翔ぶが如くのあらすじと感想第45話「西郷軍挙兵」。私学校生徒が火薬庫を襲う。鹿児島からの電信に東京の大久保や従道は衝撃を受ける。ただ、その中心に「西郷隆盛」の存在は見えない。政府は西郷と私学校を分断すべく策を巡らすが・・・?翔ぶが如くのあらすじと感想第45話

翔ぶが如くのあらすじ第45話「西郷軍挙兵」

明治10年(1877年)2月、鹿児島。




西郷は小兵衛の知らせでついに山を降りて来る。私学校生徒は西郷の下山を喜ぶ。一方で暴発を防ぎきれなかった桐野と篠原は神妙な面持ちである。



「火薬庫襲撃は半次郎!おはんの指示か!?」

「いや・・・おいは・・・」

「馬鹿な事をしおって!!!」



桐野(半次郎)は返す言葉ないが、私学校生達が必死に事情を説明しようとする。



「先生!!おい達は先生の命を狙う政府が許せん!」

「先生!帝が都に入ったのはいよいよ本営が置かれたという事でごわんそ!」



私学校生徒達は西郷征伐の大本営が京都に置かれたのだと息巻く。



「馬鹿者!!今年は孝明帝崩御から十年!その法要じゃ!」

「そげな事もわからんか!!」

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翔ぶが如くのあらすじ第45話上巻「西郷軍挙兵」

西郷の自宅にいた糸を始め家族も只事ではないと心配する。小兵衛は心配ないと皆を安心させようとするが、その表情は暗い。



「うちの人が桐野どん達をあげな風に怒鳴るのは初めての事じゃて・・・」



大河姫

桐野を叱る事で私学校生徒に悟らせたんだな。まさに「学校」である。




襲ったのが火薬弾薬である。この先どのような事になるのはか皆目見当もつかない。何時もは明るく振る舞う雪篷先生の口も重い。




西郷を中心に今後の方向性が話合われる。まずは、今回の暴発のきっかけとなった中原尚雄など警視庁の密偵は全て捕縛の上、厳しい取調の結果自白をさせられていた。




桐野は中原尚雄の調書を読み上げる。そこには私学校の内偵と分裂工作、さらには、



「西郷の暗殺」



まで自供していた。



「もうよか!」



桐野と篠原、小兵衛と村田、そして縁側の向こうの庭には私学校生徒が並んで事の成り行きを見守っている。大久保を良く知る小兵衛や村田はこのような命令を大久保が出すとは信じられなかった。



「おいには信じられもはん!警視庁の独走ではなかか?」

「いや!警視庁の管轄は内務省!そしてその首領は大久保でございもす!」



篠原は大久保の差し金であろうと反論する。
西郷は黙して語らない。
桐野が続く。



「火薬庫の襲撃は死罪。そして関わった人間は千人を超えておりもす・・・」



桐野は今回の不始末は全て自分の責任であると言う。
そして。



「事を未然に防げなかった責任はおいが腹を切って詫びもす」

「じゃっとん!二才達が縄を打たれて連行さるるのをおい達は黙って見過ごす事は出来もはん!」



桐野の言葉に自分達がしでかし事の大きさ、そして大西郷と慕う西郷隆盛の意思にも反していたようだと知り、私学校生徒たちは自分も腹を切ると泣き出す。



「大先生の御意思に背いておったのなら死んでお詫び致しもす!」

「おはんだけを死なせない!おいも腹を切りもす!!」

「おいもじゃ!」

「おいも!!」



「お前ら!!」


村田新八が珍しく激昂すると腹を切ろうとする二才達を殴りつける!



「おはんら勝手に事を起こし!勝手に腹を切って済むと思うな!!!」

「ここは吉之助さぁのお考えに従うのが道ではないのか!?」



二才達は俯き涙する。




そこへ、永山弥一郎が山を降りて来る。永山は元陸軍中佐ではあるが、私学校生徒の中心である桐野や篠原とは考えを異としている部分もあり積極的には関わって来なかったのだ。



大河姫

永山弥一郎を演じているのは遠藤憲一(29)。パッと見だと多分分からないと思う。声を聞いて気付く




「二才どん達が戦が始まると知らせてくれて山を降りました」

「今は反乱を起こしても、起こさなくても紂じられる難しい時でごわす」

「なら・・・立つしかごわはんな・・・」



桐野の言葉に永山は答える。さらに、城下へと降りて来る道すがら私学校生徒たちはみな大挙突出の勢いであったと話す。



「じゃっとん!!!何を以て決起の義がありもんそかい!」

「兄さぁはこん国で唯一の陸軍大将でごわす!」

「二才どん達の早合点に合わすのはあまりに御粗末でごわんそ!!」



小兵衛の「大義」への問いには桐野が応えた。



「決起の大義はただ一つ!」

「維新随一の功臣西郷隆盛暗殺の理由を質すため東京へ行く!」

「それで十分でごわんそ!」



縁側で二才どん達を見つめていた西郷。



「分かりもした・・・おいの身体はおはん達にあげもんそ」

「どげんでん任せもんそ」



「兄さぁ!?」



小兵衛、そして村田新八、いや!桐野や篠原も西郷の決断に驚く。そして、私学校の二才達の意気は大いに上がる。




夜。



二才達が戻り家の中は静かになる。西郷家の家族だけになると小兵衛は兄隆盛に懸念を伝える。



「兄さぁ!政府を質すといっても二才達はあの勢いでごわす」

「戦になるのは避けられないのではごわはんか?」



「二才達は易々と政府の挑発に乗って暴発した・・・」

「政府の罪人になった以上見捨てる訳にはいかん」



西郷隆盛。




この後、西郷隆盛は一切己の事を庇うことなく、ただ川を流れる大木のように流れて行く。

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翔ぶが如くのあらすじ第45話中巻「思惑」

「カゴシマオダヤカナラズ」

「ダンヤクジュウキヲウバイトリシヨシ」



大久保は事態が緊迫している事を心配して大久保邸へやって来た従道、そして大山に長崎からの電信を伝える。



「先日届いた電信にも吉之助さぁの動きはなかった」



大山は私学校にとって西郷は担ぐべき「旗頭」であり、もし西郷が反乱の中心であれば必ず全面に押し出すはずで、それがない以上西郷はまだ「巻き込まれいない」はずだと言う。




これには大久保も従道も異論はない。




しかし。



「兄さぁの性格から二才達に頼まれたら断れんかもしれん」



その前に私学校を潰す。
ただ、そのためには政府の考えを予め西郷に伝えておかなけれは誤解も産まれる。従道も大山も自ら鹿児島入りを嘆願ずるが、大久保は二人とも陸軍の重鎮であり、軽々に派遣は出来ない。代わりに既に神戸にいる海軍大輔の川村純義を派遣すると伝える。



「満寿、大沢を呼んでくれ。京都の伊藤君にもこの件を伝えるように手配を頼みたい」

「はい・・・」



三人の様子を不安気な表情で満寿が見つめていた。従道と大山が大久保邸を後にすると続いて川路が訪ねて来る。川路は私学校征伐にはポリス隊にその命令を下して欲しいと直訴に来たのだ。




反乱軍鎮圧となれば真っ先に動くのは熊本鎮台だが、熊本鎮台の徴兵された軍隊では「士族中心」の薩軍には歯が立たない。さらに、ポリス隊の多くは薩摩、しかも「郷士出身」である。



「我々は私学校には常に対抗意識を持ております!」

「・・・私怨はならぬ・・・」

「私怨とはあまりな言い分でございもす!」



川路はもし戦となった場合には例え相手が西郷であっても戦う覚悟があると言う。そして、大西郷の首を「鎮台兵」などには上げさせたくはないと。



「先日派遣した密偵にもその覚悟をはっきり叩き込みました」



「・・・おはん・・・まさか??」



「臨機応変刺し違える覚悟で臨めと申しつけました」



「それはどういう事だ?」



「佐賀の乱と同様、暴徒が頼む中心人物がおりもす」

「今回はその中心人物は西郷さぁでございもす!」

「その中心人物を突く事が肝要であり・・・」



「誰がおはんにそげな事を命令したか!?」



「吉之助さぁは国家の功臣である・・・!」

「吉之助さぁに何かあったらたちまち国家は信頼失い崩れ去るとは思わんか!」



川路は大久保に自分の考えが理解されない事に驚くが黙って聞いている。



「川路!!おはんにとって吉之助さぁは大恩人ではなかとか?」



川路は迷う事ない真っ直ぐな目で大久保を見る。



「私はポリスとして国家に尽くす事がその恩義に報いる事と思っちょります」



大久保は言葉がなかった。




大山格之助はかつて大久保にこう言っていた。



「薩摩は久光公と私学校と吉之助さぁで持っている」



鹿児島。




西郷が立つ覚悟を決めたという事を大山格之助は久光へと伝えていた。久光は上機嫌であった。



「そうか!吉之助が政府の横暴を糾すか!(笑)」

「儂は岩倉より上の左大臣を務めていた!その儂が許す!」



久光からすれば、やはり最も腹立たしいのは大久保一蔵である。薩摩藩を廃し土地と良民を藩主から取り上げたのだ。



「して、兵児達の士気はどうじゃ?」

「はい!天地も崩れる意気にございもす!」

「ははは!久しぶりに胸が躍るわ!軍資金はどうじゃ?」



「軍資金」という言葉に大山は微妙な表情である。



「吉之助は陸軍大将として上京する訳でそれは我らは預かり知らぬ訳で・・・」

「其方が関わっておらんと儂が思っておると思うか?(笑)」

「はい・・・?」



格之助はハッキリしない。



「格之助!!」



「某も齢五十年、もはや十分生きもしてございます」



格之助はもはや死に花を咲かせたい、そしてその事に久光には目を瞑って欲しいと伝える。全てを察した久光はそれを止めようとするが、



「藩はなくとも島津の御家が千年続けば薩摩隼人の意地が立ちます」



格之助は今回の西郷の行動と久光は「無関係」である、無関係でなければならないと伝える。全ての責任は大山格之助に負わせよと。



「まっこて、其方も生まれながらの薩摩隼人じゃ!」



さらに、久光は軍費は県のカネで賄う事、政府の勝手を止めるには力を示す必要がある。思う存分やれと告げる。



「今の独言・・・この大山には聞こえもはんじゃした・・・」

「格之助もとうとう歳か!」

「これはこれは・・・」

「ふふふ・・・」

「はっははは!」



二人はまるで長年の友人のような雰囲気で笑い合うのであった。



大河姫

すっかり仲良しだな・・・!




私学校は戦の準備を開始する。
そう、もはや政府との「戦争」なのだ。




作戦会議には桐野、篠原、そして永山を中心とする元陸軍軍人、小兵衛と村田新八も加わっている。



「長崎を襲い船舶を奪って東京に乗りつける」



小兵衛は一気に政府の中心を突く案を提案する。



「いや、ここは堂々の進軍で熊本を襲い、陸路進撃すべきかと」



「小兵衛どんの案の方が良か思う」



「なら、軍を三に分け、長崎を突き東京、宮崎から大坂、そして熊本・・・」



「技巧が過ぎるのは好かん!」



喧々諤々の議論ののち、結果的には全軍を以て熊本を突く事になる。




薩摩士族を中心とする私学校としては熊本鎮台の百姓兵などは簡単に踏み潰せる。そして、それを見れば各地の不平士族、また心を同じくする鎮台もこれに続くと。




西郷は「身体を預けた」からだろうか?




議論にじっと耳を傾けているだけであった。




鹿児島の動き、いや西郷の動きは東京の大久保にはまだ届いていなかった。しかし、妻の満寿は不安を隠せずにいた。



「糸さぁはどないしておられるでしょう・・・」

「心配なか・・・騒ぎの中心に吉之助さぁはおらん」

「それは間違いないのでしょうか・・・」

「間違いなか・・・大山県令からも急便があった」



大久保は大山からは西郷と久光に暴徒鎮圧の命令を出したらどうかという提案があったと。そして、気を揉んでいるのは、



「玉石を共に砕いてしまわぬように」



という配慮の為だと話す。




満寿は頷きながら涙する。



「・・・どうしたんじゃ?」

「これを・・・」



満寿は糸から形見にもらった櫛が今朝割れたと話す。嫌な予感がしていたのだ。大久保は気に病み過ぎたとたしなめるが、



「西郷中将が火急の要件との事でいらしております」

「信吾どんが?」



従道は黙って川村海軍大輔からの電信を渡す。



「・・・サツマシゾク・・・サイゴウ、キリノヲショウトシテ・・・!」



「大久保さぁ・・・薩摩は街道を塞ぎ兵糧を買い込み反乱・・・」



「待て!信吾どん!!」



「大久保さぁ!その中に兄がいる事はもはや間違いごわはん!」



「そんな馬鹿な事があってたまっか・・・」



「大山さぁから無事にしているという知らせがあったではなかか!!!」



「それは、大山県令も一味と言う事でごわんそ!」

「こいは兄も久光公も上げて反乱という事ではごわはんか!」



「・・・明日の船で京都へ行く・・・」



大久保は滂沱の涙である。




女たちの恐れていた事がついに現実の物となる。




大久保は京都御所へと入る。既にある覚悟を決めていた。そこには木戸と伊藤、そして山県が待っていた。木戸が開口一番尋ねる。



「鹿児島に行かれて何をするつもりなのだ?」



「西郷隆盛を説得する。なんとしても暴発組から西郷を引き戻す」



伊藤は猛然と反対する。



「鹿児島士族は臨戦態勢!鹿児島へ入った途端大久保卿のお命はないものと心得ます!」



「僕も伊藤と同意見だ!君が行っても西郷に合う前に殺される」



「承知している。それで良いと思っている」



木戸は何か言いかけるが病を得ているため咳き込む。木戸の意見を伊藤が代弁する。



「ただ殺されてそれが何になるのですか!」



「私が殺された事が西郷に伝われば良い」



「分かりません!!!」



「いや、西郷なら何故私が殺されに来たか分かるはずだ」

「即ち、今国家を崩壊させてはならない」

「それは遠く山野を隔てていても我々の中にしっかり刻まれている!」

「にも拘らず西郷が暴徒の中にいるのは情に流されているだけなのです・・・」

「それ故に大久保利通が命を投げ出して諌める!」

「私の死を知れば西郷は脱出、それが出来ねば自決してくれるものと信じる」



木戸と伊藤、山県は大久保の覚悟を黙って聞いていた。



「木戸さん頼む!幕末以来戦火を潜り抜けているのは三人だけではないか・・・」

「その1人を君はむざむざと反乱軍の頭目として・・・!」



伊藤がたまりかねて反論する。



「今!東京の政府は空っぽです!今東京を突かれれば賊になるのは我々かもしれません!」



そこへ山県充て電報が届く。



「もはや全てが手遅れとなりました」

「西郷軍は県境に達し、政府は既に戦闘状態に入った事を認めるべきであります」

翔ぶが如くのあらすじ第45話下巻「出陣」

夜。
糸は女子のすすり泣く声が部屋から漏れているのに気付く。
菊子だ。菊次郎と二人で何かを話しているのにそっと聞耳を立てる。



「泣いたらいかん・・・万が一の時にはこれを島の母上に・・・」



菊次郎の髪である。島の母である愛加那は吉之助の髪を「生き形見」として大切にしている。それを菊子に託したのだ。



「菊次郎さぁ!」

「母上・・・?」

「母は何も聞いておりもはん!」



菊次郎は不思議そうに糸をみつめる。



「・・・父上からは許しを得ておりますが・・・」

「分かりもした・・・一緒に父上の処に!」



糸は菊次郎出陣の件を問う。西郷はあっさりと許可したと話す。



「菊次郎は西郷家の男子、初陣には十分な年齢じゃ」

「男子なら寅太郎も・・・」

「母上・・・寅太郎はまだ十二です・・・」

「信吾叔父と戦う事になるかもしれんのですよ!」



糸は二人に問うように話す。



「旦那様は菊次郎さぁには新しか日本人になって欲しいと言っておりもした」

「はい。しかし父上は新しい日本人は焦土の中から生まれると」



西郷は菊次郎にはこれから起きる戦を全て見届けて新しい日本人になって欲しいと語る。それでもやはり・・・糸は尚も食い下がろうとするが・・・。隆盛は静かに、しかし反論を許さない雰囲気で糸を窘める。



「ほんのこて、心配をかける・・・」

「じゃっとん・・・!」

「男子が覚悟を決めておるのに女子が議を言うてはいかん」



糸は茫然と夫西郷を見つめる。もはやこれまでだ。夫隆盛を動かすことは出来ない。



「分かりもした・・・じゃっとん!!!」

「決して命を無駄にしないと母に誓って下さい」



「はい!分かりもした!では明日の準備がありますので失礼します」



隆盛と糸は二人部屋に残る。



「ないごてこげな事に・・・」

「天命じゃ・・・」



隆盛は糸とは後ほどゆっくり語るつもりだったが、今度は生きては戻れないかもしれないと。桐野や篠原は熊本鎮台は「百姓兵」と侮っているが、陸軍を率いる山県有朋は「百姓兵」の扱いに長けていた維新の功臣大村益次郎の愛弟子である。死ぬ気の政府相手に早々簡単には勝てないだろうと話す。



「薩摩兵が鎮台兵に押されるならば時代の別れ目」

「じゃが、兵児達の勢いが勝れば一蔵どんや信吾の首を刎ねねばならん」



糸は平然と親友の大久保、そして弟の従道の首を刎ねるという夫を茫然とみつめる。




不平不満の大津波が政府を押し流すか、政府がねじ伏せるか。



「それは天が決める事」



政府がねじ伏せれば不平不満の者は全て自分が抱いて死ぬと言う。そして、そうなればもはや戦が起る事はないだろうと。




糸は夫隆盛とは今宵限りかと思うと愛しさが溢れる。そして、夫隆盛にすがりつく。



「糸・・・破れればおはんは賊将の妻じゃ・・・よかな・・・」

「もし勝っても・・・私はただの猟師の妻になりとうございもす」



糸の言葉に隆盛はあの優しい笑顔を向け、愛おしいそうに糸の涙を拭って抱きしめるのであった。




明治10年(1877年)2月17日。




50年振りの大雪の中西郷隆盛は出陣する。



「申し上げます!西郷隆盛率いる本軍!間も無くこの磯御殿に差し掛かります!」



何も考えていないのであろう。兎に角嬉しそうに久光に注進するのは有村俊斎である。



「尚、拝謁は畏れ多いとして門前にて拝礼をするお許しを頂きたいと!」

「吉之助が拝礼をするか・・・!儂に拝礼をな・・・」



西郷率いる薩軍一万三千は磯御殿にて拝礼を済ますと一路熊本城を目指す。




以上、翔ぶが如くのあらすじ第45話「西郷軍挙兵」でございます。

翔ぶが如くの感想45話「西郷軍挙兵」

翔ぶが如くの感想第45話「西郷軍挙兵」です。女たちが恐れていた事態がついに起ってしまいます。西郷と大久保や従道、弥助の反応が対照的。




また、この「挙兵」を喜ぶ久光、そしてあくまで「島津家」を守ろうとする大山。この仕事は大山にしか出来ない。・・・大山と久光は基本的には馬が合います。




そして、残り後僅かという処で新キャラの登場。永山弥一郎を演じるのは遠藤憲一(29)。中原尚雄を演じる渡辺いっけいは30年前から雰囲気があまり変わりませんが、遠藤憲一はちょっと変わりましたね。言われないと気付けないかも。ただ、声は昔らから変わりませんね。

翔ぶが如くの感想45話「西郷はホッとした?」

西郷は私学校生徒が火薬庫を襲った事に少なくとも当初は衝撃を受けていました。



「しもた!」



さらに、すぐに山を降りると私学校生徒の早合点での行動を敢えて桐野を叱りつける事で生徒達にも伝えています。
(桐野は既に私学校生徒の暴発を抑えるのに必死だった)




「私学校」とはよく言ったものですね。まさに、学校で先生が叱るのと同じように怒っても大丈夫な生徒に敢えて厳しく指導する事で全体を指導するみたいなね。




しかし、そこで意外にもあっさりと、



「おいの身体はおはん達に預ける」



と、決断してしまいます。



違和感



その違和感は小兵衛や村田新八も感じていたと思います。
西郷が弟の小兵衛に語った、



「政府の罪人になった以上見捨てる訳にはいかん」



これは、結局桐野の主張となんら変わりません。




勿論、「情に厚い」のが西郷の魅力ではあるんですが・・・。




この時の西郷の心境について想像してみました。




西郷は自分の影響の大きさを知っており、薩摩に戻ってからは、



「余計な影響を与えないように」
(誤解されないように)



静かにしていたんだと思います。それは西郷にとっては「窮屈な日々」だったのではないでしょうか。




西郷は疲れていた。




決して望んでいた事ではないにしても暴発は起った。




私は西郷のホンネは「ホッとした」というものではなかったかと想像しています。




心境的に近いのは真珠湾前後の知米派・日米開戦反対派。




複雑なんですよね。




反乱・戦争には反対ですが、耐え続けている間の閉塞感は尋常ではない。



「開戦してしまえば楽になる」



という事も知っている。勿論、その先に希望はないとしても。実際米国兄貴の「際限のないエネルギー」を知ってる知識人でも「日米開戦」の報に接して「ああ、やっと始まった」という心情になったという人も多かったとか。




ただ、西郷は、



「負ける、負けたい」



いや、



「不満分子(自分も含め)を全て浚って消えたい」


と、思っているようにも感じます。そして、それが「天命」なのだと信じている、信じ込もうとしているような。


「山県有朋は百姓兵の扱いに長けている」


作戦会議でこういった自身の見識を披露しないのも「消えたい」という潜在意識が為せる業なのかなと。

翔ぶが如くの感想45話「夫婦のカタチ」

「男子が覚悟を決めておるのに女子が議を言うてはならん」



西郷はやはり「武士」なんですな。




糸は菊次郎の出陣には反対です。
西郷にとっては菊次郎は実の息子ですが、糸にとってはある意味では「実の息子以上」の想いがあるのが菊次郎ですね。




しかし、西郷はあっさりと出陣を認める。




叔父の従道と戦い、場合によっては「首を刎ねる」と事もなげに言う西郷を見て糸は何を思ったか。



「ああ、うちの旦那様だ」



そう感じたんだと思います。
もう「自分自身も何もかも天に預けてしまって」いる。




糸の精一杯の抗議、そして愛情。



「勝ってもただの猟師の妻でありたい」



この言葉に万感の想いが籠っている。

翔ぶが如くの感想45話「久光と大山」

「藩はなくとも島津の御家が千年続けば薩摩隼人の意地が立ちます」



大山は既に「敗戦」を予期しているように感じます。




前回も書きましたけど、大山はバランス感覚に優れているんですよね。
ただ、心情的には西郷に、つまりは久光にも近い。




なので、絶対に「島津家」は存続させなくてはならない。
その覚悟が伝わって来ます。




さて、大山は何故「敗戦」を予期していたのか?
大山は西郷的な心情、薩摩の武士として生き抜きたいという想いを持ちつつも、大久保的な政策の必要性を「理解」する頭脳は持っています。




佐賀の乱で「薩摩兵児の出陣」を願ったのは、佐賀藩(薩摩藩の士族ではない)とは言え士族中心の反乱軍がもし鎮台の百姓兵に破れるような事があれば武士の存在意義が問われる。ただ、薩軍もそこに応援に駆けつければそのような印象が広まる事はないと踏んだからですね。




そこには「戦は士族の専売特許」という考え方が通用しない可能性をなんとなく理解しているからこそだと思います。幕末維新を生き残った大山は長州の例えば奇兵隊の活躍も分かっているはずです。




ただ、今回「敗戦」を予感したのはそういう「ぼんやりとした不安」だけではないと思います。




もっと根本的な部分。



大義


です。




大山自身が私学校生徒の暴発に乗せられた、乗らざる得なかった薩軍に大義を見いだせなかったのではないかと思います。ただ、一方で大山は西郷が大好きです。




西郷は「死にたがっている」かもしれませんが、それでも大山はそうはさせまいと全力で西郷を支援する覚悟があると思います。




西郷に殉じる。




大山もまた「長く生き過ぎた」のかな・・・。

翔ぶが如くの感想45話「大久保の絶望」

「西郷は情に流されているだけなのです・・・」



私は前述のように「だけ」ではないと思います。
もはや西郷は疲れてしまった。




大久保は西郷の「胆力」を信じていただけにその衝撃は大きかったと思います。




ただ、大久保が言う通り、



「大久保が殺されたという知らせが西郷の耳に入れば」



西郷は自決したと思います。




維新の功臣で事実上の日本のトップであるある大久保が暴徒に殺され、そして、同じく維新第一の功臣西郷隆盛が自決。




皮肉にもその時期も順番も逆にはなりますが、遠くない将来に訪れるのですよね。




以上、翔ぶが如くのあらすじと感想第45話「西郷軍挙兵」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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