大河ドラマ武田信玄の感想第6話です。3回目なんのですが、今回も新たな発見がありました。2人の老臣の活躍と違いの分かる男の最期、まさに「諏訪の最期」を物語るに相応しい回と思います。また、天才武田信玄、恋は盲目で板垣殿を困らせているのが良いですね。

諏訪ご一門のご活躍

今回の諏訪攻めで戦国大名(独立勢力)としての諏訪氏は滅びます。第6話は諏訪の落日といっても良い話でしたが、一族のご活躍は良かったですね。

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千野伊豆入道と千野南明庵

晴信の諏訪攻めは周到に準備されていました。史実では諏訪勢が約1,000人程度、武田・高遠連合軍の数はよく分かっていませんが、武田信玄第6話で「高遠頼継2,000の兵」と言っていたので、3,000~4,000程度だったのではと思います。つまり、負け戦は必定。




しかし、殿様である諏訪頼重は、特に高遠頼継は一族の裏切りでもあり許せないと息巻いています。(ドラマでは高遠家が本家と言っていましたが、実際は傍流だと思います。はい。)
つまり・・・。感情で決断する典型ですね。感情で動こうとしている人に対して「論理」で説得ても無駄です。




ちょっと余談ですけど、

「鯨が可哀そう!!」

って言って捕鯨反対している人に対して、

「いや、最近鯨増えています!これデータです!(キリッ!)」

って言っても逆効果ですし、

「豊洲はなんかコワイ!」

って言っている人に

「データはこれです!安全です(キリッ!)」

って言ってもあまり効果はありません。




でも流石・・・。
千野伊豆入道は殿ご気性も分かっている。感情には感情で応じるのが一番効果的なんですね。



「分かりました!私(と南明庵)で高遠頼継の首あげます!」



無理とは分かっていてもお館様に「籠城」という決断をしてもらうために命を捨てる。はい。無理ですよ(無駄ではない)。でもそこまで言う千野伊豆入道の気持ち(感情)を頼重が汲む事を、分かっているんですよね。



従兄弟の千野千明庵と、足軽は無駄死にさせたくないから城へ戻して、



「よい従兄弟を持って幸せだった!」



おじいちゃん二人ですが、高遠勢の本陣に突入する様は美しかった・・・。是非ご覧になって欲しいです。

演じた俳優は?

この時、千野伊豆入道を演じられたのが鈴木瑞穂さんで、千野南明庵を演じられたのは藤木悠さん。凄いどうでも良い情報ですが、鈴木さんは京大で藤木さんは同志社大出身のインテリです。鈴木瑞穂さんは1927年生まれで現在(2017年3月)現在もご存命。藤木悠さんは1931年生まれで、2005年に74歳で亡くなられています。時代を感じるのはこのお二人も武田信玄放送時はまだ60歳位(それでも良い年ですが)なんですよね。




鈴木瑞穂さんは大河ドラマにはよく出演されています。
(赤穂浪士(1964年)から風林火山(2007年)まで10作以上。)




個人的には「皇帝のいない8月」でクーデター首班を務めて三國連太郎さんに、厳しい取り調べを受けて自害してしまう真野陸将なんかが印象に残っています。あと、声優さんとしてはダースベイダーが有名ですね。




藤木悠さんも武田信玄を始め「太平記」「花の乱」など5作に出演。東宝ニューフェイス第6期の出身で同期には岡田眞澄さんや宝田明さんがいます。フェンシングでは全日本で優勝する程の腕前だったそうです。その腕前を活かして殺陣?も演じてくれたら面白かったかもとも思います。

禰々(ねね)

禰々は武田信玄の妹ですが、このブログの管理者でもある大井夫人の娘ではないので、いわゆる武田信玄にとっては「腹違い」の妹ですね。今回の戦の悲しみを象徴する人物になります。



「嫁に行くときは生きたくないと泣いて、戻る時もまた、諏訪を返せと泣きはらす・・・」



晴信は子供心に「妹が泣きながら嫁に行った」事を覚えており、今回の件は「妹を助ける」位の自意識があったのですね。
しかし、返って来た言葉は・・・



「諏訪を返せ!」



大井夫人は「晴信も禰々も犠牲者」と仰っておりましたが、禰々の涙と板垣に扇子をぶん投げるシーンはとても良かった。一見&再見の価値があると思います。




演じられたのは山下容莉枝(やましたよりえ)さんです。様々なドラマに出演されるバイプレーヤーですが、とりあえずこの頃は可愛いいです・・・。晴信が妹を心配してやってきたんですけど、睨み付けるシーンとかか弱さと強がりがない交ぜになっていて良かったですね。

諏訪頼重違いの分かる男

頼重は今回でお役御免となってしまいますが、諏訪大社大祝(おおほうり)として美しい最期だったと思います。




諏訪氏は出雲神話の神・建御名方神(タケノミナカタヌシ)に始まると言います。多くの大名や豪族はいわゆる「源平藤橘」例えば武田氏であれば「新羅三郎義光公(源氏)」、織田信長であれば「桓武平氏」を名乗る中で珍しい一族と言えます。




性格描写は誇り高く、しかし「短気」という感じで(残念ながら謀略には長けていない)したが、最期まで生き残りを模索する一方で「降伏後に小笠原長時に書状を送る」等、「諦めの悪い(よい意味でね)」感じが出ておりました。




印象的だったのは禰々とは仲良かったみたいですね。板垣が「和睦(と、言う名の降伏)」を勧めてきた時に、禰々の怒りを見て「戦う」と決断するとこや、それでも、板垣から「禰々と寅王(息子)」のためにと言われて翻意、禰々を説得するところなど、愛妻家の一面が良かったですね。




最期は晴信と一騎打ちで敗れますが、流石歌舞伎俳優美しい最期でありました。

違いの分かる男

諏訪頼重を演じているのは坂東八十助(十代目 坂東 三津五郎)さん。武田信玄放送時は32歳でまさにこれから!って時でしたね。大河ドラマでは「勝海舟(1974年)」「徳川慶喜(1998年)」「功名が辻(2006年)」に出演。




最近だと「聯合艦隊司令長官 山本五十六(2011年)」で山本長官の唯一の友人とも言われる堀悌吉を演じていました。残念ながら2015年に膵臓癌で亡くなっています。まだまだ、ご活躍できる年齢だったので早すぎると思いました。




さて、坂東八十助(十代目 坂東 三津五郎)と言えば、どうしても「違いの分かる男」なんですよね。
イメージが。




丁度、物心ついたころのCMだったからでしょうか。ネスカフェゴールドブレンドのあの、



「ダバダ~、ダ~バ、ダバダ~、ダバダ~♪」



と、


「違いの分かる男、坂東八十助は知っている。」



のナレーション。
後年までずっと「ああ、ネスカフェの人だ」というイメージでした。まあ、武田信玄放送時はまだ「違いの分かる男」ではないんですけどね。
(ネスカフェゴールドブレンドのCMは1992年)

晴信の恋は盲目

第6話でも晴信の「天才」っぷりは如何なく発揮されています。まだ、家臣の本心がまだ分からないので「イキナリ戦する(自分で調略もする)」。これなら裏切りも起きるはずもない。そして、それを支えるのが山本勘助なんですね。二人の信頼関係は深まっていきますね。

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湖衣姫!湖衣姫!!湖衣姫!!!

しかし、まだ若干20歳ソコソコの晴信は女子に夢中。ここでも、まあ、晴信も人の子と思えるシーンが。
板垣が




「女子1人の事で血迷ってはならない!」



と言った時に、


「湖衣姫は和睦の条件じゃ!!」



と。
これ、まさしく「感情」で決断して「論理」で正当化ですね。筋は通っていますけど。




その後に、座り込んでしまう板垣文太さんの雰囲気、



「ふぅ~・・・」



っていうため息が聞こえてきそうなところとか、流石だと思いました。この頃、既に「天才」を発揮しながらも「危なっかしい」晴信。また、天才過ぎると家臣は付いていけなくなるので、そこもまたうまくフォローしている板垣。武田家は今、絶妙なバランスですね。




以上、武田信玄第6話の感想でした。

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