい達は死ねばよか・・・!」



桐野はもう話しても無駄とばかりに車座から抜け出すと刀を抜き腹を切ろうとする。



「待っちゃんせ!話は聞こえた・・・!」

「おはん達の死ぬときはおいが死ぬときじゃ」



西郷は皆の前まで歩み寄る。



「半次郎!薩摩武士の死はあくまで斬り死にじゃ」

「おいはあくまで戦の中で死ぬ」



「はい!!」



これで、西郷軍の最後は決した。




そして、その夜。




西郷軍は明日は再び明るさを取り戻す。桐野達も穏やかに思い出話に花を咲かせていた。




村田新八は皆から少し離れた焚火の前で手風琴を奏でていた。夜風にその音色が心地よいがその音色は心なしか哀し気にも聞こえる。




西郷は新八の側に来るとその様子に優し気な眼差しを向ける。新八も手風琴を奏でながら西郷を見上げ嬉しそうだ。




西郷は新八に声をかけずに想い想いに最期の夜を過ごす者達を眺める。




その中にまだ二才というには少々若い者をみつけ声をかける。



「西洋の曲も良か響きじゃ」



驚き正座する三人の少年。



「はい!!」

「おはん達は何をしている?」

「はい!切腹の稽古をしちょりもす!」

「そうなぁ・・・おいは腹は切らんぞ?」

「そげな馬鹿な事はするな・・・」



少年達は意外な表情である。



「お前達のような若い二才まで死ぬことはなか・・・」

「先生!!」

「お前達歳は?」

「十五でございもす」

「後の世の為に生きやんせ」



三人が西郷の言葉に頭を下げた時。
手風琴の音色が消えた。




村田新八が手風琴を焚火に具していた。燃え上がる手風琴を眺めるその表情は長年連れ添った友を見送るような切ない眼差しであった。



「これは西郷隆盛の命令じゃ・・・!生きやんせ(笑)」



そう言うと別府晋介達の元へ歩み寄る。
別府は脚を負傷している。



「晋どん、明日はどげんすっとじゃ?その脚じゃ此処におるか?」

「おいは西郷まで西郷先生と一緒でございもす!」

「半次郎!今度の政府軍の新しい少将の鉄砲はまっこて凄い鉄砲のようじゃな?」

「んにゃ!臆病者が撃てば玉も臆病玉でございもす」

「おいは脂身が多いから当たっても心臓まで届くか心配じゃ」

「そげな(笑)」

「長く苦しむのは困るでそん時は晋どんに介錯を頼む」

「はい!」

「晋どんが先に撃たれたらそん時は誰でもよかでな!」

「はい!」



こうして西郷軍最後の夜は静かに更けて行くのであった。

翔ぶが如くの感想47話「故郷城山へ」

矢崎八郎太が討死。・・・今迄散々千絵さんと矢崎君には「厳しく(甘えん坊のメロドラマ!)」と言ってきましたがラストは哀しい感じでしたね。全開に引き続き従道が「新政府の代表」のように千絵に糾弾されるのは切ない。西南戦争事態はもはや最終番ですが、政府側、薩軍側双方の慟哭が描かれています。

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翔ぶが如くの感想47話「生贄の従道」

従道は辛い役回りを演じている。




「親と子、兄と弟が敵に味方に分かれて戦わねば創れない国など・・・!!」

「私は見たくない!!!」



矢崎の遺体を発見した千絵が従道を糾弾した言葉です。この言葉は前回は糸から、



「親子兄弟敵味方に別れての戦ほど惨かものはなか!」



とやはり同じように糾弾されていました。従道もその事を重々分かっているんですよね。




二人がこの言葉を本当に叫びたい相手は実は西郷隆盛その人のような気がします。




西郷はその問いかけになんと答えるか?




ああ、それはもう糸に語っていましたね。



「天が決める事、天命」



西郷はもう己の身を投げ出してしまっている。




憎しみや哀しみ、慟哭を一身に受け止めるのが従道の役回りなのだと思います。

翔ぶが如くの感想47話「大久保と大山」

大久保と大山最後の会談。



「西郷隆盛挙兵の真意が知りたい」



大久保は西郷を信じ切っていました。今回の挙兵に関しても、私学校生徒に引きずられるようなカタチで心ならずもなのだと考えていた。




しかし、それでも直接確かめずにはいられなかったのでしょうね。



「じゃっとん、吉之助さぁは暗殺の企てが真とは・・・?」

「思ってはおらんのじゃろ?」



この辺りが大山もまた、確かめたかったんじゃないかなと思います。大山は大久保とは考え方が違うものの、幕末の昔からその知恵に一目置いていました。また、大久保がやろうしている事を「理解」する事は出来た。そのやり方は性急であると批判的でしたが・・・。



「大久保は本当に西郷暗殺を命じたのか?」



大山もまた確かめたかった。




大久保の言葉を聞いた時にふっと力が抜けたような気がしました。




この二人はもっとお互い話合うべきだったんだと思います。今回で祖の機会は永遠に失われてしまいましたが・・・。




あと、今回気が付いた事があります。




川路のカウンターパートは大山だったかなと。




桐野達は大久保が目指す新しい国家像について理解する事は難しいのだと思います。




ただ、大山格之助は「理解」出来る。




大山は理解した上で「薩摩人」たる道を貫き、一方で川路は西郷への恩義を感じながらも「日本人」として生きる決意をした。

翔ぶが如くの感想47話「政府軍と薩軍の慟哭」

城山での山県有朋と大山巌の場面は良かったですね。



「私とて・・・!!!助けられる物なら助けたい!!!!」



これは魂の叫びなんだと思います。




この場面が活きてくるのは留守政府時代に山県の不祥事は不祥事として、一方で兵制改革には山県の手腕が必要と認めていた事が描かれていたから。



「腹を切る代わりに気張ってくいやえ」



山県有朋という男は厚顔不遜で国民にも不人気ではありましたが、終生西郷から受けた恩は忘れなかったと言いますからね。




一方の薩軍も。




城山まで戻ってきて初めて認めざる得なかった。



「こいは先生の起こした戦ではなか」



そう。




自分達私学校生徒が「突出」した結果国家の為に必要な人材である西郷を破滅に追い込んでしまった。




感情で決断した結果を今初めて認める。




しかし。




もはや手遅れ。




言い争う二才どん達をみつめる西郷の目が哀し気だったように感じます。




それは彼ら薩軍の首脳と同じように、



「彼等を破滅を止められなかった



自分自身への後悔のようなものもあったように感じます。




いよいよ次回は最終回。




以上、翔ぶが如くのあらすじと感想第47話「故郷城山へ」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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→翔ぶが如くのあらすじと感想最終回「明日への飛翔」