軍師官兵衛のあらすじと感想第2話「忘れえぬ初恋」です。元服した官兵衛は主君小寺政職の居城御着城へ近習として出仕する事になる。同じように近習を務める櫛橋左京進など新たな出会いもあるが・・・。外様の官兵衛はあまり歓迎されていないようだが・・・?軍師官兵衛のあらすじと感想第2話

軍師官兵衛のあらすじ第2話「忘れえぬ初恋」

永禄4年(1562年)父職隆と共に御着城へに入り、初めて小寺政職と対面する。小河・江田といった譜代の家老は冷ややかに官兵衛を見ているが、主君政職の従兄弟でもある櫛橋左京進は幼い官兵衛を見た事もあり、成長した官兵衛を見て喜ぶ。左京進の息子、左京亮は歳も近く同じく近習を務めていた。

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軍師官兵衛のあらすじ第2話上巻「御着城にて」

官兵衛は武兵衛と御着城に出仕する。



「人質」



官兵衛は自分の立場を理解しているつもりであったが、職隆からは「目立つな」と助言をもらっていた。出る杭は打たれるのだ・・・。




近習には櫛橋左京亮や田辺庄右衛門などがいるが、彼等はみな小寺家の一門衆であった。



「薬屋がいったい何しに来た?(笑)」



田辺庄左衛門は官兵衛をせせら笑う。武兵衛が立上り何か言いそうになるが、官兵衛が押しとどめる。



「ここは一門衆ばかりじゃが、精々励め」



父左京進とはうって変わって左京亮は侮蔑を隠そうとしなかった。こうして官兵衛の御着暮らしが始まる。
官兵衛は度々政職の「碁の相手」をしたが・・・。



「官兵衛・・・儂の負けじゃ・・・」

「はい!」

「じゃが・・・職隆なら決して儂には勝たぬ・・・」

「(ゴクリ・・・)」

「はは!冗談じゃ!ささ!もう一度じゃ!」



官兵衛が左京亮の指導で燈籠へ火を入れていると美しい女子が通りかかる。政職の正室お紺の方であった。




お紺と政職の間には子はなかった。




そんなある日、官兵衛は政職夫妻の蛍狩に給仕する。庭には美しい光が漂っているが、お紺は物憂げであり、政職はやけに畏まっている。



「お紺、儂は所要があり出かけねばならぬ・・・」

「官兵衛!こちらでお紺の相手をせい・・・」



政職はややこっけいな程厳かにそう言うとお紺や官兵衛、侍女たちを残し城を後にする。城を出た瞬間、政職は抑えていた「ニヤニヤ」を全開にすると足早に何処かへ消える。



「・・・側女のところへ行ったのです」

「はは・・・」



お紺は政職は自分に気を遣っいるつもりなのだが、あまりに見え見えであり、どうせなら正直に言ってくれた方がいくらかマシであると言います。



「蛍も所詮は虫・・・虫は好かぬ・・・」



官兵衛はただ畏まっているより他なかった。

軍師官兵衛のあらすじ第2話中巻「初陣」

永禄5年(1562年)龍野城の赤松政秀が兵を挙げ小寺領内へと侵入してくる。此度は「野武士の襲撃」とはわけが違う。




小寺政職自ら兵を率いて赤松勢を迎え撃つ事になる。勿論、黒田一門、官兵衛も出陣していた。




近習は政職の側で政職を護るのが主務だが、櫛橋左京亮は先陣を任せるように政職に直訴する。父、櫛橋左京進はそんな息子に出過ぎた真似をするなと叱るが・・・



「良ぉいではないか!」

「有難き幸せ!」



左京進は渋い表情だが左京亮は出陣を許される。官兵衛と武兵衛は本陣に残る。攻め込んでくる赤松側の大将は裏切り者の石川源吾である。黒田隆職、叔父の休夢、そして井出友氏も出陣する。




戦闘は一進一退の攻防が続くが、本陣の政職は落ち着かない。



「いったいどうなっておるのじゃ!?」

「私めが様子を見て参ります!」

「ううむ!官兵衛!行くのじゃ!」



戦場となっているこの辺りは幼い頃よく遊んだ場所だ。官兵衛は武兵衛と共に戦場が一望できる高台へと上がる。敵の大将はやはり幼い頃に見た石川源吾であった。




櫛橋左京亮は大口を叩いただけあり敵を押している!
しかし。



「これは罠だ!」



敵は一進一退繰り返しながら徐々兵を退いている。これは、誘い込もうとしている!官兵衛は敵が「孫子の兵法」を実行していると気付く。




案の序、誘い込まれた左京亮は退路を断たれて危機に陥る。左京亮の軍勢が破れれば、力の均衡が崩れ総崩れもあり得る。




官兵衛父、職隆にその事を知らせると、抜け道を通れば敵に気付かれずに援護が出来ると提案。職隆達は官兵衛の案内でなんとか、左京亮達を救援し、その後敵味方乱れる乱戦となる。




官兵衛も敵兵に組み敷かれて危機に陥るが、戦巧者の叔父休夢の助太刀でなんとか命を繋げる。結果なんとか敵を追い払う事が出来た。




左京亮は救援が来てから敵の侍大将を討取っていたが・・・。



「父上!敵の兜首を挙げました!」

「馬鹿者!官兵衛の導きがなければどうなっていたか!」



左京進は手柄を誇る息子を叱る。左京亮は官兵衛を睨むが、初めての戦場に立ちすくむ官兵衛はその視線には気づかなかった。



「初陣でその働きなら上出来ではないのか?」



官兵衛は久しぶりに姫路へ戻ると祖父重隆の元を訪ねる。重隆は官兵衛の働きを上々と言うが・・・。



「皆、若様の手柄を期待していたのですよ!」



敵の兜首位上げこいと今更ハッパをかけるのは幼馴染のおたつである。しかし、重隆は意地わるく笑う。



「おや?手柄などどうでもいいと無事を願ってた者がおったが??」



おたつは兎に角、官兵衛が「無事に」戻って来る事だけを願っていたのだ。おたつは顔を赤らめると、そのような事は知らないと外に出て行ってしまう。




海岸でおたつと二人久しぶりに散歩をする官兵衛。官兵衛は人質として御着城に出仕をしている事がおたつは心配であった。



「人質だからと言って不幸せとは限らないと思う」



官兵衛は亡くなった母、いわの事を話す。いわは人質として姫路城へとやって来たが、父職隆に大切にされて、黒田の者からも慕われていた。短い生涯ではあったが、決して不幸ではなく、いや幸せだったろうと。




その帰り、突然の雷雨に襲われ、二人は幼い頃に薬草を採りにいった際に雨宿りをしてボロ屋に入る。



「私を万吉様のお嫁さんにして下さい!」

「よし!分かった!」



寒さと雷に脅え震えるたつにそっと寄り添い包み込むように肩を抱き寄せる官兵衛。二人は無言で雨が止むのを待っていた。




その後、結局何事もなく重隆の元へ戻った官兵衛に1人の謎の男が士官を求めてくる。



「武で必ず役に立つ!」



栗山村の善助と名乗る若者だった。官兵衛はとてももう一人郎党を雇う事など出来ない固辞するが、重隆が面白そうな男だから雇えば良いと助言をくれた事もあり、官兵衛の郎党に加わる。




官兵衛の家臣では先輩の武兵衛にしごかれるが根性はありそうな男であった。

軍師官兵衛のあらすじ第2話下巻「二つの危機」

赤松勢との戦から1年。小寺家は長年の宿敵赤松家と和睦を結んでいた。




赤松は東の小寺との戦いを休戦する一方で、西の浦上家室津城を狙うようになる。浦上家は危機を感じ、こちらも小寺家への同盟を提案してきていた。



「浦上と同盟し赤松を挟む!!」



江田・小河の両家老はここで浦上と結べば赤松を滅ぼせると息巻く。職隆や左京進は赤松との同盟も結んだばかりであり、軽々に決めるべきではないと言うが・・・。



「お待ち下さい!!」

「官兵衛!出過ぎた真似をするな・・・!」

「良いではないか?官兵衛思うところ申せ」



官兵衛が思わず口を出すのを職隆が止めるが、政職は続けるように促す。官兵衛は、江田・小河が言った通り小寺と浦上が結べば赤松を挟める訳であり、その事は赤松も重々理解しているはずであり、必ず必死反撃に出ると言います。




江田・小河は臆病者に意見と撥ね付けるが・・・



「殿!ご決断を・・・!」



反対派賛成派双方が息を呑む・・・



「ううむ・・・ここは・・・」

「思案のしどころじゃのぉ・・・」



一同はズッコケ・・・はしなかったが肩透かしである。しかし、結果的に浦上との盟約が結ばれる運びとなる。小寺家から年頃の娘を嫁に出す事になったのだ。




そんなある日、官兵衛は政職の正室お紺から浦上家との政略結婚の件を聞かれる。お紺は自分自身も政略結婚だった事もあり「人質」をあまり好んでいない。



「官兵衛は好きな女子はいますか?」

「いるのであれば手を放してはなりませぬよ」



官兵衛は直感的におたつの元へと向かう。実はおたつは官兵衛の父政職の養女となり、浦上へ嫁ぐ事になっていたのだ。おたつの父善右衛門は二人の気持ちをなんとなく分かっていた。



「仮に、官兵衛様がおたつに想いを寄せていても一緒にはなれない」



善右衛門は黒田家の跡取りである官兵衛とお辰では身分が違うと言う。官兵衛はおたつにそれでも良いのかを尋ねる。



「官兵衛様はおっしゃってくれました」

「人質としてきたお母上様は幸せだったと」

「私も必ず幸せになります!」



おたつは明るく官兵衛にそう告げる。程なく、おたつは浦上家へと輿入れとなる。美しい花嫁姿のおたつを見送る官兵衛。




しかし。




おたつと浦上清宗との祝言が催されているその時。赤松政秀は軍勢を率いて室津城へと向かっているという情報が官兵衛に入る!




官兵衛は武兵衛と共に室津城へと向かう!




その頃、遠く美濃国では、織田信長もまた危機を迎えていた。信長は尾張を統一すると義父でもある斎藤道三を滅ぼした息子の斎藤義龍、そして義龍を継いだ竜興と戦っていた。




しかし、この頃の美濃攻めは思うに任せず、織田勢は苦戦を強いられる。




信長は斎藤軍の伏兵に会い、将兵と散り散りとなり単身、落ち延びていた。襲いかかる敵兵を斬り伏せながら信長は弟信行を思い出していた。



「儂を殺したいか?信行??」



信行は二度謀反を起こし、二度目の謀反の際に信長に誅殺されていた。もはやこれまでかと思われたその時。



「お館様!!!」

「おお!猿!」

「お館様ご無事で・・・!(泣)」

「猿!儂が生きていたのがそんなに嬉しいか?(笑)」



木下藤吉郎秀吉。この男は美濃の川並衆を味方に引き入れ、大量の松明で稲葉山城を攻めているように偽装工作を行い危機を脱したのだ。



「松明の偽装とは・・・敵にも中々の策士がいるようですな」



竹中半兵衛。




後に官兵衛を「軍師」に成長させる男であるが、この頃は斉藤家の軍師を務めていた。

軍師官兵衛の感想2話「忘れえぬ初恋」

軍師官兵衛の感想第2話です。第2話ではおたつとの淡い恋模様が描かれます。まだ2話ですが、脚本もまた秀逸ですね。おたつ役の南沢奈央も良い味を出しております。

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軍師官兵衛の感想2話「幸せは勝ち取るモノではない(事もある)」

「俺の母も人質だったが、幸せだったと思う」



官兵衛のこの言葉。
個人的に刺さる言葉でした。




団塊ジュニア・ロスジェネ世代なら共感できる部分があると思うのですが90年代以降、



「成果主義・自己責任」



が声高に叫ばれた時代なんですよね。



「幸せは自分の力で掴み取れ!」



まあ、、、全部が全部「嘘」ではないんですけどね。でもね、人生は流された結果幸せになるという事は多々あると思います。




官兵衛の母いわが「幸せ」だったのは間違いないですが、黒田の家に嫁に行くのが嬉しかったか否かと言えば恐らく後者だと思うんですよね。因みにこれって現代でもよくある事なんではないかと思います。




私の知り合いにも結婚する時に、



「結婚したくない(泣)」

「嵌められた・・・!」

「子供なんて好きじゃない!」



と、文句ばっかり言って渋々結婚したのに今は子煩悩なマイホームパパ(死語?)に、なっている方もちらほら。



「お前、絶対結婚したくないって言ってなかった?」



と、尋ねると、



「言ったかもしれないけど、やっぱ責任の重さい不安だったんじゃない?」



と、まるで他人事のよう・・・。つまり、他人の決断、場合によっては、



「物凄い不本意」



な、おしつけられた行動であったとしても決して「不幸」になる訳ではないんですよね。自己責任とか成果主義とかに囚われず流れてみるのも良いかな・・・。




そして、おたつの結婚相手の浦上清宗君。




中々、好さげな男だと思います。どっかの「若様」というか「若ちん」よりも・・・。

軍師官兵衛の感想2話「御着の人々」

御着の小寺政職とお紺、そして櫛橋左京進。御着の人間関係が良いですね。




意外にも、櫛橋左京亮の父左京進は隆職を買っているみたいですね。さらに、官兵衛の事も幼い頃を知っていることもあり快く思っている様子。




まあ、だからこそ、息子の左京亮は余計に気に食わないかもかも・・・。そして、官兵衛には「相手にされていない」のがまた怒りに火を付けるのかも。




あと、やはり政職とお紺の夫婦です。




側女のところへ行く時の「いそいそ」とした感じは中々他の役者には出せない・・・!あと、お紺の「アンニュイ」な感じがスゴイ良いですね。



「好きな女子がいるなら手を放してはいけません」



これは、なんとなくですが、自分の昔を思い出しているようにも・・・。ただ、後に息子が産まれるはずなので、また異なった一面を見せてくれるのかな。

軍師官兵衛の感想2話「信長と秀吉」

まだ、信長は美濃を落していませんね。今回の美濃攻めは失敗しているようですが、秀吉と信長の関係が良く描かれています。




まあ、個人的には・・・。



「権六!儂が生きているのがそんなに意外か?」



これは、権六(柴田勝家)可哀想かな・・・。信長の弟信行の謀反を止めようとして、止められないと知ると信長に知らせたのは権六です。




ただ、ちょっと信長の気持ちも分かる部分がありまして。




秀吉の表情を見て一発で分かるんですよね。



「コイツは俺の無事をガチで喜んでいる」



これは感情の発露なんですよね。
(因みに、権六も嬉しくなかった訳ではないと思う。)




陽の感情には陽の感情で反応する。




これは一種の相性なのかな。まあ、難しいのは相性は「変化」する事も多々ありますからね。・・・信長と光秀のように・・・。




そして、今回官兵衛の師匠になるらしい「半兵衛」も登場。




前作の「大河ドラマ秀吉」では半兵衛(古谷一行)は光、そして官兵衛(伊武雅刀)は暗黒を体現していました。光の軍師である半兵衛が尼子を見捨てる事に大反対をするも、結果的にこれを見捨て秀吉の雰囲気が変わった。



→【公式】歴代の秀吉と官兵衛は?

今回の「両兵衛」の生き方にも期待。




以上、軍師官兵衛のあらすじと感想第2話「忘れえぬ初恋」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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