軍師官兵衛のあらすじと感想第41話「男たちの覚悟」です。小田原落城し秀吉の天下統一!しかし・・・。秀吉の野心は留まるところ知らず。利休は己の意地を通す最期を迎える。そして小西行長!お前って奴は・・・君は僕だ!軍師官兵衛のあらすじと感想第41話

軍師官兵衛のあらすじ第41話「男たちの覚悟」

関八州の支配者であった北条家が滅んだ。秀吉は「相模・伊豆」安堵の約束を反故として氏政を切腹、氏直を高野山へ追放。さらに、もう一つ策を考えていた

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軍師官兵衛のあらすじ第41話上巻「秀吉の手綱」

家康の本陣では本多忠勝を始め、重臣達があの頑固者の北条氏政をどう説きふせたのか官兵衛の手腕に驚いていたが・・・。



「殿下は我らを転封して力を削ぐおつもりでしょう」



秀吉は家康を三河から関東に国替えを命じていた。石高は増加するが、関東の北条家と言えば代々「善政」で知られており民百姓からの評判が良かった。額面通り加増と喜んではいられない。



「しかし、殿下には逆らえぬ・・・」



家康も分かっている。今や豊臣家の勢力は絶大である。




そこへ官兵衛が挨拶にやって来る。




官兵衛は単刀直入に切り出す。



「徳川殿の関東移封が天下の為になるか?」

「それは、徳川殿次第かと・・・」



「・・・承知した!」

「黒田殿、殿下の手綱をしっかり頼みますぞ」



家康は官兵衛の言外の言を理解した。家康さえ、従ってくれれば「天下のため」秀吉を諌めると。




官兵衛は早速行動に移す。




秀吉も天下統一を成し遂げて今は機嫌が良いはず。大坂城へ戻った秀吉はおねから天下統一の祝を受ける。



「お前様に一つお話しがございます」

「なんじゃ?」

「御人払いを」



秀吉は三成に席を外すように命じる。三成が不満気渋々部屋を後にすると入れ替わるように官兵衛が入って来る。



「なんじゃ・・・官兵衛か」

「今宵はお前様の天下統一を官兵衛殿と祝とうございます!」



官兵衛とおね、そして秀吉は久しぶりに昔話に花を咲かせる。



「豊臣の天下、今は亡き半兵衛殿もきっと喜んでおられましょう・・・」

「そうじゃな・・・儂は半兵衛の言葉を今でも覚えている」

「殿下、半兵衛様が亡くなってからもう11年でございます」

「そうか・・・もうそんなになるか・・・」



また、秀吉は官兵衛の策を反故にして北条を滅ぼした事を詫びる。



「殿下・・・私のメンツなどはいかようにもなります」

「しかし!殿下の誤りは天下を揺るがします!」



「・・・明国の事を申しておるな?」



官兵衛は半兵衛が秀吉の天下を願ったこと、そしてそれはこの戦乱の世を終わらせるのは秀吉しか出来ぬ仕事と確信していたからであり、動乱が終った今また明国を攻めるような無謀な戦をすべきではない、それを亡き半兵衛も望んでいるはずだと諫言する。



「半兵衛をダシに儂に意見するか!」



官兵衛も引き下がらない。もし、自分の策を容れてもらえないのであれば軍師として秀吉に仕える意味はないと。



「官兵衛が儂の軍師になるか否かを決めるのはこの儂じゃ!」



秀吉は官兵衛とおねを残して出て行ってしまう。おねは官兵衛に目配せすると秀吉を追いかけて行った。

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軍師官兵衛のあらすじ第41話中巻「利休切腹」

「そうか・・・義姉様と官兵衛の言葉も聞かなかったか・・・」



秀吉の実弟小一郎は既に病重く先は長くない。枕元には官兵衛、そして利休が呼ばれていた。




小一郎は自分も生ある限り秀吉を諌めるが、自分が死んだ後は官兵衛、そして利休に豊臣の未来を託すと言うと、二人の手を握らせる。



「お前達が頼りじゃ・・・」



天正19年(1591年)1月22日。




大和大納言豊臣秀長は豊臣家の行末を案じながら亡くなる。秀吉は秀長の亡骸を一晩中抱きしめながら涙した。




官兵衛やおね、利休の想いをよそに、秀吉は明国遠征の準備を進めていた。明国を攻めるにはどうしても「朝鮮国」を通る必要がある。秀吉は朝鮮国を服属させて道案内をさせるつもりであった。




その使者が大坂城へとやって来る。




李氏朝鮮からの使者来訪に秀吉は上機嫌である。自分は天下人であり、一緒に連れて来て膝の上に乗せている鶴松が次の天下人であると話す。しかし、斡旋した小西行長の顔色は冴えない。



「三成!この御仁たちをしっかりもてなしてくれ!」

「ささ!ごゆるりとされていかれよ!」



秀吉は挨拶もそこそこに粗相をした鶴松を抱き上げ上機嫌で謁見の間を出て行ってしまう。



「助けて下さい!!」



利休と官兵衛の元へ駈け込んで来たのは小西行長である。小西行長は秀吉には、



「朝鮮国は秀吉に服属し、明遠征の案内を務める旨使者を寄越した」



と、言ったが全てでたらめだと言う。
秀吉の怒りに触れるのが恐ろしく、



「天下統一の祝の為になんとか来てもらった」



と、いうのが実情だと。



大河姫

お前なんちゅう事を!!いや、小西行長・・・君は僕かもしれん・・・

朝鮮国へと渡ればその場で戦になる。




官兵衛と利休はなんとかしなければ「豊臣家」ではなく「日本」が危ういと危機感を募らせる。




官兵衛は利休と共に再度の諫言を試みる。しかし、利休の茶室で利休が出した「茶器」を見て秀吉は激怒する。



「これは山上宗二の茶器ではないか!」



山上宗二は利休の弟子だが小田原攻めの際中の茶会で秀吉の怒りを買い殺害されていた。
利休は秀吉に、



「聞く耳を持って欲しいのだ」



と、話す。




また、朝鮮国は秀吉に服従などしておらず、朝鮮国へ渡った瞬間に戦になると。秀吉はやはり聞く耳を持たずに出て行ってしまう。官兵衛は秀吉の怒りが凄まじいため利休を心配する。




利休はもう自分は長くはないだろうと話す。



「貴方様の力はまだ殿下に必要です」



明に攻め入るにあたり官兵衛の知略は絶対に必要である。しかし、もはや自分にはなんの価値もないと。



「後を頼みますぞ」



その後、三成は秀吉に利休の讒言を吹き込む。



「大徳寺に利休の木像を二階に設置した」



例え秀吉であっても門を通る時は利休の足元を通らねばならない。秀吉は利休に蟄居謹慎を命じ、後に切腹の沙汰を出す。




おねは秀吉が「利休を殺すつもりまではない」事を見抜き、官兵衛を使者に立てなんとか謝罪をさせようとするが利休は固辞。




切腹のために送られた使者に茶をふるまった後に切腹する。




三成から知らせを聞いて秀吉は不機嫌だ。



「利休め・・・また人を食ったような真似を・・・」



秀吉は利休の首を晒すように命じた。

軍師官兵衛のあらすじ第41話下巻「絶望」

それから程なく。




鶴松が病となる。




秀吉やおね、茶々の願いも虚しく息を引き取った。




世間では「利休の呪い」などという噂もあったが・・・。




秀吉もまた、それを信じていた。



「儂が間違っていた・・・利休を殺すべきではなかった・・・」



秀吉は髷を落とし、食事も殆ど口にしない。官兵衛はこのままでは秀吉の命も危ないと感じる。もし、今秀吉に何かあれば天下は再び揺らぐ。



「殿下・・・」

「官兵衛か・・・」

「せめて食事を摂って下さい・・・このままでは殿下ご自身も参ってしまいます」

「・・・罰があたったんじゃ・・・罰が(ううう)」



秀吉は官兵衛にすがり泣きむせぶ。




それから暫く後。




主だった家臣が大坂城へと集められる。




皆、鶴松に弔意を表すため秀吉に倣い髷を落としていた。



「皆の者!待たせたな!」



先日までとはうって変わって元気そうな様子で目が爛々と輝いている。



「官兵衛!!肥前の良い場所に城を造れ!儂が住む城じゃ!明を攻める!」

「・・・無謀!朝鮮国は未だ従ってはおりませぬ!」

「ならば、滅ぼすのみ!儂の望は明国征服しかない!」



秀吉そう命じると高笑いをして去って行く。その姿に三成は秀吉の復活を感じるのであった。




官兵衛は九州へ戻ると事の次第を長政はじめ黒田家中に伝える。




家臣一同重苦しい雰囲気である。



「殿下は糸の切れた凧・・・黒田が支えなければ豊臣、いや日本が危ない」


官兵衛は肥前名護屋の地に新たな城を普請する。




軍師官兵衛のあらすじ第41話「男たちの覚悟」でございます。

軍師官兵衛の感想第41話「男たちの覚悟」

小一郎が逝ってしまいました。そして、利休も。利休は分かっていたのかも。自分は早晩死ぬ運命だけど、官兵衛はまだまだ「死なない」事を。あと、小西行長。大日本帝国も豊臣秀吉もアメリカ合衆国も負ける時は同じなんだな・・・。

軍師官兵衛の感想第41話「小西行長」

李氏朝鮮からの使者を、



「秀吉に従い明国への案内を務める挨拶」



と、大嘘をぶっこいてしまいます。秀吉に怒られるのがコワイから適当に誤魔化したワケです。




そう言えば小西行長はいつも自分が可愛い奴だった。




でも、よくよく考えると責める事は出来ないか。




立派な人はいつも少数派。




だいたい、誤魔化すんだ。




義一ちゃんとか帝国陸海軍とかCIAとかね。




勝てるワケねーって分かってながらメンツと意地と保身と誤魔化しで戦争に突き進む我が帝国陸海軍ですが、残念ながら?これは我が国の専売特許ではないんですよね。




今ではわりかし知られていますがベトナム戦争も「数字では勝っていた」戦争だったりします。



「俺達はいったい何と戦っているんだ?」



理論上ベトコンは絶滅しているはずなのにわんさか出てくる。



「悲観的な数字を出されては困るのだよ」



負ける時はいつもこんな感じ。
日本もアメリカもない。




人類の宿痾かな。

軍師官兵衛の感想第41話「半兵衛」

半兵衛が亡くなって11年。半兵衛が亡くなって19話が経過。




秀吉は半兵衛の事はよく覚えていると思うんですよね。あと、半兵衛がもし存命であったら「唐入り」は恐らく支持しない事も。




官兵衛は半兵衛にかこつけて秀吉の説得を試みているんですけど、それって場合によっては逆効果になるんですよね。




いやー人生は難しい。



「イタイ所を突く」



事で、翻意するケースもありますけど今回の秀吉は逆ギレパティーン・・・。逆効果だったかな。




あ、そうそう三成は半兵衛が亡くなった「有岡、最後の日」もう一回見た方が良いよ。




今ならまだ間に合うよ。




以上、軍師官兵衛のあらすじと感想第41話「男たちの覚悟」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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