太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第47話「将軍の敗北」。尊氏は師直の気持ちに気付いていたんですね。まあ、気付くか。あまりに挙動不審だった。敗戦後の師直と対話は泣けましたね。たとえその期間が短くても師直が戻ってきたのは尊氏にも「救い」だったかな。太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第47話。

太平記(大河ドラマ)あらすじ第47話「将軍の敗北」
観応元年(1350年)12月。
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師直に命を狙われた直義は密かに京を脱し南朝へ降伏を申し出る。南朝から直義は天下平定の綸旨を得て、尊氏と対決する姿勢を示す。
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また、尊氏と共に九州平定のため出陣していた高師直にも「天下」への野心が芽生えていた。
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太平記あらすじ第47話上巻「緒戦」

尊氏本陣
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「直義が吉野方と結んだと・・・」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]尊氏茫然。師直はホレ言わんこっちゃないと・・・。[/char]
「師直、京へ戻るぞ」
「直義を都へ一歩たりとも都に入れてはならぬ」
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「はは・・・やはり、直義殿を放っておかれるべきではなかったですな」
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師直の問いかけに尊氏は応えない。
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「・・・急ぎ支度を致せ!」
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直義本陣
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一方、直義方には新たに細川顕氏が加わった。
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「殿!よくぞご決断なされました!」
「顕氏!其方がくれば千万の味方を得たようなものじゃ!」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]顕氏は師直嫌いなんだよな。[/char]
まずは、義詮が守る手薄の都を掌中に治め、政を取り戻したことを内外に示す。
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尊氏と師直は備前から必ず引き返すはずである。
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「男山八幡の本陣を敷き、迎え撃つ!」
「我らには賀名生の帝の綸旨がある!」
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直義が男山八幡へ本陣を進めた頃には近江坂本付近に桃井直常が到着。
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→明智光秀と坂本城
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こうして、直義方は東西から都を攻める準備を整えつつあった。
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義詮亭
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義詮は庭先で犬に餌を与えている。既に、直義が南朝へ走り、京を窺っているとの報は義詮の元にも届いている。
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「義詮殿!今まさに直義殿が都へ攻め上ってこようという時に・・・!」
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義詮は母登子に少しバツの悪そうな表情を見せる。
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「都では闘犬がございませぬ・・・連歌会も良いが偶には闘犬も催したいものです」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]闘犬・・・。闘犬好きは父尊氏の前では禁句。登子も絶対高時を思い出しているよね。[/char]
鎌倉育ちの義詮には都の暮らしは退屈なようである。
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義詮も手をこまねいていたワケではない。直義謀反が明らかになると、動員をかけ3日前には都に集まった軍勢は3万を数えていた。
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しかし、直義方の勢いを知ると諸将は次々と離脱。
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「次の日には一万、昨日は五千」
「本日はどうじゃ?」
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庭先に控えていた家臣に尋ねる。
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「二千を割るかと・・・」
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「守る戦は退屈!いっそ打って出たいものじゃ!」
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登子は義詮の話を聞くまでもなく圧倒的形成不利であることをよくよく理解しているが動じる様子はない。
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かつて、まだ義詮が千寿王と呼ばれていた頃、二人で鎌倉を守り抜いた話をする。その時、尊氏は遠く都にいたが、今は目と鼻の先に尊氏はいる。
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「母上は強うございますな」
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義詮は感心する。
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そして、父尊氏が戻るまでは都を守と決意を新たにする。
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そこに、先程の小さい野良犬がまた一匹戻ってくる。
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義詮はそれを喜び餌を与えていた。
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犬を見つめる登子の脳裏には何がよぎったであろうか。
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[char no=”1″ char=”大河姫”]まあ、この状況で野良犬に餌をやっているのは中々大物の予感も。いや、ウツケの悪寒?w[/char]
この日の夜、桃井直常は坂本へ着陣した。
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義詮本陣
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「坂本には桃井刑部の二万、男山八幡には直義殿が三万」
「我ら小勢では万に一つも勝ち目はござらぬ」
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仁木頼章、義長が義詮に情勢を説明する。
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「戦わずに都を明け渡すのか?(不満)」
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「将軍は備前より登り、山崎まで来ております」
「将軍の軍勢と一つになるのが肝要」
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「山崎ならすぐ近い、儂は将軍が参るまで都を動かぬぞ(強気)」
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「殿・・・」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]義詮はアホだけど、妙な根性あるな。[/char]
そこに凶報が。
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「今川頼国殿が都から逃亡!男山八幡へ下ったよし!」
「今川が抜けたとあらば、我が軍は二千を切る」
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「若殿!お聞きの通り!速やかに都を離れ将軍の軍勢と!」
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観音2年(1351年)1月15日。
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朝靄を突いて、義詮勢は都を脱出。
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同じ頃、桃井直常は都へ入り難なくこれを掌中へ収めた。
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尊氏本陣
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都を脱した義詮は京郊外で尊氏の軍と合流した。
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「誠に無念にございます」
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「案ずるな、無益な戦をせず都を脱したのは中々の策じゃ」
「仁木頼章、義長、誉めてつかわす!」
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尊氏は義詮に都を脱することを進言した仁木達を称賛する。師直が尊氏の言葉に続く。
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「なーに。桃井如き直ちに都より追い出してくれる」
「ところで上皇と帝はどちらに?安全な処にお移り頂いておりますので」
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師直の問いかけに義詮は首をかしげる。
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「じょーこー?」
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「なんと!?上皇を置いて都を逃げ出された!?」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]義詮、アタマめっちゃ悪そうwww[/char]
師直は驚く。
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「その議に関して・・・!」
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仁木頼章がすかさず弁明に割って入ろうとするが尊氏の怒声がそれを遮る。
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「義詮!そは真か!?」
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「はあ・・・」
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気のない生返事の義詮。
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「都の守りを任せたとは朝廷の守りを任せたということ!」
「それを果たさぬとはなんたる愚か者!」
「直義が上皇と通じてみよ!我らはたちまち逆賊の汚名を被ることになる!」
「左様な事が分からぬか!」
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師直は義詮を叱責するワケにもいかず、
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「仁木ともあろうものが!お側にありながら!情けなや!!」
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と、仁木兄弟に怒りをぶつける。
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「直ちに都を取り戻さねばならぬ!師直!京攻めの軍議じゃ」
「此度こそ、直義に想い報せてくれるわ」
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尊氏は直ちに京へ攻め入り、四条河原で桃井直常と戦った。
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しかし。
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形勢は振るわず、尊氏方の諸将が次々と寝返る。
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1月16日、尊氏は上皇に会うこともままならず京を落ち、丹波へ敗走した。
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そして、義詮を丹波へ残し、播磨書写山へ陣した。
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太平記あらすじ第47話中巻「敗北」

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緒戦は直義が勝利を得て京を奪取したが南朝はまだ賀名生にある。
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住劫(廉子)は亡き先帝を偲び侍女を相手に歌を読んでいた。
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九重の[br num=”2″]
玉のうてなも[br num=”2″]
夢なれや[br num=”2″]
苔の下にし[br num=”2″]
君を思へば
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[char no=”1″ char=”大河姫”]先帝を偲んでおるのな。[/char]
そこへ、ご機嫌な様子の親房がやってくる。
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「亜相殿、何か良き報せでもござりまするか?」
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「始まりましたぞ・・・!」
「兄弟弓を取っての大戦(おおいくさ)が」
「直義が将軍を都から追い払ってしまいました」
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「直義が勝ちましたか・・・」
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やはり「綸旨」の力が大きかったのであろう。直義は楽々京を押さえている。
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住劫は都へ戻れる日も近いかと思わず尋ねる。
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「さあて、形勢は未だ定まらず」
「暫くは様子をみませんとな」
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「尊氏は何をしておるのじゃ?」
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「書写山に立て籠もり、反撃の機会を窺っておるようです」
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「書写山!懐かしいのぉ・・・」
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かつて、後醍醐帝は隠岐を脱した後に書写山に寄っている。勿論、共に隠岐を脱した住劫も一緒であった。
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「尊氏は巻き返しなりましょうや?」
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「さあて、しかしトコトン戦ってもらわわねば面白くありませぬ(笑)」
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「直義が勝つと・・・些か気鬱じゃの・・・」
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「はて?それはどの様な理由で(笑笑)」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]住劫様と尊氏とは色々あった腐れ縁感があるな。[/char]
親房は楽し気である。
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住劫は色々とあったが尊氏のことはその思考、性格をよく分かっている。しかし、直義のことはよく知らなかった。それが不安なのだ。
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「はっはっは!それは取り越し苦労というもの」
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親房は続ける。
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「直義が勝てば争いは広がります」
「直義に心から従っている者は少ない」
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結局。
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直義派に勢いがあるのは「師直憎し」の感情からである。もし、尊氏に何かがあれば一族である桃井、細川はおとなしくはしていない。
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「今は直義に勝ってもらわねば困ります」
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「なるほどのぉ・・・流石、亜相殿・・・深く考えておられる」
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足利一族に乱れが生じればその後ろ盾となっている北朝の権威も揺らぐ。
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「で、都にはいつ?いつ戻ることが・・・?」
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「足利兄弟の骨肉の争いを眺めおれば、遠からずその時は参ります」
「焦らず、待つことに致しましょう!」
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直義本陣
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直義の本陣にはまさに親房が喝破した通り、師直憎しの諸将が集まっている。
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特に、師直との権力闘争に敗れた父を殺された上杉能憲、畠山国清は復讐戦に燃えていた。
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その様子を桃井直常は頼もし気に眺め、
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「師直兄弟がおれば、味方が次々と増えてますな!」
「対応に難儀しております(笑)」
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直義も満足気に頷く。
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「味方はいくらいても良いのじゃ!」
「贅沢を申すでないぞ(笑)」
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京の守りは桃井直常、斯波高経、播磨攻めには細川顕氏が配置された。
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尊氏本陣
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尊氏方には岩見から戻ってきた高師泰が合流していた。
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「えらくお待たせいたしましたがよろず、この師泰にお任せあれ!」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]師泰は頼りになるね。[/char]
師泰は自信に満ちあふれているが、師直はやや精彩を欠いているように見える。
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「しかし、其方等は兄弟揃わなねば力が出ぬようじゃな!のう師直!」
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「・・・あ、いや」
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「ははは!!」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]あかん、戦は師直が頼りなのに。[/char]
尊氏の軽口に師泰は大笑いだが、師直は心ここにあらずの様子であった。
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尊氏勢は師直の一族、そして赤松他二万。
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一方の直義方は一万二千。
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数では尊氏方が優勢である。
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観応2年(1351年)2月17日。
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尊氏軍は数の上では優勢であったが、士気に勝る直義軍に敗北。
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当初、二万を数えた尊氏軍は合戦後一千にも満たなかったという。
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尊氏軍は小さな寺に入り本陣とする。
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その夜。
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「師直、この戦負けたな」
「儂と一緒にあの世に行くか」
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「大殿!そのようなことを申されますな!」
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「いや、負けは負けじゃ」
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「この師直の首を差し出せば・・・」
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直義方が憎いのは師直師泰兄弟である。実際、師直達の首を差し出せば直義は和議に応じるといってきている。
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しかし、尊氏はそれを良しとはしない。
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「儂は(師直の首を)出さぬぞ!」
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「大殿・・・」
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師直は驚く。
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幕府を開いて15年。
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師直が諸国の武家の不満を飲み込んでくれたことで今日の尊氏がある。もし、師直がいなければ今の自分はなかったかもしれないと、師直の功績を評する。
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「公家の不満は増すばかりであったやもしれぬが(苦笑)」
「今や、儂に従っているのは師直の一族と赤松のみ」
「そして、敵は昔馴染みの身内ばかりぞ」
「こんな世を誰が望んだ!儂が目指した美しい世とはなんだったのじゃ!」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]流石、赤松の安定感よ。[/char]
師直は床に横になり天井を眺める尊氏をみつめている。
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「師直、其方儂を敵に回しあわよくばと思っておったの」
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「え?」
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「そう思ってこの戦に付いてきたはずじゃ」
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「あ、」
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「それもこれも、此処で共に果てれば意味がなくなるの」
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そこに、直義と交渉していた右馬介が戻ってくる。
太平記あらすじ第47話下巻「師直の最期」
右馬介は直義が尊氏との和議に応じる条件を伝える。
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「師直師泰兄弟の身柄預かること」
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「ならぬ」
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尊氏は拒絶。師直は驚く。
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「ご舎弟殿は執事殿兄弟の命は取らぬと」
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「ならぬ!上杉、畠山は師直を深く恨んでおる」
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尊氏は直義が「助けるつもり」であっても上杉畠山を筆頭に、師直を恨んでいる者達が必ずその命を獲ると喝破する。
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「我らと師直兄弟とは多年に渡り主従の関係を結び、それは親にも勝り、子にも劣らぬ深き仲」
「儂から両名を取り上げての和議はあり得ぬ」
「直義は政務に復帰、師直は執事を退く!和議の条件はそれだけじゃ!」
「右馬介、すまぬが改めて直義の元へ向かってくれぬか?」
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「分かりました」
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右馬介は再度直義の元へと向かう。
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部屋には尊氏と師直の二人だけとなる。
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「しばし、運を天に任せてみるか」
「天が必要とすれば、また生かされもしよう」
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「うう・・・(涙)」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]西郷どんみたいだな。[/char]
師直は尊氏にひれ伏し号泣する。
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「大殿!お許し下さいませ!」
「この師直不遜にも大殿に成り代わろうと思ったこと確かにございました(泣)」
「大殿を滅ぼしご舎弟を葬れば天下を動かせると!!」
「愚かな夢を見たこと・・・」
「かくも広大なるお慈悲を大殿より賜るとは・・・」
「それに比して、己の卑しさにただただ恥じ入るばかりにございます!」
「この首を・・・」
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師直は短刀を抜き首に充てるが・・・。
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「愚かよの・・・其方が死ねば儂はまたそしられるばかりぞ」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]ココは尊氏が怖いくらい冷静。[/char]
己の首に刃を這わせ、師直は茫然と尊氏を見つめる。
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「今少し、儂と生きてみぬか?死ぬ覚悟があるのであればそれも出来よう?」
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師直は短刀を落とす。
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「大殿・・・大殿!!!(涙涙涙)」
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結局、師直師泰兄弟が出家することで尊氏と直義の和議がなる。
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観応2年(1351年)2月26日。
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武庫川付近。
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師直師泰兄弟は剃髪し尊氏と共に帰京の道中にあった。
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「兄上(師泰)、足は痛みまするか?」
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「大したことは無い!が、情けなき姿じゃ」
「神も仏も信じたことなどないのに」
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諸泰は自嘲気味に応える。
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「儂は信じてみようと思いまする」
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「信じる?神か?仏か??」
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「あ、いや、もっと確かなものでござる」
「大殿から大分おくれましたな、急ぎましょう」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]尊氏を信じたのだね。[/char]
気付けは、尊氏と師直たちの間には多くの武士が間に入っていた。
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その武士の一団が師直兄弟を突如馬から引きずり下ろす。
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「何奴!?我らの命は和議の条件であろう!?」
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「おお、師直じゃ!我ら上杉一族の仇じゃ!」
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師泰が師直に斬りかかろうとした武士を組み伏せる。
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「師直逃げよ!」
「兄上!おのれ、大殿と約束したんじゃ・・・こんなところで・・・」
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先頭を行っていた尊氏は異変に気付き、馬首を返すが・・・。
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尊氏は既にコト切れた師直を発見する。
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2月27日夜、直義に先立ち都へ戻る。
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和議の条件に反し、師直師泰兄弟を討たれた惨めな帰京であった。
太平記(大河ドラマ)感想第47話「将軍の敗北」
太平記(大河ドラマ)感想第47話「将軍の敗北」。数でも勝っているにも関わず、戦上手の尊氏-師直組が敗北を喫したのは諸将の師直への反感、南朝の綸旨、直義方の士気の高さなど色々と理由はありますが・・・。
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一番の理由(少なくともこの大河ドラマ太平記では)師直が精彩を欠いたからかな。迷いがあれば人は弱く、力を発揮出来なくなる。
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敗戦後、粗末な寺院で反省の弁を述べる師直。しかし、尊氏に「闇落ち」を指摘されるまではきっと己の事だけ考えていたはず。
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「師直の命は守る」
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全てを知った上でそう宣言した尊氏の姿を見てようやく光の世界へ戻ってこれましたね。
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一度闇から戻って来た師直は悟りの境地でもし生き残っていれば尊氏の最強の片腕となっていたと思う。
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太平記感想第47話「尊氏と親房」
親房は「敵として」ではありますが、尊氏を共に天下を語るに足る相手と評しておりました。
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二人の見ている「世界」は似ていますからね。
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後醍醐帝を弔うために天龍寺を建立した理由も「自らの権威を高めるため」と喝破しておりました。尊氏からすれば実弟直義以下誰も理解できなかったことを「即座に理解してくれた」という感動もあったと思います。
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ただ、二人には決定的に異なる部分もあるんですね。
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尊氏は一貫して「天下静謐」を願っている。
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幕府を開いたのも己の欲望(全く無いとは言いませんが)の為ではない。
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南朝に下ってもよいと和議の交渉を求めた際の条件は唯一「幕府を認めること」でした。
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後醍醐帝が理想とした「延喜天暦の治」「公家一統の世」ではもはや天下は治まらない。そして、親房ならその事を理解するのではと一縷の望みをかけていたのでしょうね。
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しかし、親房は残念ながらその意思は無かった。
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寧ろ、足利一門の乱れ、そして「天下の乱れ」を大いに歓迎している節すらある。
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此処で思い出すのは今は亡き新田義貞の言葉。
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「皆、勝手に戦をしてボロボロになればよい」引用元: 太平記第28話「開戦前夜」
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大塔宮との争いの際、尊氏、そして楠木正成だけが戦で民が傷つくことに心を心配したが義貞に「民」は見えていなかった。
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親房も義貞と同じなんですね。
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結局、己の為に戦をしているのです。
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尊氏はこの末法の世にただ一人天下静謐を願っている孤独な将軍なのです。
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せめて、楠木正成が生きていれば・・・。
太平記感想第47話「将軍の孤独」
歴史は役者を代えて繰り返す。
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尊氏は足利一門が一枚岩(多少の対立はあっても)であることに誇りを持っていたと思う。
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常に内部対立を抱える南朝方とは違う。
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少なくとも尊氏自身が生きている間は内訌など、まさか自身に刃を向ける者が身内から現れるとは想像もしていなかった。
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ところが、現実は残酷です。
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直冬に歯向かわれたのは「己の業」とまだ理解出来ますが、二人三脚で幕府を創ってきた弟は南朝に走り、頼りにしていた執事は自身の寝首を掻こうとしていた。
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「そして、敵は昔馴染みの身内ばかりぞ」「こんな世を誰が望んだ!儂が目指した美しい世とはなんだったのじゃ!」
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尊氏の嘆きはいかばかりかとお察し申し上げます。
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しかし、この先がやはり尊氏の凄さ。
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現実をありのまま受け止めているんですよね。
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師直の挙動不審にも気付いていたようですが、それすらある意味では「受け容れ」て戦に臨んでいた。
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[br num=”2″]
天下の征夷大将軍がなんと謙虚であらせられることか。
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師直は尊氏との「器の違い」を痛感し、自身の「心の闇」を吐露して謝罪。師直は「闇」を抱えていたものの、行動に移したワケではないのでシラを切り通すことも出来たはずですが、師直自身がそれを許せなかったのでしょうね。
[br num=”3″]
ただ、尊氏は「謙虚」であるだけではない。
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この先は尊氏のある意味では「怖さ」ですね。
[br num=”2″]
「愚かよの・・・其方(師直)が死ねば儂はまたそしられるばかりぞ」
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師直が尊氏の身代わりのように亡くなってしまえば、この先尊氏自身の再起に差し障る。
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つまり、師直は尊氏代わりに死んではならないのです。
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死ぬ時は敵方に「殺されなければならない」という事に尊氏自身は自覚的であったと思います。
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ある意味では師直を助けるしか尊氏には選択肢が無かったとも言える。
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勿論、師直師泰兄弟には何が何でも生き残って欲しいという想いもまた真実でもありますが。
太平記感想第47話「義詮は大物か?」
最後に義詮の坊ちゃんについて少々。
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直義が南朝に走り、都へ攻め上ってくるというのに都の義詮坊ちゃんは野良犬に餌をやっている。
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犬に餌をやっている様子の眺める登子の脳裏に間違いなく「あのお方」の顔が思い浮かんでいたはずw
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尊氏は晩年の高時のように仏ばかり描くようになり、息子は往年の高時のように闘犬に現を抜かす。
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そして最後は、
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「じょーこー??」(なにそれおいしいの?ww)
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発言。表情が神懸っておりましたねw
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北畠卿が言うには「幼子」には不思議な力が宿っているとのことですが、すっかり成長した義詮様はただの阿呆になってしまったのか?
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ただ、根性はありそうですね。圧倒的不利な状況にも動じない謎の大物感はある。
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太平記(大河ドラマ)のあらすじと感想第47話「将軍の敗北」でございます。

今宵は此処までに致します。
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