翔ぶが如くのあらすじと感想第38話「大久保の決断」。西郷の本意をよそに征韓論は多分に「政局的」な様相と呈する。帰国した伊藤博文は大久保に参議への就任、そして、西郷の「遣韓大使としての渡韓」を思い留まるように説得するが、大久保は各方面からの参議就任依頼を固辞していたが・・・?翔ぶが如くのあらすじと感想第38話

翔ぶが如くのあらすじ第38話「大久保の決断」

有馬の温泉で夫の大久保と夫婦水いらずの休暇を過ごした満寿が鹿児島へ戻って来る。満寿は大久保からの西洋土産を持って西郷家へやって来ていた。



「これは西洋のお茶・・・これは西洋の煎餅でビスコッテというそうですよ!」

「ほんのこてこれは珍しかもんでございもすな!」



紅茶やビスケットなど珍しいものに糸は大喜びである。雪篷も先生は兎に角早く試食をしてみたいとソワソワしている。まずは、仏壇に供えてからと言う事で雪篷は西洋土産を持って居間を出て行く。



「糸さぁ・・・吉之助さぁから雪篷先生に何か手紙はきておりませんか?」



満寿は夫、利通の言っていた、



「吉之助さぁに重荷を背負わせてしまった」



という言葉が気になっていた。糸は西郷からの頼りには「病」になって暫く養生したが、今はもう良くなったという手紙位で特別なことは何もないと答える。



「満寿さぁは心配性じゃ!」



糸はそう言って深刻な表情の満寿を逆に元気づけるのであった。

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翔ぶが如くのあらすじ第38話上巻「取り巻き」

大久保が「休暇旅行」自分の屋敷に戻ったのは明治6年(1873年)9月も半ばを過ぎてからの事でした。書斎へ入ると書生の上林が留守中の様子を話す。



大河姫

因みに、この上林君は神保悟志(当時28歳)の大河デビュー




「先生の仰せの通りお留守中には多くの御来客がありました」

「伊藤公などはそれはも毎日・・・」



「そうか・・・」



「それと、お留守に米国から手紙が届いております」



「おお!」



大久保は少し顔をほころばせる。米国へ留学している彦之進(後の利和)、信熊(後の牧野伸顕)からの手紙であった。二人は洋行から2年が経過しているが、未だ学ぶ事多く兄弟励まし合いながら切磋琢磨していると記載してあった。



「洋行から2年か・・・」



大久保は2年の年月を想う。この2年の間に大久保と西郷の間にどのような溝が出来てしまったのだろう。




その頃、西郷邸には「憂国の士」や「壮士」を名乗る人物が次々と押しかけてきていた。



「御免!私は土佐の正田健太郎と申します!!西郷先生にお目通りを!」

「ならん!西郷先生は誰にも会われぬ!」

「貴方様は・・・近衛陸軍少将桐野様とお見受け致す!何卒取次ぎを!」

「いったいなんの要件じゃ?」

「決まっております!朝鮮出兵の事です!」



西郷邸には桐野利秋や篠原国幹が常駐し、押しかける壮士を追い払っていた。皆、「征韓論」に触発されて自らも西郷と共に出兵したいという者達であった。桐野はまだ、その事は正式には発表はされておらす、また周りが騒いで西郷を煩わせてはならぬと告げる。



「西郷先生を煩わせる者はおいが許さん!今日の処はで直せ!」

「わかりました。出直してまた参ります!」



桐野は壮士を追い払ってはいるが、その意気や良しと考えている節がある。皆、朝鮮へ渡れば戦争になると思っており、そして死ぬことになっても西郷と共に戦い死ねるのであれば本望であると。その気持ちは桐野もよく理解出来るのだ。




そこへ、久しぶりに珍しい客人がやって来る。



「おお?川路ではないか?なんの用じゃ?」

「いや、西郷先生に帰国の挨拶をと思いな・・・」

「まあ、通れ!」



西郷は川路の帰国を喜ぶ。



「ほう!仏国のポリスはそげんなのか!それは是非我が国でも活かさねばならん!」

「川路どんは飯はまだじゃろ?給っていきやんせ・・・!」


「いや、私は仕事がありますのでこれで・・・」



「おい川路!お前はいつから西郷先生のご厚意を断れる程偉くなった?」



鋭い視線で川路を睨むのは川路が来てから西郷の側を一時も離れない桐野である。



「よさぬか・・・川路の真面目は昔からじゃ(笑)」



川路は本当は「朝鮮行き」について思い留まって欲しい旨西郷に伝えたかったのだ。桐野はその事をまるで見通しているようでもあった。川路は仕方なく西郷邸を後にするが・・・。



「八郎太さん!今は!!」
(間が悪い・・・!)



千絵の声だ。
千絵は山城屋と姉千草の件がまた捜査される事を怖れた。八郎太も千草の逃走には一役買っていたのだから。



「ん?君は・・・?」

「違うんです!八郎太さんは・・・」



川路は矢崎八郎太に見覚えがあった。そう、かつて江藤新平の書生をしながら山城屋事件では密偵のような事もしていたはずだ。




しかし、川路は矢崎八郎太を一瞥するとその日は帰って行った。




後日、川路は再び八郎太を訪ねて来る。しかも、千草を匿っていた長屋にである。梅乃家五郎八と千絵は姉千草を逃がした事を咎めに来たとのだと考えて八郎太を逃がそうとするが、
川路は、



「矢崎八郎太に用事がある」



と言うのだった。
五郎八は自分も関係している以上放ってはおけないと、矢崎だけを差し出す事は出来ないと川路の前に立ち塞がる。



大河姫

やっぱり梅乃家五郎八は義理人情に厚い頼れる漢やったな!




しかし。



「勘違いしないで欲しい。君に仕事を頼みたいんだ」



川路は敢えて「ポリスの制服」ではなくて普通の羽織袴で来ていた。矢崎は話を聞いてみる事にする。近くの蕎麦屋で川路は仕事の内容について話す。




それは、矢崎八郎太が西郷邸に出入りが出来る事利用して桐野達近衛将校の動静を知らせて欲しいと言う。そして、それは西郷を救う事にもなると。




八郎太は川路の依頼を受ける事にする。

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翔ぶが如くのあらすじ第38話中巻「説得と調略」

「おお!信吾どん!」

「大久保さぁ・・・お久しぶりでございもす」

「そこで、伊藤君と会わなかったか?さっきまで来ていたのだが・・・」

「いえ、ならば行き違いのようでございもす」



従道(信吾)は大久保の意向を改めて確認に来たのだ。伊藤博文はじめ、皆願いは一つ。大久保に参議へと復帰してもらい、なんとか西郷の「渡韓を思い留まらせる」事である。




しかし、大久保は参議に復帰するつもりはないと言う。



「内務省新設の建白書を出したら引退するつもりじゃ・・・」



従道は、もはや桐野達青年将校に担がれて身動きが出来ない兄隆盛、そして、その所為で大久保にも心労をかけている事で自分を責める。



「おいが、兄を鹿児島から連れ出したばっかりに・・・」

「そいは違う。全てはおいの見通しの甘さが招いた事じゃ・・・」



従道が自宅へ戻ると先程まで西郷邸で党の西郷と面会をしていた川路が尋ねて来ていた。川路は従道に西郷説得の為に西郷邸へと赴いたと話す。



「今、朝鮮へ兵を送れば朝鮮を守る名目で諸外国が日本に攻めてくるやもしれもはん!」

「・・・おいもそう思う」

「おいはそれを西郷先生に伝えようと・・・」



しかし、桐野達が西郷を自分の物のようにしており話しだす事が出来なかったと。そして、川路はもう一つ気になっている事も尋ねる。



「大久保さんが引退されるというのは・・・」

「うん、大久保さぁはそのおつもりのようじゃ・・・」



川路はがっくりと項垂れるが、それでも出来る事するつもりだと言うと従道邸を後にする。従道もまた、自分に何かできる事はないかと考える。そう、自分にしか出来ない事、やるべき事・・・。




その頃もう一人困っている人がおりました。



「困ったのぉ・・・!」

「はい!困りました!!」

「アホ!困っているのこの儂じゃ!」

「はは!」



岩倉具視もまた、この9月には帰国をしておりました。大久保の説得が上手くいかない伊藤は岩倉に西郷説得を依頼に来ていた。



「三条公は朝鮮への施設は岩倉様がお戻りなってからと・・・」

「つまり、西郷参議は手ぐすね引いて待っていたという事でございます」



「しかし、同じ薩摩人の事やろ?大久保が説得すれば済む事やないか・・・?」



「そんな簡単には・・・今回はお二人の間に諸氏の思惑もあり・・・」



「しゃあないな・・・儂が会おう。儂が西郷に会うしかないやろ?」



「はは!しかし、あの屋敷には人斬り半次郎等西郷贔屓が蜷局を巻いております!」

「十分にご用心の程を・・・!」



岩倉は数日後、少数の共と西郷邸を尋ねる。



「チェストーーー!」

「な、なんじゃあれは・・・?」



西郷邸の外まで聞こえるのは薩摩隼人達の稽古の風景である。まるで維新前夜の薩摩藩邸のようであった。岩倉はものものしい雰囲気に顔をしかめるが、今更戻る訳にもいかず西郷と面会する。



「お待たせしもした・・・」



「いやな、忍びじゃ・・・そんなに身なり正さなくてもええ(苦笑)」



上座に座った岩倉の前に西郷が羽織袴で正装して現れる。そして、その後ろには近衛兵達が居並び西郷と共に岩倉に頭を下げるが、その雰囲気は何かあれば斬りかかって来そうな殺伐としたものだった。




岩倉はただの帰国の挨拶で、西洋に土産話でもと多少ひきつった笑顔を向ける。



「廟議は岩倉公の御帰国をお待ちしておりました。いつ再開なりますか?」



「それやったら今皆休暇を取っておるよってなぁ・・・」



「この度!おいが朝鮮に使いする事は国家の大事であって私事ではございもはん!」



「それは三条さんから聞いておる・・・」



「ならば!明朝にでん廟議を開かれたい!!」

「既に内定は先月17日にありもした!」

「おいは一日千秋の想い出おまぁさんの帰国をまっちょりもした!」



「と、いうても儂には詳しい知らせが何もないのや・・・」

「みんな休暇やなってなぁ・・・」



「そげな事で右大臣が務まりもすか!!!」



その言葉に岩倉の雰囲気が変わる。西郷の射るような真っ直ぐな視線をじっと見返すのであった。



大河姫

岩倉の雰囲気が変わったね。のらりくらりでは通用しない、こちらも覚悟が必要だと。




岩倉の西郷説得が不調に終わると伊藤博文は三条公、そして「朝鮮出兵」に反対の大隈と料亭にて次善の策を練る。



「こうなれば方法はただ一つ!」

「留守中に任命された参議は洋行組が帰った事で任期を終了とし退陣頂く」



「え・・・?つまり江藤、大木、後藤をか・・・?」



「左様です。西郷参議を孤立させ、しかる後に互角に話合える大久保卿にご登場頂く」



「・・・そりゃ荒療治や・・・」



「確かに・・・西郷参議に肩入れする江藤達は黙っていないでしょう」

「が!それを畏れては危機は乗り切れません!」



三条公は天を仰ぐ。




その時。



「御免・・・一同お揃いと耳に致しましたので・・・」



三人の顔が引きつる。現れたのは江藤新平であった。三条公は、そろそろお開きにとその場を逃げようとするが・・・。



「まあまあ三条公・・・まずは一献・・・!」

「あ、ああ・・・」



三条公はしどろもどろである。



「廟議はいつ再会なんでしょうか?」

「あ、いや、それはな・・・」



見かねた大隈がこのような席でする話ではないと嗜めるが・・・。



「何を言っている大隈君、三条公の御身に何かあってもよいのか??」



不敵な笑顔でこれ見よがしに不満を募らせる壮士の話をする。



「はっはっは!三条公・・・私は三条公の身を案じております」

「不満の輩は桐野達近衛兵だけではないのですぞ・・・いつその御身に何かあるか・・・」



「び、廟議は・・・10月14日再会とする・・・」



それだけ言うと顔面蒼白の三条公は料亭を後にする。



「お主(大隈)と伊藤君は三条公ご発言の証人じゃな、まあ呑め!」



江藤は一仕事を終えたという雰囲気で二人に酒をすすめるのであった。

翔ぶが如くのあらすじ第38話下巻「大久保の覚悟」

岩倉は西郷の説得は難しいと判断し、大久保の説得に動いていた。



「三条さんは江藤に廟議日時の言質を与えてしまった」

「問題なのは参議のほとんどが西郷の味方だという事じゃ」



「はい・・・」



「大久保・・・事態が此処まで来ているのにそれでも平気で放っておく気か?」



大久保は沈鬱な表情で黙っている。



「パン!」



岩倉は扇子を叩くと大久保に語りかける。



「なして参議を引き受けてくれへんのや・・・」

「木戸かて大久保が復帰するなら一緒にやってくれると言っているがな・・・」



「はあ」



「なぁ「はあ」って・・・まあ座りいな・・・」



大久保は促され着座する。岩倉は身を乗り出して西郷邸での話をする。



「西郷は変わった・・・人が違ってしまった・・・人の話は聞かん!」

「ただいつ行かせてくれるんかと真っ赤な顔で怒鳴るばっかりやった」

「そりゃ恐ろしゅうて家を出たら冷汗で背中びっしょりやったでホンマに・・・(苦笑)」



「はい・・・」



「そりゃまぁ・・・其方は幼馴染やで西郷と喧嘩したくない気持ちはようわかる」

「けどな大久保、ここはどないしてもお前さんに出てもらわんとどうにも始末がつかん」



「御言葉にはございますが思惑利害の絡んだ今の政局」

「到底私の如き人間が出た所で解決には及びますまい・・・」



バン!


苛立った岩倉は扇子を机に叩きつけ立ち上がると大久保をその扇子で差し示し珍しく怒鳴る。



「なら大久保はこの国がどないなってええちゅうのか!?」

「よく考えてくれ・・・なんの為に儂らはあの苦しかった幕末を生き抜いたんや?」

「新しい国の為にどれだけの人間が無念の涙で死んでいった??」



大久保は目をそらし沈鬱な表情である。岩倉は大久保の席の横でこんこんと語り続けた。



「さらにや!なんの為の外遊だったんや?」

「儂等が失敗しても恥を忍び西洋で学んだ知識を此処で活かさんかったら!」

「いったい誰に詫びて腹を切ったらええんや??」



大久保は岩倉の方を見ず真っ直ぐ正面を見つめ続けている。



「儂はもう西郷を見限る事にした!お前はどないするんや?」



「・・・私には出来ません・・・」



岩倉はあっけにとられ目に涙を浮かべる。



「なんという無責任な・・・お前はそないな男やったんかいな・・・」



大久保は一度岩倉と目を会わせるがやがてすぐ目をそらし沈黙してしまう。




岩倉が大久保の説得をしている頃、従道は向島で釣利の帰りの兄隆盛と会っていた。隆盛の従者の熊切を二人で話がしたいと別室へ行かせる。従道は最後の説得を試みるつもりでいた。



「小網町へおると人ばかり集まってなんも出来ん(笑)」

「この前兄さぁの事を磁石のような御仁と言う方がおりました」



「ほう??」



「兄さぁには何故か人を引き付ける何かがありもす・・・!」

「それが今征韓論となって世の中を沸騰させております!」



「待て!征韓論って?おいは一度も朝鮮を征伐するなんち言うておらん」



従道は既に世間はそのように見ておらず、この政局を利用しようとしている人間もまたがいると話す。



「兄さぁ・・・思い留まってはくれんじゃろか?」

「そいは出来ん。筋は通さねばならなん・・・」



従道はもはや兄の説得は難しいと感じる。そんな従道の気持ちを知ってから知らずか・・・



「信吾の心配性がまた出たな・・・(笑)」



隆盛は優しい笑顔を従道へと向けるのであった。従道は後に、兄隆盛の一徹さがこれ程不憫と思った事はなかったと後に糸に語っている。




その日の夜遅く。




大久保が従道邸を訪ねて来た。



「信吾どん・・・おいは覚悟を決めもした・・・参議を引き受ける事にした」

「大久保さぁ!!!」



大久保の説得もまた困難と考えていた従道は大久保の翻意に嬉しさよりも先に驚きが立つ。




大久保は西郷との対立を恐れて逃げ続ける事は出来ない、それは帰って親友西郷への裏切りになると語る。しかし、「征韓論」で大久保と西郷が対峙をすればいずれが勝っても大きな犠牲をはららうと躊躇ってきたがもはやそれは許さないと。



「幕末も維新も廃藩置県も・・・」

「いや・・父が遠島となったあの日から・・・」

「吉之助さぁがいなかったらおいはなんもやって来れんかった・・・」



しかし、共にやって来た国造りをここで投げ出しては西郷の友情と信頼を裏切る事になると。




そして。



「三条岩倉等公家たちは自分の都合でソロバンをはじき」

「桐野達は吉之助さぁを取り囲み自由な身体も阻んでおる」

「その吉之助さぁをす下すにはおいが廟議で吉之助さぁの提案を潰すしかなか!」



従道は目に涙をため頷く。



「吉之助さぁはいつかは必ず分かってくれると思うが・・・」

「信吾どん・・・もしおいが刃に斃れる事になったら吉之助さぁにその事を伝えてたもんせ・・・」



「はい・・・!」



「こげな夜中に来たのはその為でごわす・・・」



その日、二人は涙を流しながら盃を交わすのであった。




覚悟を決めた大久保は早速岩倉邸に三条公を呼び三人で会う。三条公と岩倉の前で硯箱を開け墨をする。



「・・・必ず寝返らんちゅう念書か・・・?」



岩倉が尋ねると大久保は短く頷く。



「はははは!なんやそんな怖い顔して・・・!」

「儂等が寝返る訳ないやろ?のう三条さん!」



大久保は黙っている。




二人は大久保の眼前で念書をしたためるのであった。




大久保が参議に復帰する話は西郷や桐野達の耳にも届く。最近は「西郷派」として活動する江藤は、西郷邸でそれでも味方の参議は固めており問題はないと話す。




また、江藤は川路達がなにやら不穏な動きをしている事に注意喚起をしようとするが・・・。



「寝技など不要じゃ!西郷先生は正は邪に勝つといつも言うておられる(笑)」



自らの正義と勝利を疑わない近衛兵は江藤の注意を笑い飛ばず。西郷もまた、騒いではならないと近衛兵に釘を刺すのであった。

翔ぶが如くの感想38話「大久保の決断」

翔ぶが如くの感想第38話「大久保の決断」です。大久保が覚悟を決めました。この場面、電車で見ていたんですけど涙を堪える事が出来ませんでした・・・!




従道も立派だったと思います。大久保の説得が難しいと分かると自分も改めて兄隆盛を説得。そう言えば、従道と桐野達の関係は「冷え冷え」したものですが、従道は毅然と対応しています。・・・なんとからなんかったのかなぁ・・・。

翔ぶが如くの感想38話「岩倉と西郷」

大久保に続いて洋行組が次々と帰国。洋行組の筆頭岩倉具視が帰国するや否や伊藤博文が岩倉に事情説明と西郷の説得依頼に。




一般的に維新三傑と言えば「西郷・大久保・木戸」の三人を指す言葉ですが、木戸の翔ぶが如くでの存在感はあまり高くないですね。翔ぶが如くでは「西郷・大久保・岩倉」が「維新三羽烏」みたいな感じです。




伊藤博文が岩倉を説得するのですが、その様子がコミカルで楽しい!




と、ういうかこの大河ドラマ「翔ぶが如く」での岩倉は度々コミカルな動きをしますけど伊藤君との相性抜群かも。岩倉の相方の大久保は基本「真面目」ですからね。




ただ、岩倉は「コミカル」でありながらも、



「締める所は締める」



のです。
多分、西郷もそれは分かっている節があると思います。王政復古の際に「短刀一本あれば足りる」という西郷の言葉に「儂がやろう」と言った岩倉。(第27話「王政復古」より)岩倉は胆が据わっている。




それが、如実に出ていたのが西郷との会談場面だったと思います。西郷は正装し、さらに近衛兵達も並べて岩倉を出迎えます。
(この近衛兵達を並べたのは若干西郷らしくない気もしました)




正直、岩倉は自分なら西郷を説得、あるいはその糸口を探る事が出来るかもしれないという「甘い認識」だったと思います。それは伊藤と岩倉の「コミカルなやり取り」が暗示していたのかな?




岩倉公お得意の、



「のらくら弁舌」



に、西郷が怒りを爆発させた時。



「そげな事で右大臣が務まりもすか!!!」



岩倉の雰囲気が「スッと変わった」のは小林稔侍の流石な演技力だと思いましたね。同じような会話が前回西郷と三条公との間で交わされましたが、ただただ脅えるお公家さん三条公と比較すると面白いですね。

翔ぶが如くの感想38話「岩倉 対 大久保」

翔ぶが如くの感想では度々触れてきましたが、「岩倉と大久保」には「公家調略策」以来の信頼関係があります。




そして、これも何度も触れている通り、西郷には・・・。




西郷には大久保しかいないんですよね。




ここ数回で板垣退助が久しぶりに「西郷の仲間」になってくれそうなんですけど、今回の「遣韓大使問題」の口火は板垣からですからね。




西郷の説得に失敗した岩倉は事の重大性(西郷の説得は不可と言う事)を認識して、大久保と二人係で西郷を「潰す」事を持ちかけます。




ここの「岩倉 対 大久保」の戦いは岩倉の真骨頂でしたね。




論理で説得し、怒りで説得し、情で説得し、最後は・・・。



「お前はそんな男やったんかいな・・・(涙)」



泣き落とし!




此の場では大久保は岩倉の説得に応じませんでしたが、後に、翻意して参議を引き受けたのはこの岩倉の説得も大きかったと思います。




翻意した後に、



「裏切らないと言う念書」



を、岩倉邸に取りにいきます。まあ、ちょっと岩倉が可哀想かなと思いました。ナレーションでも糸が、



「公家と言う方の節操のなさを警戒した」



と、まで言うのですが、まあこれは三条公対策だと思います。岩倉とは長年の「信頼関係」がありますが、三条公はどう転ぶか分からない。




そこで、岩倉も交えて「釘を刺す」と言う事なんだと思います。なんだか「鳥羽伏見の戦い(第28話「江戸開城」)」を想い出しますね。公家を抑える役目はあの時も岩倉公でした・・・!

翔ぶが如くの感想38話「大久保の前に過去が現れる」

西郷と大久保は「兄弟」のような感じなんだと思います。勿論、兄は西郷で弟は大久保。




私は明治編に入ってから度々大久保を批判しています。



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大久保は兄西郷に甘えている部分があるのではないかと。私の気持ちは大山の気持ちに近いんですよね。



「吉之助さぁは一蔵どんに利用されているんじゃないか?」



大久保は維新後「過去の精算」を殆ど西郷に任せてきました。分かってはいます。それは、西郷が望んだ事であり、大久保が止めても西郷は行ったでしょうし、大久保が「過去の精算(義理人情の方ね)」に取り組もうとすれば西郷は、



「一蔵どんがそげな事をする必要はなか」
(それはおいの役目、一蔵どんは国造りに邁進しやんせ)



きっと止めたと思います。大久保はそこまで見越して西郷に「甘えていた」んじゃないかと思う部分もあるんですよね。




ただ、大久保は今迄避けて来た、その言い方に語弊があるのであれば



「目の前現れなかった」



過去と最悪の形で向き合う事になります。大久保は最後は西郷と「廟議で戦う」事を決断します。この時、改めて太政官に入ってからの西郷の「苦悩」を思い知ったんじゃないかと。




大久保は西郷には「強い想い」があるのですけど、正直、久光には大してないし、精忠組の仲間に対しても少なくとも「西郷が持つ想い程」の想いはないと思うんですよね。




西郷が逃げないでやって来た事、



「過去の義理人情に苦悩しながらも国造りを進める」



という「苦しい、苦しい」仕事を、西郷相手に自分がやらなければならない。
そんな気がしました。




あと、従道はいい仕事をしていますね。




大久保はホンネを打ち明ける事が出来る仲間を増やしてきた。この辺り、不器用な西郷との違いがなんだか哀しいですね・・・。




以上、翔ぶが如くのあらすじと感想第38話「大久保の決断」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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