翔ぶが如くのあらすじと感想最終回「明日への飛翔」。城山へ籠る西郷軍は僅かに三百余。これを包囲する山県有朋陸軍中将率いる政府軍は七万。今、城山最期の夜が明けようとしていた。翔ぶが如くのあらすじと感想最終回!
翔ぶが如くのあらすじ最終回「明日への飛翔」
明治10年9月24日御前四時。鹿児島政府軍本部。
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政府軍司令陸軍中将山県有朋の元には高級参謀が集まっていた。そこには西郷を慕う大山の姿もあった。
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「只今の時刻午前四時」
「これより薩軍に対する総攻撃を開始する」
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「は!」
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政府軍七万に対し、薩軍は三百余。最期の戦いが始まる。
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翔ぶが如くのあらすじ最終回話上巻「ここいらでよか」
糸達、最後の家族はいよいよ最期の時が来たことを政府軍が放つ大砲の砲声で知る事になる。ただ、もはや何もする事は出来ない。
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同じ時刻。
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東京では大久保もまた四時を指す懐中時計をただ、見つめていた。
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「撃て!!(パパパーン!!)」
「突撃!!!」
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薩軍も短い時間ではあったが城山に陣地を築いていた。しかし、流石に七万と三百では戦にならない。陣地は政府軍に次々と突破される。
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その頃、西郷は熊吉が届けてくれた真新しい下着と着流しに着替え事実上西郷の部屋となっていた祠から現れる。
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西郷は最期まで運命を共にする事になる数十名の兵児達を前に照れ臭そうに笑う。
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「似合おうておるか(笑)」
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西郷は頼もしい兵児達を眺め嬉しそうだ。
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「そんらな・・・いこかい?」
「はい!!!」
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七万の政府軍に対して、本営に残る約四十名が西郷隆盛を擁して最後の突撃を開始する。西郷隆盛51歳であった。
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「お先に失礼致しもす!」
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途中、腹を切る者もいた。
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「そげん急がんでもよかぞ・・・」
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西郷は腹を切った兵児に声をかける。しかし、既に勝敗は決し後は何処で死ぬかという戦いである。
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「この先は敵兵からまる見えでございもすが」
「いいや!まだまだ!!」
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西郷は前へ前へと進む。既に脚を撃たれている別府晋介は籠で帯同しているが気が気ではない。
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「西郷さぁ!ここらで!おいが先に撃たれてしまいもす!」
「そん時は他の者に任せるでよか!おいは後方では死なん!」
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見晴らしのよい小さな平野に出る。
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西郷は自ら先頭を走り平野を突き抜けるが。政府軍の銃弾が西郷に数発命中し顔をしかめる。
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新八は心配そうだ。
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「吉之助さぁ・・・」
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西郷は平野を抜け森の茂みに再び入ると腰を降ろす。
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「晋どん・・・もうここいらでよか」
「・・・心得もした・・・!」
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西郷は木漏れ日の先に見える青い空と雲を眺め、幕末、まだ何者でもなかった自分と大久保が桜島を眺めながら走っている頃を思い出していた。その表情は穏やかである。
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西郷を失った後、残された兵児達は思い思いに戦いその命を城山へ散らす事になる。
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半次郎は陣地の上に仁王立ちで敵兵に向けて銃撃を繰り出し、斬り込んで来る政府軍兵士を薙ぎ払うがついに頭部を撃ち抜かれて絶命。
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「半次郎さん!!!!」
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既に、桐野はコト切れていた。
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「死に遅れちゃならんぞ・・・」
「はい・・・!」
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若い兵児達が逝くのを見届けて、村田新八もまた後を追う。城山の戦いは終わった。
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鶴丸城では島津久光が有村俊斎から「城山の戦い」終戦の報告を受けていた。島津久光も有村俊斎も幕末の武士の姿そのものである。
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しかし。
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「吉之助がおったからこそ・・・」
「太政官もこの薩摩の国を無視できんかったものを」
「こいで薩摩も武士も全部死んでしもた」
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「国父様・・・」
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「例え国賊であっても皆、我が島津の家臣であった」
「君命である!その方!手厚く葬るように働け!」
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東京の太政官にも電信が届く。太政官には三条、岩倉両公を始め、大臣・参議が顔を揃えていた。
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「至急便ゆえ、ご無礼・・・」
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大久保は電信に目を通す。
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ホンジツカングンカゴシマシロヤマヘコウゲキ
[br num=”2″]ゾクカイサイゴウタカモリ
[br num=”2″]キリノトシアキソノホカ
[br num=”2″]ウチトリソウロ
[br num=”2″]コノダンゴツウチニオヨビソウロ
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「・・・ご回覧下さい・・・九州は鎮定されました」
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翔ぶが如くのあらすじ最終回話中巻「覚悟」
大久保は太政官での会議を終えると従道の元を訪ね山県有朋からの電信を伝える。
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従道は悲嘆に暮れ、太政官を辞すると嘆く。
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「きよ!荷物をまとめっとじゃ!!」
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「・・・はい?」
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夫の発言に戸惑う清。
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「なんもかんも今日限りじゃ!おいは官職を辞す!」
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「いったに何があったんでございもすか・・・?」
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「兄さぁが死んだ・・・城山が落ちたという知らせじゃ・・・」
「兄さぁが・・・兄さぁが最期を遂げた!!」
「兄さぁが・・・兄さぁが死んでしもた・・・」
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「落ち着かんか・・・信吾どん・・・!」
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「いや!!!おいは大久保さぁを実の兄と思っておりもす!」
「お前さぁのいう事はなんでも聞くつもりでおりもんど・・・」
「こいばっかりは勝手を通しもんす!!!!」
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清は心配そうに夫を見つめる。
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「官軍も薩軍も多くの者が死んだ・・・兄さぁはその真ん中におった」
「弟のおいがこのまま東京に座っておる訳にはいかんとじゃ!!!」
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「待っちゃんせ!おはんが官職を辞めたらどげんなる!?」
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「知りもはん!!!」
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「吉之助さぁがおはんは東京に残れといった意味はなんじゃした!?」
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「そいもこいも兄さぁ死んだらみな終わりでございもす!」
「鹿児島には顔向け出来ん事になりもした!!」
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「・・・おはんがそげな事言ってどげんなる?」
「武士が終わった世の中を新しかもんにしなければ!!」
「おい達は追腹切っても吉之助さぁには許してもらえん!」
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「いや!」
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「信吾どん!!」
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「そいでもおはんは不世出の英雄西郷隆盛の弟か!」
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従道は涙を流し大久保を見下ろす。
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「おいもおはんも・・・吉之助さぁの死を無駄にしたらいかんとじゃ・・・」
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従道は膝から崩れ落ち、泣いた。
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結局。
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従道は官職に留まる。この事は、特に薩摩出身の政府高官にとっては非常に心強い事であった。
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「信吾どんも弥助どんも良く官職に留まってくれもした・・・」
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西南の役が落ち着いて後、大久保邸には薩摩出身の政府高官が顔を揃えていた。従道に大山、吉井、伊地知、そして川路。
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[char no=”1″ char=”大河姫”]西郷の通夜なんだろうね。「賊徒」である西郷を大っぴらに弔う事は出来ないから・・・。[/char]
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「吉之助さぁの実の弟と従弟が政府に残ってくれて一蔵どんもどれ程心強かったか」
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あの時、大山や従道が政府から去っていれば、残った薩摩出身者の動揺は激しく、第二第三の反乱があったかもしれない。
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「じゃが、政府を去るべきじゃが残っている者もおるがな!のう川路!!」
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吉井は川路を詰る。
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「日本が大事か、西郷が大事か・・・誰も答えが出せんかったが・・・」
「密偵などとう汚い真似を・・・!」
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川路は何か言いかけるが黙る。
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「川路どん・・・ついでくりやえ・・・」
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従道は隣の川路に声をかける。暫くは忙しくて会う事もままならないだろうと。
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「はい・・・」
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従道は飲み干すと川路に盃を返すと自ら酌をする。
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吉井と伊地知は顔を見合わせる。
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大山は涙を堪えているようだ。
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二人を黙って見つめていた大久保はおもむろに口を開く。
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「何れにせよ・・・戦いの時代が終わり内治に専念すべき時代がはじまったという事でごわす」
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伊地知は老体に鞭打ってでも、太政官に尽くす事こそが西郷はじめ西南の役で散っていった者への供養だと話す。
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吉井も頷くが・・・。
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「じゃっとん・・・」
「誰を責める訳でなかどん・・・」
「身体の芯まで淋しかぁ・・・痛かぁ・・・」
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吉井の視線の先には部屋に掛けられた西郷の書がある。まるで仏壇のようにその前に置かれたろうそくの炎が揺れていた。
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大久保はあくる日、岩倉に呼び出される。
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「大久保!大久保!!まま、さあさあ!」
「岩倉様・・・?」
「今日は叙勲の話じゃ」
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岩倉は大久保に、
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「勲一等旭日大綬章」
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を、授けると決まったと告げる。
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「お待ち下さい・・・!」
「断るなんて言うんやないやろな?」
「・・・お断りいたします」
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岩倉は、太政官立て直しのための論功行賞は終わっており、その中で内務卿大久保が叙勲されないのはおかしかろうと話す。
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勿論、大久保も岩倉の言う事が分からない訳ではないが・・・。
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この叙勲は、
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「佐賀の乱鎮定と清国との交渉において」
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の功績においての叙勲であると岩倉は説明する。西南の役による叙勲ではないのだと。大久保はそれでも固辞する。
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「大久保・・・戦の時代は終わったがまだまだ新しい仕事は山積」
「これは新しい仕事の為の叙勲」
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「しかしながら・・・」
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「いや!よしんば西南戦争終結の叙勲であったとしても!!」
「其方は政治家として受けねばならんのだ!!!」
「それが、生き残った者の・・・政治に命を賭ける者の宿命と思わんとな・・・」
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大久保は叙勲を受ける事を決断する。
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妻の満寿はその話を夫利通から聞いて驚く。
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「それは貴方様のご本意ですか?」
「そうじゃ・・・」
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大久保は例え、西郷隆盛を殺し叙勲された後世まで言われても構わないと話す。
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「おいと吉之助さぁの関係はどれだけ言葉を尽くしてもおい達にしか分からない」
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鹿児島では城山での戦が嘘のようにまた静かな日常が流れていた。
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西郷隆盛以下、薩軍は「賊徒」ではあったが、西郷家の暮らしは以前と変わらない。また、いとは西郷が城山で本陣としていた祠に度々参っていた。
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「父上は立派なお方であった」
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いとは子供達に西郷隆盛の子息である事は誇りであると言って聞かせる。祠にはいと達西郷以外の者も度々参っているようだ。
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度々、花が供えられていた。
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西郷は死して尚、鹿児島の誇りである。西南の役から暫くして菊次郎も戻って来た。菊次郎は右脚を失う大怪我を負っていたが、明るさを失っていない。
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幼い弟達から、
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「兄さぁの脚は何処へ行ったもんでごわんそかい?」
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と、問われ、
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「田原坂に埋めて来た!一番の激戦地であったから!」
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と明るく答える。
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「はい!ではおいが大きくなったら堀に行ってきもんそ!」
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菊次郎は頼むぞと笑う。大人たちはその様子に涙ぐむのであった。
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菊次郎も戻り西郷家の生活もようやく落ち着きを取り戻した頃。
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一人の女子が西郷家に辿り着いた。疲れ切っていたのだろう。その女は庭先で倒れてしまった。
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千絵である。
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矢崎を追って九州、西郷家を訪ねていたが、田原坂での敗走の後、矢崎を追って一人西郷家を後にしていた。しかし、糸は千絵の体調を気遣う。
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「皆心配しておりもした・・・兎に角無事でよかった」
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千絵は心配ばかりかけている事を糸に謝罪する。
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「・・・おまんさぁは普通の身体ではないことを承知しておりもすか?」
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「・・・はい・・・」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]おっと!?おまひら・・・!中々のやり手ではごわはんか![/char]
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千絵は矢崎の子供を身籠っていた。なんとしても産むと覚悟を示す千絵。
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「しっかりと産みやんせ・・・」
「沢山人が死にもした・・・矢崎さんのためにも」
「うちの人の為にもその子は産んでもらわねばなりもはん」
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千絵は糸にすがり涙するのであった。
翔ぶが如くのあらすじ最終回下巻「紀尾井坂」
明治11年(1878年)5月、東京。
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五郎八と千絵の姉千草が暮らす長屋。
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子供達がわらべ歌を唄い遊んでいる。
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まだ、西南の役集結からわずか2ヶ月であるが子供達はそのような事は知る由もない。
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一かけ 二かけて 三かけて四かけて 五かけて 橋をかけ橋の欄干 手を乗せてはるか向こうを 眺むれば十七八の 姉さんが片手に花持ち 線香持ちねえさんね姉さん どこ行くの私は九州 鹿児島の西郷隆盛 娘です明治十年 戦いに討ち死に なされし父上の
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五郎八は足取りも軽く家路を急いでいた。わらべ歌を唄う子供達を優し気な眼差しで眺めると千草の待つ長屋へ入る。
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「おう!今帰ったよ!・・・先生!!もう起きてよいんですかい!?」
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「先生」と呼ばれたのは海老原である。
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海老原は西南の役と前後して捕縛され、約1年程投獄されていたが先ごろ釈放されていた。ただ、若くない身体に獄中の暮らしは堪えたようで、暫く寝込んでいたのだ。大の男がいつまでも寝込んでいるワケにもいかないと笑う海老原。
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千草が言葉を継ぐ。
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「大久保さんから先生へ呼び出しがあったんです」
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五郎八は「大久保」という言葉に表情を曇らせる。もし、また捕縛され北海道辺りに投獄されては命が危ない。
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しかし、海老原は新聞に携わる者として大久保には話を聞かねばならないと譲らない。
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「薩摩のお人には東京者が何を言っても聞き入れられない何かがあるんでしょうね・・・」
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五郎八は海老原の性格を考えこれ以上の説得は無駄と諦める。そして、話題を変えるように日本橋で買ってきた錦絵を見せる。
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西郷星:WIKIより
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「刷れば刷る程飛ぶように売れるってんだからね!」
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五郎八も千草もあれから夜になると星を眺めるようになっていた。
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「あの人は元々星の化身だっていうじゃねぇか!」
「あの星に祈れば世直しが叶うっていうんですもの・・・」
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海老原は二人の会話を聞きながらに錦絵を眺め涙ぐむのであった。
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数日後、海老原は大久保邸にいた。
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「今宵おはんを呼び出したのは、吉之助さぁの伝記を書いてくれ人がおらんかと思ってな」
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大久保は自分の代わりに西郷の伝記を書き残してくれる人物の人選を頼みたいという。
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「慶応義塾の福沢諭吉先生は西南の役は専制に対する抵抗で高く評価しておりもす」
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海老原は西郷は抵抗の英雄であるが、太政官が相も変わらず言論を弾圧し続けるのであれば、西郷の精神はこれからも明らかにされず「西南の役」の意義も闇に葬られるであとうろ語る。
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大久保は腕組みをしてじっと聞いていたがやがて口を開く。
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「明治は三十年からと思っておりもす」
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明治は十年までは「創業の時期」であり乱の時代。
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明治十一年~二十年までは「内治の時期」であり国内を充実させる時期。
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明治三十年までの時期に政体を民生に移行する。
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「その為にこの第二期は・・・」
「例え専制と言われてもこの大久保が万難を排してやり遂げる」
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「分かりもした・・・!じゃっとん」
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海老原が何かを言いかけると。
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表から明るい大きな声が聞こえる。
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「なぁに!おい達の仲じゃ!こいさぁは気にせんで良かよ!」
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現れたのは有村俊斎であるが・・・。
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「おまんさぁ・・・」
「いったいどげんしやったとな・・・!」
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大久保も海老原も驚く。驚いたのは、有村俊斎の出で立ちである。散切り頭に洋装。
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あれ程「西洋かぶれ」を嫌っていたはずだが・・・。
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俊斎は照れ臭そうに話す。
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「おいは武士を辞めたもんでな・・・(笑)」
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「辞めた・・・??)」
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大久保は意外に似合っている俊斎の洋装を嬉しそうに見つめる。
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「吉之助さぁが死んで武士の世は終わったと久光公も仰せになった」
「久光公は死ぬまで髷は落とさんどん、家臣達は勝手にしろと・・・」
「ズボンは袴と違って窮屈じゃっとん・・・」
「頭(ビンタ)の方はようやく文明開化の音がするようになった!!www」
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[char no=”1″ char=”大河姫”]俊斎wwwww!うん。許す。人生の達人とはこの男じゃ・・・![/char]
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俊斎は自分の頭を叩いて大笑いである。
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しかし、急に真顔に戻る。
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「じゃっとん・・・チェスト!!!!」
「中身は薩摩隼人でごわんで、この先も吉之助さぁの志を継いでいくつもりでごわんす」
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伝記の件は海老原は自らが書くと大久保に約束をする。また、昨今この東京においても「抵抗」を暴力で為そうする輩も多く、大久保に身辺には注意をするように助言する。
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俊斎も心配する。
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「そいはいかん!一蔵どんも警護を増やせばよか」
「・・・全ては天が自分を加護してくれるか否かでごわんそ(笑)」
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大久保は西郷と同じような言葉を言うと俊斎に酌をするのであった。
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翌朝。
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大久保は出発前に末娘を抱き上げてあやしていた。
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「さっきの遊びの続きは帰ってからまたやろう」
「はい!」
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娘ではなく、息子達が代わりに返事をした事に満寿も馭者も笑う。
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「では、行って来る」
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大久保を乗せた馬車が紀尾井坂に差し掛かった時馬車が止まる。
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「道を開けぬか!」
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馭者の声が聞こえるが、すぐに何者かと争う声が。扉をを開けると刺客に馬車は囲まれていた。
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「無礼者!」
「覚悟・・・!」
「!?」
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刺客は大久保を斬りつけ、致命傷を負わせたのを確認すると刀を捨て、大久保に一礼すると去って行く。
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「一蔵どん・・・しっかりしやんせ・・・おはんはまだ早かどん・・・!」
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辛うじて意識だけはあった大久保は西郷の声を聞いたように感じた。
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「何!?」
「自首してた犯人が言っておりました!予告通り大久保卿をたった今紀尾井坂にて!!」
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伊藤博文は取り乱す。
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「川路は!川路は何をしている!!!」
「はい!警視庁にも直ちに知らせを走らせました!」
「・・・馬鹿者・・・あれ程注意しろと言っておいたものを・・・!」
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知らせを受けて従道はすぐに馬を駆り紀尾井坂へと急行する。
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「大久保さぁ!!!!!」
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従道は大久保を抱き抱えるが既にコト切れていた。血と泥で汚れた大久保の顔を拭う従道。
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「大久保さぁ・・・?」
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従道は大久保の胸元に書状が入っているのを見つける。
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[br num=”2″]
間違いなく兄隆盛の筆跡である。
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[char no=”1″ char=”大河姫”]従道はたて続けに「二人の兄」を失った事になるな・・・[/char]
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川路達警視庁の者もやって来る。大久保の姿に言葉のない川路。
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「ケルト(布)を此処に・・・」
[br num=”2″]
従道は大久保にケルトをかけると自ら馬車に乗り込み、遺体を大久保邸まで運ぶのであった。
[br num=”2″]
「この日を覚悟している」
[br num=”2″]
そう、糸に便りを送っていた満寿であったが、この半年後に大久保を追うようにこの世を去る。
[br num=”3″]
大久保利通49歳。
満寿40歳であった。
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鹿児島では千絵が矢崎八郎太の娘を出産する。
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矢崎が戦死した可愛岳から一字を取って「愛」と名付けられた。
[br num=”3″]
糸はわらべ歌を聞かせながら桜島が眺められる砂浜近くを歩いていた。
[br num=”2″]
一かけ 二かけて 三かけて四かけて 五かけて 橋をかけ橋の欄干 手を乗せてはるか向こうを 眺むれば十七八の 姉さんが片手に花持ち 線香持ちねえさんね姉さん どこ行くの私は九州 鹿児島の西郷隆盛 娘です明治十年 戦いに討ち死に なされし父上の
[br num=”2″]
「なぁ愛どん・・・お前様の爺様は西郷隆盛と大久保利通と思いやんせ」
「お前さぁの父上の矢崎さぁも・・・男衆は皆大急ぎで翔んで行ってしもた」
「おはんは大きくなって良かおこじょになって」
「何時かは嫁に行って子を産んでこの国の行末をしっかり見届けやんせ・・・」
[br num=”2″]
糸は夫隆盛と大久保に、この新しい命に力を貸して欲しいと願うのであった。
[br num=”3″]
以上、翔ぶが如くのあらすじ最終回「明日への飛翔」でございます。
翔ぶが如くの感想最終回「明日への飛翔」
一年に渡り物語ってきました「翔ぶが如く」の感想も今宵で最終回でございます。見るのは28年振り二回目なんですけど、改めて多くの人に見て欲しい大河だなと思います。いずれ、全体を通しての感想もアップしたいと思いますが、此度はこの最終回に関しての感想を・・・!
翔ぶが如くの感想最終回「兄弟の成長記」
何度か触れた事もあったかと思います。
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この「兄弟」とは西郷と大久保、そして従道の事です。
[br num=”2″]
「おいは大久保さぁを実の兄と思っておりもす」
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従道の成長は明らかで、幕末は「過激攘夷派」に与していたものの、薩英戦争以降辺りからバランス感覚を見に付け、維新後は大久保にとっても心強い「同志」となっています。
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そして、大久保も成長しているんですよね。
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この翔ぶが如くの最終回で大久保は「最終形態」に進化したんだと思います。
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面白いなと思うのは、やはり大久保は、
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「様々な人物からの影響」
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を、受けて、それを自身の中のきっかけにして成長している。
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西郷以外で最も大久保に影響を与えた人物はやはり岩倉具視かな。
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「それが、生き残った者の・・・政治に命を賭ける者の宿命と思わんとな・・・」
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岩倉さん、もう登場しないのかなと思っていたので、この最後に出て来てくれて嬉しかった・・・!
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この言葉で大久保は気が付いた部分もあったんだと思います。
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それが、海老原穆との会見で、
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「例え専制と言われてもこの大久保が万難を排してやり遂げる」
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と、いう言葉に現れていたんじゃないかなと。大久保のこの言葉を聞いて海老原も、大久保一蔵という男もまた、
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「何事かを為す男」
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なのだと確信をしたように思います。
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それだけに、大久保の最期は涙を誘う。
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従道が駆け付けて、大久保の胸元から兄隆盛から「もう一人の兄」大久保への手紙を見た時。従道は二人の兄の絆を見せつけれられて、
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「嬉しさ」
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と、同時にそれだけの想いがありながらも、戦わなければならなかった事の
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「哀しさ」
[br num=”2″]
を、運命の残酷さを感じていたのだと思います。
翔ぶが如くの感想最終回「薩摩武士」
「こいで薩摩の武士も全部死んでしもた」
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久光と西郷。
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二人の関係も西郷の死をもって終わります。
この翔ぶが如くでは「不幸な出会い」以来、この二人の関係は決して良いものではありませんでした。
(途中、若干改善したけど・・・)
[br num=”3″]
ただ、二人の関係は傍から見ているものとは違った、二人にしか分からないような関係性があったように思います。
[br num=”3″]
大久保が、
[br num=”2″]
「おいと吉之助さぁの関係はどれだけ言葉を尽くしてもおい達にしか分からない」
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と、語っていたように、久光と西郷にも二人だけにしか分からない。
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今回で俊斎も、
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「武士を引退」
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しますけど、久光の言葉を聞いた時にちょっと意外な気もしたんじゃないかと思います。
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西郷吉之助は必ずしも久光の意に沿うような行動をしていたワケではありませんし、俊斎は西郷を問い詰める事も度々・・・。
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ただ、その久光が西郷の死で、
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「薩摩の武士も皆死んだ」
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と、言った時に
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「武士の世の終わり」
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を知る。
既に、自分は武士ではなかったという事に気付いたのかな?
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洋装に衣替えした俊斎は、なんだか生き生きとしていた・・・。
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そして、
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「身の丈に合った」
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男になって憑き物が落ちたように思いました。
翔ぶが如くの感想最終回「千絵、千草、五郎八そして糸」
後半戦を盛り上げたくれたのは矢崎八郎太と千絵を取り巻く市井の人々。
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ていうか、
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千絵と八郎太。
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「燃える夜」だったんやろなぁ・・・。
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もはや後半戦の主人公のつもりやったんやろな・・・!
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冗談(でもないけど・・・)はさておき。
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五郎八と千草良いねぇ。
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錦絵と子供達の唄う
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「わらべ唄」
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から、西郷が庶民からどれだけ愛されているのかが表現されている。
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そして、最後。
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糸が八郎太の忘れ形見「愛」を抱いて唄っているのも同じわらべ唄です。
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「お前様の爺様は西郷隆盛と大久保利通と思いやんせ」
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そう言いながら桜島を眺める糸には、西郷や大久保とは種類の違う、
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「強さ」
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を感じました。
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以上、翔ぶが如くのあらすじと感想最終回「明日への飛翔」でございます。

この物語は此処までに致しとうございます。
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