大河ドラマ女城主直虎の第9話「桶狭間に死す」の感想でございます。第8話の「赤ちゃんはまだか」との落差に耳がおかしくなりそうでございます。第8話の布石をしっかり回収されておりましたのが、いと悲しくもありました。徒然なるままに感想をしたためてみました。

桶狭間の戦い始末

此度の桶狭間は斬新にございました。義元殿もまた、信長殿のお姿もない桶狭間にございます。大河ドラマ「武田信玄」では中村勘九郎殿が素晴らしい最期を見せてくれていただけに・・・.ちと寂しい気も致します。

→今川義元殿が上洛していたら?当時の都周辺の情勢。

春風亭義元殿、扇だけ

結局桶狭間の戦いでは義元殿は一度もお姿を現しませんでした。台詞どころか、お姿も無かったのは少々寂しい気もしました。ただ、此度の義元殿の存在感が圧倒的であったのもまた事実かと思いまする。



今回の「おんな城主直虎」では噺家である春風亭昇太殿の義元だからこそ、敢えて喋らない演出で存在感を醸し出していたと聞き及んでおります。それは成功だったかと思うのですが、最期は「存在がないにも関わらず存在感がある」という、つまり「喋らない演出」がさらに高度に発展して、出演しないのに存在感があるというのは中々面白い演出と考え直しまして候。




ただ、惜しむらくは、9話でご退場をされてしまう事。大河ドラマ武田信玄の中村義元殿は半年くらいいらっしゃったので・・・。この後は「おんな大名」寿桂尼殿のご活躍に期待を申し上げまする。

氏真殿と元康殿

このお二人が対照的にございました。桶狭間の戦いの報に接して奥方である瀬名殿の「勝負する時勝負しろ!」という、言葉を思い出して「勝負・賭け」に出る元康殿。まずは、「逃げる」事に成功し、さらに、今川が撤退して無人の岡崎城へ入城するという火事場泥棒に成功。ここから、三河を抑え平定し、最後は天下人な訳でございますから、勝負所で勝負をする事の大切さをしっかり描いていたかと思います。




一方の氏真殿。
残念ながら、何の決断もせずいたずら時を流してしまいまする。ふと、瀬名殿が氏真殿の奥方であったらどうだったでしょうかと考えてしまいました。



「親の仇を取らない子供があろうか!!!」



と、怒鳴ったように思います。ただ、祖母寿桂尼、奥方が瀬名殿では・・・。氏真殿の御性格では気鬱の病となったやもしれまぬな・・・




余談ではございますが、氏真殿の奥方は北条氏康殿のご息女。そして、最期まで添い遂げておられまする。もしかすると、それはそれで幸せだったのかもれません。

玄蕃殿、逝く

「太守様は戦がお上手なのでは?」



そう。今が義元殿は戦もお上手にございまする。そして、これが最期のセリフと相成ってしまいました。小野但馬守政次殿の弟君、玄蕃殿が討死されました。




同じ親(政直殿)をもつにも関わらず、とても明るく朗らかな御性格でありました。初恋をコジらせて、政直殿とも折り合いが悪かった政次殿にとっては、きっと唯一の安息の場だったのではと存じ上げまする。




玄蕃殿が亡くなった哀しみを忘れるために、今まで以上に政務に取り組んでいることが奧山殿の疑いを招いたような気がして、とてもあわれと思いました。

直盛殿

てんで、ばらばらで勝手な行動ばかりの井伊の家中をよくまとめておられたと思います。最期の死に様もご立派にございました。

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月とおとわ

前週、直盛殿が次郎殿をお顔を見ながら何事か言いかけていた場面がございました。流石、杉本哲太殿と思いまする。



「娘の美しさに、見惚れ、嬉しかった」



「そして、出家させたままにしている事が悲しかった」



そういう「父」いや、「親バカ」なお顔にございました。だからこそ、今週の桶狭間は落差があり悲しいものにございますね。




また、母千賀は、その父と似ている千賀は自分を押し殺していると考えて、手紙をしたためておりました。



「母上には慰めの手紙を書いてくれる人もいない・・・」



私は、千賀殿も、元々は今川方から送り込まれたようなものにも関わらず、井伊のため、娘のためと奮闘し、似たもの夫婦だったかと思います。



「おとはは誰に似た(から美しい)のかの?」



と、大変千賀殿に失礼な事を言っていて、それに気付かない。夫婦でお月見をしている姿は中々美しい熟年夫婦を感じました。

でんでん分かってない二人

奧山殿は政次が裏切るという「疑い」に取り付かれてしまっております。いや、別の見方をすれば「孫」が取られるという事でしょうか。そして、また、その奥山朝利殿の「気持ち」を政次殿もまた見誤っております。

豹変する二人

中野直由殿に後を任せると言った理由を解説しただけで、「怪しい」と言われてしまう政次には同情を禁じ得ないです。勿論、流石に今回は奥山朝利殿(でんでん)以外(例えば息子孫一郎)は、言い掛かりと思っていたようではありますが。




そして、二人の会談の場面は見応えがございました。
奧山殿が、



「亥之助(奥山朝利の娘と玄蕃の子)は人質!」



と、言った瞬間に政次殿の雰囲気が一変致しました。元々、小野家と井伊家の中を結んでほしいと考えての縁談。兎に角、自分の孫が大事の奧山殿のイタイ所を突き過ぎました。



「そのようなお考えをお方様がお知りになれば、さぞかしお悲しみになる。」


頭が良いというのは考えものだなと思いました。つい、相手の理論の矛盾と弱点を即座に判断して突き刺す。打ち負かされ、言い負かされた方は次にどのような行動に出るか・・・いや、流石の政次殿もまさか刺されるとは思っていなかったでありましょうか。




それにしても・・・
政次殿はキレた瞬間がよくわかる意外と分かりやすいお方と存じます。政直殿は最後まで本心が見えませんでしたが・・・。

南渓と佐名

今回一番見応えがあったのは此処でございます。



「元康殿は今川のために岡崎城に残り守っている」



「じゃがそれは(方便で三河で独立しようとしているのでは・・・?)」



「まだ、(裏切ったと)答えは出ていない。」



佐名殿は既に婿も松平元康が今川裏切っている可能性に気付いています。ただ、それを認める訳にはいかない。ただ、もしそうなった場合は、娘と孫(後の信康と亀姫)は井伊家で助けてやってほしいと。




来週は悲劇の連鎖が続くようでございます。




今宵は此処までに致しとうございます。